4 / 82
第1部
4話 辺境への旅路と手酷い出迎え
しおりを挟む
私はその日のうちに、ポーションとその材料と道具と共に幌付き荷馬車に乗せられ、辺境まで連れて行かれました。
私自身の持ち物はありません。
酷く揺れる荷台の上で、ぐったりと身を横たえていました。
何度か吐き気が込み上げましたが、胃液もでません。喉が痛くて泣きそうになっただけで、涙すら出ませんでした。
「おいクズ!さっさと出てこい!」
日に何度か外に出されて、御者からわずかな水とカビたり腐っているパンを与えられます。
御者はワインを飲んで大きなパンを齧りながら「なんだって俺が辺境なんかに行かねえといけねえんだ」だとか「クズのせいだ」と言って、私を睨んだり叩いたりします。
「けっ!本当に婆みてえな白髪頭だな。陰気な顔で身体もガリガリで……。生かして辺境に届ければ何してもいいって言われたが、使う気にならねえ。おら!さっさと水を汲んで来い!」
毎日、毎日、私は罵られ叩かれ蹴られました。
いつもと違い、ポーションの毒味の一匙が飲めないので傷も疲労も治せません。
荷馬車の中にポーションの詰まった木箱がありますが、辺境騎士団の皆様のためのものなので飲めません。
私の身体はどんどん弱っていきました。一週間が経つ頃には、ずっと意識が朦朧としていました。
それでも、久しぶりに見る外の世界は美しかった。
人目を避けるためでしょう。馬車が止まるのは静かで草木豊かな場所が多く、私に束の間の安らぎを与えてくれました。
ああ、今は春だったのですね。
あたたかい日差しと、柔らかな風が傷んだ肌を撫でます。道端に咲いているのは薄紅色の花。確か、プリムローズという名前の花です。
いつだったか、教えてくれた方がいました。誰だったかしら?乳母?家庭教師?メイドのシアン?
いいえ、あの方は男性でした。低く優しい声がよみがえります。
『この花はプリムローズというんだ。君の瞳に似た綺麗な色だね』
ああ、そうでした。お茶会のお兄様です。鮮やかな青色の瞳を細めて教えてくださったのです。
「なにをボサッとしてる!さっさと乗れ!」
少しの間だけですが、美しい記憶を思い出せました。そうです。お茶会のお兄様は引く優しい声をしていました。
とても嬉しいです。こんなに優しく美しい記憶があるなんて、私は幸せものですね。
◆◆◆◆◆
荷馬車に揺られて半月経つ頃でした。
とうとう、魔境との境界である辺境の地ミゼール領に到着しました。
「着いたぞ!さっさと出ろ!」
御者の怒鳴り声で目を開けました。
もう、体力も気力も残っていません。身体中が擦り傷と打ち身だらけで、指を動かすのも辛いです。頭の中が霞がかったようになっています。
それでもなんとか自分の足で立ち、荷馬車から出ました。冷たい風が私の髪と肌を撫でます。
そして私は、眼前の光景に息を呑んだのです。
「凄い……」
まず目に入ったのは巨大な城壁です。アンブローズ侯爵家の屋敷を取り囲む柵より、いえ、屋敷そのものよりもずっと高く、広大な範囲に渡ってそびえています。
城壁の奥には、さらに巨大な城があります。
恐らくこの巨大な城が、ミゼール領の領城であり辺境騎士団の本拠地であるミゼール城なのでしょう。
城壁があるので全ては見えませんが、大きさは王都の王城と変わらないように見えます。
ただし、それ以外は何もかもが違います。
王城はまばゆい白い城壁に繊細な彫刻が施され、淡い緑色と金色で品よく彩られていました。
ミゼール城はくすんだ暗い色の城壁で、装飾は一切ありません。
また、王城は平地に建てられており、周辺は城下町でしたが、ミゼール城は岩山の上に建てられている様子でした。
呆然と城を見上げていると、城壁の門のあたりから何人かがこちらに来ました。
鎧を着て槍を持つ、衛兵様らしき三人。
黒い装束に帯剣している、騎士様らしき一人の四人です。
「お前はそこで待ってろ!逃げたら殺すからな!」
御者は言い捨てて、四人に話しかけに行きました。
私は言われた通り馬車の側に立ち、ぼんやりと御者と四人のやり取りを見ていました。
話し声は聞こえませんが、ある程度の様子はうかがえます。
御者が愛想笑いをして頭を下げているだとか、衛兵様たちが顔を見合わせているだとか、騎士様は細身の若い男性で明るいオレンジ色の長髪をしていて……。
「……どうしたのかしら?」
最初は普通に話している様子でしたが、だんだんと不穏な様子になっていきます。
どうやら騎士様が、御者に詰め寄って何かを言っています。御者は怯えた様子で身を縮めていますが、追求はとまりません。
「俺は何も知らねえです!許して下さい!」
「そんなはずはない!隠し立てするか!下郎!」
とうとう、御者の叫び声と騎士様の怒鳴り声が聞こえるようになりました。
衛兵のうち一人が門へと駆けていきます。
一体、何が起こったのでしょうか?
私が当惑していると、騎士様と目が合いました。髪と同じオレンジ色の瞳はギラギラと光っていて身がすくみます。
「あっ!アイツです!きっとアイツが余計なことをしたんだ!」
「え?」
御者が私を指差して叫んだと同時に、騎士様は猛然とこちらに走ってきました。
「貴様か!」
あっという間に距離がつまり、騎士様は私の胸ぐらを掴んで持ち上げます。
「きゃっ……?!うぅっ……!」
苦しさにうめきつつ顔を上げると、整った顔を憤怒に染めた騎士様と目が合いました。
オレンジ色の瞳は怒りに燃え上がり、口が嫌悪に歪みます。
「貴様!魔力無しのルルティーナだな!ララベーラ様をどこにやった!」
「ぁうっ……!……うぐっ!……っ!」
激しく揺さぶられ、息ができません。気が遠くなり、このまま死んでしまうのか。ああ、その方がまだ幸せかなと思いました。
気を遠くしていると、ガシャガシャと音がしました。
「おやめ下さい!無抵抗の少女に何をなさっているのですか!」
どうやら、残った衛兵様たちが駆けつけて下さったようです。
「お鎮まりください!不審なところがあるなら、まずは取調べを……!」
「うるさいぞ平民出が!私に命じる気か!《雷撃!》」
騎士様の詠唱が終わった瞬間、雷撃が鞭のように放たれ衛兵様たちを攻撃しました。
「うわっ!」
「な、何をなさいますか!」
なんてことでしょうか!お仲間に向かって攻撃したのです!衛兵様たちは俊敏に飛び退いて無事ですが、当たっていれば無事では済まなかったでしょう。
「次は外さん。消し炭になりたくなければ邪魔をするな」
「無許可での魔法行使は軍規違反だ!」
「今すぐその少女を離して剣を捨てろ!」
衛兵様たちは目の色を変え、槍を構えて間合いをはかります。
しかし。
「愚か者どもめ!《雷の鉄槌!》」
「ぎゃああっ!」
「ぐああぁっ!」
詠唱と共に剣を振り下ろした瞬間、巨大な雷が衛兵様たちの頭上に現れて落ちました。
衛兵様たちは避けきれず、脚や腕に雷を受けてしまいます。
「ははは!いい気味だ!平民の衛兵ごときが私の邪魔をするからだ!」
崩れ落ちるお二人を嘲笑う高笑い。あまりのことに吐き気が込み上げます。
「っ!」
ガッ!と顎を掴まれました。ギラギラ光るオレンジ色の瞳が私を覗き込みます。
「次は貴様の番だ。ララベーラ様は何処にいる?
先触れは『ララベーラ様のご意志で妹でありポーション職人のルルティーナに代わった』などと言っていたが、そんなはずはない。
……そうだ!あるはずがない!あのお方は私に約束した!必ずこの辺境まで会いに来ると!高潔な癒しの聖女であるあのお方が約束を違えるはずはない!
貴様が何かしたのだろう!あのお方に成り代わろうとでもしたか!魔力無しのクズが!身の程を知れ!」
言われたことの半分もわかりませんが、私も雷で撃たれることだけはわかりました。今度こそ死んでしまうのでしょう。
そう思った瞬間でした。
「答えろ魔力無しのルルティ……ぎゃあっ!」
悲鳴と共に拘束から解放されます。
そして崩れ落ちかけた身体を、力強い腕が抱き止めて下さいました。
「ルルティーナ嬢、もう大丈夫だ」
私自身の持ち物はありません。
酷く揺れる荷台の上で、ぐったりと身を横たえていました。
何度か吐き気が込み上げましたが、胃液もでません。喉が痛くて泣きそうになっただけで、涙すら出ませんでした。
「おいクズ!さっさと出てこい!」
日に何度か外に出されて、御者からわずかな水とカビたり腐っているパンを与えられます。
御者はワインを飲んで大きなパンを齧りながら「なんだって俺が辺境なんかに行かねえといけねえんだ」だとか「クズのせいだ」と言って、私を睨んだり叩いたりします。
「けっ!本当に婆みてえな白髪頭だな。陰気な顔で身体もガリガリで……。生かして辺境に届ければ何してもいいって言われたが、使う気にならねえ。おら!さっさと水を汲んで来い!」
毎日、毎日、私は罵られ叩かれ蹴られました。
いつもと違い、ポーションの毒味の一匙が飲めないので傷も疲労も治せません。
荷馬車の中にポーションの詰まった木箱がありますが、辺境騎士団の皆様のためのものなので飲めません。
私の身体はどんどん弱っていきました。一週間が経つ頃には、ずっと意識が朦朧としていました。
それでも、久しぶりに見る外の世界は美しかった。
人目を避けるためでしょう。馬車が止まるのは静かで草木豊かな場所が多く、私に束の間の安らぎを与えてくれました。
ああ、今は春だったのですね。
あたたかい日差しと、柔らかな風が傷んだ肌を撫でます。道端に咲いているのは薄紅色の花。確か、プリムローズという名前の花です。
いつだったか、教えてくれた方がいました。誰だったかしら?乳母?家庭教師?メイドのシアン?
いいえ、あの方は男性でした。低く優しい声がよみがえります。
『この花はプリムローズというんだ。君の瞳に似た綺麗な色だね』
ああ、そうでした。お茶会のお兄様です。鮮やかな青色の瞳を細めて教えてくださったのです。
「なにをボサッとしてる!さっさと乗れ!」
少しの間だけですが、美しい記憶を思い出せました。そうです。お茶会のお兄様は引く優しい声をしていました。
とても嬉しいです。こんなに優しく美しい記憶があるなんて、私は幸せものですね。
◆◆◆◆◆
荷馬車に揺られて半月経つ頃でした。
とうとう、魔境との境界である辺境の地ミゼール領に到着しました。
「着いたぞ!さっさと出ろ!」
御者の怒鳴り声で目を開けました。
もう、体力も気力も残っていません。身体中が擦り傷と打ち身だらけで、指を動かすのも辛いです。頭の中が霞がかったようになっています。
それでもなんとか自分の足で立ち、荷馬車から出ました。冷たい風が私の髪と肌を撫でます。
そして私は、眼前の光景に息を呑んだのです。
「凄い……」
まず目に入ったのは巨大な城壁です。アンブローズ侯爵家の屋敷を取り囲む柵より、いえ、屋敷そのものよりもずっと高く、広大な範囲に渡ってそびえています。
城壁の奥には、さらに巨大な城があります。
恐らくこの巨大な城が、ミゼール領の領城であり辺境騎士団の本拠地であるミゼール城なのでしょう。
城壁があるので全ては見えませんが、大きさは王都の王城と変わらないように見えます。
ただし、それ以外は何もかもが違います。
王城はまばゆい白い城壁に繊細な彫刻が施され、淡い緑色と金色で品よく彩られていました。
ミゼール城はくすんだ暗い色の城壁で、装飾は一切ありません。
また、王城は平地に建てられており、周辺は城下町でしたが、ミゼール城は岩山の上に建てられている様子でした。
呆然と城を見上げていると、城壁の門のあたりから何人かがこちらに来ました。
鎧を着て槍を持つ、衛兵様らしき三人。
黒い装束に帯剣している、騎士様らしき一人の四人です。
「お前はそこで待ってろ!逃げたら殺すからな!」
御者は言い捨てて、四人に話しかけに行きました。
私は言われた通り馬車の側に立ち、ぼんやりと御者と四人のやり取りを見ていました。
話し声は聞こえませんが、ある程度の様子はうかがえます。
御者が愛想笑いをして頭を下げているだとか、衛兵様たちが顔を見合わせているだとか、騎士様は細身の若い男性で明るいオレンジ色の長髪をしていて……。
「……どうしたのかしら?」
最初は普通に話している様子でしたが、だんだんと不穏な様子になっていきます。
どうやら騎士様が、御者に詰め寄って何かを言っています。御者は怯えた様子で身を縮めていますが、追求はとまりません。
「俺は何も知らねえです!許して下さい!」
「そんなはずはない!隠し立てするか!下郎!」
とうとう、御者の叫び声と騎士様の怒鳴り声が聞こえるようになりました。
衛兵のうち一人が門へと駆けていきます。
一体、何が起こったのでしょうか?
私が当惑していると、騎士様と目が合いました。髪と同じオレンジ色の瞳はギラギラと光っていて身がすくみます。
「あっ!アイツです!きっとアイツが余計なことをしたんだ!」
「え?」
御者が私を指差して叫んだと同時に、騎士様は猛然とこちらに走ってきました。
「貴様か!」
あっという間に距離がつまり、騎士様は私の胸ぐらを掴んで持ち上げます。
「きゃっ……?!うぅっ……!」
苦しさにうめきつつ顔を上げると、整った顔を憤怒に染めた騎士様と目が合いました。
オレンジ色の瞳は怒りに燃え上がり、口が嫌悪に歪みます。
「貴様!魔力無しのルルティーナだな!ララベーラ様をどこにやった!」
「ぁうっ……!……うぐっ!……っ!」
激しく揺さぶられ、息ができません。気が遠くなり、このまま死んでしまうのか。ああ、その方がまだ幸せかなと思いました。
気を遠くしていると、ガシャガシャと音がしました。
「おやめ下さい!無抵抗の少女に何をなさっているのですか!」
どうやら、残った衛兵様たちが駆けつけて下さったようです。
「お鎮まりください!不審なところがあるなら、まずは取調べを……!」
「うるさいぞ平民出が!私に命じる気か!《雷撃!》」
騎士様の詠唱が終わった瞬間、雷撃が鞭のように放たれ衛兵様たちを攻撃しました。
「うわっ!」
「な、何をなさいますか!」
なんてことでしょうか!お仲間に向かって攻撃したのです!衛兵様たちは俊敏に飛び退いて無事ですが、当たっていれば無事では済まなかったでしょう。
「次は外さん。消し炭になりたくなければ邪魔をするな」
「無許可での魔法行使は軍規違反だ!」
「今すぐその少女を離して剣を捨てろ!」
衛兵様たちは目の色を変え、槍を構えて間合いをはかります。
しかし。
「愚か者どもめ!《雷の鉄槌!》」
「ぎゃああっ!」
「ぐああぁっ!」
詠唱と共に剣を振り下ろした瞬間、巨大な雷が衛兵様たちの頭上に現れて落ちました。
衛兵様たちは避けきれず、脚や腕に雷を受けてしまいます。
「ははは!いい気味だ!平民の衛兵ごときが私の邪魔をするからだ!」
崩れ落ちるお二人を嘲笑う高笑い。あまりのことに吐き気が込み上げます。
「っ!」
ガッ!と顎を掴まれました。ギラギラ光るオレンジ色の瞳が私を覗き込みます。
「次は貴様の番だ。ララベーラ様は何処にいる?
先触れは『ララベーラ様のご意志で妹でありポーション職人のルルティーナに代わった』などと言っていたが、そんなはずはない。
……そうだ!あるはずがない!あのお方は私に約束した!必ずこの辺境まで会いに来ると!高潔な癒しの聖女であるあのお方が約束を違えるはずはない!
貴様が何かしたのだろう!あのお方に成り代わろうとでもしたか!魔力無しのクズが!身の程を知れ!」
言われたことの半分もわかりませんが、私も雷で撃たれることだけはわかりました。今度こそ死んでしまうのでしょう。
そう思った瞬間でした。
「答えろ魔力無しのルルティ……ぎゃあっ!」
悲鳴と共に拘束から解放されます。
そして崩れ落ちかけた身体を、力強い腕が抱き止めて下さいました。
「ルルティーナ嬢、もう大丈夫だ」
41
お気に入りに追加
264
あなたにおすすめの小説

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

【完結】私はいてもいなくても同じなのですね ~三人姉妹の中でハズレの私~
紺青
恋愛
マルティナはスコールズ伯爵家の三姉妹の中でハズレの存在だ。才媛で美人な姉と愛嬌があり可愛い妹に挟まれた地味で不器用な次女として、家族の世話やフォローに振り回される生活を送っている。そんな自分を諦めて受け入れているマルティナの前に、マルティナの思い込みや常識を覆す存在が現れて―――家族にめぐまれなかったマルティナが、強引だけど優しいブラッドリーと出会って、少しずつ成長し、別離を経て、再生していく物語。
※三章まで上げて落とされる鬱展開続きます。
※因果応報はありますが、痛快爽快なざまぁはありません。
※なろうにも掲載しています。

なんで私だけ我慢しなくちゃならないわけ?
ワールド
恋愛
私、フォン・クラインハートは、由緒正しき家柄に生まれ、常に家族の期待に応えるべく振る舞ってまいりましたわ。恋愛、趣味、さらには私の将来に至るまで、すべては家名と伝統のため。しかし、これ以上、我慢するのは終わりにしようと決意いたしましたわ。
だってなんで私だけ我慢しなくちゃいけないと思ったんですもの。
これからは好き勝手やらせてもらいますわ。

私はあなたたちがお求めの聖女ではないので
黒木メイ
恋愛
今までガルディーニ王国で偽の聖女だとして酷い扱われ方をしてきたマリー・フィッツェ。自分でも自分のことを偽の聖女だとずっと思い込んでいた。周りからそう言われ続けてきたから。けれど、この世界の唯一神であるニュクス様の力によって前世の記憶を取り戻した時、その洗脳は解けた。そして、真実を知る。真実を知ったマリーの決断とは……。
※設定はふわふわ。
※予告なく修正、加筆する場合があります。
※小説家になろう様からの転載。他サイトにも随時転載中。

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。

【完結】旦那様、わたくし家出します。
さくらもち
恋愛
とある王国のとある上級貴族家の新妻は政略結婚をして早半年。
溜まりに溜まった不満がついに爆破し、家出を決行するお話です。
名前無し設定で書いて完結させましたが、続き希望を沢山頂きましたので名前を付けて文章を少し治してあります。
名前無しの時に読まれた方は良かったら最初から読んで見てください。
登場人物のサイドストーリー集を描きましたのでそちらも良かったら読んでみてください( ˊᵕˋ*)
第二王子が10年後王弟殿下になってからのストーリーも別で公開中

いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる