一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
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第3章 学園のアイドルと過ごす日々
第43話 学園のアイドルと牛丼デート(2)
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「ん~! やっぱり牛丼は美味しいね~♪」
「すごく美味しそうに食べるんだな」
とびっきりの笑顔とともに牛丼を口に運ぶ優香を見て――今さらになって「女の子と牛丼食べるのはちょっとどうなんだ?」と一抹の不安が頭をよぎっていた――俺はホッと一安心するとともに、自然と笑みがこぼれていた。
「えへへ、私お肉食べるの好きだから……」
「さっきも言ってたけど、肉が好きって本当だったんだな」
「男の子みたいにたくさんは食べないけど、昔からお肉は大好きなんだよね」
「ま、肉を嫌いな人なんてそうはいないか」
もちろんゼロとは言わないが、かなりの少数派であることは間違いない。
「菜食主義者の人とか?」
「油っぽいのが苦手な人もいるかもな」
「あ、それちょっと分かるかも。実を言うと私も赤身の方が好きなんだよね」
「俺も実を言うと、脂身たっぷりなのはちょっと苦手なんだよな。出されたら食べるけどさ」
「むむっ! 私だって出されたらちゃんと食べるもーん」
「……なんでそこで張り合ってくるんだよ?」
「それはもちろん、お肉が好きなお肉マイスターとしては、お肉勝負で負けるわけにはいきませんから」
「別に勝負なんてしてないからな?」
「残念でした。戦いは、戦う前から始まってるんだよねー」
自称「お肉マイスター」の優香がちょっとドヤ顔で、加えて茶目っ気たっぷりに言ってくる。
今日の優香はいつにも増してすごく楽しそうに見えた。
きっと俺が思っている以上にお肉を食べるのが好きなんだろうな。
またもや優香の意外な一面を垣間見ることができて幸せな気持ちになった俺は、お腹が軽くふくれたのもあって自然と気が緩んでしまう。
そして話の流れもあってとんでもない発言をしてしまった。
「それにしても、大好きな牛丼も満足に食べられないだなんて、美人過ぎるのも大変だよな」
話の流れで本当に何気なく言ったんだけど、言った瞬間にしまったと思った。
一緒に牛丼を食べに来ただけなのに、俺はなんてアホなことを言ってしまったのか。
カレシ気取りとかそんなんじゃ全然なくて、本当に何気なく思ったことがそのまま口から漏れ出ちゃっただけなんだけれど、しかしもはや後の祭り。
「ふわっ!? 美人過ぎるって――」
優香のお箸がお肉を挟んで持ち上げたまま、ピタリと静止した。
「ああいや、その、な? 今のはなんていうか、その――」
なんと言って今の発言を取り繕うべきかと、しどろもどろになる俺に、
「もう蒼太くんってば、女の子をおだてるのが上手なんだから。どうせいろんな女の子に言ってるんでしょう?」
さらに斜め上への追い打ちをかけてくる優香。
「いやいや言ってないからな? 俺は決して硬派とは言わないけど、チャラい系の男子ではないと自負している……んだぞ?」
付き合った女の子も今まで1人だけだし。
「じゃ、じゃあ? そういうことを言うのは……わ、私にだけってこと?」
うおおっとー!?
その返しも、まったくもって想定していなかったんだけど?
いやほんと、まったく想定していなかった。
っていうかなんて返せばいいんだよこんなの?
もし「そうだ」と答えるとする。
すると俺は一、緒に牛丼を食べに来ただけでカレシ面をするイタい男子ということになる。
優香の中で俺への評価が激しく低下することは間違いない。
逆に「違う」と答えると、女の子なら誰にでもおべんちゃらを使うチャラい男子ということになってしまう。
同じく優香の評価は激落ちくんだ。
進むも地獄、退くも地獄。
どっちを選んでも俺のイメージが低下することは避けられなかった。
もともとそんなに高くはないイメージがさらに低下するとか悲しすぎる。
「えーと、その……」
必死に頭を回転させながらも、なかなかいい答えが思い浮かばずに言い淀んでいる俺に、
「ええへ、なーんてね♪ 冗談だよーん」
優香はいたずらっぽくニヤリと笑うと、何ごともなかったかのように再び牛丼を食べ始めた。
「すごく美味しそうに食べるんだな」
とびっきりの笑顔とともに牛丼を口に運ぶ優香を見て――今さらになって「女の子と牛丼食べるのはちょっとどうなんだ?」と一抹の不安が頭をよぎっていた――俺はホッと一安心するとともに、自然と笑みがこぼれていた。
「えへへ、私お肉食べるの好きだから……」
「さっきも言ってたけど、肉が好きって本当だったんだな」
「男の子みたいにたくさんは食べないけど、昔からお肉は大好きなんだよね」
「ま、肉を嫌いな人なんてそうはいないか」
もちろんゼロとは言わないが、かなりの少数派であることは間違いない。
「菜食主義者の人とか?」
「油っぽいのが苦手な人もいるかもな」
「あ、それちょっと分かるかも。実を言うと私も赤身の方が好きなんだよね」
「俺も実を言うと、脂身たっぷりなのはちょっと苦手なんだよな。出されたら食べるけどさ」
「むむっ! 私だって出されたらちゃんと食べるもーん」
「……なんでそこで張り合ってくるんだよ?」
「それはもちろん、お肉が好きなお肉マイスターとしては、お肉勝負で負けるわけにはいきませんから」
「別に勝負なんてしてないからな?」
「残念でした。戦いは、戦う前から始まってるんだよねー」
自称「お肉マイスター」の優香がちょっとドヤ顔で、加えて茶目っ気たっぷりに言ってくる。
今日の優香はいつにも増してすごく楽しそうに見えた。
きっと俺が思っている以上にお肉を食べるのが好きなんだろうな。
またもや優香の意外な一面を垣間見ることができて幸せな気持ちになった俺は、お腹が軽くふくれたのもあって自然と気が緩んでしまう。
そして話の流れもあってとんでもない発言をしてしまった。
「それにしても、大好きな牛丼も満足に食べられないだなんて、美人過ぎるのも大変だよな」
話の流れで本当に何気なく言ったんだけど、言った瞬間にしまったと思った。
一緒に牛丼を食べに来ただけなのに、俺はなんてアホなことを言ってしまったのか。
カレシ気取りとかそんなんじゃ全然なくて、本当に何気なく思ったことがそのまま口から漏れ出ちゃっただけなんだけれど、しかしもはや後の祭り。
「ふわっ!? 美人過ぎるって――」
優香のお箸がお肉を挟んで持ち上げたまま、ピタリと静止した。
「ああいや、その、な? 今のはなんていうか、その――」
なんと言って今の発言を取り繕うべきかと、しどろもどろになる俺に、
「もう蒼太くんってば、女の子をおだてるのが上手なんだから。どうせいろんな女の子に言ってるんでしょう?」
さらに斜め上への追い打ちをかけてくる優香。
「いやいや言ってないからな? 俺は決して硬派とは言わないけど、チャラい系の男子ではないと自負している……んだぞ?」
付き合った女の子も今まで1人だけだし。
「じゃ、じゃあ? そういうことを言うのは……わ、私にだけってこと?」
うおおっとー!?
その返しも、まったくもって想定していなかったんだけど?
いやほんと、まったく想定していなかった。
っていうかなんて返せばいいんだよこんなの?
もし「そうだ」と答えるとする。
すると俺は一、緒に牛丼を食べに来ただけでカレシ面をするイタい男子ということになる。
優香の中で俺への評価が激しく低下することは間違いない。
逆に「違う」と答えると、女の子なら誰にでもおべんちゃらを使うチャラい男子ということになってしまう。
同じく優香の評価は激落ちくんだ。
進むも地獄、退くも地獄。
どっちを選んでも俺のイメージが低下することは避けられなかった。
もともとそんなに高くはないイメージがさらに低下するとか悲しすぎる。
「えーと、その……」
必死に頭を回転させながらも、なかなかいい答えが思い浮かばずに言い淀んでいる俺に、
「ええへ、なーんてね♪ 冗談だよーん」
優香はいたずらっぽくニヤリと笑うと、何ごともなかったかのように再び牛丼を食べ始めた。
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