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第一部 腰痛勇者編
第32話 新たなる討伐依頼(下)
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「え、そうなのか。なんでだろ?」
魔王と戦っていた頃は情報統制が当たり前のようにかかっていたけど、平時にそんなことをする必要はないだろうに。
なにかよくないことでもあったのかな?
ま、追放された俺が今さらあーだこーだと気にすることでもないか。
ここで何ができるわけでもないし。
「だいたいのことはわかった。魔獣をのさばらせておく理由もないし、被害が増える前に早いうちに討伐に行こう」
「そうおっしゃられると思い、既に準備は整えてありますのでいつでも出撃可能です。前回のグレートタイガー討伐の時と同様に、私が馬車を出して目的地まで案内しますので」
「了解だ。アリスベルも来てくれるな?」
「ごめんおにーさん、しばらく店を閉めてたからお客さんが予約待ちでいっぱいなんだよね。今はちょっと手が離せない感じ。だからフィオナさんと一緒に行ってきてもらっていい?」
「そっか……それは残念だ」
俺は小さく肩を落とした。
アリスベルにいいところが見せられなくてほんと残念だよ。
もちろんそんな下心を言っても良いことは全然ないので、言わないけどね。
「あ、でも2人きりだからってフィオナさんとえっちしたらダメだからね? ノーえっちだからね。これ前振りじゃないからね、ガチの絶交するからね。どんな理由でもマジで一発アウトだからね」
「おいおい俺はアリスベル一筋だから、そんなことするわけないじゃないか。アリスベルは俺をいったい何だと思ってるんだよ」
「えっち覚えたての10代男子? もしくは発情期を迎えたばかりの若い猿?」
「まったくアリスベルってば冗談がきついんだから。まぁそこも可愛いんだけど――」
「舞踏会でダンスしてる時にマリアンヌさんに巨乳を押し付けられて、確認するようにおっぱい覗きこんでたよね。鼻の下伸ばしてエロそうな目で舐めるように見てたよね」
「……」
その一言で完全に言葉に詰まらされた俺は、背中にいやーな汗をかいてしまっていた。
くっ、俺がマリアンヌちゃんのドレスからこぼれんばかりの巨乳をチェキしてしてたのを、アリスベルに見られてしまっていたなんて!?
「おにーさん、なにか言い訳ある? あったら聞くけど?」
「いいえありません、その節は誠に申し訳ありませんでした。ついマリアンヌちゃんの魔性のおっぱいとはどのようなお姿をしているのかと、出来心で確認してしまいました。心より反省しています」
「おにーさんっていつも反省だけはするよね、反省だけは。反省だけなら猿でもできるよね」
「し、しないよりはいいかなって?」
「なるほど、勇者様は完全にアリスベルさんの尻に敷かれているのですね。これもまた夫婦円満の一つの形と言ったところでしょうか。私は独り身ですので大変勉強になります」
フィオナがとても納得したようにポンと手を打った。
「だから夫婦じゃないってばぁ!?」
「そうだぞ、俺たちはまだ同棲中、もしくは内縁関係といったところだ」
「さらっと当たり前のように既成事実化するのは、やめてくださいねおにーさん」
そういうわけで、俺はフィオナと森の東端に最近出没してるらしい高ランク魔獣の討伐に向かうことにした。
魔王と戦っていた頃は情報統制が当たり前のようにかかっていたけど、平時にそんなことをする必要はないだろうに。
なにかよくないことでもあったのかな?
ま、追放された俺が今さらあーだこーだと気にすることでもないか。
ここで何ができるわけでもないし。
「だいたいのことはわかった。魔獣をのさばらせておく理由もないし、被害が増える前に早いうちに討伐に行こう」
「そうおっしゃられると思い、既に準備は整えてありますのでいつでも出撃可能です。前回のグレートタイガー討伐の時と同様に、私が馬車を出して目的地まで案内しますので」
「了解だ。アリスベルも来てくれるな?」
「ごめんおにーさん、しばらく店を閉めてたからお客さんが予約待ちでいっぱいなんだよね。今はちょっと手が離せない感じ。だからフィオナさんと一緒に行ってきてもらっていい?」
「そっか……それは残念だ」
俺は小さく肩を落とした。
アリスベルにいいところが見せられなくてほんと残念だよ。
もちろんそんな下心を言っても良いことは全然ないので、言わないけどね。
「あ、でも2人きりだからってフィオナさんとえっちしたらダメだからね? ノーえっちだからね。これ前振りじゃないからね、ガチの絶交するからね。どんな理由でもマジで一発アウトだからね」
「おいおい俺はアリスベル一筋だから、そんなことするわけないじゃないか。アリスベルは俺をいったい何だと思ってるんだよ」
「えっち覚えたての10代男子? もしくは発情期を迎えたばかりの若い猿?」
「まったくアリスベルってば冗談がきついんだから。まぁそこも可愛いんだけど――」
「舞踏会でダンスしてる時にマリアンヌさんに巨乳を押し付けられて、確認するようにおっぱい覗きこんでたよね。鼻の下伸ばしてエロそうな目で舐めるように見てたよね」
「……」
その一言で完全に言葉に詰まらされた俺は、背中にいやーな汗をかいてしまっていた。
くっ、俺がマリアンヌちゃんのドレスからこぼれんばかりの巨乳をチェキしてしてたのを、アリスベルに見られてしまっていたなんて!?
「おにーさん、なにか言い訳ある? あったら聞くけど?」
「いいえありません、その節は誠に申し訳ありませんでした。ついマリアンヌちゃんの魔性のおっぱいとはどのようなお姿をしているのかと、出来心で確認してしまいました。心より反省しています」
「おにーさんっていつも反省だけはするよね、反省だけは。反省だけなら猿でもできるよね」
「し、しないよりはいいかなって?」
「なるほど、勇者様は完全にアリスベルさんの尻に敷かれているのですね。これもまた夫婦円満の一つの形と言ったところでしょうか。私は独り身ですので大変勉強になります」
フィオナがとても納得したようにポンと手を打った。
「だから夫婦じゃないってばぁ!?」
「そうだぞ、俺たちはまだ同棲中、もしくは内縁関係といったところだ」
「さらっと当たり前のように既成事実化するのは、やめてくださいねおにーさん」
そういうわけで、俺はフィオナと森の東端に最近出没してるらしい高ランク魔獣の討伐に向かうことにした。
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