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ファルロの蜜月【11】*
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「……いいと、いってる。はやく、つがおう……ファル……んぐっ!……ぐ……んぁっ!はぁ……うぁ、あ……ああっ!」
顔をこちらに向けて微笑んだ。愛しくて、覆いかぶさって口付けながら腰を進めた。亀頭の一番太い部分が通る時、ラズワートの身体が大きく跳ねた。逃げられる。そう思う前に押さえ込んで頸を噛んでいた。
「いぎぃっ!いっ!」
ラズワートは痛そうで苦しそうで、噛むのをやめなければならないと理性が叫ぶのに、それ以上に本能が歓喜を叫ぶ。
(ああ、やっと、やっと本当の意味で番になれる)
噛み締める内に血が滲む。鉄臭い味に陶酔しながら、さらに腰を進めた。
亀頭は肉壁を拓いてゆく。尻穴も肉壁も限界まで広がって、長大なファルロの逸物の形になっていく。しかも、逸物をさらに奥に誘うか、初めての刺激を味わうように蠢いた。こうしてラズワートは、ファルロの逸物の半分ほどまでを受け入れたのだった。
「うぅ……んおっ!……おっ……おおっ……んぁっんんっ……あぁ……んあぁっ」
ラズワートの声に甘やかな響きが加わる。ファルロは腰を止め、手を伸ばして胸と先走りをこぼし続ける逸物を優しく触ってやった。
「ひぁっ!あ……ふぁる……んん……はぁっ……きもちぃ……」
身体をくねらせて善がり、甘い声をこぼす。ファルロは頸から口を離して傷を舐めた。それも感じるのか、腰が揺れてファルロの逸物を締めた。
ファルロは大きく息を吸って吐き、己を咥え込んで離さない腰を掴む。慣らすように、腰をゆっくりと前後に動かし、肉壁を耕した。
「はぁっ……!ああぁっ……いっ……うぅ……うあぁあっ」
「ラズ……あぁっ!私も……!」
ラズワートが射精し、全身が震えて肉壁が強く締まった。ファルロもまた射精し、ラズワートの中に精液を注ぐ。
「あぁ……あひゅ、あつぃ……」
どぷどぷと熱い精液が流れ込んでいく。狼の獣人であるファルロのそれは長く多い。しかし、ラズワートは言葉にならない声を上げながらも受け入れた。
「はら……おもぃ……あっ……また……おおきく……っ!」
十五分ぐらい経っただろうか。射精が終わった。だが、ファルロの逸物は、亀頭も竿も根元の瘤も、すぐに硬さと大きさを取り戻した。理性が完全に失われていく。
ラズワートの腰を掴む手の爪が伸び、毛が生えていく。そして全身も狼の姿に近くなっていく。
「グルル……ウゥ……もっとだ……たりない……ウウゥッ!」
ファルロは瞬く間に半獣体になった。ラズワートの肩を押さえて強く激しく抽送し出した。
「ひいっ!はげしっ……!ふぁるろっ!……あぁあ!」
大量の精液が助けとなり、肉壁のより深くへ招かれる。やがて、これ以上進まない奥まで到達した。どちゅんと根元の瘤まで入ってしまう。
「んおおっ!あぐっ……!ひぎっ……!また……イッ……があぁっ!」
ラズワートは逸物を締め付けながら絶頂した。明らかに尻穴の快楽だけでだ。ファルロは征服欲を満たされた。己が手で淫らに花開いた番の身体をさらに味わい尽くしたい。
「グルルッ!ガウッ!」
「ひろがっ……!ひぎっ!いぃっ!ま、またでるっ……!」
ラズワートは尻を高く上げて射精した。その肩と腕を掴んでいるファルロの腕の形が変わっていく。半獣体よりもさらに、狼に近い形へ。
そして動いた。
ラズワートの中を貫く逸物がぐるりと回る。肉壁を強く擦った刺激にラズワートが悲鳴じみた嬌声を上げる。痛みはあるようだが、それ以上に快楽を感じているのが明らかな声だ。
「んぉっ!……おぐっ……ぐぁ、あぁっ!」
ファルロもまた、快楽に狂っていた。完全獣化状態での交合は、貴族の名誉に関わる禁忌だというのに止まらない。もはや狼そのものとなった姿で、ラズワートに挿入したまま背を向け、尻と尻を合わせた状態。交尾接合の姿勢を取る。間もなく逸物の根元の瘤がさらに膨らんだ。ラズワートの肉壁にみっちりと食い込んで離さない。
「ウオオオーン!」
「んぁ……!あぁ……あ、ぁ……!」
ただの狼となった雄は、喜悦に哭きながら愛しい番に種付けをした。
先ほどよりも、射精は長く量は多い。ファルロは恍惚とした。
「はら……あつぃ……あっ……ぁ……まだ……とまらな……」
「ガルルル……わ、たしの……グルル……つがい……」
「あぁ……そ……ぅだ……おれは……ひぁあっ!」
ファルロがぐりぐりと腰を押し込む。喜悦に吠えるラズワート、己の番が愛しい。しっかり種付けをしてやらねばならない。
まさか、自分たちがこうなるとは思わなかった。
長い長い種付けの間、ファルロはわずかに残った理性でこれまでの自分たちを振り返り、幸福を噛み締めたのだった。
顔をこちらに向けて微笑んだ。愛しくて、覆いかぶさって口付けながら腰を進めた。亀頭の一番太い部分が通る時、ラズワートの身体が大きく跳ねた。逃げられる。そう思う前に押さえ込んで頸を噛んでいた。
「いぎぃっ!いっ!」
ラズワートは痛そうで苦しそうで、噛むのをやめなければならないと理性が叫ぶのに、それ以上に本能が歓喜を叫ぶ。
(ああ、やっと、やっと本当の意味で番になれる)
噛み締める内に血が滲む。鉄臭い味に陶酔しながら、さらに腰を進めた。
亀頭は肉壁を拓いてゆく。尻穴も肉壁も限界まで広がって、長大なファルロの逸物の形になっていく。しかも、逸物をさらに奥に誘うか、初めての刺激を味わうように蠢いた。こうしてラズワートは、ファルロの逸物の半分ほどまでを受け入れたのだった。
「うぅ……んおっ!……おっ……おおっ……んぁっんんっ……あぁ……んあぁっ」
ラズワートの声に甘やかな響きが加わる。ファルロは腰を止め、手を伸ばして胸と先走りをこぼし続ける逸物を優しく触ってやった。
「ひぁっ!あ……ふぁる……んん……はぁっ……きもちぃ……」
身体をくねらせて善がり、甘い声をこぼす。ファルロは頸から口を離して傷を舐めた。それも感じるのか、腰が揺れてファルロの逸物を締めた。
ファルロは大きく息を吸って吐き、己を咥え込んで離さない腰を掴む。慣らすように、腰をゆっくりと前後に動かし、肉壁を耕した。
「はぁっ……!ああぁっ……いっ……うぅ……うあぁあっ」
「ラズ……あぁっ!私も……!」
ラズワートが射精し、全身が震えて肉壁が強く締まった。ファルロもまた射精し、ラズワートの中に精液を注ぐ。
「あぁ……あひゅ、あつぃ……」
どぷどぷと熱い精液が流れ込んでいく。狼の獣人であるファルロのそれは長く多い。しかし、ラズワートは言葉にならない声を上げながらも受け入れた。
「はら……おもぃ……あっ……また……おおきく……っ!」
十五分ぐらい経っただろうか。射精が終わった。だが、ファルロの逸物は、亀頭も竿も根元の瘤も、すぐに硬さと大きさを取り戻した。理性が完全に失われていく。
ラズワートの腰を掴む手の爪が伸び、毛が生えていく。そして全身も狼の姿に近くなっていく。
「グルル……ウゥ……もっとだ……たりない……ウウゥッ!」
ファルロは瞬く間に半獣体になった。ラズワートの肩を押さえて強く激しく抽送し出した。
「ひいっ!はげしっ……!ふぁるろっ!……あぁあ!」
大量の精液が助けとなり、肉壁のより深くへ招かれる。やがて、これ以上進まない奥まで到達した。どちゅんと根元の瘤まで入ってしまう。
「んおおっ!あぐっ……!ひぎっ……!また……イッ……があぁっ!」
ラズワートは逸物を締め付けながら絶頂した。明らかに尻穴の快楽だけでだ。ファルロは征服欲を満たされた。己が手で淫らに花開いた番の身体をさらに味わい尽くしたい。
「グルルッ!ガウッ!」
「ひろがっ……!ひぎっ!いぃっ!ま、またでるっ……!」
ラズワートは尻を高く上げて射精した。その肩と腕を掴んでいるファルロの腕の形が変わっていく。半獣体よりもさらに、狼に近い形へ。
そして動いた。
ラズワートの中を貫く逸物がぐるりと回る。肉壁を強く擦った刺激にラズワートが悲鳴じみた嬌声を上げる。痛みはあるようだが、それ以上に快楽を感じているのが明らかな声だ。
「んぉっ!……おぐっ……ぐぁ、あぁっ!」
ファルロもまた、快楽に狂っていた。完全獣化状態での交合は、貴族の名誉に関わる禁忌だというのに止まらない。もはや狼そのものとなった姿で、ラズワートに挿入したまま背を向け、尻と尻を合わせた状態。交尾接合の姿勢を取る。間もなく逸物の根元の瘤がさらに膨らんだ。ラズワートの肉壁にみっちりと食い込んで離さない。
「ウオオオーン!」
「んぁ……!あぁ……あ、ぁ……!」
ただの狼となった雄は、喜悦に哭きながら愛しい番に種付けをした。
先ほどよりも、射精は長く量は多い。ファルロは恍惚とした。
「はら……あつぃ……あっ……ぁ……まだ……とまらな……」
「ガルルル……わ、たしの……グルル……つがい……」
「あぁ……そ……ぅだ……おれは……ひぁあっ!」
ファルロがぐりぐりと腰を押し込む。喜悦に吠えるラズワート、己の番が愛しい。しっかり種付けをしてやらねばならない。
まさか、自分たちがこうなるとは思わなかった。
長い長い種付けの間、ファルロはわずかに残った理性でこれまでの自分たちを振り返り、幸福を噛み締めたのだった。
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