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第三章
第36話 精霊四天王ゲンブ&スザク!(1)
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「じゃあ行ってくるね、セフィ」
ボクは勇者っぽく、堂々と胸を張って言った。
今から総攻撃を受けるセフィを、安心させてあげたかったから。
「わたしも、セフィロト城から応援しています」
セフィもボクを勇気づけるように、ボクが頑張れるように、手をギュッと握って力強く言った。
「ボクたちは──」
「わたしたちは──」
「「2人で1人だから!」」
きっとこれが最終決戦になる。
ボクにはなんとなく、そんな予感があった。
だからセフィのためにも、負けるわけにはいかないよね!
セフィの応援を受けてボクは出陣する。
まずは、
「戦いの精霊『タケミカヅチ』よ! お願い、ボクに力を貸して! 精霊術『カグツチ』セットアップ!」
『御心のままに――!』
タケミカヅチの声が聞こえると同時に。
ボクの体に、歴戦の猛勇の力が湧き上がってくる!
いくぞ!
ボクは半分が黒でもう半分が光り輝く真・精霊剣プリズマノワールを抜くと、戦場に向かって駆けだした!
◆
ボクが戦場についたとき、既にたくさんのセフィロト軍の精霊と、同じ位にたくさんの闇の精霊たちが、激しく戦いを繰り広げていた。
その中に2人の目立つ精霊がいた。
大きくて硬そうな甲羅を背負った亀の精霊と。
真っ赤に燃える炎の翼をもった鳥の精霊だ。
「精霊総理大臣から教えてもらったとおりだ。大きな亀がゲンブで、炎の鳥がスザクだね」
あの2人が精霊四天王で間違いなさそうだ。
「精霊四天王ゲンブ、スザク! 勇者ハルトが相手をするよ!」
ボクは大きな声で2人に呼びかける!
すると、
「ほぅ。おまえがセイリュウとビャッコを倒した勇者ハルトか!」
炎の鳥スザクが言った。
そのまま炎の翼をバッと広げると、スザクは高々と飛びあがる!
空中攻撃をしようとしたスザクを、
「待つのじゃスザク、2人で同時に攻撃するのじゃ。ワシらであっても1人ずつでは負けてしまうからの」
ゲンブが止めた。
「そ、そうだったな。ではゲンブ、2人で同時にいくぞ!」
「うむ」
ゲンブとスザクが今度は2人同時に、攻撃を仕掛けてくる!
2対1だ。
でもこっちだってセフィの応援があるから、実は2対2なんだもんね!
「負けるもんか! いっくぞぉ!」
ボクは真・精霊剣プリズマノワールをしっかりと握ると、ゲンブとスザクの2人の精霊四天王と戦いを始めた!
ゲンブは大きな亀なのでとても足が遅い。
大きな甲羅を背負ってるしね。
だからまず気をつけないといけないのは、炎の鳥スザクのほうだ。
ボクとスザクは激しく戦いあう。
スザクは空を飛んだりして上下左右に素早く動きながら、炎の弾を投げてきた。
「最初から全力でいくぞ! これが俺の必殺技、ファイヤー・アタックだ! オラオラオラオラァ!」
「くぅっ!」
スザクはバッティング・センターにあるピッチング・マシーンみたいに、次々と炎の弾を投げてくる。
ボクはかわしたり真・精霊剣プリズマノワールで跳ね返したりして、必死にそれを防御する。
すごい炎パワーなので、防御するのも大変だ。
ミスをするとヤケドをしちゃいそうだった。
「勇者ハルト。おまえの武器は剣だからな! こうやって空を飛んで遠くから炎の弾で攻撃すれば何もできまい!」
「ずるいぞ、スザク! 降りてこい!」
「ハハハハ、お前も飛べばいいだろう!」
「そんなのできるわけないだろ!」
「ならこのまま死ね! ファイヤー!!」
くっそー。
どうにかしてスザクに近づかないと!
「オラオラオラオラ! どうしたどうした! 全然たいしたことないな!」
スザクが炎の弾を、いっぱいいっぱい投げてくる。
あの炎の弾は、炎の翼からいくらでも作れるみたいだった。
でも、そうか――。
避けたり跳ね返したりしながら、ボクはあることを思いついた。
スザクは野球のピッチャーみたいなものだよね?
