上 下
64 / 444
RESTART──先輩と後輩──

狂源追想(その五)

しおりを挟む
「お、おお……っ!?」

大翼の不死鳥フェニシオン』の扉を押し開き、その先に広がっていた光景を目にした俺の第一声は。そんな言葉にならない、驚きと嬉しさが絶妙に入り混じる、感極まったものだった。

『大翼の不死鳥』広間ロビーには、それはもう大勢の偉大なる先駆者たち────冒険者ランカーがいた。

 椅子に座り料理や酒を飲み食らう者、受けた依頼クエストの成果を自慢し合う者、依頼表クエストボードの前に立ち、受ける依頼を吟味している者────それらの光景こそ、間違いなく。俺が子供の頃から思い描き、そして想い馳せていたものに相違ない。

 ついこの前に二十歳を迎えたばかりの俺だが、まるで子供のように胸が躍る。童心に帰ってしまって、憧れが止められなくて……自分でも怖いくらいにワクワクしている。

 そうして、ようやく。俺はようやっと自覚する。自分は、来たのだと。夢の為の、目標の為の、憧れの為の。その足がかりへ今踏み出さんとしているのだと。

 ──遂に、遂にだ……!

 直後、堪らずその場で跳ねてしまいそうになった自分をどうにか抑え、とりあえず冷静になり平常心を保とうとその場で立ち尽くす────その時であった。



「よおそこの坊主ボウズ。そんなとこに突っ立ってられちゃあ、通れないんだが?」



 不意にそんな声が背後からかけられたかと思うと、同時に背中を軽く叩かれる。

「す、すみませ……っ」

 慌てて振り返り、謝罪をしようとした俺は。あろうことかそれを途中で止めてしまい、為す術もなく衝撃に面食らってしまう。

 俺の背後に立っていたのは、柑橘系の果物である黄柑実レオンジを彷彿とさせる、明るい橙色の髪と。それと同じ色をした瞳が特徴的な長身の男性。だいぶ長い間着込まれたことが窺える外套コートの、破り裂かれたようにボロボロになった裾と袖をユラユラとはためかせるその人は、俺に対して飄々とした笑顔を送っていた。

 本来ならばすぐにでもその場から退かなければならなかった俺だったが、不覚にもそうすることができないでいた。何故ならば、その男の顔に対して、俺はただその場で固まる他なかった。

 だが、そんな身体に反して頭は変に冷静で。冴えた思考の末に俺は、呆然とその名を口から零した。

冒険隊チーム、『夜明けの陽』隊長リーダー……ジョニィ=サンライズ……さんッ!!」

「お?ああ、そうだぜ。俺こそ『大翼の不死鳥』最強の……って言っても今や冒険隊に限っての話なんだが。『夜明けの陽』の隊長をやらせてもらってる、ジョニィ=サンライズだ」

 そう、この人こそ『大翼の不死鳥』最強にして、冒険者番付表ランカーランキング第五十位の冒険隊、『夜明けの陽』の隊長。残る三人の隊員メンバーである《S》冒険者を率い先導している、《S》冒険者────ジョニィ=サンライズ。『夜明けの陽』としても勿論のことだが、個人での依頼、それも高難易度のものを数多く達成した実績を誇る、文句なしの手放しで尊敬するに値する冒険者の一人だ。

 齢一桁の頃にこれでもかと読み込んだ、冒険者専門雑誌──『冒険人生』にも何度か取り上げられていたし、俺はそれら全ての内容を把握している。少し違えば、俺の夢。俺の目標。俺の憧れ。その全部がこの人に対して向けられていたかもしれない。……まあ、申し訳のないことに、実際のところはそうではないのだが。

 しかし、そうは言ってもジョニィさんも尊敬する冒険者の一人には違いなく。なので当然、そんな彼との思いもよらない対面に、驚愕と衝撃、そして緊張などない訳もなく。今し方邪魔だと言われたというのに、俺は未だその場から微動だにすることもできないでいた。

「おいおい、また固まっちまった」

 と、困ったようにジョニィさんがそう呟き。彼の呟きに辛うじて我に返った俺は、慌てながら急いで彼の前から退く────その直前。

「おいジョニィ!んなとこでぼさっと突っ立ってんじゃねえよ!俺たちが中に入れねえじゃあねえか!なあ、ロックスッ!セイラッ!?」

「そうですぜジョニィの兄貴。普段からアンタのことを敬っている俺ですが、そんなことをされちゃあそれも薄れるってもんですわ」

「そうそう、二人のの言う通りだよ隊長。はっきり言って、邪魔だよ」

 俺に行く手を塞がれ、立ち止まらざるを得ないでいたジョニィさんの背後から。二人の男と一人の女、合計三人の。辛辣な言葉が口々にかけられた。だがそこに悪意の類など、微塵も込められてなどおらず。言うなればそれは冗談のようだった。

 それらの言葉に対して、堪ったものではないという風に。ジョニィさんが即座に振り返って言う。

「ぎゃあぎゃあ煩えなお前らッ!俺だって好きで馬鹿みたいに突っ立ってる訳じゃねえんだよ。道を塞がれてんだよ!道を!」

「ああッ!?だったらそうだって早く言えよッ!なあ、ロックスッ!?セイラッ!?」

「そうですぜジョニィの兄貴。何せ人ってのは、誤解させたらその時点でもう駄目なんですから」

「そうだよ。二人の……いや、この場合はロックスの言う通りか。うん。……こほん、そうだよ。ロックスの言う通りだよ、隊長。貴方は既に私たちに敗北しちゃってるんだよ」

「はあッ!?そりゃあいくら何でも理不尽が過ぎるってモンだろッ!!」

 ……と、周囲の空気と視線などお構いなしに。俺の目の前で口論を繰り広げる『夜明けの陽』の面々。遅れて、俺はさらなる驚愕と衝撃を受け、その上で今目の前にあるこの光景を、確かな現実を。到底信じられないでいた。

 それもそうだろう。今日、それも初めて訪れたばかりの『大翼の不死鳥フェニシオン』にて。その最強の冒険隊チームの面子が勢揃いしているのだから。

 短く切り揃えられた茶髪の、全体的に軽装をしている男性はロックス=ガンヴィルさん。『夜明けの陽』の副隊長を務めており、ジョニィさんとは幼馴染らしい。

 先程から喧し……否、一番の声量を誇る緑髪の男性はベンド=ヴェンドーさん。ロックスさんとは違い、黒い重鎧を着込んだ姿から見て取れるように、彼は『夜明けの陽』の盾役タンクを担当している。

 残る最後の一人、紗酸実レモネドを彷彿とさせる薄黄色の髪を、背中半分を覆う程度にまで伸ばした女性はセイラ=ネルリィア。彼女もその格好から、『夜明けの陽』にてどの役割を担っているのか判断でき、それではどんな服装をしているのかというと。この世界において唯一無二にして絶対の宗教────『創世教』。その修道服である。

 神父や修道女シスター冒険者ランカーをしている────それが指し示すことは、ただ一つ。つまりその者は『創世教』が認めた、教会公認の回復職ヒーラーということ。

 俺が知っている限りでは、教会の公認なしでは回復職を名乗ることは決して許されず、それと同時に神父や修道女でない者────つまりは無宗派の無神論者では回復職になることができず。そして回復職以外が回復魔法の行使及び習得することは、この世界オヴィーリスに存在する全ての冒険者組合ギルドを統括管理している絶対機関────『世界冒険者組合』が禁止している。……たった一人の、唯一のとある例外を除いて。

 仮にもし公認を得ないで回復職であること、そして神父や修道女でない者が宣った場合、たとえそれが冗談であったとしても、神父や修道女は有無を言わさず教会から永久追放され、その上冒険者の資格も直ちに剥奪、今後一切の復帰を禁じられてしまう。そうではない者も後者と同じように罰せられる。それ程までに重大な規律ルールであり、それ故に公認を得ることも困難を極める。

 具体的にどれくらいなのかというと、今現在『創世教』公認の回復職は全大陸、神父と修道女を含めても百人に満たない程である。

 セイラさんはそんな『創世教』お抱えの、数少ない貴重な人材たる回復職ヒーラーの一人であり。しかし、俺の記憶の中にある教会指定の修道服と、今彼女が着ている修道服はどうにも一致しないでいた。

 それもそのはず、何せセイラさんの修道服は────改造を施されていたのだ。それも結構、大胆な。

 一応ではあるが、大まかな構造自体は流石に遵守されている。しかし、あくまでもただそれだけのことで。大まかではない細やかな部分の全てにはセイラさん独自の細工アレンジが入っている。

 まず、第一にその胸元。ここが一番わかりやすく、そして一番目につく。何故ならば、セイラさんが着るその改造修道服の胸元は大きく開かれ、おっ広げにこれでもかと。母性の象徴たるその豊かな膨らみを、惜しみなく恥ずかしげもなく露出させていたのだから。そして彼女が敬虔な『創世教』の修道女であることを示す、チェーンペンダントにされ首から下げられた、白銀の十字架ロザリオがその上に乗せられていた。

 そして第二に切り込みスリット。これも本来であればないはずのものだが、セイラさんはそこにも手をつけており。足の全ては勿論のこと、太腿ふとももはおろか腰の辺りにまで切り込みが入れられていた。

 なので当然、その隙間から見事な脚線美を描く足に、むちっとした太腿、鼠蹊部のラインまで見えてしまっている腰。その全てが外気に晒されている。……これは果たして言うべきなのか否なのか、その判断に若干の迷いはあるものの。一応、一応補足として付け加えると。

 腰の部分が露出しているにも関わらず、驚くべきことに……下着ショーツらしき布が一切見当たらない。

 いやまあ、そこまで切り込みを入れてしまっている関係上、もし穿いていたら必然的にそれが見えてしまうのだから、まあ。この場合は仕方ないというか、うん。

 それはともかく。他にまだ細工がされているが、それを一々いちいち説明していると切りがないので、セイラさんの改造修道服についての説明はここまでとする。……しかし実はこれ、特に

 何故かと言うと。回復職ヒーラーは歴とした冒険者ランカーでもある。なので当然数々の依頼クエストを受けて、活動する訳で。そしてその多くは魔物の討伐や、悪人の捕縛、護衛等であり。そこにどうしても戦闘という行為が発生する。

 お世辞にも『創世教』の修道服は戦闘に向いているとは言えず、なので回復職たちには特権として戦い易くする為、基本的な構造を崩さない範疇内で、セイラさんのように自らの修道服に手を加えることを許されているのだ。当然この特権は回復職だけのものであり、回復職でない神父や修道女が修道服を改造した場合、厳罰に処される。

 ……しかし、セイラさんの場合はあまりにも大胆というか全体的に肌色の露出が多いというか。とにかく、視線のやり場に困ってしまう。

 ともあれ、見ての通り今ここには『夜明けの陽』の面々が集結している。それも、俺の目の前で。こんな奇跡のような状況に出くわせてしまうなんて、『大翼の不死鳥フェニシオン』所属の冒険者であればともかく、俺はついぞ思いもしていなかった。

「あッ!?おいッ!誰かジョニィの目の前に突っ立ってんじゃねえかッ!!誰だぁお前ッ!?」

「ん?お、本当だ」

「へえ。初めて見る顔だよ」

 固まっている俺の存在に気づき、三人がジョニィさん越しに声をかけてくる。それらの声に今一度我に返った俺は、今度こそその場から即座に退き、大慌ててで『夜明けの陽』全員に対して頭を深々と下げた。

「す、すみませんっ!み、道を遮ってしまって……!」

「別に構わねえよ。お前さんに襲われた訳でもあるまいし」

 言いながら、僕が前から退いたことでようやっと。その場から歩き出しながら、隊長としての器の大きさを実感させられる言葉を、ジョニィさんは俺にかけてくれる。そして彼の背後を残る三人も付いて進む。

『夜明けの陽』の行進────その悠然たる立ち振る舞いに、俺は視線を奪われ、ただ立ち尽くし、その後ろ姿を見送ることしかできない。

 と、その時。先頭のジョニィさんが不意に立ち止まり。そして何を思ったか俺の方を振り向いた。

坊主ボウズ。ひょっとしなくても、『大翼の不死鳥』ウチの冒険者志望なのか?」

 一体どうしてそんなことを訊くのだろうかと、一瞬思いつつも。俺は即座に頷き、返事する。

「は、はい!その通りです!」

「ほう。やっぱりそうか」

 俺の返事を聞いたジョニィさんは顎に手をやり、少し考え込むような態度を見せる。そんな彼に、セイラさんが胡乱げに声をかける。

「そんなこと、あの子に聞いてどうするの隊長リーダー?」

 しかしジョニィさんはセイラさんの方に顔を向けず、俺の方を向いたまま、まるで妙案を思いついたかのような声音で、彼はこう言う。

「来な。これも何かしらの縁……このジョニィ=サンライズさんがお前さんのことをGMギルドマスターに紹介してやろうじゃねえか」

「…………え?」

 ジョニィさんの言葉に対して、俺はそんな間の抜けた声しか返せなかった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

一般トレジャーハンターの俺が最強の魔王を仲間に入れたら世界が敵になったんだけど……どうしよ?

大好き丸
ファンタジー
天上魔界「イイルクオン」 世界は大きく分けて二つの勢力が存在する。 ”人類”と”魔族” 生存圏を争って日夜争いを続けている。 しかしそんな中、戦争に背を向け、ただひたすらに宝を追い求める男がいた。 トレジャーハンターその名はラルフ。 夢とロマンを求め、日夜、洞窟や遺跡に潜る。 そこで出会った未知との遭遇はラルフの人生の大きな転換期となり世界が動く 欺瞞、裏切り、秩序の崩壊、 世界の均衡が崩れた時、終焉を迎える。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

俺は普通の高校生なので、

雨ノ千雨
ファンタジー
普通の高校生として生きていく。その為の手段は問わない。

天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜 

八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。 第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。 大和型三隻は沈没した……、と思われた。 だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。 大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。 祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。 ※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています! 面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※ ※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※

劣等生のハイランカー

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す! 無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。 カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。 唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。 学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。 クラスメイトは全員ライバル! 卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである! そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。 それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。 難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。 かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。 「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」 学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。 「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」 時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。 制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。 そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。 (各20話編成) 1章:ダンジョン学園【完結】 2章:ダンジョンチルドレン【完結】 3章:大罪の権能【完結】 4章:暴食の力【完結】 5章:暗躍する嫉妬【完結】 6章:奇妙な共闘【完結】 7章:最弱種族の下剋上【完結】

処理中です...