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第一章
第1話 その日、ボクは勇者になった――。
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「な、なにっ? なになにっ!? いきなり本が光ってる!? しかも魔法陣が、浮かんできた――!? なにこれ――!?」
ある日突然ボク――加瀬大翔(かぜ・はると)の目の前で起こった、不思議なできごと――。
その日、ボクは勇者になった――。
◆
【はじまり】
時間はほんの少しだけ、10分くらい巻き戻るんだけど。
その日もボクは一人っきりで、放課後の図書室で本を読んでたんだ。
精霊とともに戦う、精霊使いとなった主人公カミカゼ・ハルトが、世界を救う勇者になるっていう冒険物語だ。
ボクはこの本が大のお気に入りだった。
なんでかって言うと、
「主人公のカミカゼ・ハルト。ボクとすごく名前がにてるから、まるでボクが本当に冒険しているみたいだ……」
加瀬大翔とカミカゼ・ハルト。
とってもよく似た名前だったから。
もちろんお話だって、すごくおもしろい。
もしかして本当にあったお話だったんじゃないかって、思ってしまうくらいだもん。
だけどそれ以上に主人公の名前がボクとそっくりなことが理由で、ボクはこの本に夢中になってたんだ。
「カミカゼ・ハルトはカッコいいなぁ……」
ボクはいったん本を机の上に置くと、物語の主人公カミカゼ・ハルトに思いをはせる。
すでにその姿は元々の主人公であるカミカゼ・ハルトじゃなくて、加瀬大翔――ボクの姿になっていた。
カミカゼ・ハルトはすごくかっこいい。
「悪い精霊をばったばったと倒しちゃうし。困ってる人がいれば何より先に助けちゃうし」
囚われの精霊のお姫さまを助けて、最後には世界まで救ってしまう、とってもすごい勇者なんだ。
そんなカッコイイ勇者になった自分をあれこれ想像している間は、仲のいい友だちがいなくてさびしい思いをしている自分を、忘れていられるから――。
ボクはお父さんの仕事の都合で、小学校4年生の3学期という中途半端な時期に、今の学校に転校してきた。
でもボクは既にあった友だちグループになかなか入って行くことができなくて、ずっとなじめないままでいた。
もちろんいじめられているわけじゃないし、無視されているわけでもない。
ちゃんとあいさつだってするし、給食の時に大きいおかずをわざと少なく入れられることだってない。
だけどなんでも話せる友だちはいなかったし、なんでも話してくれる友だちもいなかった。
そんな空気みたいな状態は、転校から半年近くたった5年生の夏になっても続いていて。
だからボクは自然と昼休みや放課後に、1人で図書室に通うようになっていた。
図書室で本を読んでいる間は友だちがいないさみしさとか、自分から友だちグループに入っていけない、そんなひっこみ思案な性格とか。
そういうイヤなことを全部忘れていられたから。
そうして図書室に通ううちに、ボクは精霊使いカミカゼ・ハルトの物語に出会ったんだ。
『レアジョブ【精霊騎士】の俺、突然【勇者パーティ】を追放されたので【へっぽこ幼女魔王さま】とスローライフします』
今日もボクは放課後に図書室へとやってきていた。
そしてもう何度目かわからない、お気に入りのこの本を読んでいた。
すると――、
『―――――――――』
「え……っ? なに、今の……?」
急にどこかから、声が聞こえてきた気がしたんだけど……?
「なんだろう今の声……? なんとなく本から声が聞こえてきたような――って、わわっ!?」
いきなりボクが読んでいた本を中心に、強い突風がまき起こったんだ!
本のページがバタバタバタ! と激しくめくれていく!
「なになに!? なにがおこったの!?」
急なことにびっくりして、ボクは思わず目を閉じてしまう。
「なんで図書室の中なのに風が!?」
だって図書室って、いつも閉めきられてたはずだよね?
本がいたまないようにって、温度とか湿度にすっごく注意しないといけないんだって、図書の先生も言ってたし。
でも風だけだったら誰かがいたずらで窓を開けたせいだって、思ったかもしれなかった。
だけど不思議なことは、「それだけ」じゃ終わらなかったんだ――!
ボクが恐るおそる目を開けてみると、
「わわわっ!? 本が、本が光ってる!? なにこれ!?」
さっきまで読んでた精霊騎士ハルトの本が、いきなりキラキラと光りはじめたんだ!
さらに本の上に同じようにキラキラと金色に光りかがやく、丸い魔法陣が浮かび上がってきて――!?
