17 / 68
二章 桃色は爛漫の恋をする
桃色は爛漫の恋をする 四話
しおりを挟む
『リズさん!親方!お待たせしました!』
アイバーは硝子職人たちを連れて来た。また、アイバーは小さな木箱を、職人たちは大量のスケッチブックと本を抱えていた。
硝子職人は二人。背の高い壮年男性とリズと同じ年頃の少年だ。二人はラング王国の出身で、壮年男性はドニ、少年はニコと名乗った。
近年まで、フリジア王国は硝子製品を作れなかった。ラング王国から輸入するしかなく、現在も技術力の差が大きい。
そのため、アイバーたち【水精硝子工房】はラング王国の硝子職人を積極的に雇っているのだ。
『まずはこれを見て下さい』
アイバーが木箱から取り出したのは、変わった形の硝子の容器だった。無色透明で形はシンプルなのだが、口元が薄い金属でおおわれている。
『これは、ラング王国で新しく開発された硝子瓶です』
硝子瓶といえば、上等な酒に使われているイメージだが、見た目は全く違う。
アイバーは片手で硝子部分に、もう片手で金属部分に手をかけ軽くひねった。
パカっと小気味よく、硝子部分と金属部分が二つに分かれる。リズたちは目を丸くした。
『え?これ、どうなってるんですか?』
『説明しますね。ドニ、資料を出して』
ラング王国では、昔から良質な硝子の原材料が豊富に取れた。硝子の加工技術も高いため、他国よりもずっと安価で買える。
そのため、硝子の容器で保存食を貯蔵することは珍しくもなかった。中身が見えて管理がしやすいので、戦場に運ばれることも多かったという。
『ただし、従来の硝子容器は密封と開閉のしやすさの両立、熱と衝撃に対する弱さが課題でした。そのため、魔法で防腐や硝子の強度を上げていました。
十年前までは』
十年前。ルディア王国が魔道具の輸入を制限した。そのため、低級魔法すら日常的に使えなくなってしまう。
結果、ラング王国は国をあげて保存食の新しい貯蔵方法と、魔法に頼らない硝子製品の研究開発を推奨したのだ。
『こうして、従来よりも密封性が高く開閉もしやすく、熱と衝撃に強い硝子瓶が生まれました。数年前に出来たばかりの技術ですが、ラング王国は技術を秘匿していません。時間はかかるでしょうが、いずれ広く使われるようになるでしょう』
『それがこの硝子瓶……』
『はい。手にとって見て下さい』
うながされて、リズと父はおっかなびっくり手に取った。ドニが構造を説明してくれる。
蓋は薄い金属で出来ている。蓋の内側の側面と、口の外側の側面にななめに溝が入っていて、しっかりと閉まるようになっているのだという。
続けて、この硝子瓶での食品の貯蔵の仕方を、スケッチブックに図を描きながら説明してくれた。
父は身を乗り出して聞き入った。
『密封した後、鍋でゆでる……確かにそこまで手間じゃないですね』
『そうですよ。親方、リズさん』
アイバーは居住まいを正し、リズと父に向き直った。
『【小人のお気に入り屋】のジャムは色も素晴らしい。硝子瓶に入れて売れば、今以上に売れます。私ども【水精硝子工房】はこの硝子瓶を効果的に売り出したい。どうか、お店で使ってはいただけないでしょうか?』
『アイバーさん、話はわかった。しかしなあ……』
父は難しい顔で口を閉じた。それはそうだろう。
硝子は高い。安価な陶器壺から高価な硝子瓶に変えるとなると、どれだけの費用になるか。販売価格も上げなければならなくなる。
(陶器の仕入れ先との関係もあるし……)
『リズさんはどう思いますか?』
その時。リズの脳裏に母と姉たちが仕事する姿が浮かんだ。
母たちは、希望した客の陶器壺にリボンを飾ったり、花束を添えたりしている。また、国の祭りや記念日には、その日限定でハンカチをおまけにつけている。そうすると、売り上げがよくなるという。
リズは母に聞いたことがある。
『お母さん、中身が一緒なのにどうして?』
『こういう「ちょっとした特別感」に人は弱いのよ』
(ちょっとした特別感……そうだ)
『あの、高価なジャムだけに使ったらどうでしょうか?それも全部じゃなくて、贈答用だけに少しだけにするんです。それなら大丈夫かと……親方、どう思いますか?』
父の目がきらりと光った。
『おう。それでやってみるか。とりあえず試作からだ。本当に上手く詰めれるか試さないとな』
『もちろんです。まずは硝子瓶の大きさとデザインから決めていきます。リズさん、よろしくお願いしますね』
『え?は、はい……っ!』
アンバーがリズの手を握った。肌の感触は滑らかだが、リズより一回り大きく骨ばった青年の手だ。
顔が熱い。耳の先まで真っ赤になったのが自分でもわかった。
『リズさん、貴女のデザインと発想は素晴らしい。これからもよろしくお願いします』
ドクンと、今日一番大きく胸が高鳴った。口の中が甘酸っぱい。苺ジャムを食べすぎたみたいに。
『は……はい』
リズは返事をすると同時に自覚した。
(私、アイバーさんのことが好きなんだ)
◆◆◆◆◆
「どうぞ、お代わりです」
カップの中にかぐわしい紅茶が注がれる。
リズはその香りに正気に返った。
話しながらジャムとクッキーを貪り紅茶を飲んでいたらしい。
(ああ!また私ったら!はしたない!)
籠に盛られたクッキーの山が半分近く減っている。花染め屋が取り皿に盛ってくれたジャムも、なめたように消えていた。
(しかもこんなに沢山のお菓子を一気に食べたのに、まだお腹は減っている)
リズは恥ずかしくてうつむいたが。
「クッキーはお口に合いましたか?作り過ぎたので好きなだけお召し上がりくださいね」
リズが顔を上げると、花染め屋はキラキラした笑顔だ。どこにも嫌味はない。
「あ、は、はい。とっても美味しいです」
花染め屋は、リズの取り皿にクッキーとジャムを盛り付けた。バターの香る甘さ控えめクッキーに、艶々光るジャム。
リズの羞恥心は食欲に負けた。
(でも、本当に美味しい……バターがいいのかな?)
素朴な甘さのバタークッキーは、そのまま食べても、ピンクベリーのジャムをつけても美味しい。このジャムは今年の春一番の自信作だ。
花染め屋も美しい所作で、美味しそうに食べている。
(試作とレシピ作り頑張ってよかった)
ピンクベリーは苺と桃に似た豊かな香りと味がするが、生だと後口に酸味が残る。火を通すと酸味は適度となるが、色も風味も損なわれて口当たりが悪くなる。
火の入れ方、砂糖やスパイスの種類と割合など調整と試作にかなり手こずった。その甲斐あって、味、香り、色すべてが素晴らしい出来だ。
特に、ルビーか春そのものを煮詰めたかのようなピンク色は素晴らしい。
リズは、ここに来た目的を思い出した。
(……鮮やかなピンク色の髪と言ってた。きっとこんな色だわ……)
ピンク色の髪は、多くはないが珍しくもない。貴族階級にはたびたび見られる髪色だ。ただ、リズは違う。
リズは自分のふわふわの髪に触れた。オリーブ色がかった茶色の髪。
(地味で、可愛くない色……目も地味なオリーブ色……)
「リズさんは素敵な恋をしているのに、どうしてそんなに悲しそうにされているのでしょうか?」
「それは……」
リズはピンクベリージャムを見つめながら、再び話し出した。
アイバーは硝子職人たちを連れて来た。また、アイバーは小さな木箱を、職人たちは大量のスケッチブックと本を抱えていた。
硝子職人は二人。背の高い壮年男性とリズと同じ年頃の少年だ。二人はラング王国の出身で、壮年男性はドニ、少年はニコと名乗った。
近年まで、フリジア王国は硝子製品を作れなかった。ラング王国から輸入するしかなく、現在も技術力の差が大きい。
そのため、アイバーたち【水精硝子工房】はラング王国の硝子職人を積極的に雇っているのだ。
『まずはこれを見て下さい』
アイバーが木箱から取り出したのは、変わった形の硝子の容器だった。無色透明で形はシンプルなのだが、口元が薄い金属でおおわれている。
『これは、ラング王国で新しく開発された硝子瓶です』
硝子瓶といえば、上等な酒に使われているイメージだが、見た目は全く違う。
アイバーは片手で硝子部分に、もう片手で金属部分に手をかけ軽くひねった。
パカっと小気味よく、硝子部分と金属部分が二つに分かれる。リズたちは目を丸くした。
『え?これ、どうなってるんですか?』
『説明しますね。ドニ、資料を出して』
ラング王国では、昔から良質な硝子の原材料が豊富に取れた。硝子の加工技術も高いため、他国よりもずっと安価で買える。
そのため、硝子の容器で保存食を貯蔵することは珍しくもなかった。中身が見えて管理がしやすいので、戦場に運ばれることも多かったという。
『ただし、従来の硝子容器は密封と開閉のしやすさの両立、熱と衝撃に対する弱さが課題でした。そのため、魔法で防腐や硝子の強度を上げていました。
十年前までは』
十年前。ルディア王国が魔道具の輸入を制限した。そのため、低級魔法すら日常的に使えなくなってしまう。
結果、ラング王国は国をあげて保存食の新しい貯蔵方法と、魔法に頼らない硝子製品の研究開発を推奨したのだ。
『こうして、従来よりも密封性が高く開閉もしやすく、熱と衝撃に強い硝子瓶が生まれました。数年前に出来たばかりの技術ですが、ラング王国は技術を秘匿していません。時間はかかるでしょうが、いずれ広く使われるようになるでしょう』
『それがこの硝子瓶……』
『はい。手にとって見て下さい』
うながされて、リズと父はおっかなびっくり手に取った。ドニが構造を説明してくれる。
蓋は薄い金属で出来ている。蓋の内側の側面と、口の外側の側面にななめに溝が入っていて、しっかりと閉まるようになっているのだという。
続けて、この硝子瓶での食品の貯蔵の仕方を、スケッチブックに図を描きながら説明してくれた。
父は身を乗り出して聞き入った。
