一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
文字の大きさ
大中小
99 / 175
第6章 優香のお料理大作戦
第98話 膝枕
しおりを挟む
「ん?」
「居間にソファがあったでしょ? あそこで膝枕してあげようか、とか言ってみたり? だってそうしたら私は一人にならないし、蒼太くんも寝られるでしょ?」
「……優香」
その突拍子もないアイデアを聞いて、俺は真顔になった。
「な、なんちゃって? 今のはちょっと言ってみただけで、いわゆるナウでヤングな女子高生ジョーク――」
「ナイスアイデアだよ!」
俺は、なにやら早口で捲し立てるように説明し始めた優香の言葉尻にちょっと被らせながら、力強く言った。
「え――?」
「俺と優香の希望を両方とも満たす、素晴らしい提案じゃないか」
俺はうんうんと大いにうなずく。
さすが成績優秀な優香だ。
アリの這い出る隙間もないほどに完璧な理論に、俺は感心するしかなかった。
――後から思ったんだけど、普段の俺なら膝枕などという新婚さんいらっしゃいなプレイを、自宅で2人きりという状況で受け入れたりするはずはなかった。
俺は男の中の男を自称するブレイブ・ブルー紺野蒼太。
しかも優香と自宅で2人きりだからといって不埒な真似はしないと、心に誓ったばかりだったのだから。
そもそも膝枕って言うけどさ。
あれって膝じゃなくて、明らかに太ももに頭を置いてるだろ?
しかもうちの高校の制服スカートは、個人差はあるけど膝上20センチほど。
優香もだいたいそれくらいだ。
つまり太ももがかなり見えちゃっているのだ。
俺も年頃の男子高校生なので、ヒラヒラするスカートからチラチラする太ももに、つい目が行ってしまうことが多々あった。
ついこの間も、一緒にやった勉強会の時に気になってしょうがなかったばかりだし。
つまり結構見えちゃっている優香の太ももの上に、俺の頭を直に置くことになってしまうのだ。
優香に気持ち悪がられないだろうかと俺が心配になってしまうのも、これは当然のことだった。
だがしかし、今の俺は死ぬほど眠かったのだ。
なにせ眠くて眠くてしょうがなかった。
そのため頭が上手く回っていなかった。
ゆえに優香が俺を心配するあまりに、自らを犠牲にして行った新婚さんいらっしゃいな提案を、問題をスパッと解決してくれる一休さんのトンチのようなナイスアイデアだと思ってしまったのだ。
ぶっちゃけ、好きでもない男子の頭を太ももに乗せたい女子なんていないよな。
優香は本当に優しいよ。
「そ、そう?」
「でも優香はいいのか? 嫌だったりしないか?」
それでも、なんとなく残っていた俺の理性の最後の防波堤が、優香にそう質問させた。
「嫌なんてそんな。膝枕なら美月にも時々してあげてるから、慣れてるし」
「へぇ、美月ちゃんにもしてあげてるんだ」
「ふふっ、これはここだけの話にして欲しいんだけど」
「ふんふん」
「あの子ね、普段はしっかりしてるんだけど、時々すごく甘えんぼさんになるの。夜とか急に寂しくなる時があるみたいで、『抱っこして欲しいです』とか『膝枕して欲しいです』って言ってくるの」
「結構大人びたところもあるけど、まだ小学3年生になったばっかりだもんな」
夜中に寂しくなっちゃって、優香の部屋に行って甘える美月ちゃんの姿を想像して、俺はホッコリ幸せな気持ちになる。
「そういうわけだから、遠慮しないで大丈夫だよ?」
「だったら、せっかくだし膝枕してもらおうかな? いい加減、眠くてさ……ふぁぁ……」
俺は大きなあくびをした。
「ふふっ、目、すっごく赤いよ? うさぎさんみたい」
「マジでもう、目を開けてるのすら耐えられなくなってきたよ」
「じゃあすぐに準備するね」
優香はそう言うと、居間にあるソファに深々と腰掛けた。
優香はスカートの裾を丁寧に整えると、準備ができたことを示すようにポンポンと軽く太ももと叩く。
「では、失礼します」
「はい、どうぞ」
俺はソファにちょっとお行儀悪く横になると、優香の太ももの上にゆっくり頭を乗せた。
マシュマロのように柔らかいけど、瑞々しい張りのある魅惑の太ももが、俺の後頭部をやんわりと包んでくる。
こ、これはなんて極上のクッションなんだ!
「重くないか?」
「ううん、全然だよ」
優香の声が上から降ってくる。
「ねーんねんころーりよ~♪」
子守唄を口ずさみながら、優香の手が髪をすくように俺の頭をそっと優しく撫でさする。
それがあまりに気持ちよくて、俺は一瞬で深々と眠り込んでしまった。
「居間にソファがあったでしょ? あそこで膝枕してあげようか、とか言ってみたり? だってそうしたら私は一人にならないし、蒼太くんも寝られるでしょ?」
「……優香」
その突拍子もないアイデアを聞いて、俺は真顔になった。
「な、なんちゃって? 今のはちょっと言ってみただけで、いわゆるナウでヤングな女子高生ジョーク――」
「ナイスアイデアだよ!」
俺は、なにやら早口で捲し立てるように説明し始めた優香の言葉尻にちょっと被らせながら、力強く言った。
「え――?」
「俺と優香の希望を両方とも満たす、素晴らしい提案じゃないか」
俺はうんうんと大いにうなずく。
さすが成績優秀な優香だ。
アリの這い出る隙間もないほどに完璧な理論に、俺は感心するしかなかった。
――後から思ったんだけど、普段の俺なら膝枕などという新婚さんいらっしゃいなプレイを、自宅で2人きりという状況で受け入れたりするはずはなかった。
俺は男の中の男を自称するブレイブ・ブルー紺野蒼太。
しかも優香と自宅で2人きりだからといって不埒な真似はしないと、心に誓ったばかりだったのだから。
そもそも膝枕って言うけどさ。
あれって膝じゃなくて、明らかに太ももに頭を置いてるだろ?
しかもうちの高校の制服スカートは、個人差はあるけど膝上20センチほど。
優香もだいたいそれくらいだ。
つまり太ももがかなり見えちゃっているのだ。
俺も年頃の男子高校生なので、ヒラヒラするスカートからチラチラする太ももに、つい目が行ってしまうことが多々あった。
ついこの間も、一緒にやった勉強会の時に気になってしょうがなかったばかりだし。
つまり結構見えちゃっている優香の太ももの上に、俺の頭を直に置くことになってしまうのだ。
優香に気持ち悪がられないだろうかと俺が心配になってしまうのも、これは当然のことだった。
だがしかし、今の俺は死ぬほど眠かったのだ。
なにせ眠くて眠くてしょうがなかった。
そのため頭が上手く回っていなかった。
ゆえに優香が俺を心配するあまりに、自らを犠牲にして行った新婚さんいらっしゃいな提案を、問題をスパッと解決してくれる一休さんのトンチのようなナイスアイデアだと思ってしまったのだ。
ぶっちゃけ、好きでもない男子の頭を太ももに乗せたい女子なんていないよな。
優香は本当に優しいよ。
「そ、そう?」
「でも優香はいいのか? 嫌だったりしないか?」
それでも、なんとなく残っていた俺の理性の最後の防波堤が、優香にそう質問させた。
「嫌なんてそんな。膝枕なら美月にも時々してあげてるから、慣れてるし」
「へぇ、美月ちゃんにもしてあげてるんだ」
「ふふっ、これはここだけの話にして欲しいんだけど」
「ふんふん」
「あの子ね、普段はしっかりしてるんだけど、時々すごく甘えんぼさんになるの。夜とか急に寂しくなる時があるみたいで、『抱っこして欲しいです』とか『膝枕して欲しいです』って言ってくるの」
「結構大人びたところもあるけど、まだ小学3年生になったばっかりだもんな」
夜中に寂しくなっちゃって、優香の部屋に行って甘える美月ちゃんの姿を想像して、俺はホッコリ幸せな気持ちになる。
「そういうわけだから、遠慮しないで大丈夫だよ?」
「だったら、せっかくだし膝枕してもらおうかな? いい加減、眠くてさ……ふぁぁ……」
俺は大きなあくびをした。
「ふふっ、目、すっごく赤いよ? うさぎさんみたい」
「マジでもう、目を開けてるのすら耐えられなくなってきたよ」
「じゃあすぐに準備するね」
優香はそう言うと、居間にあるソファに深々と腰掛けた。
優香はスカートの裾を丁寧に整えると、準備ができたことを示すようにポンポンと軽く太ももと叩く。
「では、失礼します」
「はい、どうぞ」
俺はソファにちょっとお行儀悪く横になると、優香の太ももの上にゆっくり頭を乗せた。
マシュマロのように柔らかいけど、瑞々しい張りのある魅惑の太ももが、俺の後頭部をやんわりと包んでくる。
こ、これはなんて極上のクッションなんだ!
「重くないか?」
「ううん、全然だよ」
優香の声が上から降ってくる。
「ねーんねんころーりよ~♪」
子守唄を口ずさみながら、優香の手が髪をすくように俺の頭をそっと優しく撫でさする。
それがあまりに気持ちよくて、俺は一瞬で深々と眠り込んでしまった。
0
お気に入りに追加
598
あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2024.8.29)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる