ブラック社畜の俺、部屋でアニメを見ていたら説明もなしにドラゴンの跋扈する異世界に強制転移される。でも今は≪盾の聖女≫と元気に勇者やってます!
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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第6話 ≪対ドラゴン連合同盟≫(3)
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「ともあれ、そういう状況なのです。この城で防衛指揮に当たっていた司令官も少し前にあったドラゴン達の猛攻撃によって死んでしまい、今は年老いたワシが仮の司令官を務めるありさまでして」
「おふぅ、マジっすか」
「そのため司令官と言っても名前ばかりで、軍事的な作戦の立案は天才軍師メイリンが立てておるのですがね」
「天才軍師メイリン……」
おっと、これはまたカッコいい二つ名だなぁ。
「実質的な指揮官である軍師メイリンもぜひ勇者様に紹介したかったのですが、あいにくと今日は別件で遠出をしておりましてな」
「ああいえ、俺は軍事とか作戦とかは詳しくないんで、またタイミングが合った時で全然大丈夫です」
俺は全然いいですよ~と胸の前で軽く両手を振った。
正直な話、俺みたいな後付け勇者と違ってガチの天才軍師様と話なんかしたら、「あ、こいつ馬鹿だな」って思われること間違いなしだもん。
よし、俺からは会いに行かないでおこう。
「それで話を戻すのです、もちろんただで協力しろとは申しません。 諸悪の根源である大魔竜ドラグバーンを倒していただいた暁には、金銀財宝を好きなだけお渡ししましょう」
「好きなだけ?」
「この辺りには金山と銀山がいくつかありますので、ご希望には沿えるはずです。またそれとは別に、当面の生活費もお渡ししましょう」
「ありがとうございます。お金ないんで正直助かります」
感謝の言葉を述べながら俺はリュスターナをちらりと見た。
改めて見ても美人で胸が大きくて、透きとおるようなさらさらの金髪で、なにより優しくて笑顔の素敵な女の子だった。
「勇者様が私を求められるのでしたら、私はその気持ちに応えたいと思います。戦争が終わったら結婚式を上げましょう」
目が合うとすぐにリュスターナが微笑みかけてくれる。
……うん、悪くない条件かもしれないな。
俺は別に、特別にこの世界を守りたいとかは思ってはいない。
なにせこの世界に来たばかりだしな。
思い入れも郷愁も愛着もありはしない。
というか、来たばかりの世界にそんなものがあるとか言ったら逆におかしいだろ?
でもだからといって、特に夢も希望もない元の世界に戻りたいとも思っていないし、この世界の人間たちが滅びていいとも思ってはいないのだ。
リュスターナにも死んでほしくはない。
それにだ。
せっかく異世界に来たわけだし、日本にいた時みたいに何をするでもなく虚無に日々を消費するんじゃなくて、何かでかいことをしてみたいっていう気持ちもあった。
勇者として世界を救う。
実に男の子の冒険心がくすぐられる展開だろ?
まぁ本来の俺は男の子って年でもなんでもない、人生にお疲れ気味のアラサー20代なんだけども。
それにだ。
あのなんちゃってとはいえ女神が俺を勇者としてこの世界に送り込んだんだから、当然世界を救うくらいできるはずだよな?
実際あんな巨大な20メートルもあるようなドラゴンすらも、俺はあっさりワンパンで倒してしまったわけで。
ドラゴンっていえば、ゲームとかじゃ神と同等扱いされることもある最強の種族だ。
つまりそれをワンパンで倒す俺は、最強を越えた超最強ってことだよな?
きっとガンガン無双できるに違いない。
その超最強パワーでちゃちゃっと世界を救ってしまって。
そしてリュスターナを嫁にして、金銀財宝で遊んで暮らす。
考えれば考えるほど良い話なんじゃないだろうか。
「わかりました、引き受けましょう」
俺は言った。
「おお、本当ですか!」
「勇者が共に戦ってくれるとはなんと心強いことか!」
「終わることのない絶望の中に、ついに一筋の希望の光が見えてきたぞ!」
この場にいた偉い人たちが口々に俺を褒め称える。
「勇者様ならきっとそう言ってくれると信じていました!」
もちろんリュスターナも。
「大船に乗ったつもりでいてくれ。この俺が必ずや大魔竜ドラグバーンと悪しきドラゴンどもを滅ぼして見せるから!」
俺がグッと拳を握って突き上げると、
「「「「おーーっ!!」」」」
部屋にいた人たちが全員立ち上がって、同じように拳を突き上げた。
こうして異世界に来た俺は勇者となって、大魔竜ドラグバーンを倒すために悪のドラゴン軍団と戦うことになったのだった。
「おふぅ、マジっすか」
「そのため司令官と言っても名前ばかりで、軍事的な作戦の立案は天才軍師メイリンが立てておるのですがね」
「天才軍師メイリン……」
おっと、これはまたカッコいい二つ名だなぁ。
「実質的な指揮官である軍師メイリンもぜひ勇者様に紹介したかったのですが、あいにくと今日は別件で遠出をしておりましてな」
「ああいえ、俺は軍事とか作戦とかは詳しくないんで、またタイミングが合った時で全然大丈夫です」
俺は全然いいですよ~と胸の前で軽く両手を振った。
正直な話、俺みたいな後付け勇者と違ってガチの天才軍師様と話なんかしたら、「あ、こいつ馬鹿だな」って思われること間違いなしだもん。
よし、俺からは会いに行かないでおこう。
「それで話を戻すのです、もちろんただで協力しろとは申しません。 諸悪の根源である大魔竜ドラグバーンを倒していただいた暁には、金銀財宝を好きなだけお渡ししましょう」
「好きなだけ?」
「この辺りには金山と銀山がいくつかありますので、ご希望には沿えるはずです。またそれとは別に、当面の生活費もお渡ししましょう」
「ありがとうございます。お金ないんで正直助かります」
感謝の言葉を述べながら俺はリュスターナをちらりと見た。
改めて見ても美人で胸が大きくて、透きとおるようなさらさらの金髪で、なにより優しくて笑顔の素敵な女の子だった。
「勇者様が私を求められるのでしたら、私はその気持ちに応えたいと思います。戦争が終わったら結婚式を上げましょう」
目が合うとすぐにリュスターナが微笑みかけてくれる。
……うん、悪くない条件かもしれないな。
俺は別に、特別にこの世界を守りたいとかは思ってはいない。
なにせこの世界に来たばかりだしな。
思い入れも郷愁も愛着もありはしない。
というか、来たばかりの世界にそんなものがあるとか言ったら逆におかしいだろ?
でもだからといって、特に夢も希望もない元の世界に戻りたいとも思っていないし、この世界の人間たちが滅びていいとも思ってはいないのだ。
リュスターナにも死んでほしくはない。
それにだ。
せっかく異世界に来たわけだし、日本にいた時みたいに何をするでもなく虚無に日々を消費するんじゃなくて、何かでかいことをしてみたいっていう気持ちもあった。
勇者として世界を救う。
実に男の子の冒険心がくすぐられる展開だろ?
まぁ本来の俺は男の子って年でもなんでもない、人生にお疲れ気味のアラサー20代なんだけども。
それにだ。
あのなんちゃってとはいえ女神が俺を勇者としてこの世界に送り込んだんだから、当然世界を救うくらいできるはずだよな?
実際あんな巨大な20メートルもあるようなドラゴンすらも、俺はあっさりワンパンで倒してしまったわけで。
ドラゴンっていえば、ゲームとかじゃ神と同等扱いされることもある最強の種族だ。
つまりそれをワンパンで倒す俺は、最強を越えた超最強ってことだよな?
きっとガンガン無双できるに違いない。
その超最強パワーでちゃちゃっと世界を救ってしまって。
そしてリュスターナを嫁にして、金銀財宝で遊んで暮らす。
考えれば考えるほど良い話なんじゃないだろうか。
「わかりました、引き受けましょう」
俺は言った。
「おお、本当ですか!」
「勇者が共に戦ってくれるとはなんと心強いことか!」
「終わることのない絶望の中に、ついに一筋の希望の光が見えてきたぞ!」
この場にいた偉い人たちが口々に俺を褒め称える。
「勇者様ならきっとそう言ってくれると信じていました!」
もちろんリュスターナも。
「大船に乗ったつもりでいてくれ。この俺が必ずや大魔竜ドラグバーンと悪しきドラゴンどもを滅ぼして見せるから!」
俺がグッと拳を握って突き上げると、
「「「「おーーっ!!」」」」
部屋にいた人たちが全員立ち上がって、同じように拳を突き上げた。
こうして異世界に来た俺は勇者となって、大魔竜ドラグバーンを倒すために悪のドラゴン軍団と戦うことになったのだった。
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