S級【バッファー】(←不遇職)の俺、結婚を誓い合った【幼馴染】を【勇者】に寝取られパーティ追放されヒキコモリに→美少女エルフに養って貰います
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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第2章
第20話 ウ"グッ、オ"エ"ッっぷ!?
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「ケースケ様、申し訳ありませんでした! 2匹ほど取り逃してしまいましてそちらに向かったんですけど、ご無事だったみたいでなによりです――ってウ"グッ、オ"エ"ッっぷ!?」
アイセルは俺の近くに来るなり、鼻と口を抑えてエンガチョって感じで飛びのいた。
真っ青な顔で目を見開いていて今にも吐きそうな雰囲気だった。
その気持ちはほんと分かるんだけど、10才も離れた若い子にそういう態度をとられると若干傷つくよね……。
それでもそこはよくできたアイセルである。
今の態度はやっぱりまずいと感じたのか、決意も露わに再び俺の近くに来ようとして、
「げぷ、お"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"……、やっぱり無理です、今一瞬意識が飛びかけましたごめんなさい」
そう言うと俺から6,7メートルの距離まで逃げるように後ずさっていった。
「いや謝る必要はないよ、エルフは感度の高い種族だから余計に臭うだろうしな」
「ず、ずみまぜん……」
必死に鼻をつまんで吐き気をこらえながらも健気に謝るアイセルは、完全に涙目になってしまっていた。
「悪いなアイセル、大変臭いところを申し訳ないんだけど、そこで伸びてる2体を始末してほしいんだ。俺の力じゃ時間がかかり過ぎるからさ」
それだけ言うと俺はその場から距離をとる。
この強烈な異臭の爆心地は俺だから、俺が離れれば少しは臭いもマシになるだろうし。
「わ、わかりました……げほっ、ごほっ」
アイセルは鼻をつまみながら気絶している2体のキングウルフをさっくり始末すると、三度こっちに近づこうとして、
「げほごほっ、おえっぷ……うげぇ……。でもほんと一体なんなんですか、このとんでもない臭いは……」
やっぱり無理って顔をして立ち止まった。
「クサヤ・スカンクのフンを濃縮・発酵させたものをばらまいたんだ。キングウルフは鼻がいいから効果は抜群なんだよ」
「あ、昨日言ってた『この日のために用意した秘密兵器』って、これのことだったんですね……。納得です、ものすごく臭いです。あうっ、本気で吐きそう……うっ」
アイセルが口を押えて、こみ上げてきた何か(あえては言わない)をのどの奥に押し戻すような素振りを見せる。
「これでもだいぶマシになったんだぞ? 使った瞬間は俺もマジで死ぬかと思ったくらいでさ」
ちなみにかなり稀少なアイテムでその分値段も張るので、あまり多用はできないアイテムだった。
使い捨てだし。
「ううっ、これでマシになってるんですか? だいぶ熟成の進んだ肥溜めの中に落ちたみたいなこの強烈な臭いが? あ、ある意味、命がけですね……」
もはやアイセルは臭い俺に近づくのだけは死んでも嫌、みたいな顔をしていた。
分かるよ、その気持ちは良ーくわかるんだけど、やっぱりちょっとだけ傷つくよね……。
「なんにせよ、このキングウルフの群れは完全に駆逐した。討伐クエストは大成功だ。長居をしても仕方ない、とっとと帰るとしよう」
俺は猛烈な臭気を放ちながらも勝利宣言をした。
とりあえず帰りたい。
早く帰ってこの臭いのをどうにかしたかった、心の底から綺麗な身体になりたかった。
「他のキングウルフの群れはどうするんですか?」
帰りはじめてすぐにアイセルが尋ねてきた。
ちなみに俺からかなり離れた風上を歩いている……臭いからね、しょうがないよね、うん。
「とりあえずB地点の群れは討伐したから後はよそに任せよう。討伐報酬は貰えるし、間違いなく俺たちが一番乗りだ。パーティ『アルケイン』の名前も上がるからな、今回はそれで十分だ」
「あの、前から気になってたんですけど、パーティの名前が上がるとどうなるんですか? 結構こだわってますよね?」
「有名なパーティには、冒険者ギルドに特定のパーティを指名したクエストが入ってくるようになるんだ」
「指名クエスト……ですか? この前の絵のモデルみたいのですか?」
「ああ。それでそういうのはほとんどの場合、相手が金持ちなんですごく割がいい。しかもかかった経費は全部向こう持ちなことがほとんどだ。つまり名前を売れば楽して稼げるようになるってわけ」
「わわっ、そういうものなんですね。勉強になります!」
「世の中なにをするにしても金は要るからな。楽に稼げるに越したことはない」
金に困るとヒキコモリもできないこんな世の中じゃ、ポイズン……。
アイセルは俺の近くに来るなり、鼻と口を抑えてエンガチョって感じで飛びのいた。
真っ青な顔で目を見開いていて今にも吐きそうな雰囲気だった。
その気持ちはほんと分かるんだけど、10才も離れた若い子にそういう態度をとられると若干傷つくよね……。
それでもそこはよくできたアイセルである。
今の態度はやっぱりまずいと感じたのか、決意も露わに再び俺の近くに来ようとして、
「げぷ、お"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"……、やっぱり無理です、今一瞬意識が飛びかけましたごめんなさい」
そう言うと俺から6,7メートルの距離まで逃げるように後ずさっていった。
「いや謝る必要はないよ、エルフは感度の高い種族だから余計に臭うだろうしな」
「ず、ずみまぜん……」
必死に鼻をつまんで吐き気をこらえながらも健気に謝るアイセルは、完全に涙目になってしまっていた。
「悪いなアイセル、大変臭いところを申し訳ないんだけど、そこで伸びてる2体を始末してほしいんだ。俺の力じゃ時間がかかり過ぎるからさ」
それだけ言うと俺はその場から距離をとる。
この強烈な異臭の爆心地は俺だから、俺が離れれば少しは臭いもマシになるだろうし。
「わ、わかりました……げほっ、ごほっ」
アイセルは鼻をつまみながら気絶している2体のキングウルフをさっくり始末すると、三度こっちに近づこうとして、
「げほごほっ、おえっぷ……うげぇ……。でもほんと一体なんなんですか、このとんでもない臭いは……」
やっぱり無理って顔をして立ち止まった。
「クサヤ・スカンクのフンを濃縮・発酵させたものをばらまいたんだ。キングウルフは鼻がいいから効果は抜群なんだよ」
「あ、昨日言ってた『この日のために用意した秘密兵器』って、これのことだったんですね……。納得です、ものすごく臭いです。あうっ、本気で吐きそう……うっ」
アイセルが口を押えて、こみ上げてきた何か(あえては言わない)をのどの奥に押し戻すような素振りを見せる。
「これでもだいぶマシになったんだぞ? 使った瞬間は俺もマジで死ぬかと思ったくらいでさ」
ちなみにかなり稀少なアイテムでその分値段も張るので、あまり多用はできないアイテムだった。
使い捨てだし。
「ううっ、これでマシになってるんですか? だいぶ熟成の進んだ肥溜めの中に落ちたみたいなこの強烈な臭いが? あ、ある意味、命がけですね……」
もはやアイセルは臭い俺に近づくのだけは死んでも嫌、みたいな顔をしていた。
分かるよ、その気持ちは良ーくわかるんだけど、やっぱりちょっとだけ傷つくよね……。
「なんにせよ、このキングウルフの群れは完全に駆逐した。討伐クエストは大成功だ。長居をしても仕方ない、とっとと帰るとしよう」
俺は猛烈な臭気を放ちながらも勝利宣言をした。
とりあえず帰りたい。
早く帰ってこの臭いのをどうにかしたかった、心の底から綺麗な身体になりたかった。
「他のキングウルフの群れはどうするんですか?」
帰りはじめてすぐにアイセルが尋ねてきた。
ちなみに俺からかなり離れた風上を歩いている……臭いからね、しょうがないよね、うん。
「とりあえずB地点の群れは討伐したから後はよそに任せよう。討伐報酬は貰えるし、間違いなく俺たちが一番乗りだ。パーティ『アルケイン』の名前も上がるからな、今回はそれで十分だ」
「あの、前から気になってたんですけど、パーティの名前が上がるとどうなるんですか? 結構こだわってますよね?」
「有名なパーティには、冒険者ギルドに特定のパーティを指名したクエストが入ってくるようになるんだ」
「指名クエスト……ですか? この前の絵のモデルみたいのですか?」
「ああ。それでそういうのはほとんどの場合、相手が金持ちなんですごく割がいい。しかもかかった経費は全部向こう持ちなことがほとんどだ。つまり名前を売れば楽して稼げるようになるってわけ」
「わわっ、そういうものなんですね。勉強になります!」
「世の中なにをするにしても金は要るからな。楽に稼げるに越したことはない」
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