12 / 16
追放編
第12話 口外厳禁! トップシークレット! 改良コンニャク誕生秘話!!
しおりを挟む
「むむっ、なんだその反応!? やけに気になるだろ? 色々ってなんなんだ? 是非聞かせてくれないか?」
珍しく動揺して言葉を詰まらせたメルビルに、ウィリアム王子ががぜん興味を持って問いただす。
この話題はもっと深くメルビルのことを知るのに必要なのこのだと、ピキーンとウィリアム王子は直感したのだ。
「色々はその、色々よ……一概にこうとは言えないと申しますか……」
しかしメルビルの言葉はどうにも要領を得ないままだった。
「だから色々ってなんだよ? 改良コンニャクはメルビルのこれまでの人生そのものってくらいに密接に関わることだろ? だから知りたいんだ。どうしてメルビルがそこまで改良コンニャクにこだわるのかを知ることで、俺はもっとメルビルのことを理解できると思うんだ」
真剣なまなざしを向けながら誠意を込めた声で言ってくるウィリアム王子に、ついにメルビルは根負けした。
そして死地へ向かうがごとき強い覚悟を決めると――えいや!とばかりに気合を込めて言った!
「私は子供のころから便秘に悩んでたの! 1週間の難産とかざらだったの! それがたまたま偶然コンニャクを食べたら一発で劇的にお通じが改善したから、それから毎日コンニャクを食べるようになって、よりよいコンニャクを探すうちに自分で改良して作り出そうと思ったのよ、男ならそれくらい察しなさいよね、女になんてこと言わせるのよバカァッ!」
ハァハァと息を切らして恥ずかしい過去を暴露したメルビル。
あまりに辛い秘密の暴露と、早口で言いきったことによる酸素不足で、その顔はりんごのようにまっ赤だった。
「ごめん、本当にごめん。今のは俺が悪かった……でもな、さすがにそれを察するのは難しいと思うんだよな……」
「ふんっ!」
いくらメルビルのことが好きで、メルビルのことなら何でも知りたくて、どれだけメルビルのことを理解したいと思っても。
しかし世の中、聞いてはいけないことはあるのだと、ウィリアム王子はよくよく理解したのだった。
ついでに自分の直感がいかに当たらないかということも、これ以上なく理解した。
『そうだぞウィリアム、母さんの言うとおりだ。お前はワシに似てところどころ抜けておるから、妻をめとるならメルビルさんのような聡明な女性にしなさい』
メルビルの歓迎食事会の時に父である国王から言われた自分の評が、ウィリアム王子の頭をふとよぎった。
その後ウィリアム王子は誠意と言葉と愛と時間を尽くし、闘牛すら怯えて逃げ出しそうなメルビルの怒りと興奮をなんとか鎮めたのだった。
そしてそのままどちらからともなく求めあって、2人は一夜を共にした。
珍しく動揺して言葉を詰まらせたメルビルに、ウィリアム王子ががぜん興味を持って問いただす。
この話題はもっと深くメルビルのことを知るのに必要なのこのだと、ピキーンとウィリアム王子は直感したのだ。
「色々はその、色々よ……一概にこうとは言えないと申しますか……」
しかしメルビルの言葉はどうにも要領を得ないままだった。
「だから色々ってなんだよ? 改良コンニャクはメルビルのこれまでの人生そのものってくらいに密接に関わることだろ? だから知りたいんだ。どうしてメルビルがそこまで改良コンニャクにこだわるのかを知ることで、俺はもっとメルビルのことを理解できると思うんだ」
真剣なまなざしを向けながら誠意を込めた声で言ってくるウィリアム王子に、ついにメルビルは根負けした。
そして死地へ向かうがごとき強い覚悟を決めると――えいや!とばかりに気合を込めて言った!
「私は子供のころから便秘に悩んでたの! 1週間の難産とかざらだったの! それがたまたま偶然コンニャクを食べたら一発で劇的にお通じが改善したから、それから毎日コンニャクを食べるようになって、よりよいコンニャクを探すうちに自分で改良して作り出そうと思ったのよ、男ならそれくらい察しなさいよね、女になんてこと言わせるのよバカァッ!」
ハァハァと息を切らして恥ずかしい過去を暴露したメルビル。
あまりに辛い秘密の暴露と、早口で言いきったことによる酸素不足で、その顔はりんごのようにまっ赤だった。
「ごめん、本当にごめん。今のは俺が悪かった……でもな、さすがにそれを察するのは難しいと思うんだよな……」
「ふんっ!」
いくらメルビルのことが好きで、メルビルのことなら何でも知りたくて、どれだけメルビルのことを理解したいと思っても。
しかし世の中、聞いてはいけないことはあるのだと、ウィリアム王子はよくよく理解したのだった。
ついでに自分の直感がいかに当たらないかということも、これ以上なく理解した。
『そうだぞウィリアム、母さんの言うとおりだ。お前はワシに似てところどころ抜けておるから、妻をめとるならメルビルさんのような聡明な女性にしなさい』
メルビルの歓迎食事会の時に父である国王から言われた自分の評が、ウィリアム王子の頭をふとよぎった。
その後ウィリアム王子は誠意と言葉と愛と時間を尽くし、闘牛すら怯えて逃げ出しそうなメルビルの怒りと興奮をなんとか鎮めたのだった。
そしてそのままどちらからともなく求めあって、2人は一夜を共にした。
0
あなたにおすすめの小説
働かないつもりでしたのに、気づけば全部うまくいっていました ――自由に生きる貴族夫人と溺愛旦那様』
鷹 綾
恋愛
前世では、仕事に追われるだけの人生を送り、恋も自由も知らないまま終わった私。
だからこそ転生後に誓った――
「今度こそ、働かずに優雅に生きる!」 と。
気づけば貴族夫人、しかも結婚相手は冷静沈着な名門貴族リチャード様。
「君は何もしなくていい。自由に過ごしてくれ」
――理想的すぎる条件に、これは勝ち確人生だと思ったのに。
なぜか気づけば、
・屋敷の管理を改善して使用人の待遇が激変
・夫の仕事を手伝ったら経理改革が大成功
・興味本位で教えた簿記と珠算が商業界に革命を起こす
・商人ギルドの顧問にまで祭り上げられる始末
「あれ? 私、働かない予定でしたよね???」
自分から出世街道を爆走するつもりはなかったはずなのに、
“やりたいことをやっていただけ”で、世界のほうが勝手に変わっていく。
一方、そんな彼女を静かに見守り続けていた夫・リチャードは、
実は昔から彼女を想い続けていた溺愛系旦那様で――。
「君が選ぶなら、私はずっとそばにいる」
働かないつもりだった貴族夫人が、
自由・仕事・愛情のすべてを“自分で選ぶ”人生に辿り着く物語。
これは、
何もしないはずだったのに、幸せだけは全部手に入れてしまった女性の物語。
捨てられた地味な王宮修復師(実は有能)、強面辺境伯の栄養管理で溺愛され、辺境を改革する ~王都の貴重な物が失われても知りませんよ?~
水上
恋愛
「カビ臭い地味女」と王太子に婚約破棄された王宮修復師のリディア。
彼女の芸術に関する知識と修復師としての技術は、誰からも必要性を理解されていなかった。
失意の中、嫁がされたのは皆から恐れられる強面辺境伯ジェラルドだった!
しかし恐ろしい噂とは裏腹に、彼はリディアの不健康を見逃せない超・過保護で!?
絶品手料理と徹底的な体調管理で、リディアは心身ともに美しく再生していく。
一方、彼女を追放した王都では、貴重な物が失われたり、贋作騒動が起きたりとパニックになり始めて……。
愛を騙るな
篠月珪霞
恋愛
「王妃よ、そなた一体何が不満だというのだ」
「………」
「贅を尽くした食事、ドレス、宝石、アクセサリー、部屋の調度も最高品質のもの。王妃という地位も用意した。およそ世の女性が望むものすべてを手に入れているというのに、何が不満だというのだ!」
王妃は表情を変えない。何を言っても宥めてもすかしても脅しても変わらない王妃に、苛立った王は声を荒げる。
「何とか言わぬか! 不敬だぞ!」
「……でしたら、牢に入れるなり、処罰するなりお好きに」
「い、いや、それはできぬ」
「何故? 陛下の望むままなさればよろしい」
「余は、そなたを愛しているのだ。愛するものにそのような仕打ち、到底考えられぬ」
途端、王妃の嘲る笑い声が響く。
「畜生にも劣る陛下が、愛を騙るなどおこがましいですわね」
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
前世の記憶が蘇ったので、身を引いてのんびり過ごすことにします
柚木ゆず
恋愛
※明日(3月6日)より、もうひとつのエピローグと番外編の投稿を始めさせていただきます。
我が儘で強引で性格が非常に悪い、筆頭侯爵家の嫡男アルノー。そんな彼を伯爵令嬢エレーヌは『ブレずに力強く引っ張ってくださる自信に満ちた方』と狂信的に愛し、アルノーが自ら選んだ5人の婚約者候補の1人として、アルノーに選んでもらえるよう3年間必死に自分を磨き続けていました。
けれどある日無理がたたり、倒れて後頭部を打ったことで前世の記憶が覚醒。それによって冷静に物事を見られるようになり、ようやくアルノーは滅茶苦茶な人間だと気付いたのでした。
「オレの婚約者候補になれと言ってきて、それを光栄に思えだとか……。倒れたのに心配をしてくださらないどころか、異常が残っていたら候補者から脱落させると言い出すとか……。そんな方に夢中になっていただなんて、私はなんて愚かなのかしら」
そのためエレーヌは即座に、候補者を辞退。その出来事が切っ掛けとなって、エレーヌの人生は明るいものへと変化してゆくことになるのでした。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています
六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。
しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。
「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる