一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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第2部 第5章 中間テストの勉強会
第71話 ゼクシィ優香
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「だってほら、なんだか新婚さんみたいなやり取りだなって、思っちゃって」
「新婚さん……?」
突然出てきたセキララでゼクシィな言葉の真意が分からず、俺はおうむ返しに聞き返す。
すると――、
「だってほら、仕事帰りの夫の上着を預かる新妻みたいな感じがしない? ……って、はっ!? えっと! い、今のは別に深い意味はないんだからね!? あくまで上着をハンガーにかけてあげるって行為がそんな風に見えちゃうかもしれないっていうだけのとりとめのない意味であって、決して個人的に蒼太くんと新婚さんになったみたいとかそんな風には思ってないんだからねっ! ほんとなんだからねっ!」
途端に優香が超絶早口になって、まくし立てるように言ってきたのだ。
かなり焦っているような感じだった。
……なるほど、そういうことか。
そして俺は、優香のその態度を見ていろいろなことを察した。
こう見えて、俺は察しのいい男なのである。
「あはは、別に勘違いなんてしないから、安心して」
俺は新婚さんというワードにむず痒い気持ちになりながらも、それを極力見せないように意識しながら、優香を安心させるように優しく言った。
「そ、そう?」
「優香が俺と新婚さんプレイをするのが楽しいと感じているなんて勘違いは、したりしないから」
まだ半信半疑なのか、おそるおそる上目遣いで確認するような様子の優香に、俺が念を押すように言うと、
「あ、うん……そうなんだ……」
優香がさっきまでとは打って変わって神妙にうなずいた。
「おうよ」
よしよし、無事に誤解は解けたようだな。
いやー、ほんと、優香は大変だよな。
学園のアイドルと言われるだけあって、美人で可愛くて優しくて面倒見のいい優香のことだ。
今までもきっと何の気なしに言った一言で、勝手に相手の男子が「自分に好意があるんじゃね? ゼクシィ!」と勘違いしてしまって大事になる――みたいなことがあったに違いない。
ここで俺が勘違いから先走ってしまって告白という名の無謀な特攻を行い、見事に玉砕して優香とギクシャクしてしまったら、優香だけじゃなくて美月ちゃんとも会いづらくなってしまう。
俺は美月ちゃんが悲しむ姿は見たくない。
だからここは俺が自制心をしっかりと働かせないとだ。
俺は改めて、勘違いするなよと自分の心に強く言い聞かせた。
「……」
「……」
気が付くと、優香が無言で俺を見つめていた。
なんていうか、 怒っているというか、むくれている?
いや、気のせいか。
優香を怒らせるような言動は全くなかったはずだ。
なんとも言えない空気感の中でしばらく2人で見つめ合っていると、
「変なこと言っちゃってごめんね。はい、クッション」
優香はすぐに笑顔に戻って、透明なオシャレ座卓の前にフロアクッションを置いてくれた。
「サンキュー」
「ちょっとだけ座って待っててね。すぐに紅茶を入れてくるから」
「全然急がなくていいぞ。適当にスマホでも見てる……いや教科書でも読んでるし」
俺は今日は遊びに来たのではなく、勉強会に来たということを思い出す。
俺のことを心配して勉強会に誘ってくれたっていうのに、暇さえあればスマホを見ているだなんて、さすがに心配してくれた優香に対して失礼だし感じも悪いよな。
「じゃあ私も適当に急ぐね」
お茶目に言った優香が部屋から出ていって、俺は優香の部屋に一人取り残された。
「新婚さん……?」
突然出てきたセキララでゼクシィな言葉の真意が分からず、俺はおうむ返しに聞き返す。
すると――、
「だってほら、仕事帰りの夫の上着を預かる新妻みたいな感じがしない? ……って、はっ!? えっと! い、今のは別に深い意味はないんだからね!? あくまで上着をハンガーにかけてあげるって行為がそんな風に見えちゃうかもしれないっていうだけのとりとめのない意味であって、決して個人的に蒼太くんと新婚さんになったみたいとかそんな風には思ってないんだからねっ! ほんとなんだからねっ!」
途端に優香が超絶早口になって、まくし立てるように言ってきたのだ。
かなり焦っているような感じだった。
……なるほど、そういうことか。
そして俺は、優香のその態度を見ていろいろなことを察した。
こう見えて、俺は察しのいい男なのである。
「あはは、別に勘違いなんてしないから、安心して」
俺は新婚さんというワードにむず痒い気持ちになりながらも、それを極力見せないように意識しながら、優香を安心させるように優しく言った。
「そ、そう?」
「優香が俺と新婚さんプレイをするのが楽しいと感じているなんて勘違いは、したりしないから」
まだ半信半疑なのか、おそるおそる上目遣いで確認するような様子の優香に、俺が念を押すように言うと、
「あ、うん……そうなんだ……」
優香がさっきまでとは打って変わって神妙にうなずいた。
「おうよ」
よしよし、無事に誤解は解けたようだな。
いやー、ほんと、優香は大変だよな。
学園のアイドルと言われるだけあって、美人で可愛くて優しくて面倒見のいい優香のことだ。
今までもきっと何の気なしに言った一言で、勝手に相手の男子が「自分に好意があるんじゃね? ゼクシィ!」と勘違いしてしまって大事になる――みたいなことがあったに違いない。
ここで俺が勘違いから先走ってしまって告白という名の無謀な特攻を行い、見事に玉砕して優香とギクシャクしてしまったら、優香だけじゃなくて美月ちゃんとも会いづらくなってしまう。
俺は美月ちゃんが悲しむ姿は見たくない。
だからここは俺が自制心をしっかりと働かせないとだ。
俺は改めて、勘違いするなよと自分の心に強く言い聞かせた。
「……」
「……」
気が付くと、優香が無言で俺を見つめていた。
なんていうか、 怒っているというか、むくれている?
いや、気のせいか。
優香を怒らせるような言動は全くなかったはずだ。
なんとも言えない空気感の中でしばらく2人で見つめ合っていると、
「変なこと言っちゃってごめんね。はい、クッション」
優香はすぐに笑顔に戻って、透明なオシャレ座卓の前にフロアクッションを置いてくれた。
「サンキュー」
「ちょっとだけ座って待っててね。すぐに紅茶を入れてくるから」
「全然急がなくていいぞ。適当にスマホでも見てる……いや教科書でも読んでるし」
俺は今日は遊びに来たのではなく、勉強会に来たということを思い出す。
俺のことを心配して勉強会に誘ってくれたっていうのに、暇さえあればスマホを見ているだなんて、さすがに心配してくれた優香に対して失礼だし感じも悪いよな。
「じゃあ私も適当に急ぐね」
お茶目に言った優香が部屋から出ていって、俺は優香の部屋に一人取り残された。
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