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第三章
第42話 勇者ハルト、セフィを助けにいく(2)
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「セフィ! 大丈夫セフィ!」
ボクは勢いよくドアを開けるとセフィロト城の神殿の中に飛びこんだ!
神殿はボクがはじめて勇者召喚された、まっ白な太い柱がいっぱいあるあの場所だ。
セフィと出会ったところだし、精霊剣プリズマノワールを抜いたところでもある。
だからちょっと懐かしいけど、今はそんなことは言ってられない!
お願い間にあって!
だけど――、
「あれ? 中に誰もいないよ……?」
神殿の中には誰もいなかったんだ。
「あれれ、おかしいな? セフィはどこにいったんだろ?」
ボクはキョロキョロと神殿のなかを見渡したんだけど、やっぱり誰もいない。
ほとんど物がないから隠れるところもないしね。
なのにセフィの姿が見当たらないんだ。
「セフィ! おーい、セフィ! どこにいるの? ねぇセフィってば! ボクだよ! ハルトだよ! セフィを助けにきたんだ!」
大きな声で呼びかけてみてもやっぱりなんの反応もない。
神殿には人っ子一人いなかった。
「どういうこと? 精霊総理大臣はセフィが神殿にいるって言ってたのに……」
でも精霊総理大臣がウソをつくはずなんてない。
ってことは。
「この神殿のどこかにトリックがあるってことだよね!」
だったらまずはそれをみつけないと――!
「幸運の精霊『ラッキー』よ! お願い、ボクに力を貸して! 精霊術『犬も歩けば棒にあたる』セットアップ!」
ボクが精霊に呼びかけると、
『あいさ~』
幸運を呼ぶ精霊ラッキーの、ゆるーい返事が聞こえてくる。
てくてく、てくてく。
てくてく、てくてく。
ボクは神殿を歩きはじめた。
するとすぐに、
「この壁、ちょっと変だな……」
ボクは神殿の1番奥の壁がすごく気になった。
すぐにそこを触ったり、押したり引いたり、コンコンと叩いてみたりする。
すると――!
コンコン、コンコン、トントン――!
「ここだけ音が違ってる!」
ここだけ壁が薄いんだ!
「きっと秘密の隠し通路があるんだよ!」
神殿のさらに奥へと続く隠し通路があることに、ボクは気がついた!
しっかり見直しても普通の壁にしか見えない。
すごく巧妙に隠されていてなかなか気づけなかったけど、間違いない!
「ありがとうね『ラッキー』!」
ボクはまたもやお手柄をあげた幸運の精霊に、いっぱいの感謝をした。
早速ボクは壁に手を置いてググっと力を入れる。
すると壁が横にスライドしたんだ――!
そして壁が開いた先は思ったとおり、隠し通路になっていた。
「やっぱり隠し通路の入り口だったんだね! よしっ!」
ボクはもう1回気合を入れると、隠し通路を走りだした――!
そう長くない隠し通路を駆け足で通り抜けると、
「ここは――」
そこは神殿よりもさらに大きな神殿――大神殿だった。
たぶん10倍くらい大きい。
神殿よりも柱はもっと太いし、天井だってすごく高い。
上のほうとか暗くてよく見えないもん。
そして、
「セフィ!?」
大神殿を入ってすぐのところに、セフィがぐったりした顔で倒れてたんだ!
ボクは勢いよくドアを開けるとセフィロト城の神殿の中に飛びこんだ!
神殿はボクがはじめて勇者召喚された、まっ白な太い柱がいっぱいあるあの場所だ。
セフィと出会ったところだし、精霊剣プリズマノワールを抜いたところでもある。
だからちょっと懐かしいけど、今はそんなことは言ってられない!
お願い間にあって!
だけど――、
「あれ? 中に誰もいないよ……?」
神殿の中には誰もいなかったんだ。
「あれれ、おかしいな? セフィはどこにいったんだろ?」
ボクはキョロキョロと神殿のなかを見渡したんだけど、やっぱり誰もいない。
ほとんど物がないから隠れるところもないしね。
なのにセフィの姿が見当たらないんだ。
「セフィ! おーい、セフィ! どこにいるの? ねぇセフィってば! ボクだよ! ハルトだよ! セフィを助けにきたんだ!」
大きな声で呼びかけてみてもやっぱりなんの反応もない。
神殿には人っ子一人いなかった。
「どういうこと? 精霊総理大臣はセフィが神殿にいるって言ってたのに……」
でも精霊総理大臣がウソをつくはずなんてない。
ってことは。
「この神殿のどこかにトリックがあるってことだよね!」
だったらまずはそれをみつけないと――!
「幸運の精霊『ラッキー』よ! お願い、ボクに力を貸して! 精霊術『犬も歩けば棒にあたる』セットアップ!」
ボクが精霊に呼びかけると、
『あいさ~』
幸運を呼ぶ精霊ラッキーの、ゆるーい返事が聞こえてくる。
てくてく、てくてく。
てくてく、てくてく。
ボクは神殿を歩きはじめた。
するとすぐに、
「この壁、ちょっと変だな……」
ボクは神殿の1番奥の壁がすごく気になった。
すぐにそこを触ったり、押したり引いたり、コンコンと叩いてみたりする。
すると――!
コンコン、コンコン、トントン――!
「ここだけ音が違ってる!」
ここだけ壁が薄いんだ!
「きっと秘密の隠し通路があるんだよ!」
神殿のさらに奥へと続く隠し通路があることに、ボクは気がついた!
しっかり見直しても普通の壁にしか見えない。
すごく巧妙に隠されていてなかなか気づけなかったけど、間違いない!
「ありがとうね『ラッキー』!」
ボクはまたもやお手柄をあげた幸運の精霊に、いっぱいの感謝をした。
早速ボクは壁に手を置いてググっと力を入れる。
すると壁が横にスライドしたんだ――!
そして壁が開いた先は思ったとおり、隠し通路になっていた。
「やっぱり隠し通路の入り口だったんだね! よしっ!」
ボクはもう1回気合を入れると、隠し通路を走りだした――!
そう長くない隠し通路を駆け足で通り抜けると、
「ここは――」
そこは神殿よりもさらに大きな神殿――大神殿だった。
たぶん10倍くらい大きい。
神殿よりも柱はもっと太いし、天井だってすごく高い。
上のほうとか暗くてよく見えないもん。
そして、
「セフィ!?」
大神殿を入ってすぐのところに、セフィがぐったりした顔で倒れてたんだ!
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