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異世界転生 12日目(後編)
第267話 《ゴルディオン・ランス》
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《草薙の剣》が己が姿を新生させる『固有神聖』《ヤマタノオロチ》。
SS級神剣の新生という神域に達する御業に必要な膨大な力――それを《天照》の生み出す黄金の粒子でもって充足せんとする中で、
「ぐぅ――っ……」
俺は一瞬、立ちくらみのような意識の遠のきを感じて、ふらつきかけた。
「主様?」
それを見た《神焉竜》が心配したように声をかけてくる。
「あ、いや……ちょっとふらっとしただけだから。うん、問題ないよ」
「主様、やはりまだ本調子ではないのじゃな――」
「悪い、ほんと心配するほどのものじゃないんだ。ノープロブレム――ではないかもだけど、大勢に影響はないさ」
実際、立ちくらみは一瞬のことで、今はもう何ともないしな。
SS級チートを十分使えるほどに、俺の力は戻っている……!
ありがとう、巫女エルフちゃん!
それもこれも君が色々とえっちなご奉仕――あ、いや、覇王流パワー回復プログラムをやってくれたおかげだよ!
ありがとう!
そしてありがとう!
「……分かったのじゃ。主様がそうまで言うなら、とりあえずは納得しておくのじゃ。じゃが決して無理だけはするでないぞ? 約束なのじゃぞ?」
「ああ、約束だ」
「それに今の主様は一人ではなく、妾がついておるのじゃから。主様が困った時、今度は妾が力を貸す番のなのじゃからの――!」
とまあ。
そうこう言葉を交わしている間にも、俺の体調なんかには欠片の遠慮もなく《天照》の力を喰らい続けた《草薙の剣》は――、
「これが妾と共に戦うために主様が新たに作り上げた、二人だけの秘密の黄金神剣……つまるところ愛の結晶なのじゃな……」
――いまや7メートルを超える巨大な黄金の西洋槍――《ゴルディオン・ランス》へとその姿を変えていた。
巨大なドラゴンに乗って戦うために必要なのは、短い日本刀ではなく長大なランスだからだ――!
あと戦闘とは直接関係ないんだけど、《神焉竜》の言い方が、ものごっつい重たいです……。
「っと――くるぞ――!」
俺が《ゴルディオン・ランス》を右の腰だめに構えるのと同時に――、
「そんな槍の1本や2本、なんだってーのよ!」
言葉通りに、《ゴルディオン・ランス》のことなんか少しも気にせず、正面切って猛スピードで突っ込んできた《精霊神竜》。
「風系最強精霊術! 『断罪の真空壁』!!」
その正面には『断罪の真空壁』による多層シールドが展開されていて。
そこから予測される攻撃とはつまり――、
「シールドごと体当たりする気か――!」
《精霊神竜》自身の巨体を加速してぶつけるという大質量攻撃だ――!
「突撃・突撃・突撃ぃっ! 突撃あるのみ! 喰らえ! カミカゼ・アタッーーク!!」
恐ろしいまでの脳筋力押しで強引な突撃。
しかし《神焉竜》は少しも臆することなんてなく、真っ向からぶつかるように急発進からの突撃を敢行し返して――、
「おおおおおおぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!!」
俺は《神焉竜》の突撃の勢いそのままに、《ゴルディオン・ランス》を前方へと突きだした――!
ズッ――ギャアアアアァァァァァァァァ―――――――
ンンン!!!!
鼓膜を激しく震わせる猛烈な衝突音と、縦横無尽に荒れ狂う衝撃波をまき散らしながら――そうしてぶつかり合った、無敵の黄金槍と、神竜の盾。
《ゴルディオン・ランス》と『断罪の真空壁』が今、ここに激突したのだ――!
SS級神剣の新生という神域に達する御業に必要な膨大な力――それを《天照》の生み出す黄金の粒子でもって充足せんとする中で、
「ぐぅ――っ……」
俺は一瞬、立ちくらみのような意識の遠のきを感じて、ふらつきかけた。
「主様?」
それを見た《神焉竜》が心配したように声をかけてくる。
「あ、いや……ちょっとふらっとしただけだから。うん、問題ないよ」
「主様、やはりまだ本調子ではないのじゃな――」
「悪い、ほんと心配するほどのものじゃないんだ。ノープロブレム――ではないかもだけど、大勢に影響はないさ」
実際、立ちくらみは一瞬のことで、今はもう何ともないしな。
SS級チートを十分使えるほどに、俺の力は戻っている……!
ありがとう、巫女エルフちゃん!
それもこれも君が色々とえっちなご奉仕――あ、いや、覇王流パワー回復プログラムをやってくれたおかげだよ!
ありがとう!
そしてありがとう!
「……分かったのじゃ。主様がそうまで言うなら、とりあえずは納得しておくのじゃ。じゃが決して無理だけはするでないぞ? 約束なのじゃぞ?」
「ああ、約束だ」
「それに今の主様は一人ではなく、妾がついておるのじゃから。主様が困った時、今度は妾が力を貸す番のなのじゃからの――!」
とまあ。
そうこう言葉を交わしている間にも、俺の体調なんかには欠片の遠慮もなく《天照》の力を喰らい続けた《草薙の剣》は――、
「これが妾と共に戦うために主様が新たに作り上げた、二人だけの秘密の黄金神剣……つまるところ愛の結晶なのじゃな……」
――いまや7メートルを超える巨大な黄金の西洋槍――《ゴルディオン・ランス》へとその姿を変えていた。
巨大なドラゴンに乗って戦うために必要なのは、短い日本刀ではなく長大なランスだからだ――!
あと戦闘とは直接関係ないんだけど、《神焉竜》の言い方が、ものごっつい重たいです……。
「っと――くるぞ――!」
俺が《ゴルディオン・ランス》を右の腰だめに構えるのと同時に――、
「そんな槍の1本や2本、なんだってーのよ!」
言葉通りに、《ゴルディオン・ランス》のことなんか少しも気にせず、正面切って猛スピードで突っ込んできた《精霊神竜》。
「風系最強精霊術! 『断罪の真空壁』!!」
その正面には『断罪の真空壁』による多層シールドが展開されていて。
そこから予測される攻撃とはつまり――、
「シールドごと体当たりする気か――!」
《精霊神竜》自身の巨体を加速してぶつけるという大質量攻撃だ――!
「突撃・突撃・突撃ぃっ! 突撃あるのみ! 喰らえ! カミカゼ・アタッーーク!!」
恐ろしいまでの脳筋力押しで強引な突撃。
しかし《神焉竜》は少しも臆することなんてなく、真っ向からぶつかるように急発進からの突撃を敢行し返して――、
「おおおおおおぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!!」
俺は《神焉竜》の突撃の勢いそのままに、《ゴルディオン・ランス》を前方へと突きだした――!
ズッ――ギャアアアアァァァァァァァァ―――――――
ンンン!!!!
鼓膜を激しく震わせる猛烈な衝突音と、縦横無尽に荒れ狂う衝撃波をまき散らしながら――そうしてぶつかり合った、無敵の黄金槍と、神竜の盾。
《ゴルディオン・ランス》と『断罪の真空壁』が今、ここに激突したのだ――!
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