しかもこのキラキラの魔法陣、なんだかどんどん大きくなってない!?
魔法陣のふちとか不思議な文字とかが、グルグルと回りはじめたし!?
「な、なにがおこってるの――!?」
ボクは慌てて立ち上がろうとして、バタンとイスを倒してしまう。
しかもどんくさいことに、そのまま床に尻もちをついてしまった。
「あいたたた……」
別にボクは運動神経が悪いわけじゃない。
そりゃ、学校で一番の子には全然かなわないけど。
でも、きっと上から数えたほうが早いんじゃないかな?
つまり今のボクは、それくらいすっごくすっごく慌ててたんだ。
でも、それもしかたないよね?
だっていきなり、こんなことがおこったんだから!
本が光って魔法陣がとび出てくるなんて、摩訶不思議なことがおこったんだから――!
「いったいなにが――」
もうボクの身長よりも大きくなった、キラキラと光りかがやく金色の魔法陣。
それを尻もちをついたままの情けない格好で、ボクはボーゼンと見上げる。
すると――、
『わたしの声が届いたのですね――! 選ばれし勇者さま! どうぞ本のゲートを通って、桃源郷にいらしてください――!』
本から女の子の声が聞こえてきたんだ。
そうしたら魔法陣が、
ブワァッ――!
って、ひときわ強く光をはなって――。
「う、うわぁ――――っっっ!?」
そのままボクは、ギュワーって魔法陣の中に吸いこまれていく――!
ううっ、すごくまぶしい……!
まぶしくて目を開けていられない!
魔法陣に吸いこまれながら、ボクはぎゅっと強く目をつぶった。
さらにプールでビートバンに乗った時みたいな、むりやり浮かされたみたいな不思議な感じがして――。
クラクラと軽いめまいがしてきて、しだいにボクは上も下もわからなくなってしまった――。
◆
キラキラと光りかがやいていた魔法陣は、大翔《はると》の体を吸いこむとすぐに、それで力を使いはたしたとばかりに、スッと消えていく。
それと同時に本の光も、まわりの突風も一気に弱まっていき。
そうして、元の静かな図書室に戻ったとき。
そこに大翔の姿はなかった。
ただ、1冊の本が何ごともなかったかのように、つくえの上にポツンと、とり残されていただけだった。
ある日突然ボク――加瀬大翔(かぜ・はると)の目の前で起こった、不思議なできごと――。
その日、ボクは勇者になった――。
◆
【はじまり】
時間はほんの少しだけ、10分くらい巻き戻るんだけど。
その日もボクは一人っきりで、放課後の図書室で本を読んでたんだ。
精霊とともに戦う、精霊使いとなった主人公カミカゼ・ハルトが、世界を救う勇者になるっていう冒険物語だ。
ボクはこの本が大のお気に入りだった。
なんでかって言うと、
「主人公のカミカゼ・ハルト。ボクとすごく名前がにてるから、まるでボクが本当に冒険しているみたいだ……」
加瀬大翔とカミカゼ・ハルト。
とってもよく似た名前だったから。
もちろんお話だって、すごくおもしろい。
もしかして本当にあったお話だったんじゃないかって、思ってしまうくらいだもん。
だけどそれ以上に主人公の名前がボクとそっくりなことが理由で、ボクはこの本に夢中になってたんだ。
「カミカゼ・ハルトはカッコいいなぁ……」
ボクはいったん本を机の上に置くと、物語の主人公カミカゼ・ハルトに思いをはせる。
すでにその姿は元々の主人公であるカミカゼ・ハルトじゃなくて、加瀬大翔――ボクの姿になっていた。
カミカゼ・ハルトはすごくかっこいい。
「悪い精霊をばったばったと倒しちゃうし。困ってる人がいれば何より先に助けちゃうし」
囚われの精霊のお姫さまを助けて、最後には世界まで救ってしまう、とってもすごい勇者なんだ。
そんなカッコイイ勇者になった自分をあれこれ想像している間は、仲のいい友だちがいなくてさびしい思いをしている自分を、忘れていられるから――。
ボクはお父さんの仕事の都合で、小学校4年生の3学期という中途半端な時期に、今の学校に転校してきた。
でもボクは既にあった友だちグループになかなか入って行くことができなくて、ずっとなじめないままでいた。
もちろんいじめられているわけじゃないし、無視されているわけでもない。
ちゃんとあいさつだってするし、給食の時に大きいおかずをわざと少なく入れられることだってない。
だけどなんでも話せる友だちはいなかったし、なんでも話してくれる友だちもいなかった。
そんな空気みたいな状態は、転校から半年近くたった5年生の夏になっても続いていて。
だからボクは自然と昼休みや放課後に、1人で図書室に通うようになっていた。
図書室で本を読んでいる間は友だちがいないさみしさとか、自分から友だちグループに入っていけない、そんなひっこみ思案な性格とか。
そういうイヤなことを全部忘れていられたから。
そうして図書室に通ううちに、ボクは精霊使いカミカゼ・ハルトの物語に出会ったんだ。
『レアジョブ【精霊騎士】の俺、突然【勇者パーティ】を追放されたので【へっぽこ幼女魔王さま】とスローライフします』
今日もボクは放課後に図書室へとやってきていた。
そしてもう何度目かわからない、お気に入りのこの本を読んでいた。
すると――、
『―――――――――』
「え……っ? なに、今の……?」
急にどこかから、声が聞こえてきた気がしたんだけど……?
