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第4章 ヒロインズ・バトル
第128話 なんかさぁ……この会話、超エモいんだけどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!
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「それではジラント・ドラゴン討伐を祝して、乾杯!」
クララが入れてくれた紅茶で──キララの荷物に一緒に入っていた──俺たちはまず乾杯をする。
熱い紅茶をものともせずに一気飲みすると、待ってましたとばかりにすぐにお菓子を食べ始めたキララは別として、みんな思い思いに今日の戦いを振り返っていく。
「カラミティ・インフェルノ。今日始めて見ましたが、ローゼンベルクの秘伝の奥義と言われるだけあって、実に素晴らしい魔法でしたわね」
珍しいこともある者で、ユリーナがアリエッタを褒め称えた。
「ふふん、まぁね。制御のコツも掴めたし、これからは問題なく使えそうだから、私と戦う時は覚悟しておきなさいよ?」
「肝に銘じておきますわ」
「ユリーナが素直に認めるなんて珍しいな」
「今日の立役者の一人がアリエッタ・ローゼンベルクであることは間違いありませんから」
ユリーナはサラリと横髪をかき上げながら、いつも通りの口調で言うが、その頬は赤い。
恥ずかしがっているような、照れているような感じかな?
と、
「アリエッタでいいわよ。フルネームで呼んでくるの、ユリーナくらいでしょ」
アリエッタが言った。
これまたそっぽを向いているが、チラチラと視線がユリーナの方に向いている。
普通に話せばいいのにとかツッコんではいけない。
似た者同士のこの2人は、こういった面倒くさい手順を踏まないとコミュニケーションが取れない生き物なのである。
「わたくしがあなたをどのように呼ぼうと、わたくしの勝手でしょう?」
「だからたんに私の希望よ」
「そうですか」
「そうよ」
「分かりましたわ、アリエッタ」
ユリーナが『アリエッタ・ローゼンベルク』ではなく『アリエッタ』と呼んだ。
なんかさぁ……この会話、超エモいんだけどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!
お互いを強く認め合っているけど、なかなか素直に口には出せないライバルとか、なんだそれ最高かよ!!
ってなわけで、アリエッタとユリーナはまた一歩、互いの距離を縮めあったようだった。
その後もいろんな組み合わせであれこれ話をしたんだけど、
「へぇ、ルナたちの魔力をいったん自分の元に集めて、それをユータに送ったんだ。でもリューネがそんな魔法を使えるなんて知らなかったわ」
リューネの終盤の活躍の話題になると、アリエッタが俄然、興味深そうに話を深掘りする。
「少し前に、ユウタさんがアドバイスしてくれたんです。魔力回復を反転すれば、いろんな応用が利くんじゃないかって」
「反転……イメージは分かるけど、でもそれを実戦でいきなりやったわけ? 魔法式とかどうやったの?」
「ええと、無我夢中だったからあんまりよく覚えてないんだよね」
「でも、できちゃったのよね。ねぇねぇ、魔力回復の魔法式の反転について今度、私と研究してみない? すごく可能性を感じるわ」
「ほんと? 魔法式を書き換えられるアリエッタが協力してくれるなら、私も助かるな」
そのままアリエッタとリューネは、なにやら専門的な会話を始めてしまった。
転移時に付与されたチートのおかげで、どんな魔法も感覚的に理解できてしまう俺にはサッパリついていけない。
「ねー、ユウタくーん」
微妙に疎外感を覚えていると、ルナが俺の後ろからしなだれかかるように抱き着いてきた。
「な、なんだよ」
背中に柔らかい感触をこれでもかと押し付けられて、なんとも緊張してしまう俺。
「ねぇねぇ、いいことしない?」
しかもそんなことを提案してきた。
クララが入れてくれた紅茶で──キララの荷物に一緒に入っていた──俺たちはまず乾杯をする。
熱い紅茶をものともせずに一気飲みすると、待ってましたとばかりにすぐにお菓子を食べ始めたキララは別として、みんな思い思いに今日の戦いを振り返っていく。
「カラミティ・インフェルノ。今日始めて見ましたが、ローゼンベルクの秘伝の奥義と言われるだけあって、実に素晴らしい魔法でしたわね」
珍しいこともある者で、ユリーナがアリエッタを褒め称えた。
「ふふん、まぁね。制御のコツも掴めたし、これからは問題なく使えそうだから、私と戦う時は覚悟しておきなさいよ?」
「肝に銘じておきますわ」
「ユリーナが素直に認めるなんて珍しいな」
「今日の立役者の一人がアリエッタ・ローゼンベルクであることは間違いありませんから」
ユリーナはサラリと横髪をかき上げながら、いつも通りの口調で言うが、その頬は赤い。
恥ずかしがっているような、照れているような感じかな?
と、
「アリエッタでいいわよ。フルネームで呼んでくるの、ユリーナくらいでしょ」
アリエッタが言った。
これまたそっぽを向いているが、チラチラと視線がユリーナの方に向いている。
普通に話せばいいのにとかツッコんではいけない。
似た者同士のこの2人は、こういった面倒くさい手順を踏まないとコミュニケーションが取れない生き物なのである。
「わたくしがあなたをどのように呼ぼうと、わたくしの勝手でしょう?」
「だからたんに私の希望よ」
「そうですか」
「そうよ」
「分かりましたわ、アリエッタ」
ユリーナが『アリエッタ・ローゼンベルク』ではなく『アリエッタ』と呼んだ。
なんかさぁ……この会話、超エモいんだけどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!
お互いを強く認め合っているけど、なかなか素直に口には出せないライバルとか、なんだそれ最高かよ!!
ってなわけで、アリエッタとユリーナはまた一歩、互いの距離を縮めあったようだった。
その後もいろんな組み合わせであれこれ話をしたんだけど、
「へぇ、ルナたちの魔力をいったん自分の元に集めて、それをユータに送ったんだ。でもリューネがそんな魔法を使えるなんて知らなかったわ」
リューネの終盤の活躍の話題になると、アリエッタが俄然、興味深そうに話を深掘りする。
「少し前に、ユウタさんがアドバイスしてくれたんです。魔力回復を反転すれば、いろんな応用が利くんじゃないかって」
「反転……イメージは分かるけど、でもそれを実戦でいきなりやったわけ? 魔法式とかどうやったの?」
「ええと、無我夢中だったからあんまりよく覚えてないんだよね」
「でも、できちゃったのよね。ねぇねぇ、魔力回復の魔法式の反転について今度、私と研究してみない? すごく可能性を感じるわ」
「ほんと? 魔法式を書き換えられるアリエッタが協力してくれるなら、私も助かるな」
そのままアリエッタとリューネは、なにやら専門的な会話を始めてしまった。
転移時に付与されたチートのおかげで、どんな魔法も感覚的に理解できてしまう俺にはサッパリついていけない。
「ねー、ユウタくーん」
微妙に疎外感を覚えていると、ルナが俺の後ろからしなだれかかるように抱き着いてきた。
「な、なんだよ」
背中に柔らかい感触をこれでもかと押し付けられて、なんとも緊張してしまう俺。
「ねぇねぇ、いいことしない?」
しかもそんなことを提案してきた。
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