だったらこれだ――!
ボクは勇者っぽく、堂々と胸を張って言った。
今から総攻撃を受けるセフィを、安心させてあげたかったから。
「わたしも、セフィロト城から応援しています」
セフィもボクを勇気づけるように、ボクが頑張れるように、手をギュッと握って力強く言った。
「ボクたちは──」
「わたしたちは──」
「「2人で1人だから!」」
きっとこれが最終決戦になる。
ボクにはなんとなく、そんな予感があった。
だからセフィのためにも、負けるわけにはいかないよね!
セフィの応援を受けてボクは出陣する。
まずは、
「戦いの精霊『タケミカヅチ』よ! お願い、ボクに力を貸して! 精霊術『カグツチ』セットアップ!」
『御心のままに――!』
タケミカヅチの声が聞こえると同時に。
ボクの体に、歴戦の猛勇の力が湧き上がってくる!
いくぞ!
ボクは半分が黒でもう半分が光り輝く真・精霊剣プリズマノワールを抜くと、戦場に向かって駆けだした!
◆
ボクが戦場についたとき、既にたくさんのセフィロト軍の精霊と、同じ位にたくさんの闇の精霊たちが、激しく戦いを繰り広げていた。
その中に2人の目立つ精霊がいた。
大きくて硬そうな甲羅を背負った亀の精霊と。
真っ赤に燃える炎の翼をもった鳥の精霊だ。
「精霊総理大臣から教えてもらったとおりだ。大きな亀がゲンブで、炎の鳥がスザクだね」
あの2人が精霊四天王で間違いなさそうだ。
「精霊四天王ゲンブ、スザク! 勇者ハルトが相手をするよ!」
ボクは大きな声で2人に呼びかける!
すると、
「ほぅ。おまえがセイリュウとビャッコを倒した勇者ハルトか!」
炎の鳥スザクが言った。
そのまま炎の翼をバッと広げると、スザクは高々と飛びあがる!
空中攻撃をしようとしたスザクを、
「待つのじゃスザク、2人で同時に攻撃するのじゃ。ワシらであっても1人ずつでは負けてしまうからの」
ゲンブが止めた。
「そ、そうだったな。ではゲンブ、2人で同時にいくぞ!」
「うむ」
ゲンブとスザクが今度は2人同時に、攻撃を仕掛けてくる!
2対1だ。
でもこっちだってセフィの応援があるから、実は2対2なんだもんね!
「負けるもんか! いっくぞぉ!」
ボクは真・精霊剣プリズマノワールをしっかりと握ると、ゲンブとスザクの2人の精霊四天王と戦いを始めた!
ゲンブは大きな亀なのでとても足が遅い。
大きな甲羅を背負ってるしね。
だからまず気をつけないといけないのは、炎の鳥スザクのほうだ。
ボクとスザクは激しく戦いあう。
スザクは空を飛んだりして上下左右に素早く動きながら、炎の弾を投げてきた。
「最初から全力でいくぞ! これが俺の必殺技、ファイヤー・アタックだ! オラオラオラオラァ!」
「くぅっ!」
スザクはバッティング・センターにあるピッチング・マシーンみたいに、次々と炎の弾を投げてくる。
ボクはかわしたり真・精霊剣プリズマノワールで跳ね返したりして、必死にそれを防御する。
すごい炎パワーなので、防御するのも大変だ。
ミスをするとヤケドをしちゃいそうだった。
「勇者ハルト。おまえの武器は剣だからな! こうやって空を飛んで遠くから炎の弾で攻撃すれば何もできまい!」
「ずるいぞ、スザク! 降りてこい!」
「ハハハハ、お前も飛べばいいだろう!」
「そんなのできるわけないだろ!」
「ならこのまま死ね! ファイヤー!!」
くっそー。
どうにかしてスザクに近づかないと!
「オラオラオラオラ! どうしたどうした! 全然たいしたことないな!」
スザクが炎の弾を、いっぱいいっぱい投げてくる。
あの炎の弾は、炎の翼からいくらでも作れるみたいだった。
でも、そうか――。
避けたり跳ね返したりしながら、ボクはあることを思いついた。
スザクは野球のピッチャーみたいなものだよね?
だったらこれだ――!
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