美少女だらけの姫騎士学園に、俺だけ男。~神騎士LV99から始める強くてニューゲーム~

マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫

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第4章 ヒロインズ・バトル

第99話 行動開始!

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 一連の騒動の始まりを見て、俺たちも即座に行動を開始した。

「どうやら恐れていた事態が起こったみたいだ。行くぞみんな、奴と魔獣を倒す! 武具召喚コネクト、神竜剣レクイエム」

 俺の言葉を皮切りに、

武具召喚コネクト、炎の牙ティンカーベル!」
武具召喚コネクトてつく息吹ブリザーディア!」
武具召喚コネクト、暴風のまとい手エアリアル!」
武具召喚コネクト、水龍の角アクアホーン!」
精霊召喚エレメンタルコネクト、我が身に宿れ! 怒りの精霊フラストレ!」
武具召喚コネクト、雷鳴の剣シャインスパーク!」

 俺の周囲にいた6姫騎士たちは全員が即座に武具召喚コネクトをすると、その視線が一斉に俺へと集まる。
 俺の指示を待っているのだ。

 どうやらいつぞやのようにリーダーを巡ってケンカすることもなく、満場一致で俺をリーダーに指名してくれるようだ。
 なら話は早い。

「敵が近過ぎる。救援が来るのを待っている暇はない。俺たちで片を付けるぞ。闇落ちした姫騎士は俺が倒す。アリエッタ、ユリーナ、ルナ、キララの4人は魔獣の撃破を。リューネとクララは、第3王女を優先して守りつつ、民衆が安全に避難できるように援護も頼む」

「了解!」
「分かりましたわ」
「オッケー」
「あんな魔獣くらい、キララが出ていってぼっこぼこにしてやんよ!(>_<)」
「分かりました」
「かしこまりました」

 俺の言葉に6姫騎士がうなずく。

「じゃあまずはみんなを向こう側に送るね。舞い風よ、力を貸して! エアリィ・バード! 消耗が大きくて短時間しか維持できないから急いで!」
 まずはルナが風の魔法で編まれた巨大な鳥を頭上に顕現させ、俺たちはそれに飛び乗る。

「レッツ・ゴー! エアリィ・バード!」
 ルナの掛け声とともに風の鳥が一度大きく羽ばたくと、大混乱の群衆やパレードの参加者を越えて、一瞬で闇落ち姫騎士と魔獣のいる直上に到達した。

 さすがルナ。
 コントロールは完璧だ!

「手筈通りに行くぞ!」
 俺たちはエアリィ・バードから飛び降りると、行動を開始した!

「もらった!」

 まずは一発入れようと直上からのダイビング不意打ちアタックを敢行した俺の攻撃を、闇落ち姫騎士は、戦っていた護衛の姫騎士を蹴り飛ばすと、ギリギリのところで回避してみせた。

「くっ、上からだと!? 姫騎士の攻撃か!」
「今の不意打ちをかわすか。やるな!」

「しかも男だと!? くっ、いったい何が起こっている!?」
「悪いがお前は俺が倒す!」
「ほざけ、子供が!」

「君は!?」
「ブレイビア学園生だ。仲間もいる! ここは俺たちに任せろ! あんたたちは第3王女の護衛に専念してくれ」
「かたじけない!」
 護衛の姫騎士は大きくうなずくと、第3王女のもとへ向かった。

 俺が闇落ち姫騎士と最初の交戦を行ったのと同時並行で、アリエッタたちが魔獣への攻撃を開始する。

 チラリと向けた視線の先では、巨大なクマのようなずんぐりむっくりした魔獣を相手に、アリエッタとユリーナが息の合ったコンビネーション・アタックを見せていた。

「まずは動きを止めますわ! 天を穿うがて、アイシクル・スピア!」

 ユリーナの放った氷の槍が1体の魔獣を下から鋭く突き上げる!
 しかし魔獣を貫通することはできず、魔獣は煩わしそうに、地面からせり上がる氷の槍を跳ねのけようとして――、

「まだまだ行きますわよ! 凍り付け、フローズン・コート!」

 さらにアイシクル・スピアが魔獣に触れたところから、氷の膜が魔獣を覆っていく。
 まさに氷のコーティングだ。
 倒せないまでも、動きを大きく鈍らせた魔獣に、

「ナイス、ユリーナ! 魔獣相手に手加減はしないわよ! 丸焼きにしてあげる! 燃え上がれ炎! ライオネル・ストライク・フルチャージ!」

 激しい炎の獅子をまとったアリエッタが、若干ふらつきながらも一直線に突っ込んだ。

『グルギャァァァァァァァァァ――――ッッッッ!!』
 魔獣は断末魔の悲鳴を上げて、魔力の塵と化した。

「まずは一体! 行けるわ!」
「油断は禁物ですわ。続けてもう1体いきますわよ!」

 さすが学年を代表する2人のコンビネーション・アタック。
 実に鮮やかな手際だった。

「それとフローズン・コートが溶けるのが早いわよ! もうちょっとかわされちゃうところだったじゃない!」
「何をおっしゃいます。あなたの魔法発動が遅かったのでしょう? わたくしのせいにしないでくださいます?」
「はぁ? じゃあなに? 私のせいだって言うの?」
「少なくともわたくしのせいではありませんわね」

 ……さすが犬猿の仲。
 この緊迫した状況で、実にいつも通りのやり取りだった。
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