232 / 444
『極剣聖』と『天魔王』
殺すつもりはなかったのに
しおりを挟む
「そう怯えるな、少女よ。安心するがいい——一瞬の苦痛を感じることなく、貴様は昇天を迎えられるのだから」
『輝闇堕神』フォールンダウンが天高く舞い上がる。
対して、白ローブの少女は逃げる素振りすら見せず、頭上に浮遊する堕天使を呑気に見上げる。
「………ふむ。恐怖のあまり、感情が死んでしまったようだな。哀れ、哀れなり」
まるで彫刻のような、完璧なる美貌を、堕天使は憐憫に染める。だがそれは所詮上っ面だけの、偽りのものだ。
腕を振り上げ、フォールンダウンが高々と少女に向けて言い放つ。
「嘆くな、少女よ。これは終焉ではない——次代への、開始である」
瞬間、フォールンダウンの腕に魔力が、爆発的に集中する。そして秒が過ぎるごとに、純白の輝きが溢れていく。
「さあ受け入れよ。これは、新しき来世の、洗礼だ————」
輝きが、フォールンダウンの腕から離れる——直前、少女がその口を開いた。
「想像以上です」
それは、聞き様によっては、フォールンダウンへの賞賛の言葉に聞こえただろう。少なくとも、フォールンダウン自身はそう捉えた。
——だが、その認識は誤っていた。
「想像以上、想像以上に——期待外れ」
酷く、酷く落胆するように。少女はわざとらしく肩を竦めてみせる。
「なんですか、その姿?無駄にキラキラしてるだけじゃないですか。後ろの翼も安っぽいし、大した魔力もないし。仰々しいにも程がありますよ——『輝闇堕神』様」
そう言って最後に、小馬鹿にしたような表情を少女はフォールンダウンに向けた。
「………………ハハ、ハハハハハ……」
嗤う。上空の堕天使が、嗤う。
それと同時に今すぐにでも放たれようとしていた腕の輝きが、一瞬にして消え失せた。
「面白い、面白いぞ少女——いや小娘よ」
その代わりに、今度はその背から差していた七つの後光が、急激にその輝きを強めていく。
「面白くて面白くて………………腹が立つ」
その呟きは、非常に低く殺意に満ち溢れていた。
「撤回しよう小娘。貴様は不幸でも薄幸でもない、その身に余るほど、幸運だ」
全くそうとは思っていない声で、フォールンダウンは少女を指差す。
すると、眩く輝いていた七つの後光全てが少女に飛来し、取り囲むようにその周囲を回りながら浮遊する。
「感謝しろ。盛大に、その生命全てを使って、感謝するがいい」
フォールンダウンの言葉が響く。荒野に響き渡る。それに比例して、少女を囲む後光の輝きが増していく。
「なにせこれから貴様は、我らが偉大なる御方により、直々に贈られた奇跡によって、魂の一片も残さず消滅できるのだから」
不意に、少女の足元から数十本の光り輝く鎖が伸び、瞬く間に少女の身体に巻きつき、拘束してしまう。
「さあ、受け入れろ。奇跡を、我らが偉大なる御方の奇跡を。さあ、さあさあさあさあさあさあさあさあさあさあさあさあぁぁぁぁ……!!」
七つの後光全てが輝く。強く、強く。そして放たれる光と光が、互いに互いと結びつき、絡み、やがて一本の柱にへと変化していく。
それは、奇跡などという代物ではない。一度解放されたのならば、その周りにある全ての存在をただ一方的に消去する、神代の魔法。
「受け入れろ、小娘ェェェェエエエエエエッッッ!!!!」
『輝闇堕神』が叫ぶと同時に、後光は—————
「……はあ、雑っっっ魚」
—————その力を発揮することなく、容易く呆気なく、少女を縛っていた光の鎖とともに七つ全てが粒子となって消え失せた。
「………………な、な」
そこで初めて、フォールンダウンの余裕が崩れ始めた。
「ば、馬鹿な。馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿なッ!?きさ、貴様ァ!!一体、今一体なにをしたッ!?」
みっともなく取り乱して、喚くフォールンダウンに、侮蔑の眼差しを向けながら少女が言う。
「なにをって、別にただあなたの魔法を無効化しただけですけど……なにか?」
「ふざけるなぁあぁあぁぁぁあああぁぁッッッ!!!」
頭を掻き毟り、一心不乱に八枚の翼を出鱈目に羽ばたかせながら、フォールンダウンは狂乱する。
「奇跡だぞ!?全てを創造せし主の、全てを生みし我らが御方の、崇高なる奇跡——神代の大魔法、【七冠の神裁】だぞッ!?たかだか人族の小娘風情が、無効化などできるはずがないッッ!!!」
「知ってますよ。私も使えますし、それ」
「なにぃぃいっ!?」
ふあぁ、と。あくびを漏らしながら、心底どうでもよさそうに少女は続ける。
「でもそれ魔力の消費量の割に威力がイマイチなんですよねー。発動も遅いし、まあざっくり言っちゃうと使えない魔法ですね」
「あ、あり得ない。あり得ない、あり得ないあり得ないこんなことあってはならない……偉大なる御方の恩恵も受けず、そんなことあるはずが…………!」
「………んー。なんか、可哀想になってきたなぁ——あ、そうだ」
なにか思いついたように少女はそう呟いて——次の瞬間、その場から消えた。
「!?」
フォールンダウンは驚愕する。何故なら、さっきまで地上にいたはずの少女が、気がつけば目の前にいたのだから。
己と同じく浮遊する少女が、ぴっと小さな人差し指をこちらに突きつける。
「ちょいっとな」
その指先から放たれたのは、極小の球だった。それは宙を真っ直ぐ飛び、スッとフォールンダウンの胸にへと沈み込んだ。
「…………?な、なん——
異変は、すぐに訪れた。
——ぉ、ご……ぐ、ぃっ、ぎぁああ……!??!!」
ボゴボゴ、と。そんな異音を鳴らしながらフォールンダウンの身体が膨れ上がる。背中の翼が、次々と腐り落ちていく。頭上にあった銀の輪が、錆びて朽ち、崩れ去っていく。
「げぇべばああああああッ?だ、だぢゅ、ぶごぉっ??」
「………………あれ?」
醜く膨れ上がっていくフォールンダウンの姿を見て、まるで予想外というように少女が顎に指を当て、首を傾げる。
「いだいいだいいだぃぃぃいいいぃっからっからだっふくれっだずげ、べばあああっ」
ぶくぶく。ぶくぶく。フォールンダウンだったナニかは、膨れ上がっていく。顔が、首が、胴が、四肢が、全てが醜く悍ましく、際限なく膨れ上がっていく。
「もぐぎぉ、ぎぼぼ、ぼごごごっ」
その様は、まるで風船人形のようだった。しかし風船というのは空気を入れれば入れるほど膨らむが——限度というものがある。
いつしか素材の強度が膨張する力に耐えれなくなった時、一気に破裂する。そしてそれは、目の前の風船人形とて同じであった。
「や、やばっ…」
結末を予測した少女が、再び消える。その瞬間————
「びぎゅっ」
ボバンッッ——膨張する力に、とうとう耐え切れなくなったフォールンダウンの身体が爆発した。
「…………別に、殺すつもりはなかったのに」
荒野をゆっくりと進みながら、少女は呟く。
「まさか私の魔力をほんのちょっぴり分けただけで、ああなるとは…………本当に、期待外れだった」
少女が先を見据える。
「まだ、目的地は遠いですねー」
『輝闇堕神』フォールンダウンが天高く舞い上がる。
対して、白ローブの少女は逃げる素振りすら見せず、頭上に浮遊する堕天使を呑気に見上げる。
「………ふむ。恐怖のあまり、感情が死んでしまったようだな。哀れ、哀れなり」
まるで彫刻のような、完璧なる美貌を、堕天使は憐憫に染める。だがそれは所詮上っ面だけの、偽りのものだ。
