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ファルロの蜜月【14】
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元旦を迎え全ての者が一つ歳を取ったが、やはり雪と氷で閉ざされた皇都は静かなままだった。
ファルロとラズワートも、家人たちと囁やかに祝っただけだ。引き続き微睡みの日々が続いていたが、ある日唐突に終わった。
年が明けて半月ほど経ったある日。雪が止んだ。その翌朝、見張り台の鐘が晴天に鳴り響いた。
「雪嵐が去ったぞー!太陽のお目見えだぞー!」
「年が明けた!窓を開けろ!扉を開けろ!」
「雪を退かせ!早くしろ!」
久しぶりの晴天と、冬が峠を越したことを寿ぐ声が響く。まだまだ雪が降る日もあるだろうが、雪嵐が去ると頻度と量は格段に減る。一気に雪かきをして新年を寿ぐのが習わしだ。
この日ばかりは身分や役職関係なく、身体が動かせる者は雪かきに参加しなければならない。別に罰則はないが、正当な理由なく参加しない者は次の年明けまで白い目で見られてしまう。ファルロとラズワートも奮闘した。
毎年のこととはいえ、母家の二階まで埋まっているので大変だった。
「そのまま道路の端に積み上げて下さい。後でまとめて処理されます」
「ほう。魔法で溶かして下水に流すのか?」
「いえ。若手の力自慢たちが台車で運んで郊外に捨てます。私も昔やりました。あ、ほら走って来ます。今年はなかなか気合いが入ってますね」
「豪快だなあ」
雪かきが終わる頃には昼に差し掛かっていた。やはり家の者総出で料理を作って食べる。
母家の中庭の隅にあるカマドに火を入れ、大きな鍋、大量の食材、食器などを運ぶ。指揮を取るのは屋敷の主人で、料理も決まっている。大量の焼き飯とスープ。それだけだ。内容は各家やその年によって違い、隣近所にも振る舞う。今年のファルロの屋敷では、羊肉と根菜の焼き飯と、様々な鳥の肉と豆の入ったスープが作られた。ファルロもラズワートも手際よく作業した。お互い野営や狩りで慣れている。
「これだけ大きな鍋を使うのは初めてだ。……蓋をしたらいいのか?」
「はい。後はそのままでいいです。今度はこちらを……。クロシュ、座ってなさい。味付けは絶対駄目です!抑えなさい!」
クロシュは朝から参加不可だ。高齢なので雪かきはさせれないし、何事も完璧な家宰だが料理だけは壊滅的なのだ。本人は料理長のマフドに腕を掴まれて不満そうな顔だが、好きにさせればどんな味になるかわからない。
毎年揉めるのだが、今年はラズワートが上手くなだめてくれた。
「クロシュ、今日ぐらいは俺たちに任せてゆっくりしてくれ。俺の作った焼き飯をクロシュに食べてもらいたいんだ」
「アールジュ様がおっしゃるなら……」
なんとか無事に料理が終わり、皆で食べる段になった。熱い熱いと笑いながら食べる。
「焦げた部分がまた香ばしくていいな」
「ええ。お焦げはご馳走ですから。肉ももっとどうぞ」
「お前もちゃんと食べろ。特に野菜だ野菜。ほら、さっさと皿を寄越せ。……耳と尻尾を垂らしても駄目だ。きゅーん……じゃない」
などと楽しく食べていると、マフドたち厨房の面々が鉄板を持ち出し、カマドの上に乗せた。また、すぐそばにカシーの葉が入った籠を置く。カシーの葉は、屋台料理によく使う分厚くて大きい葉っぱだ。料理を包んだり、皿代わりに使う。
ファルロは予定通りだなと微笑む。
「なんだ?」
「なんでしょうね?」
とぼけてみせると、睨まれた。ラズワートに扱かれている配下たちは身をすくめたが、ファルロには可愛い拗ね顔でしかない。ニコニコ笑って堪能している内に、鉄板が温められて生地の焼ける良い匂いが漂う。
「バターと小麦の香り?まさか」
マフドは生地を薄く焼き、ひっくり返してバターとオレンジ色のペーストを塗って折り畳む。掴みやすい形になったそれをカシーの葉に包み、ラズワートに差し出した。
「どうぞ。スリズは手に入りませんでしたので、オランジェのジャムですが」
ラズワートはマフドとファルロの顔を交互に見て頭を下げた。
「……ありがとう」
金混じりの青い目を潤ませながら、ラズワートはクレープに齧り付いた。
「美味い!生地もジャムも最高だ!」
「お口にあって何よりです。他の種類も作りますから、沢山召し上がって下さい」
言葉通り、様々なクレープがどんどんと焼きあがっていく。ラズワートは微笑み頷いた。
「ファルロたちも食べろ。これは温かい内に食べるのが一番美味いんだ」
「はい。頂きます」
ファルロはバター、蜂蜜、砕いたアルモンドの実入りのクレープを齧る。口の中で、生地の柔らかく温かな食感、バターの芳醇な旨味、蜂蜜の濃厚な甘み、アルモンドの香ばしさが調和する。
「これは美味い。寒い中で食べるのに最高の菓子ですね」
クロシュらも頷く。
「そうだろう。まあ、マフドの腕と材料の良さもあるだろうが」
「確かに」
「しかし、これは売り物になるんじゃないか」
この一言がきっかけで、皇都にクレープ屋が乱立することになるのだが、まだ先の話だ。この時はただ、様々なクレープをたっぷり楽しみ、雪かきの疲れを癒したのだった。
「ファルロ、感謝する」
「喜んでいただけて良かった。私も貴方の故郷の料理を食べれて嬉しいです」
ファルロとラズワートは微笑み合い、寄り添った。
重労働で汗をかいたからか、クレープの効果からか、夜は久しぶりに盛り上がったのだった。
◆◆◆◆◆
年明けの雪かきが終われば、休暇も終わりだ。春は遠いが、準備を進めなければ間に合わなくなる。
数日後、ファルロとラズワートは皇帝アリュシアンに謁見した。
「ファルロ。やはり今年の春は、このまま皇都に滞在してくれ」
「わかりました。予定通りですね」
「ああ、ここまで予定通りだといささか興醒めだが、仕方あるまい」
春への準備は済んでいる。ファルロもダルリズ守護軍との連絡を密にし、備えさせている。後は、その時を待つばかりだ。
ラズワートは、本格的に騎竜に乗る訓練をしだした。また、皇城や皇都郊外での合同調練や演習にも積極的に参加した。もはや、敵国からの人質であった事を揶揄する者は一人もいない。市政の者たちからも大いに歓迎され、慕われている。
穏やかに日々を重ね、春になった。ファルロの、そしてラズワートの待ち望んでいた春だ。雪嵐が完全に去り、雪と氷が溶ける。溶けた水が川に流れ込み、人々が息をつく。
「眩しいな」
ラズワートが、初春の日差しに目を細める。
「ええ。春が来ました」
「そうだな。やっと春が」
戦の季節が来た。
ファルロとラズワートも、家人たちと囁やかに祝っただけだ。引き続き微睡みの日々が続いていたが、ある日唐突に終わった。
年が明けて半月ほど経ったある日。雪が止んだ。その翌朝、見張り台の鐘が晴天に鳴り響いた。
「雪嵐が去ったぞー!太陽のお目見えだぞー!」
「年が明けた!窓を開けろ!扉を開けろ!」
「雪を退かせ!早くしろ!」
久しぶりの晴天と、冬が峠を越したことを寿ぐ声が響く。まだまだ雪が降る日もあるだろうが、雪嵐が去ると頻度と量は格段に減る。一気に雪かきをして新年を寿ぐのが習わしだ。
この日ばかりは身分や役職関係なく、身体が動かせる者は雪かきに参加しなければならない。別に罰則はないが、正当な理由なく参加しない者は次の年明けまで白い目で見られてしまう。ファルロとラズワートも奮闘した。
毎年のこととはいえ、母家の二階まで埋まっているので大変だった。
「そのまま道路の端に積み上げて下さい。後でまとめて処理されます」
「ほう。魔法で溶かして下水に流すのか?」
「いえ。若手の力自慢たちが台車で運んで郊外に捨てます。私も昔やりました。あ、ほら走って来ます。今年はなかなか気合いが入ってますね」
「豪快だなあ」
雪かきが終わる頃には昼に差し掛かっていた。やはり家の者総出で料理を作って食べる。
母家の中庭の隅にあるカマドに火を入れ、大きな鍋、大量の食材、食器などを運ぶ。指揮を取るのは屋敷の主人で、料理も決まっている。大量の焼き飯とスープ。それだけだ。内容は各家やその年によって違い、隣近所にも振る舞う。今年のファルロの屋敷では、羊肉と根菜の焼き飯と、様々な鳥の肉と豆の入ったスープが作られた。ファルロもラズワートも手際よく作業した。お互い野営や狩りで慣れている。
「これだけ大きな鍋を使うのは初めてだ。……蓋をしたらいいのか?」
「はい。後はそのままでいいです。今度はこちらを……。クロシュ、座ってなさい。味付けは絶対駄目です!抑えなさい!」
クロシュは朝から参加不可だ。高齢なので雪かきはさせれないし、何事も完璧な家宰だが料理だけは壊滅的なのだ。本人は料理長のマフドに腕を掴まれて不満そうな顔だが、好きにさせればどんな味になるかわからない。
毎年揉めるのだが、今年はラズワートが上手くなだめてくれた。
「クロシュ、今日ぐらいは俺たちに任せてゆっくりしてくれ。俺の作った焼き飯をクロシュに食べてもらいたいんだ」
「アールジュ様がおっしゃるなら……」
なんとか無事に料理が終わり、皆で食べる段になった。熱い熱いと笑いながら食べる。
「焦げた部分がまた香ばしくていいな」
「ええ。お焦げはご馳走ですから。肉ももっとどうぞ」
「お前もちゃんと食べろ。特に野菜だ野菜。ほら、さっさと皿を寄越せ。……耳と尻尾を垂らしても駄目だ。きゅーん……じゃない」
などと楽しく食べていると、マフドたち厨房の面々が鉄板を持ち出し、カマドの上に乗せた。また、すぐそばにカシーの葉が入った籠を置く。カシーの葉は、屋台料理によく使う分厚くて大きい葉っぱだ。料理を包んだり、皿代わりに使う。
ファルロは予定通りだなと微笑む。
「なんだ?」
「なんでしょうね?」
とぼけてみせると、睨まれた。ラズワートに扱かれている配下たちは身をすくめたが、ファルロには可愛い拗ね顔でしかない。ニコニコ笑って堪能している内に、鉄板が温められて生地の焼ける良い匂いが漂う。
「バターと小麦の香り?まさか」
マフドは生地を薄く焼き、ひっくり返してバターとオレンジ色のペーストを塗って折り畳む。掴みやすい形になったそれをカシーの葉に包み、ラズワートに差し出した。
「どうぞ。スリズは手に入りませんでしたので、オランジェのジャムですが」
ラズワートはマフドとファルロの顔を交互に見て頭を下げた。
「……ありがとう」
金混じりの青い目を潤ませながら、ラズワートはクレープに齧り付いた。
「美味い!生地もジャムも最高だ!」
「お口にあって何よりです。他の種類も作りますから、沢山召し上がって下さい」
言葉通り、様々なクレープがどんどんと焼きあがっていく。ラズワートは微笑み頷いた。
「ファルロたちも食べろ。これは温かい内に食べるのが一番美味いんだ」
「はい。頂きます」
ファルロはバター、蜂蜜、砕いたアルモンドの実入りのクレープを齧る。口の中で、生地の柔らかく温かな食感、バターの芳醇な旨味、蜂蜜の濃厚な甘み、アルモンドの香ばしさが調和する。
「これは美味い。寒い中で食べるのに最高の菓子ですね」
クロシュらも頷く。
「そうだろう。まあ、マフドの腕と材料の良さもあるだろうが」
「確かに」
「しかし、これは売り物になるんじゃないか」
この一言がきっかけで、皇都にクレープ屋が乱立することになるのだが、まだ先の話だ。この時はただ、様々なクレープをたっぷり楽しみ、雪かきの疲れを癒したのだった。
「ファルロ、感謝する」
「喜んでいただけて良かった。私も貴方の故郷の料理を食べれて嬉しいです」
ファルロとラズワートは微笑み合い、寄り添った。
重労働で汗をかいたからか、クレープの効果からか、夜は久しぶりに盛り上がったのだった。
◆◆◆◆◆
年明けの雪かきが終われば、休暇も終わりだ。春は遠いが、準備を進めなければ間に合わなくなる。
数日後、ファルロとラズワートは皇帝アリュシアンに謁見した。
「ファルロ。やはり今年の春は、このまま皇都に滞在してくれ」
「わかりました。予定通りですね」
「ああ、ここまで予定通りだといささか興醒めだが、仕方あるまい」
春への準備は済んでいる。ファルロもダルリズ守護軍との連絡を密にし、備えさせている。後は、その時を待つばかりだ。
ラズワートは、本格的に騎竜に乗る訓練をしだした。また、皇城や皇都郊外での合同調練や演習にも積極的に参加した。もはや、敵国からの人質であった事を揶揄する者は一人もいない。市政の者たちからも大いに歓迎され、慕われている。
穏やかに日々を重ね、春になった。ファルロの、そしてラズワートの待ち望んでいた春だ。雪嵐が完全に去り、雪と氷が溶ける。溶けた水が川に流れ込み、人々が息をつく。
「眩しいな」
ラズワートが、初春の日差しに目を細める。
「ええ。春が来ました」
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戦の季節が来た。
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