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お人好しは黒狼獣人を想う②*
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僕のおちんちんは、下着の中で固くなり始めていた。右手で握り込んで、上下に動かして擦る。
目をつぶって、ダンの匂いや寝息に意識を集中する。
(ダンの大きい手……どんな感触だろう?もしも恋人になったら、どうやって触ってくれる?こんな風に優しく?それとも激しく?)
妄想しながら手の動きに緩急をつける。僕のおちんちんが完全に勃ち上がり、先走りがじわじわと出てきた。
(こうやって……それから……お尻を……)
僕は左手をお尻の割れ目に回して、指の腹で肛門をなでた。最近覚えた愉しみだ。
(ダンのおちんちん、欲しい……)
戦場では性の話は赤裸々にされるし、同性でまぐわっている人たちの姿をみる。見聞きする内に、彼らのようにダンに抱かれて身体を繋げたいと思ってしまった。
肛門に指を少しだけ入れる。道具も潤滑油もないから、浅い所だけで我慢しているけど……。
「んっ……ぅっ……っ……っ!」
ダンに抱かれる想像をしているせいか、気持ちよくて腰が揺れる。声が出そうで、寝具を噛んでこらえる。
(ダン、ごめん。ダンできもちよくなって、ああ、きもちい。おちんちんもおしりも、きもち、いっ……)
「……っ!」
ダンの身体に組み敷かれる様を妄想しながら、射精した。
(……ダン、こんな友達でごめん)
罪悪感を抱きつつ、僕は周りに気づかれないよう処理をした。古布で手とおちんちんを拭きながら、僕は少し泣いた。
それからも悶々とした日々は続き、終戦を迎えた。
◆◆◆◆◆
ゴトゴトガタガタ。荷馬車がゆく。
秋空の下、終戦の報せを受けた僕ら兵士を乗せて。
みんな、悲喜交々で落ち着きがない。
僕もだ。故郷の村に帰れるのは嬉しいけど、ダンと別れるのは寂しい。
いつも通り軽口を交わすけど切なかった。
ダンも元気がない。寂しそうだ。僕との別れが原因だと思う。
たぶん、自惚れじゃない。ダンはぶっきらぼうで素直じゃないところがあるけど、寂しがり屋で情に厚い人だから。
だからつい、誘ってしまった。
「ダン。僕の村に来て欲しい。一緒に暮らそう」
(言っちゃったー!僕の馬鹿!……もういいや、開き直って誘おう!)
とにかく、故郷の良さとかメリットを必死になってまくし立てた。ダンは笑って頷いてくれた。
「いいな。楽しそうだ。冒険者資格を取ったら行ってやる」
(あ!尻尾も振ってる!本当に喜んでくれてるんだ!)
僕は飛び上がりそうなくらい嬉しくて、だからつい……。
「うん!みんな良い人だから大丈夫!安心して来て!僕が君の『衣食住と心身の安寧を誓う』から!」
勢い余って、故郷でのプロポーズの言い回しを使っちゃった!
あわてて誤魔化す。
「こ、故郷の言い回しで『貴方の衣食住と安全を保障します』みたいな意味なんだ。おかしな言葉じゃなくって……」
「へえ。そうなのか。他にもあるのか?」
「え、えーと。『貴方の影に蛇が巣食いませんように』とかかな?旅の安全を祈る言い回しで……」
ダンの金目がキラキラ光る。好奇心でかな?可愛い。好き。
「面白いな。もっと聞かせてくれよ。お前の故郷の話。綺麗な景色の話も聞きたい」
「う、うん!君に一番見せたい景色は……」
やっちゃったけど言ったことに後悔はない。本当に来てくれたら、絶対に一緒に暮らすし大切にする。開き直り?そうだよ!
その後、ダンと別れて村に帰った。
ダンが来てくれることを期待すると同時に、もし来てくれなくてもいいと思った。
それくらい、ダンは幸せな思い出を沢山くれたから。
◆◆◆◆◆
村に着くと大歓迎を受けた。
「ルーク!無事だったんだな!良く帰ってきてくれた!」
「ああ……こんなに痩せて……傷跡も……ごめんなさい!守ってあげれなくてごめんなさい!」
「お兄ちゃん!生きててよかったよお!」
「うん……!父さん!僕は生きて帰れたよ……!母さんたちだってこんなに痩せて……!サナ!大丈夫!もう大丈夫だからね!」
この辺りも戦火にさらされたけど、父さんも母さんも妹のサナも無事だった。僕たちは抱き合って泣いた。
同じように、家族と再会している人たちがあちこちにいる。だけど同時に、帰って来れなかったり、大怪我や大病で傷ついたままの人も多かった。
(やっぱり、あの領主だけは許せない!)
◆◆◆◆◆
ここまでお読みいただきありがとうございます。
閲覧、お気に入り登録、ハート、エールなどの反応ありがとうございます。大変励みになっております。引き続きよろしくお願いいたします。
目をつぶって、ダンの匂いや寝息に意識を集中する。
(ダンの大きい手……どんな感触だろう?もしも恋人になったら、どうやって触ってくれる?こんな風に優しく?それとも激しく?)
妄想しながら手の動きに緩急をつける。僕のおちんちんが完全に勃ち上がり、先走りがじわじわと出てきた。
(こうやって……それから……お尻を……)
僕は左手をお尻の割れ目に回して、指の腹で肛門をなでた。最近覚えた愉しみだ。
(ダンのおちんちん、欲しい……)
戦場では性の話は赤裸々にされるし、同性でまぐわっている人たちの姿をみる。見聞きする内に、彼らのようにダンに抱かれて身体を繋げたいと思ってしまった。
肛門に指を少しだけ入れる。道具も潤滑油もないから、浅い所だけで我慢しているけど……。
「んっ……ぅっ……っ……っ!」
ダンに抱かれる想像をしているせいか、気持ちよくて腰が揺れる。声が出そうで、寝具を噛んでこらえる。
(ダン、ごめん。ダンできもちよくなって、ああ、きもちい。おちんちんもおしりも、きもち、いっ……)
「……っ!」
ダンの身体に組み敷かれる様を妄想しながら、射精した。
(……ダン、こんな友達でごめん)
罪悪感を抱きつつ、僕は周りに気づかれないよう処理をした。古布で手とおちんちんを拭きながら、僕は少し泣いた。
それからも悶々とした日々は続き、終戦を迎えた。
◆◆◆◆◆
ゴトゴトガタガタ。荷馬車がゆく。
秋空の下、終戦の報せを受けた僕ら兵士を乗せて。
みんな、悲喜交々で落ち着きがない。
僕もだ。故郷の村に帰れるのは嬉しいけど、ダンと別れるのは寂しい。
いつも通り軽口を交わすけど切なかった。
ダンも元気がない。寂しそうだ。僕との別れが原因だと思う。
たぶん、自惚れじゃない。ダンはぶっきらぼうで素直じゃないところがあるけど、寂しがり屋で情に厚い人だから。
だからつい、誘ってしまった。
「ダン。僕の村に来て欲しい。一緒に暮らそう」
(言っちゃったー!僕の馬鹿!……もういいや、開き直って誘おう!)
とにかく、故郷の良さとかメリットを必死になってまくし立てた。ダンは笑って頷いてくれた。
「いいな。楽しそうだ。冒険者資格を取ったら行ってやる」
(あ!尻尾も振ってる!本当に喜んでくれてるんだ!)
僕は飛び上がりそうなくらい嬉しくて、だからつい……。
「うん!みんな良い人だから大丈夫!安心して来て!僕が君の『衣食住と心身の安寧を誓う』から!」
勢い余って、故郷でのプロポーズの言い回しを使っちゃった!
あわてて誤魔化す。
「こ、故郷の言い回しで『貴方の衣食住と安全を保障します』みたいな意味なんだ。おかしな言葉じゃなくって……」
「へえ。そうなのか。他にもあるのか?」
「え、えーと。『貴方の影に蛇が巣食いませんように』とかかな?旅の安全を祈る言い回しで……」
ダンの金目がキラキラ光る。好奇心でかな?可愛い。好き。
「面白いな。もっと聞かせてくれよ。お前の故郷の話。綺麗な景色の話も聞きたい」
「う、うん!君に一番見せたい景色は……」
やっちゃったけど言ったことに後悔はない。本当に来てくれたら、絶対に一緒に暮らすし大切にする。開き直り?そうだよ!
その後、ダンと別れて村に帰った。
ダンが来てくれることを期待すると同時に、もし来てくれなくてもいいと思った。
それくらい、ダンは幸せな思い出を沢山くれたから。
◆◆◆◆◆
村に着くと大歓迎を受けた。
「ルーク!無事だったんだな!良く帰ってきてくれた!」
「ああ……こんなに痩せて……傷跡も……ごめんなさい!守ってあげれなくてごめんなさい!」
「お兄ちゃん!生きててよかったよお!」
「うん……!父さん!僕は生きて帰れたよ……!母さんたちだってこんなに痩せて……!サナ!大丈夫!もう大丈夫だからね!」
この辺りも戦火にさらされたけど、父さんも母さんも妹のサナも無事だった。僕たちは抱き合って泣いた。
同じように、家族と再会している人たちがあちこちにいる。だけど同時に、帰って来れなかったり、大怪我や大病で傷ついたままの人も多かった。
(やっぱり、あの領主だけは許せない!)
◆◆◆◆◆
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