腕を振り上げ、フォールンダウンが高々と少女に向けて言い放つ。
「嘆くな、少女よ。これは終焉ではない——次代への、開始である」
瞬間、フォールンダウンの腕に魔力が、爆発的に集中する。そして秒が過ぎるごとに、純白の輝きが溢れていく。
「さあ受け入れよ。これは、新しき来世の、洗礼だ————」
輝きが、フォールンダウンの腕から離れる——直前、少女がその口を開いた。
「想像以上です」
それは、聞き様によっては、フォールンダウンへの賞賛の言葉に聞こえただろう。少なくとも、フォールンダウン自身はそう捉えた。
——だが、その認識は誤っていた。
「想像以上、想像以上に——期待外れ」
酷く、酷く落胆するように。少女はわざとらしく肩を竦めてみせる。
「なんですか、その姿?無駄にキラキラしてるだけじゃないですか。後ろの翼も安っぽいし、大した魔力もないし。仰々しいにも程がありますよ——『輝闇堕神』様」
そう言って最後に、小馬鹿にしたような表情を少女はフォールンダウンに向けた。
「………………ハハ、ハハハハハ……」
嗤う。上空の堕天使が、嗤う。
それと同時に今すぐにでも放たれようとしていた腕の輝きが、一瞬にして消え失せた。
「面白い、面白いぞ少女——いや小娘よ」
その代わりに、今度はその背から差していた七つの後光が、急激にその輝きを強めていく。
「面白くて面白くて………………腹が立つ」
その呟きは、非常に低く殺意に満ち溢れていた。
「撤回しよう小娘。貴様は不幸でも薄幸でもない、その身に余るほど、幸運だ」
全くそうとは思っていない声で、フォールンダウンは少女を指差す。
すると、眩く輝いていた七つの後光全てが少女に飛来し、取り囲むようにその周囲を回りながら浮遊する。
「感謝しろ。盛大に、その生命全てを使って、感謝するがいい」
フォールンダウンの言葉が響く。荒野に響き渡る。それに比例して、少女を囲む後光の輝きが増していく。
「なにせこれから貴様は、我らが偉大なる御方により、直々に贈られた奇跡によって、魂の一片も残さず消滅できるのだから」
不意に、少女の足元から数十本の光り輝く鎖が伸び、瞬く間に少女の身体に巻きつき、拘束してしまう。
「さあ、受け入れろ。奇跡を、我らが偉大なる御方の奇跡を。さあ、さあさあさあさあさあさあさあさあさあさあさあさあぁぁぁぁ……!!」
七つの後光全てが輝く。強く、強く。そして放たれる光と光が、互いに互いと結びつき、絡み、やがて一本の柱にへと変化していく。
それは、奇跡などという代物ではない。一度解放されたのならば、その周りにある全ての存在をただ一方的に消去する、神代の魔法。
「受け入れろ、小娘ェェェェエエエエエエッッッ!!!!」
『輝闇堕神』が叫ぶと同時に、後光は—————
「……はあ、雑っっっ魚」
—————その力を発揮することなく、容易く呆気なく、少女を縛っていた光の鎖とともに七つ全てが粒子となって消え失せた。
「………………な、な」
そこで初めて、フォールンダウンの余裕が崩れ始めた。
「ば、馬鹿な。馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿なッ!?きさ、貴様ァ!!一体、今一体なにをしたッ!?」
みっともなく取り乱して、喚くフォールンダウンに、侮蔑の眼差しを向けながら少女が言う。
「なにをって、別にただあなたの魔法を無効化しただけですけど……なにか?」
「ふざけるなぁあぁあぁぁぁあああぁぁッッッ!!!」
頭を掻き毟り、一心不乱に八枚の翼を出鱈目に羽ばたかせながら、フォールンダウンは狂乱する。
「奇跡だぞ!?全てを創造せし主の、全てを生みし我らが御方の、崇高なる奇跡——神代の大魔法、【七冠の神裁】だぞッ!?たかだか人族の小娘風情が、無効化などできるはずがないッッ!!!」
「知ってますよ。私も使えますし、それ」
「なにぃぃいっ!?」
ふあぁ、と。あくびを漏らしながら、心底どうでもよさそうに少女は続ける。
「でもそれ魔力の消費量の割に威力がイマイチなんですよねー。発動も遅いし、まあざっくり言っちゃうと使えない魔法ですね」
「あ、あり得ない。あり得ない、あり得ないあり得ないこんなことあってはならない……偉大なる御方の恩恵も受けず、そんなことあるはずが…………!」
「………んー。なんか、可哀想になってきたなぁ——あ、そうだ」
なにか思いついたように少女はそう呟いて——次の瞬間、その場から消えた。
「!?」
フォールンダウンは驚愕する。何故なら、さっきまで地上にいたはずの少女が、気がつけば目の前にいたのだから。
己と同じく浮遊する少女が、ぴっと小さな人差し指をこちらに突きつける。
「ちょいっとな」
その指先から放たれたのは、極小の球だった。それは宙を真っ直ぐ飛び、スッとフォールンダウンの胸にへと沈み込んだ。
「…………?な、なん——
異変は、すぐに訪れた。
——ぉ、ご……ぐ、ぃっ、ぎぁああ……!??!!」
ボゴボゴ、と。そんな異音を鳴らしながらフォールンダウンの身体が膨れ上がる。背中の翼が、次々と腐り落ちていく。頭上にあった銀の輪が、錆びて朽ち、崩れ去っていく。
「げぇべばああああああッ?だ、だぢゅ、ぶごぉっ??」
「………………あれ?」
醜く膨れ上がっていくフォールンダウンの姿を見て、まるで予想外というように少女が顎に指を当て、首を傾げる。
「いだいいだいいだぃぃぃいいいぃっからっからだっふくれっだずげ、べばあああっ」
ぶくぶく。ぶくぶく。フォールンダウンだったナニかは、膨れ上がっていく。顔が、首が、胴が、四肢が、全てが醜く悍ましく、際限なく膨れ上がっていく。
「もぐぎぉ、ぎぼぼ、ぼごごごっ」
その様は、まるで風船人形のようだった。しかし風船というのは空気を入れれば入れるほど膨らむが——限度というものがある。
いつしか素材の強度が膨張する力に耐えれなくなった時、一気に破裂する。そしてそれは、目の前の風船人形とて同じであった。
「や、やばっ…」
結末を予測した少女が、再び消える。その瞬間————
「びぎゅっ」
ボバンッッ——膨張する力に、とうとう耐え切れなくなったフォールンダウンの身体が爆発した。
「…………別に、殺すつもりはなかったのに」
荒野をゆっくりと進みながら、少女は呟く。
「まさか私の魔力をほんのちょっぴり分けただけで、ああなるとは…………本当に、期待外れだった」
少女が先を見据える。
「まだ、目的地は遠いですねー」
0
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
一般トレジャーハンターの俺が最強の魔王を仲間に入れたら世界が敵になったんだけど……どうしよ?
大好き丸
ファンタジー
天上魔界「イイルクオン」
世界は大きく分けて二つの勢力が存在する。
”人類”と”魔族”
生存圏を争って日夜争いを続けている。
しかしそんな中、戦争に背を向け、ただひたすらに宝を追い求める男がいた。
トレジャーハンターその名はラルフ。
夢とロマンを求め、日夜、洞窟や遺跡に潜る。
そこで出会った未知との遭遇はラルフの人生の大きな転換期となり世界が動く
欺瞞、裏切り、秩序の崩壊、
世界の均衡が崩れた時、終焉を迎える。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる