一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
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第2部 第5章 中間テストの勉強会
第75話 正真正銘の2人きりなことが確定いたしましたことを、ここにご報告したします
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ま、何を言おうが、迫り来る英語のテストは避けては通れない。
言っても意味のない愚痴はさておいてだ。
「じゃあ2人とも英語だね。英和辞典は机の真ん中に置いておくから、一緒に使おうね。他に必要なものがあったらいつでも言ってね」
優香は通学カバンからジーニアス英和辞典を取り出すと、俺と優香がどちらも使いやすいようにだろう、座卓のちょうど真ん中に置いた。
「分かった、サンキューな」
「どういたしまして」
「でも優香って辞書を毎日持って帰ってるんだな」
「うん、そうだよ」
「大変だろ? 家にもう1冊、自宅勉強用の英和辞典を買っておいた方が、通学とか楽じゃないか?」
言わなくてもいいだろうけど一応言っておくと、マイ英和辞典は学校の個人ロッカーに絶賛置き勉中だ。
理由はもちろん、持って帰るのが重くて邪魔だから。
辞書ってほんと重いよな。
もちろん家で英語の宿題をしないといけないので、家庭学習用にもう一冊英和辞典を使っている。
「うーん、そうなんだけどね? 私、辞書に蛍光ペンで線を入れたりするから、1つの辞書じゃないと逆に困っちゃうの」
「な、なるほどな」
さすがは成績優秀な優香だった。
平凡な俺とは、普段の辞書の使い方からして違っていた。
俺は辞書に書き込みをしたことなんて、ただの一度もありませんです。
改めて真面目な優香との差を痛感させられつつ、俺は優香と試験勉強を始めた……2人きりで。
そう、2人きりである、優香の部屋で。
今さらだけどな!
えーと、美月ちゃんは今日はお家にいないのかな?
今まで俺が姫宮家で優香と2人きりになったことは、1度もなかった。
必ず美月ちゃんが一緒だった。
というか、優香とは高校でも同じクラスなので毎日のように会えるわけで、俺は美月ちゃんに会うために姫宮家へと足を運んでいたと言っても過言ではない。
だがしかし、今日はその美月ちゃんの気配が全くと言っていい程なかった。
40分ほどなんとか勉強に集中してから、しかし俺はどうしても気になってしょうがないそのことについて、優香に尋ねることにした。
「んーーっ」
一息ついたのだろう、優香が座ったまま両手を上に上げて身体を伸ばした。
そのタイミングを見計らって俺は声をかける。
「なぁ、優香? ちょっといいか?」
「どうしたの? 分からないところでもあった? ちょうど切りの良いところまで復習したから、質問してくれて大丈夫だよ。何でも聞いてね」
優香が笑顔を向けてくる。
「ええと、今のところ勉強は大丈夫だよ。ぼちぼち順調」
「じゃあのどが渇いたとか? なにか飲み物持ってこようか?」
「それもさっき美味しい紅茶を飲んだから大丈夫」
「じゃあどうしたの?」
小首をかしげる優香に、俺はズバリ質問をぶつけた。
「えっとさ、今日は美月ちゃんはいないのかなって思って。ご両親もいつも通り仕事なんだよな?」
「あっ……う、うん。平日の放課後だし、多分だけど、美月は友だちと遊んでるんじゃないかな? お父さんとお母さんはいつも通り、今日も遅いと思う」
優香が少し緊張したように、背筋をわずかに伸ばしたような気がした。
その気持ちは分かる。
好きでもない、付き合っているわけでもない男に急に『密室で2人きりなこと』を確認されたら、そりゃ女の子は緊張もするだろう。
本能的に、身の危険を感じてもおかしくはない。
「そ、そっかぁ。そうだよなぁ。放課後は小学生なんだから友達とくらい遊ぶよなぁ」
「だ、だよねぇ」
「小学生っていえば遊びたい盛りだもんなぁ」
「だ、だよねぇ」
「……」
「……」
えー。
というわけで。
姫宮家には今、俺と優香以外は誰もいない、つまり正真正銘の2人きりなことが確定いたしましたことを、ここにご報告したします。
ご、ごくり……。
言っても意味のない愚痴はさておいてだ。
「じゃあ2人とも英語だね。英和辞典は机の真ん中に置いておくから、一緒に使おうね。他に必要なものがあったらいつでも言ってね」
優香は通学カバンからジーニアス英和辞典を取り出すと、俺と優香がどちらも使いやすいようにだろう、座卓のちょうど真ん中に置いた。
「分かった、サンキューな」
「どういたしまして」
「でも優香って辞書を毎日持って帰ってるんだな」
「うん、そうだよ」
「大変だろ? 家にもう1冊、自宅勉強用の英和辞典を買っておいた方が、通学とか楽じゃないか?」
言わなくてもいいだろうけど一応言っておくと、マイ英和辞典は学校の個人ロッカーに絶賛置き勉中だ。
理由はもちろん、持って帰るのが重くて邪魔だから。
辞書ってほんと重いよな。
もちろん家で英語の宿題をしないといけないので、家庭学習用にもう一冊英和辞典を使っている。
「うーん、そうなんだけどね? 私、辞書に蛍光ペンで線を入れたりするから、1つの辞書じゃないと逆に困っちゃうの」
「な、なるほどな」
さすがは成績優秀な優香だった。
平凡な俺とは、普段の辞書の使い方からして違っていた。
俺は辞書に書き込みをしたことなんて、ただの一度もありませんです。
改めて真面目な優香との差を痛感させられつつ、俺は優香と試験勉強を始めた……2人きりで。
そう、2人きりである、優香の部屋で。
今さらだけどな!
えーと、美月ちゃんは今日はお家にいないのかな?
今まで俺が姫宮家で優香と2人きりになったことは、1度もなかった。
必ず美月ちゃんが一緒だった。
というか、優香とは高校でも同じクラスなので毎日のように会えるわけで、俺は美月ちゃんに会うために姫宮家へと足を運んでいたと言っても過言ではない。
だがしかし、今日はその美月ちゃんの気配が全くと言っていい程なかった。
40分ほどなんとか勉強に集中してから、しかし俺はどうしても気になってしょうがないそのことについて、優香に尋ねることにした。
「んーーっ」
一息ついたのだろう、優香が座ったまま両手を上に上げて身体を伸ばした。
そのタイミングを見計らって俺は声をかける。
「なぁ、優香? ちょっといいか?」
「どうしたの? 分からないところでもあった? ちょうど切りの良いところまで復習したから、質問してくれて大丈夫だよ。何でも聞いてね」
優香が笑顔を向けてくる。
「ええと、今のところ勉強は大丈夫だよ。ぼちぼち順調」
「じゃあのどが渇いたとか? なにか飲み物持ってこようか?」
「それもさっき美味しい紅茶を飲んだから大丈夫」
「じゃあどうしたの?」
小首をかしげる優香に、俺はズバリ質問をぶつけた。
「えっとさ、今日は美月ちゃんはいないのかなって思って。ご両親もいつも通り仕事なんだよな?」
「あっ……う、うん。平日の放課後だし、多分だけど、美月は友だちと遊んでるんじゃないかな? お父さんとお母さんはいつも通り、今日も遅いと思う」
優香が少し緊張したように、背筋をわずかに伸ばしたような気がした。
その気持ちは分かる。
好きでもない、付き合っているわけでもない男に急に『密室で2人きりなこと』を確認されたら、そりゃ女の子は緊張もするだろう。
本能的に、身の危険を感じてもおかしくはない。
「そ、そっかぁ。そうだよなぁ。放課後は小学生なんだから友達とくらい遊ぶよなぁ」
「だ、だよねぇ」
「小学生っていえば遊びたい盛りだもんなぁ」
「だ、だよねぇ」
「……」
「……」
えー。
というわけで。
姫宮家には今、俺と優香以外は誰もいない、つまり正真正銘の2人きりなことが確定いたしましたことを、ここにご報告したします。
ご、ごくり……。
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