111 / 132
第4章 ヒロインズ・バトル
第109話 ユータvsジラント・ドラゴン「聖光解放!ブラスト・エクスカリバー!」
しおりを挟む
「聖剣エクスカリバー。それがユータの契約武器なんだ」
「ああ。これが神龍精霊ペンドラゴンの契約武器、聖剣エクスカリバーだ」
「すごい魔力……なんて神々しいのかしら」
見惚れるように呟きながらアリエッタが息を飲む。
「うわ、すごーい! つよそー(*'▽')」
回復を終えてちょうど合流してきたキララも、にぱーといい笑顔になった。
離れた場所にいるユリーナやルナ、リューネ、クララも一様に驚いた顔をこっちを見ている。
聖剣エクスカリバーの膨大な魔力と恐ろしい程の存在感を、全員が感じ取っただろう。
それだけで状況は察してくれたはずだ。
言葉はいらない。
それほどまでの圧倒的な力を、聖剣エクスカリバーは秘めていた。
「ここからは俺がトップ・アタッカーを張る。アリエッタは俺に合わせてくれ」
「分かったわ」
アリエッタが心得たとばかりに大きくうなずく。
「キララは……まぁ、いつもどおりで」
「はーい(=゚ω゚)ノ」
どんな状況でも、キララに難しいことは言っちゃだめだ。
余計なことを考えて頭がパンクして、何も考えなければ最強クラスの戦闘力が発揮できなくなってしまう。
だけど感性と本能で戦うキララだからこそ、その感性と本能の部分で聖剣エクスカリバーの強さを理解してくれているはず。
だからきっと大丈夫……のはず。
「じゃあ行くぞ! 俺たちの戦いはここからだ!」
俺は離れた仲間たちにも戦意が伝わるように、聖剣エクスカリバーを天高く突き上げると、ジラント・ドラゴンに向かって駆け出した!
「グルルル……!」
ジラント・ドラゴンが唸り声を上げる。
その視線はただただ俺だけを見据えていた。
怒りと敵意に満ちた視線が、ガッチリと俺を捉える。
向こうも俺が一番の敵だと認識したようだ。
いいぜ、真っ向勝負だ。
「神威聖刃! オーラ・ブレード!」
俺が魔力を込めると、聖剣エクスカリバーがうっすらと光り始め、限界を超えて溢れ出た魔力が、刃から白銀のオーラとなって立ち上り始める。
神龍精霊ペンドラゴンの膨大な魔力を刃に凝縮する、攻撃力アップの魔法だ。
「なんて魔力量……! ただでさえ膨大な魔力を持った聖剣エクスカリバーが、さらに力を増していくなんて……!」
アリエッタの驚愕の声を背中に聞きながら、俺は白銀の聖刃をジラント・ドラゴンに叩きつけようとして――、
バチッ!
火花が爆ぜるような音がして、聖剣エクスカリバーがジラント・ドラゴンの間近に展開した漆黒の障壁によって阻まれてしまう。
「素の防御力が高い上に、防御障壁の魔法まで使えるのか。しかも展開が速い上に、これまた硬い。防御障壁魔法もSランクってか。さすがはドラゴンだな」
「グルルル……!」
強大な力を持った聖剣エクスカリバーの一撃を受け止めたからか、ジラント・ドラゴンの唸り声にはどこか優越感のようなものが感じられる。
だがな!
「神龍精霊ペンドラゴンは精霊でありながら、同時にドラゴンでもあるんだ! 同じドラゴン同士、これで勝ったと思うなよ! おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!」
俺は聖剣エクスカリバーにさらにさらにと魔力を込めていく。
それに比例して刃の輝きがどんどんと増していき、漆黒の魔力障壁がギシギシ、ミシミシと軋み始め、すぐに堪えきれなくなってバリンと大きな音を立てて砕け散った!
「グルァ!?」
まさか自慢の防御障壁が破られるとは思っていなかったのか、ジラント・ドラゴンの瞳が大きく見開かれる。
「隙だらけだぜ! もらった! 聖光解放! ブラスト・エクスカリバー!」
防御障壁を破壊した勢いそのまま、俺はジラント・ドラゴンに聖なる刃で切りつけた。
同時に刃に込められた膨大な魔力をその身へと叩き込む!
聖剣エクスカリバーが光り輝いて、爆ぜた!
ブラスト・エクスカリバー。
神威聖刃オーラ・ブレードによって聖剣エクスカリバーに込められた大魔力を、一気に放出して聖光大爆発を起こすSランクの近接破壊魔法だ。
その威力は絶大で、Sランク魔法最強の破壊力を誇ると言われる炎属性のカラミティ・インフェルノとタメを張るほどだ。
その強大な近接破壊魔法が、ジラント・ドラゴンにクリティカル・ヒットした!
「ああ。これが神龍精霊ペンドラゴンの契約武器、聖剣エクスカリバーだ」
「すごい魔力……なんて神々しいのかしら」
見惚れるように呟きながらアリエッタが息を飲む。
「うわ、すごーい! つよそー(*'▽')」
回復を終えてちょうど合流してきたキララも、にぱーといい笑顔になった。
離れた場所にいるユリーナやルナ、リューネ、クララも一様に驚いた顔をこっちを見ている。
聖剣エクスカリバーの膨大な魔力と恐ろしい程の存在感を、全員が感じ取っただろう。
それだけで状況は察してくれたはずだ。
言葉はいらない。
それほどまでの圧倒的な力を、聖剣エクスカリバーは秘めていた。
「ここからは俺がトップ・アタッカーを張る。アリエッタは俺に合わせてくれ」
「分かったわ」
アリエッタが心得たとばかりに大きくうなずく。
「キララは……まぁ、いつもどおりで」
「はーい(=゚ω゚)ノ」
どんな状況でも、キララに難しいことは言っちゃだめだ。
余計なことを考えて頭がパンクして、何も考えなければ最強クラスの戦闘力が発揮できなくなってしまう。
だけど感性と本能で戦うキララだからこそ、その感性と本能の部分で聖剣エクスカリバーの強さを理解してくれているはず。
だからきっと大丈夫……のはず。
「じゃあ行くぞ! 俺たちの戦いはここからだ!」
俺は離れた仲間たちにも戦意が伝わるように、聖剣エクスカリバーを天高く突き上げると、ジラント・ドラゴンに向かって駆け出した!
「グルルル……!」
ジラント・ドラゴンが唸り声を上げる。
その視線はただただ俺だけを見据えていた。
怒りと敵意に満ちた視線が、ガッチリと俺を捉える。
向こうも俺が一番の敵だと認識したようだ。
いいぜ、真っ向勝負だ。
「神威聖刃! オーラ・ブレード!」
俺が魔力を込めると、聖剣エクスカリバーがうっすらと光り始め、限界を超えて溢れ出た魔力が、刃から白銀のオーラとなって立ち上り始める。
神龍精霊ペンドラゴンの膨大な魔力を刃に凝縮する、攻撃力アップの魔法だ。
「なんて魔力量……! ただでさえ膨大な魔力を持った聖剣エクスカリバーが、さらに力を増していくなんて……!」
アリエッタの驚愕の声を背中に聞きながら、俺は白銀の聖刃をジラント・ドラゴンに叩きつけようとして――、
バチッ!
火花が爆ぜるような音がして、聖剣エクスカリバーがジラント・ドラゴンの間近に展開した漆黒の障壁によって阻まれてしまう。
「素の防御力が高い上に、防御障壁の魔法まで使えるのか。しかも展開が速い上に、これまた硬い。防御障壁魔法もSランクってか。さすがはドラゴンだな」
「グルルル……!」
強大な力を持った聖剣エクスカリバーの一撃を受け止めたからか、ジラント・ドラゴンの唸り声にはどこか優越感のようなものが感じられる。
だがな!
「神龍精霊ペンドラゴンは精霊でありながら、同時にドラゴンでもあるんだ! 同じドラゴン同士、これで勝ったと思うなよ! おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!」
俺は聖剣エクスカリバーにさらにさらにと魔力を込めていく。
それに比例して刃の輝きがどんどんと増していき、漆黒の魔力障壁がギシギシ、ミシミシと軋み始め、すぐに堪えきれなくなってバリンと大きな音を立てて砕け散った!
「グルァ!?」
まさか自慢の防御障壁が破られるとは思っていなかったのか、ジラント・ドラゴンの瞳が大きく見開かれる。
「隙だらけだぜ! もらった! 聖光解放! ブラスト・エクスカリバー!」
防御障壁を破壊した勢いそのまま、俺はジラント・ドラゴンに聖なる刃で切りつけた。
同時に刃に込められた膨大な魔力をその身へと叩き込む!
聖剣エクスカリバーが光り輝いて、爆ぜた!
ブラスト・エクスカリバー。
神威聖刃オーラ・ブレードによって聖剣エクスカリバーに込められた大魔力を、一気に放出して聖光大爆発を起こすSランクの近接破壊魔法だ。
その威力は絶大で、Sランク魔法最強の破壊力を誇ると言われる炎属性のカラミティ・インフェルノとタメを張るほどだ。
その強大な近接破壊魔法が、ジラント・ドラゴンにクリティカル・ヒットした!
1
お気に入りに追加
94
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
学園の聖女様と俺の彼女が修羅場ってる。
味のないお茶
恋愛
うちの高校には聖女様と呼ばれる女性がいる。
名前は黒瀬詩織(くろせしおり)
容姿端麗、成績優秀、時間があればひとりで読書をしている孤高の文学少女。
そんな彼女に告白する男も少なくない。
しかし、そんな男共の告白は全て彼女にばっさりと切り捨てられていた。
高校生活の一年目が終わり。終業式の日に俺は半年間想いを寄せてきた彼女に告白した。
それは件の聖女様では無く、同じクラスの学級委員を共に行っていた藤崎朱里(ふじさきあかり)と言うバスケ部の明るい女の子。
男女問わず友達も多く、オタク趣味で陰キャ気味の俺にも優しくしてくれたことで、チョロイン宜しく惚れてしまった。
少しでも彼女にふさわしい男になろうと、半年前からバイトを始め、筋トレや早朝のランニングで身体を鍛えた。帰宅部だからと言って、だらしない身体では彼女に見向きもされない。
清潔感やオシャレにも気を配り、自分なりの男磨きを半年かけてやってきた。
告白に成功すれば薔薇色の春休み。
失敗すれば漆黒の春休み。
自分なりにやるだけのことはやってきたつもりだったが、成功するかは微妙だろうと思っていた。
たとえ振られても気持ちをスッキリさせよう。
それくらいの心持ちでいた。
返答に紆余曲折はあったものの、付き合うことになった俺と彼女。
こうして彼女持ちで始まった高校二年生。
甘々でイチャイチャな生活に胸を躍らせる俺。
だけど、まさかあんなことに巻き込まれるとは……
これは、愛と闇の(病みの)深い聖女様と、ちょっぴりヤキモチ妬きな俺の彼女が織り成す、修羅場ってるラブコメディ。
姫騎士様と二人旅、何も起きないはずもなく……
踊りまんぼう
ファンタジー
主人公であるセイは異世界転生者であるが、地味な生活を送っていた。 そんな中、昔パーティを組んだことのある仲間に誘われてとある依頼に参加したのだが……。 *表題の二人旅は第09話からです
(カクヨム、小説家になろうでも公開中です)
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
勇者に大切な人達を寝取られた結果、邪神が目覚めて人類が滅亡しました。
レオナール D
ファンタジー
大切な姉と妹、幼なじみが勇者の従者に選ばれた。その時から悪い予感はしていたのだ。
田舎の村に生まれ育った主人公には大切な女性達がいた。いつまでも一緒に暮らしていくのだと思っていた彼女らは、神託によって勇者の従者に選ばれて魔王討伐のために旅立っていった。
旅立っていった彼女達の無事を祈り続ける主人公だったが……魔王を倒して帰ってきた彼女達はすっかり変わっており、勇者に抱きついて媚びた笑みを浮かべていた。
青年が大切な人を勇者に奪われたとき、世界の破滅が幕を開く。
恐怖と狂気の怪物は絶望の底から生まれ落ちたのだった……!?
※カクヨムにも投稿しています。
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる