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第一章
第10話 精霊四天王ビャッコとの戦い(1)
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次の日。
つまり本の中に勇者召喚されて2日目。
「ハルトくん、また闇の精霊たちが攻めてきました!」
「わかった! 昨日みたいに追いはらってくるから、セフィはここにいて!」
ボクは精霊剣プリズマノワールを手に取ると、セフィロト城の外に出て闇の精霊たちを迎えうつ!
「戦いの精霊『タケミカヅチ』よ! お願い、ボクに力を貸して! 精霊術『カグツチ』セットアップ!」
『御心のままに――!』
ボクの呼びかけに、戦いの精霊『タケミカヅチ』が応えてくれる。
精霊術『カヅツチ』によって、ボクは歴戦の猛勇だけがもつのすごい力を手に入れた!
「うおおおぉぉぉっっ!!」
歴戦の猛勇となったボクは、手あたりしだいに闇の精霊たちを倒していく。
しばらくセフィロト軍の精霊たちといっしょに戦っていると、ボクの前に一体の精霊が現れた。
美しい毛並みの白い虎の精霊だ。
わわっ!?
めちゃくちゃ大きいよっ!?
大人の男の人よりもはるかに大きくて、3メートル以上はありそうだった。
しかもその精霊は後ろ足で立ち上がって、人間みたいに2本の足で歩いているんだ。
そして腕や太ももは盛り上がった筋肉でムキムキだった。
「貴様、強そうだな!」
よく見るとその両手には大きなツメが生えている。
すごくトガっているから、あれでひっかかれたらすごく痛そう。
「オレの名前はビャッコ! 精霊四天王の1人だ! 覚えておけ!」
精霊四天王のビャッコだって!?
たしか闇の精霊王につかえる、最強の上級幹部の1人だ!
物語のハルトもこいつら精霊四天王には、何度も何度も大苦戦させられていたんだ!
そんなすごいやつらが来てたなんて!
でもだからってボクは逃げるわけにはいかないもんね!
ボクはセフィの願いをかなえる、世界を救う勇者ハルトなんだから!
昨日の夜、ベッドで見たセフィのステキな笑顔を思いだす。
「あの笑顔を、ボクは守るんだ――!」
ほんの少し顔を出した弱い心をボクはすみっこに押しやった。
「ボクは勇者カゼ・ハルトだ! セフィロト・ツリーは渡さないよ! 1対1で勝負だ、ビャッコ!」
「なにぃっ、勇者だと!? どおりで遠くから見ても強かったはずだ。いいだろう、その勝負受けてやる! かかってこい勇者ハルト!」
ボクと精霊四天王ビャッコの、一騎打ちが始まった――!
キンキンキンキンキンキンキン――!
ボクの精霊剣プリズマノワールと、ビャッコのするどいツメが激しくぶつかり合う!
「ほう! すごい技だ! 勇者というのは嘘じゃないようだな!」
「くぅっ、お前こそ強いな。さすが精霊四天王だよ!」
さっきまで戦っていた闇の精霊たちの、何倍も何十倍も何百倍も強い――!
キンキンキンキンキンキンキン――!
ボクとビャッコは何度も何度も精霊剣プリズマノワールと、するどいツメをぶつけ合う。
一進一退。
ボクとビャッコはほとんど同じくらいの強さだった。
「スキあり、そこだっ!」
ボクは数すくないチャンスを見つけると、精霊剣プリズマノワールでビャッコを突いた。
だけど、
「おっと、あぶないあぶない」
ボクの必殺の突きを、ビャッコは猫のようなかろやかな身のこなしでかわす。
筋肉ムキムキでなんとなく重そうに見えるのに、ビャッコの動きはしなやかですばしっこい。
「惜しい、もうちょっとだったのに!」
「くくくっ、たしかに今のは危なかったぜ。なら、そろそろオレも本気をだすとするかな」
「なんだってっ!?」
まさかビャッコは今まで本気じゃなかったの!?
「いくぞ勇者ハルト。オレの本気の速さについてこれるかな? 喰らえ! 必殺技のシンカンセン・アタックを受けてみろ!」
ビャッコはそう言うと、ものすごい速さで動きはじめた――!
つまり本の中に勇者召喚されて2日目。
「ハルトくん、また闇の精霊たちが攻めてきました!」
「わかった! 昨日みたいに追いはらってくるから、セフィはここにいて!」
ボクは精霊剣プリズマノワールを手に取ると、セフィロト城の外に出て闇の精霊たちを迎えうつ!
「戦いの精霊『タケミカヅチ』よ! お願い、ボクに力を貸して! 精霊術『カグツチ』セットアップ!」
『御心のままに――!』
ボクの呼びかけに、戦いの精霊『タケミカヅチ』が応えてくれる。
精霊術『カヅツチ』によって、ボクは歴戦の猛勇だけがもつのすごい力を手に入れた!
「うおおおぉぉぉっっ!!」
歴戦の猛勇となったボクは、手あたりしだいに闇の精霊たちを倒していく。
しばらくセフィロト軍の精霊たちといっしょに戦っていると、ボクの前に一体の精霊が現れた。
美しい毛並みの白い虎の精霊だ。
わわっ!?
めちゃくちゃ大きいよっ!?
大人の男の人よりもはるかに大きくて、3メートル以上はありそうだった。
しかもその精霊は後ろ足で立ち上がって、人間みたいに2本の足で歩いているんだ。
そして腕や太ももは盛り上がった筋肉でムキムキだった。
「貴様、強そうだな!」
よく見るとその両手には大きなツメが生えている。
すごくトガっているから、あれでひっかかれたらすごく痛そう。
「オレの名前はビャッコ! 精霊四天王の1人だ! 覚えておけ!」
精霊四天王のビャッコだって!?
たしか闇の精霊王につかえる、最強の上級幹部の1人だ!
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そんなすごいやつらが来てたなんて!
でもだからってボクは逃げるわけにはいかないもんね!
ボクはセフィの願いをかなえる、世界を救う勇者ハルトなんだから!
昨日の夜、ベッドで見たセフィのステキな笑顔を思いだす。
「あの笑顔を、ボクは守るんだ――!」
ほんの少し顔を出した弱い心をボクはすみっこに押しやった。
「ボクは勇者カゼ・ハルトだ! セフィロト・ツリーは渡さないよ! 1対1で勝負だ、ビャッコ!」
「なにぃっ、勇者だと!? どおりで遠くから見ても強かったはずだ。いいだろう、その勝負受けてやる! かかってこい勇者ハルト!」
ボクと精霊四天王ビャッコの、一騎打ちが始まった――!
キンキンキンキンキンキンキン――!
ボクの精霊剣プリズマノワールと、ビャッコのするどいツメが激しくぶつかり合う!
「ほう! すごい技だ! 勇者というのは嘘じゃないようだな!」
「くぅっ、お前こそ強いな。さすが精霊四天王だよ!」
さっきまで戦っていた闇の精霊たちの、何倍も何十倍も何百倍も強い――!
キンキンキンキンキンキンキン――!
ボクとビャッコは何度も何度も精霊剣プリズマノワールと、するどいツメをぶつけ合う。
一進一退。
ボクとビャッコはほとんど同じくらいの強さだった。
「スキあり、そこだっ!」
ボクは数すくないチャンスを見つけると、精霊剣プリズマノワールでビャッコを突いた。
だけど、
「おっと、あぶないあぶない」
ボクの必殺の突きを、ビャッコは猫のようなかろやかな身のこなしでかわす。
筋肉ムキムキでなんとなく重そうに見えるのに、ビャッコの動きはしなやかですばしっこい。
「惜しい、もうちょっとだったのに!」
「くくくっ、たしかに今のは危なかったぜ。なら、そろそろオレも本気をだすとするかな」
「なんだってっ!?」
まさかビャッコは今まで本気じゃなかったの!?
「いくぞ勇者ハルト。オレの本気の速さについてこれるかな? 喰らえ! 必殺技のシンカンセン・アタックを受けてみろ!」
ビャッコはそう言うと、ものすごい速さで動きはじめた――!
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