『密封した後、鍋でゆでる……確かにそこまで手間じゃないですね』
『そうですよ。親方、リズさん』
アイバーは居住まいを正し、リズと父に向き直った。
『【小人のお気に入り屋】のジャムは色も素晴らしい。硝子瓶に入れて売れば、今以上に売れます。私ども【水精硝子工房】はこの硝子瓶を効果的に売り出したい。どうか、お店で使ってはいただけないでしょうか?』
『アイバーさん、話はわかった。しかしなあ……』
父は難しい顔で口を閉じた。それはそうだろう。
硝子は高い。安価な陶器壺から高価な硝子瓶に変えるとなると、どれだけの費用になるか。販売価格も上げなければならなくなる。
(陶器の仕入れ先との関係もあるし……)
『リズさんはどう思いますか?』
その時。リズの脳裏に母と姉たちが仕事する姿が浮かんだ。
母たちは、希望した客の陶器壺にリボンを飾ったり、花束を添えたりしている。また、国の祭りや記念日には、その日限定でハンカチをおまけにつけている。そうすると、売り上げがよくなるという。
リズは母に聞いたことがある。
『お母さん、中身が一緒なのにどうして?』
『こういう「ちょっとした特別感」に人は弱いのよ』
(ちょっとした特別感……そうだ)
『あの、高価なジャムだけに使ったらどうでしょうか?それも全部じゃなくて、贈答用だけに少しだけにするんです。それなら大丈夫かと……親方、どう思いますか?』
父の目がきらりと光った。
『おう。それでやってみるか。とりあえず試作からだ。本当に上手く詰めれるか試さないとな』
『もちろんです。まずは硝子瓶の大きさとデザインから決めていきます。リズさん、よろしくお願いしますね』
『え?は、はい……っ!』
アンバーがリズの手を握った。肌の感触は滑らかだが、リズより一回り大きく骨ばった青年の手だ。
顔が熱い。耳の先まで真っ赤になったのが自分でもわかった。
『リズさん、貴女のデザインと発想は素晴らしい。これからもよろしくお願いします』
ドクンと、今日一番大きく胸が高鳴った。口の中が甘酸っぱい。苺ジャムを食べすぎたみたいに。
『は……はい』
リズは返事をすると同時に自覚した。
(私、アイバーさんのことが好きなんだ)
◆◆◆◆◆
「どうぞ、お代わりです」
カップの中にかぐわしい紅茶が注がれる。
リズはその香りに正気に返った。
話しながらジャムとクッキーを貪り紅茶を飲んでいたらしい。
(ああ!また私ったら!はしたない!)
籠に盛られたクッキーの山が半分近く減っている。花染め屋が取り皿に盛ってくれたジャムも、なめたように消えていた。
(しかもこんなに沢山のお菓子を一気に食べたのに、まだお腹は減っている)
リズは恥ずかしくてうつむいたが。
「クッキーはお口に合いましたか?作り過ぎたので好きなだけお召し上がりくださいね」
リズが顔を上げると、花染め屋はキラキラした笑顔だ。どこにも嫌味はない。
「あ、は、はい。とっても美味しいです」
花染め屋は、リズの取り皿にクッキーとジャムを盛り付けた。バターの香る甘さ控えめクッキーに、艶々光るジャム。
リズの羞恥心は食欲に負けた。
(でも、本当に美味しい……バターがいいのかな?)
素朴な甘さのバタークッキーは、そのまま食べても、ピンクベリーのジャムをつけても美味しい。このジャムは今年の春一番の自信作だ。
花染め屋も美しい所作で、美味しそうに食べている。
(試作とレシピ作り頑張ってよかった)
ピンクベリーは苺と桃に似た豊かな香りと味がするが、生だと後口に酸味が残る。火を通すと酸味は適度となるが、色も風味も損なわれて口当たりが悪くなる。
火の入れ方、砂糖やスパイスの種類と割合など調整と試作にかなり手こずった。その甲斐あって、味、香り、色すべてが素晴らしい出来だ。
特に、ルビーか春そのものを煮詰めたかのようなピンク色は素晴らしい。
リズは、ここに来た目的を思い出した。
(……鮮やかなピンク色の髪と言ってた。きっとこんな色だわ……)
ピンク色の髪は、多くはないが珍しくもない。貴族階級にはたびたび見られる髪色だ。ただ、リズは違う。
リズは自分のふわふわの髪に触れた。オリーブ色がかった茶色の髪。
(地味で、可愛くない色……目も地味なオリーブ色……)
「リズさんは素敵な恋をしているのに、どうしてそんなに悲しそうにされているのでしょうか?」
「それは……」
リズはピンクベリージャムを見つめながら、再び話し出した。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる