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第一部 腰痛勇者編
第17話 「ねえおにーさん、これってどうゆーこと?」
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「どんなもんだ?」
「やっぱり少し元に戻ろうとしてるねー。腰の周辺の筋膜がちょっと捻じれてるから」
「マジか。すごくいい感じで、違和感も全くないんだけどな?」
「もっと激しい動きをすると症状が出ちゃうと思う。もうしばらくは控えめにね」
話ながらぐりぐりコキコキと、俺の腰や腰回りを中心に回したり伸ばしたり揉んだりさすったりと、様々に整体を施してくれるアリスベル。
「あ、そこ、そこそこ、気持ちいい……あぅ、はん……あっ……」
俺が切ない声をあげながら、しばらく整体を続けてもらっていると、
「おにーさん、あの……」
急にアリスベルの手が止まった。
「どうした?」
「あの、おにーさん……チ〇チンが立ってるんだけど……めっちゃ立ってるんだけど……」
「……はい」
「ねえおにーさん、これってどうゆーこと? アタシ真面目にマッサージしてるのに、なんでおにーさんのチ〇チンは立ってるの?」
「……いやあのだな、アリスベルのマッサージが気持ちよすぎて自然と反応しちゃって……」
「へぇ?」
「それとアリスベルに腰回りを触られてると、ついつい昨日のえっちを思い出しちゃって……チン〇ン立っちゃいました」
「アタシは仕事として真面目におにーさんの整体をしてるんです。おにーさんのために一生懸命マッサージしてるんだから、いやらしい事は考えないで下さい」
「はい、すみませんでした」
俺は素直に謝ったものの、それで鎮まるなら男は誰も苦労はしないのである。
「もう、こんな状態じゃマッサージできないよ。ある程度は終わったし、もういい時間だからそろそろ寝よっか」
「そうだな、そろそろ寝るか」
「言っておくけど、さすがに今日はえっちはダメだからね? ノーえっちだからね」
「だよな、今は討伐任務中だもんな」
「えっちはダメなんだからね?」
「念押ししなくてもわかってるって。俺だってもういい大人なんだから」
「ほんとかなぁ……」
アリスベルが全く信じてなさそうな疑念の目を向けてくる。
よし、俺が理性的で信頼できる素敵な男であると証明するためにも、今日だけはえっちなことはしないでおこう。
「おやすみ、アリスベル」
「おやすみ、おにーさん」
俺は爽やかに言って部屋の明かりを消すと、アリスベルと枕を並べて隣り合わせで横になったのだった。
………………
…………
……
翌朝。
「しちゃったし!」
「しちゃったな」
俺とアリスベルは布団の中で全裸で向かい合っていた。
男と女が裸で寝る――つまりはそういうことである。
「昨日よりも激しかったし!」
「マッサージで散々焦らされてたから、ついつい昂ぶりが抑えきれなくてだな……」
「ううっ、お尻にまだなんか刺さってる気がするよ……なんでアタシはあんな恥ずかしい変態プレイを、その場の雰囲気に流されて許してしまったのか……」
身体を起こしたアリスベルが、形のいいキュートなお尻をさすっていた。
「アリスベルの新しい一面が見れて俺は良かったぞ?」
俺もアリスベルと向き合うように身体を起こす。
「そんなもん見せたくなかったし! 執拗にお尻を攻めてくるとか、おにーさんの変態! おにーさんの馬鹿! おにーさんのエロエロ大魔王! しかもまた立ってるし! チン〇ンパオーンしてるし! このえっちっちなスケベ勇者め!」
アリスベルがポカポカと可愛く俺の胸元を叩いてくる。
もちろん全く痛くはなかった。
アリスベルときたら、こうやって恥ずかしいのを誤魔化しているのだ。
恥ずかしがっているアリスベルは本当に可愛いなぁ。
――などと朝からアリスベルとイチャコラチュッチュしていると、
コンコン。
控えめなノックの音がしてドアが開くと、
「おはようございます勇者様、アリスベルさん。ご歓談中に大変申し訳ないのですが、そろそろ朝食をとってグレートタイガーの討伐に向かいたいなぁと思う所存でして……」
フィオナがおずおずと顔を出した。
「やっぱり少し元に戻ろうとしてるねー。腰の周辺の筋膜がちょっと捻じれてるから」
「マジか。すごくいい感じで、違和感も全くないんだけどな?」
「もっと激しい動きをすると症状が出ちゃうと思う。もうしばらくは控えめにね」
話ながらぐりぐりコキコキと、俺の腰や腰回りを中心に回したり伸ばしたり揉んだりさすったりと、様々に整体を施してくれるアリスベル。
「あ、そこ、そこそこ、気持ちいい……あぅ、はん……あっ……」
俺が切ない声をあげながら、しばらく整体を続けてもらっていると、
「おにーさん、あの……」
急にアリスベルの手が止まった。
「どうした?」
「あの、おにーさん……チ〇チンが立ってるんだけど……めっちゃ立ってるんだけど……」
「……はい」
「ねえおにーさん、これってどうゆーこと? アタシ真面目にマッサージしてるのに、なんでおにーさんのチ〇チンは立ってるの?」
「……いやあのだな、アリスベルのマッサージが気持ちよすぎて自然と反応しちゃって……」
「へぇ?」
「それとアリスベルに腰回りを触られてると、ついつい昨日のえっちを思い出しちゃって……チン〇ン立っちゃいました」
「アタシは仕事として真面目におにーさんの整体をしてるんです。おにーさんのために一生懸命マッサージしてるんだから、いやらしい事は考えないで下さい」
「はい、すみませんでした」
俺は素直に謝ったものの、それで鎮まるなら男は誰も苦労はしないのである。
「もう、こんな状態じゃマッサージできないよ。ある程度は終わったし、もういい時間だからそろそろ寝よっか」
「そうだな、そろそろ寝るか」
「言っておくけど、さすがに今日はえっちはダメだからね? ノーえっちだからね」
「だよな、今は討伐任務中だもんな」
「えっちはダメなんだからね?」
「念押ししなくてもわかってるって。俺だってもういい大人なんだから」
「ほんとかなぁ……」
アリスベルが全く信じてなさそうな疑念の目を向けてくる。
よし、俺が理性的で信頼できる素敵な男であると証明するためにも、今日だけはえっちなことはしないでおこう。
「おやすみ、アリスベル」
「おやすみ、おにーさん」
俺は爽やかに言って部屋の明かりを消すと、アリスベルと枕を並べて隣り合わせで横になったのだった。
………………
…………
……
翌朝。
「しちゃったし!」
「しちゃったな」
俺とアリスベルは布団の中で全裸で向かい合っていた。
男と女が裸で寝る――つまりはそういうことである。
「昨日よりも激しかったし!」
「マッサージで散々焦らされてたから、ついつい昂ぶりが抑えきれなくてだな……」
「ううっ、お尻にまだなんか刺さってる気がするよ……なんでアタシはあんな恥ずかしい変態プレイを、その場の雰囲気に流されて許してしまったのか……」
身体を起こしたアリスベルが、形のいいキュートなお尻をさすっていた。
「アリスベルの新しい一面が見れて俺は良かったぞ?」
俺もアリスベルと向き合うように身体を起こす。
「そんなもん見せたくなかったし! 執拗にお尻を攻めてくるとか、おにーさんの変態! おにーさんの馬鹿! おにーさんのエロエロ大魔王! しかもまた立ってるし! チン〇ンパオーンしてるし! このえっちっちなスケベ勇者め!」
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もちろん全く痛くはなかった。
アリスベルときたら、こうやって恥ずかしいのを誤魔化しているのだ。
恥ずかしがっているアリスベルは本当に可愛いなぁ。
――などと朝からアリスベルとイチャコラチュッチュしていると、
コンコン。
控えめなノックの音がしてドアが開くと、
「おはようございます勇者様、アリスベルさん。ご歓談中に大変申し訳ないのですが、そろそろ朝食をとってグレートタイガーの討伐に向かいたいなぁと思う所存でして……」
フィオナがおずおずと顔を出した。
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