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第4章 ヒロインズ・バトル
第118話 みんなの想いを力に――リューネ覚醒!
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今日も聖ブレイビア祭にデートに誘ってくれたりと、最近はすっかり心を許して丸くなっていたから忘れつつあったんだけど。
もともとアリエッタは俺の弁明も聞かずに問答無用の決闘を挑んでくるぐらいに、熱しやすくキレやすい性格をしている。
ユリーナはそこに点火しようと、ひたすら薪をくべていたのだ。
むしろアリエッタはよくここまで堪えたもんだ。
それだけカラミティ・インフェルノを暴走させたことが、大きなトラウマだったんだろうな。
「事実を言ったまでですわ」
「事実だのなんだのいい加減うるさいのよ! やればいいんでしょ、やれば! そんなに言うならやってやるわよ! カラミティ・インフェルノを見事に制御してジラント・ドラゴンをぶっ倒してやるわよ! そしたら満足するんでしょ!」
アリエッタは散々言いたい放題言われた鬱憤を晴らすかのように一息にシャウトすると、俺の隣は自分の席だとでも言うように、俺のすぐ隣へとやってきて、即座にカラミティ・インフェルノの発動に入った。
「最初からそうしていればよろしいのですわ。まったく、このわたくしにいらぬ手間をかけさせてくれたものです」
「なに? なにか言った!?」
「がんばってと、そう申し上げただけですわ」
「ユリーナに言われなくても、ちゃんとがんばるから。ローゼンベルクの姫騎士を舐めないでよね!」
「おやおや元気なことで。さっきまでは特大の臆病風に吹かれて、日和っていたいたといいますのに」
「臆病風じゃなくて、みんなに危険が及ぶことを心配していただけ!」
「それは失礼いたしましたわ」
「ふん!」
すっかりいつも通りのやり取りになった2人に俺は一安心すると、再び聖剣エクスカリバーに魔力を注ぎ込み始めた。
残り魔力は少ないが、俺もここが踏ん張りどころだ。
「アリエッタは必ずカラミティ・インフェルノを制御してくれる。だからそれまであと少し、俺も持ちこたえる!」
と、強い決意とともに残り少ない魔力を振り絞ろうとした俺の中に、じんわりと温かいものが流れ込んできた。
枯渇しかけていた俺の魔力がじわじわと回復し始める。
「これはリューネの魔力回復……? だけどいつもの感覚と少し違うような? いくつかの魔力が混じっているような不思議な感覚だ……」
後方へとわずかに振り向いて視線と向けると、
「~~~~」
両ひざを地面につき、両手を合わせて祈りを捧げるようなポーズのリューネを中心に、ルナ、キララ、クララの4人が集まっていた。
ルナ、キララ、クララはリューネの背中に手のひらを触れさせている。
「リューネがアタシたち4人の残り魔力をまとめて、ユウタくんに送ってるの! アタシたちの想い、受け取ってよね!」
振り返った俺と視線が合ったルナが、リューネに触れているのとは反対の手でサムズアップしながら、状況を説明してくれる。
「まさかルナ、キララ、クララの残存魔力を自身の魔力に合わせて、4人分の魔力を俺に送っているのか――!」
俺は少し前に、図書室でリューネと話したことを少し思い出す。
>>
『魔力を回復するってことは、つまり増加させている訳だろ?』
『そうですけど、それがどうしたんですか?』
『だったら理論的には、反転させて使ったら、相手の魔力を減らせるんじゃないかなって思ったんだ』
『魔力の反転……』
<<
他人の魔力を回復できるなら、魔法を反転させれば魔力を簒奪することができるのでは――みたいな、何の根拠もない思い付きの会話をしたんだけど。
おそらくリューネは今、それに近いことを実戦の最中にやってのけているのだ!
もともとアリエッタは俺の弁明も聞かずに問答無用の決闘を挑んでくるぐらいに、熱しやすくキレやすい性格をしている。
ユリーナはそこに点火しようと、ひたすら薪をくべていたのだ。
むしろアリエッタはよくここまで堪えたもんだ。
それだけカラミティ・インフェルノを暴走させたことが、大きなトラウマだったんだろうな。
「事実を言ったまでですわ」
「事実だのなんだのいい加減うるさいのよ! やればいいんでしょ、やれば! そんなに言うならやってやるわよ! カラミティ・インフェルノを見事に制御してジラント・ドラゴンをぶっ倒してやるわよ! そしたら満足するんでしょ!」
アリエッタは散々言いたい放題言われた鬱憤を晴らすかのように一息にシャウトすると、俺の隣は自分の席だとでも言うように、俺のすぐ隣へとやってきて、即座にカラミティ・インフェルノの発動に入った。
「最初からそうしていればよろしいのですわ。まったく、このわたくしにいらぬ手間をかけさせてくれたものです」
「なに? なにか言った!?」
「がんばってと、そう申し上げただけですわ」
「ユリーナに言われなくても、ちゃんとがんばるから。ローゼンベルクの姫騎士を舐めないでよね!」
「おやおや元気なことで。さっきまでは特大の臆病風に吹かれて、日和っていたいたといいますのに」
「臆病風じゃなくて、みんなに危険が及ぶことを心配していただけ!」
「それは失礼いたしましたわ」
「ふん!」
すっかりいつも通りのやり取りになった2人に俺は一安心すると、再び聖剣エクスカリバーに魔力を注ぎ込み始めた。
残り魔力は少ないが、俺もここが踏ん張りどころだ。
「アリエッタは必ずカラミティ・インフェルノを制御してくれる。だからそれまであと少し、俺も持ちこたえる!」
と、強い決意とともに残り少ない魔力を振り絞ろうとした俺の中に、じんわりと温かいものが流れ込んできた。
枯渇しかけていた俺の魔力がじわじわと回復し始める。
「これはリューネの魔力回復……? だけどいつもの感覚と少し違うような? いくつかの魔力が混じっているような不思議な感覚だ……」
後方へとわずかに振り向いて視線と向けると、
「~~~~」
両ひざを地面につき、両手を合わせて祈りを捧げるようなポーズのリューネを中心に、ルナ、キララ、クララの4人が集まっていた。
ルナ、キララ、クララはリューネの背中に手のひらを触れさせている。
「リューネがアタシたち4人の残り魔力をまとめて、ユウタくんに送ってるの! アタシたちの想い、受け取ってよね!」
振り返った俺と視線が合ったルナが、リューネに触れているのとは反対の手でサムズアップしながら、状況を説明してくれる。
「まさかルナ、キララ、クララの残存魔力を自身の魔力に合わせて、4人分の魔力を俺に送っているのか――!」
俺は少し前に、図書室でリューネと話したことを少し思い出す。
>>
『魔力を回復するってことは、つまり増加させている訳だろ?』
『そうですけど、それがどうしたんですか?』
『だったら理論的には、反転させて使ったら、相手の魔力を減らせるんじゃないかなって思ったんだ』
『魔力の反転……』
<<
他人の魔力を回復できるなら、魔法を反転させれば魔力を簒奪することができるのでは――みたいな、何の根拠もない思い付きの会話をしたんだけど。
おそらくリューネは今、それに近いことを実戦の最中にやってのけているのだ!
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