「なんだろう今の声……? なんとなく本から声が聞こえてきたような――って、わわっ!?」
いきなりボクが読んでいた本を中心に、強い突風がまき起こったんだ!
本のページがバタバタバタ! と激しくめくれていく!
「なになに!? なにがおこったの!?」
急なことにびっくりして、ボクは思わず目を閉じてしまう。
「なんで図書室の中なのに風が!?」
だって図書室って、いつも閉めきられてたはずだよね?
本がいたまないようにって、温度とか湿度にすっごく注意しないといけないんだって、図書の先生も言ってたし。
でも風だけだったら誰かがいたずらで窓を開けたせいだって、思ったかもしれなかった。
だけど不思議なことは、「それだけ」じゃ終わらなかったんだ――!
ボクが恐るおそる目を開けてみると、
「わわわっ!? 本が、本が光ってる!? なにこれ!?」
さっきまで読んでた精霊騎士ハルトの本が、いきなりキラキラと光りはじめたんだ!
さらに本の上に同じようにキラキラと金色に光りかがやく、丸い魔法陣が浮かび上がってきて――!?
しかもこのキラキラの魔法陣、なんだかどんどん大きくなってない!?
魔法陣のふちとか不思議な文字とかが、グルグルと回りはじめたし!?
「な、なにがおこってるの――!?」
ボクは慌てて立ち上がろうとして、バタンとイスを倒してしまう。
しかもどんくさいことに、そのまま床に尻もちをついてしまった。
「あいたたた……」
別にボクは運動神経が悪いわけじゃない。
そりゃ、学校で一番の子には全然かなわないけど。
でも、きっと上から数えたほうが早いんじゃないかな?
つまり今のボクは、それくらいすっごくすっごく慌ててたんだ。
でも、それもしかたないよね?
だっていきなり、こんなことがおこったんだから!
本が光って魔法陣がとび出てくるなんて、摩訶不思議なことがおこったんだから――!
「いったいなにが――」
もうボクの身長よりも大きくなった、キラキラと光りかがやく金色の魔法陣。
それを尻もちをついたままの情けない格好で、ボクはボーゼンと見上げる。
すると――、
『わたしの声が届いたのですね――! 選ばれし勇者さま! どうぞ本のゲートを通って、桃源郷にいらしてください――!』
本から女の子の声が聞こえてきたんだ。
そうしたら魔法陣が、
ブワァッ――!
って、ひときわ強く光をはなって――。
「う、うわぁ――――っっっ!?」
そのままボクは、ギュワーって魔法陣の中に吸いこまれていく――!
ううっ、すごくまぶしい……!
まぶしくて目を開けていられない!
魔法陣に吸いこまれながら、ボクはぎゅっと強く目をつぶった。
さらにプールでビートバンに乗った時みたいな、むりやり浮かされたみたいな不思議な感じがして――。
クラクラと軽いめまいがしてきて、しだいにボクは上も下もわからなくなってしまった――。
◆
キラキラと光りかがやいていた魔法陣は、大翔《はると》の体を吸いこむとすぐに、それで力を使いはたしたとばかりに、スッと消えていく。
それと同時に本の光も、まわりの突風も一気に弱まっていき。
そうして、元の静かな図書室に戻ったとき。
そこに大翔の姿はなかった。
ただ、1冊の本が何ごともなかったかのように、つくえの上にポツンと、とり残されていただけだった。
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