S級【バッファー】(←不遇職)の俺、結婚を誓い合った【幼馴染】を【勇者】に寝取られパーティ追放されヒキコモリに→美少女エルフに養って貰います
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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第一部「大勇者の家庭教師」 第1章
第13話 ~勇者アルドリッジ SIDE~(2)
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「おい、なにを勝手を言っている! 評議会から頼まれたクエストの予定がいくつもあるんだぞ!」
「それがどうしたっての?」
「なに――!」
「アタシはね、自分の命を安売りする気はさらさらないの。少なくとも今の状況が変わるまで、アタシはパーティには不参加よ」
「おい待てよ!」
「そうね、ケースケを連れて帰ってくれるって言うなら、ぜんぜん待ってあげてもいいけれど?」
「あいつはいま行方不明だ、それくらいお前だって知ってるはずだ!」
「じゃあ探し出せばいいじゃん、南部諸国連合のお偉方も勇者が強く頼めば断れないでしょ?」
そう言うと、シャーリーはくるりと踵を返すと本当に出ていこうとするのだ。
だがクソザコバッファーのケースケのために頭を下げてお願いするというのは、名声を欲しいままにする誉れ高き勇者にとっては、絶対に耐えられないことだった。
しかも、だ。
勇者とアンジュを除いた残りの2名のメンバーもまた、シャーリーに続くように席を立ったのだ。
「おまえら! どこへ行く――!」
叱責する勇者から顔を背け、2人は半ば逃げるようにしてシャーリーについていく。
だがそれも当然ではあった。
この2人はシャーリーが、父であるギルド本部のギルマスに頼んで一流パーティからスカウトしてきたメンバーなのだから。
いざという時にシャーリーの意見に従うのは何ら不思議ではなかった。
いや、おそらくは事前に言い含められていたはずだ。
ただ、そうと分かっていても勇者はいら立ちを抑えることができないでいた。
「くそっ……あのアマ、ボクが下手に出てりゃ調子に乗りやがって」
シャーリーたちが出ていって静かになったVIPルームで、勇者は口汚く悪態をつく。
込み上げてくるいら立ちを隠せないでいる勇者に、
「アルドリッジ……」
アンジュは優しくその名を呼ぶと、そっと寄り添うように身体を寄せた。
この「あなたのこと、わたし何でも分かってあげるわ」みたいなアンジュの態度を、勇者はあまり好きではなかった。
たかがパーティの一メンバーが、勇者という選ばれた存在である自分と同列などおこがましいにもほどがある。
勇者とは特別な存在なのだ。
実のところ、勇者はアンジュではなくシャーリーが本命だった。
絶世の美女だし、世界で唯一無二のレアジョブ『魔法使い』。
さらにはギルド本部のギルマスの娘という地位も、実に魅力的だったから。
だがシャーリーはこともあろうにケースケのやつを好いていたようで。
勇者がどれだけ誘ってやっても、全くなびこうとしなかったのだ。
勇者である自分を袖にして、足手まといの使えないゴミカスバッファーごときに好意を抱く──。
その事実が甚だ不愉快だったから、その腹いせもあってケースケの幼馴染みで婚約者でもあるアンジュを、自慢の絶倫極太勇者棒で寝取ってやったのだが――。
それでも今日に限ってはその献身的な態度がありがたかった。
まぁこいつはこいつで悪い女という訳じゃないのだ。
それなりに可愛いし、ベッドでも尽くすタイプだから無茶な要求をしても文句を言わない。
好き放題に気持ち良くやれるのだから。
こいつはこいつでなかなか悪くはないのだ。
心の底から一生懸命尽くされるのは悪い気はしない。
けれど極上の美女であるシャーリーに比べれば、一段どころか二段も三段も劣っていた。
そしてその極上の美女がよりにもよってゴミカスクソバッファーのケースケを好きだというのだから、アルドリッジの勇者としてのプライドはどうしようもない程に傷つけられてしまうのだった。
イライラを隠そうともせず、勇者は強い口調でアンジュに言う。
「来いアンジュ、抱いてやる」
憂さ晴らしをしなくてはやってられない。
それにはケースケの好きだった女を抱くのが一番だ――。
VIPルームの奥の個室にアンジュを連れ込んだ勇者は、イライラが落ち着くまで思う存分アンジュとまぐわい続けたのだった──。
―――――――
まずは第一部終了です。
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「それがどうしたっての?」
「なに――!」
「アタシはね、自分の命を安売りする気はさらさらないの。少なくとも今の状況が変わるまで、アタシはパーティには不参加よ」
「おい待てよ!」
「そうね、ケースケを連れて帰ってくれるって言うなら、ぜんぜん待ってあげてもいいけれど?」
「あいつはいま行方不明だ、それくらいお前だって知ってるはずだ!」
「じゃあ探し出せばいいじゃん、南部諸国連合のお偉方も勇者が強く頼めば断れないでしょ?」
そう言うと、シャーリーはくるりと踵を返すと本当に出ていこうとするのだ。
だがクソザコバッファーのケースケのために頭を下げてお願いするというのは、名声を欲しいままにする誉れ高き勇者にとっては、絶対に耐えられないことだった。
しかも、だ。
勇者とアンジュを除いた残りの2名のメンバーもまた、シャーリーに続くように席を立ったのだ。
「おまえら! どこへ行く――!」
叱責する勇者から顔を背け、2人は半ば逃げるようにしてシャーリーについていく。
だがそれも当然ではあった。
この2人はシャーリーが、父であるギルド本部のギルマスに頼んで一流パーティからスカウトしてきたメンバーなのだから。
いざという時にシャーリーの意見に従うのは何ら不思議ではなかった。
いや、おそらくは事前に言い含められていたはずだ。
ただ、そうと分かっていても勇者はいら立ちを抑えることができないでいた。
「くそっ……あのアマ、ボクが下手に出てりゃ調子に乗りやがって」
シャーリーたちが出ていって静かになったVIPルームで、勇者は口汚く悪態をつく。
込み上げてくるいら立ちを隠せないでいる勇者に、
「アルドリッジ……」
アンジュは優しくその名を呼ぶと、そっと寄り添うように身体を寄せた。
この「あなたのこと、わたし何でも分かってあげるわ」みたいなアンジュの態度を、勇者はあまり好きではなかった。
たかがパーティの一メンバーが、勇者という選ばれた存在である自分と同列などおこがましいにもほどがある。
勇者とは特別な存在なのだ。
実のところ、勇者はアンジュではなくシャーリーが本命だった。
絶世の美女だし、世界で唯一無二のレアジョブ『魔法使い』。
さらにはギルド本部のギルマスの娘という地位も、実に魅力的だったから。
だがシャーリーはこともあろうにケースケのやつを好いていたようで。
勇者がどれだけ誘ってやっても、全くなびこうとしなかったのだ。
勇者である自分を袖にして、足手まといの使えないゴミカスバッファーごときに好意を抱く──。
その事実が甚だ不愉快だったから、その腹いせもあってケースケの幼馴染みで婚約者でもあるアンジュを、自慢の絶倫極太勇者棒で寝取ってやったのだが――。
それでも今日に限ってはその献身的な態度がありがたかった。
まぁこいつはこいつで悪い女という訳じゃないのだ。
それなりに可愛いし、ベッドでも尽くすタイプだから無茶な要求をしても文句を言わない。
好き放題に気持ち良くやれるのだから。
こいつはこいつでなかなか悪くはないのだ。
心の底から一生懸命尽くされるのは悪い気はしない。
けれど極上の美女であるシャーリーに比べれば、一段どころか二段も三段も劣っていた。
そしてその極上の美女がよりにもよってゴミカスクソバッファーのケースケを好きだというのだから、アルドリッジの勇者としてのプライドはどうしようもない程に傷つけられてしまうのだった。
イライラを隠そうともせず、勇者は強い口調でアンジュに言う。
「来いアンジュ、抱いてやる」
憂さ晴らしをしなくてはやってられない。
それにはケースケの好きだった女を抱くのが一番だ――。
VIPルームの奥の個室にアンジュを連れ込んだ勇者は、イライラが落ち着くまで思う存分アンジュとまぐわい続けたのだった──。
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