13 / 68
一章 春を告げる黄金
春を告げる黄金 十二話(一章最終話)
しおりを挟む
「返事は『はい』か『はい』!返事は?」
「え?いや、は?ラリア?なんでいきなり?」
「いきなりじゃ無い。父さんから会頭の座を奪ってから言おうと思ってたけど、ずっと前から決めていた。アタシはイジスが大好き。愛してる。だから結婚して欲しい」
イジスは硬直した。
「ら、ラリアが俺を?」
心臓がうるさい。声が出ない。目を閉じて何とか気を鎮めようとして、ふと暗い考えになる。
(ラリアは、命を救われたから錯覚してるんじゃないか?)
しかし、まるで心を読んだかのように否定される。
「助けてもらった身で守るだなんておかしいけどさ。アタシは、小さい頃からずっとイジスが好きで守りたかった。イジスを守れるよう努力してきた。まだまだ未熟だけど、損はさせない。幸せにすると誓う。なんなら契約書も用意するから……結婚しよう。イジス」
嬉しくて眩暈がした。しかし、華やかで社交的なラリアに、自分は相応しいのか。ラリアの仕事を支えれる誰かの方が、よほどいいんじゃないか。
「俺と一緒になれば、また危ない目にあうかもしれない」
「今更だし、次は倒すから大丈夫」
「なんでそんなに好戦的で自信満々なんだよ。大体……」
(……俺に、そんな価値なんてない)
魔道具や他人の力を借りなければ何もできない。友人の憎しみにすら気づけなかった間抜けだ。
(こんな間抜けにラリアは相応しくない)
口に出そうとして、唐突に花染め屋の緑色の目と柔らかな微笑みが浮かんだ。
『特に人望です。これを築くのは難しいことです。エフォート様だからこそ、ラリアさんのご家族もエフォート様には打ち明け、偏屈な古道具屋は協力し、ジェドさんは助けてくれたのでしょう。少しうらやましいです』
花染め屋、真の魔法使い。彼女はそう言ってくれた。
ラリアの家族は、イジスを信頼してくれている。
古道具屋の主人は、イジスの要望に応えてくれた。
ジェドは、イジスに力を貸してくれた。
そしてラリアは、ずっと好きだったと言ってくれた。
(俺には、俺の価値があるのだろう。ラリアに相応しいかはわからないが……)
「俺もラリアが好きだ。ずっと昔から好きだ。結婚しよう」
「うん!うれし……」
「ヒュー!めでてえなあ!仲良くやれよ!」
「結婚おめでとうー!」
「若い二人に乾杯だー!」
ラリアの喜びの声は、野太い祝福の声にさえぎられた。客も従業員も、固唾を飲んで見守っていたらしい。
「イジスさん!ラリアさん!おめでとうございます!これは店からです!」
馴染みの従業員たちが赤葡萄酒を持って来た。まさかの樽でだ。当たり前だが、飲みきれないので周囲に振る舞うように言う。野太い祝福の声が大きくなる。
その中には、聞き慣れた声もあった。
「イジス!ラリア!おめでとう!やっとくっついたんだね!ずっと見守ってたよー!」
二人の幼馴染であり、イジスの冒険に付き合ってくれたジェドだ。偶然居合わせたのだろう。イジスとラリアを揶揄いつつも祝福してくれた。
「ジェド!ありがとう!結婚式には来てくれよ!」
「もちろんだよ!お祝いは期待してて!」
「よーし!めでてえ席だ!歌うぞ!」
「おう!明るい奴だな!今日は喉が枯れるまで歌うぞ!」
「歌だけじゃ盛り上がりに欠けるぜ!だれか楽師を呼んで来い!」
「てめえが行けよ!」
あっという間に、【戦士の胃袋亭】はイジスとラリアの結婚の前祝い会場と化した。しかも騒ぎを聞きつけたのか、どんどん人数が増えていく。
「あーあ。もっとムードのあるプロポーズをするはずだったのに。うるさいったらありゃしない」
ラリアは悪態をつきつつも、これ以上ないくらい幸せな笑顔だ。
(きっと、俺も似たような顔をしている)
「俺は皆に祝ってもらえて幸せだ。ラリアがここでプロポーズしてくれてよかった」
「ふふ。なら良いよ」
イジスは最愛の人と微笑みあい、幸福を噛み締めたのだった。
◆◆◆◆◆
「はあ……そりゃお幸せでよかったな」
相変わらず、【古道具の迷宮】の、店主は態度が悪い。気のない返事にイジスは苦笑いだ。
ラリアのプロポーズから十日後、イジスは【古道具の迷宮】に居た。ラリアが回復したことの報告と、あらためてお礼をするためだ。
【黄金の慈悲】と、花染め屋の件だけではない。グラディスにイジスの家を監視するよう言ったのは、この店主だと確信している。
あの監視がなければ、バンスの企みが成功していたかもしれない。
(ほとんど根拠のない勘だが、きっとこの人はグラディス殿下と通じている)
店の奥に大量の魔道具があるのも、グラディスの指示ではないだろうか?その場合、理由が知りたいが、あの飄々とした上司も、この気難しい店主も答えないだろう。
今回の事件は、安易に口に出来ないことが多すぎる。直接聞けない、言えないのがもどかしい。せめて感謝の想いだけは真っ直ぐ伝えたくて、ラリアに持たされた砂糖菫青酒を差し出した。
「本当に世話になった。感謝している。これは今回の礼だ」
店主は眼鏡の奥の目を盛大にしかめた。
「あんた、【黄金の慈悲】のお代はばっちりもらってるんだ。それ以上はいらねえよ。そもそもエフォート男爵ともあろう宮廷魔法使い様が、こんな場末の古道具屋に来るなよ。また疑われたり嵌められたりしてえのか。しかも結婚したんだろ?もう少し貴族らしく落ち着きをだな……」
「すまない。迷惑だったろうか?私は本当に感謝している。ただそれを表したかったんだ。それに、ここには興味深い古魔道具があるし、貴方と話すのは楽しい。これからも通いたいのだが……」
「いや、迷惑とまでは言ってねえよ。本当あんた真面目というか馬鹿正直だな」
店主の言葉尻が弱々しくなる。イジスが「なにか困らせただろうか?」と考えていると、店の奥から笑い声がした。
淡い色の花びらを思わせる笑い声だ。
「うふふ。ご安心ください。おじさ……店主は、お客様が優しい方なので心配してるだけです」
若い女性が、奥からひょっこりと顔を出した。
この辺りに多い淡い茶色の髪と目をしている。着ている服も、ありきたりの町娘らしいものだ。しかし顔立ちと所作は整っていて品があり、目を引いた。少女の軽やかさと妙齢の女性の落ち着きが矛盾なく同居している。
店主は女性をにらみつけた。
「うるさい。適当なことを言うな」
「素直じゃないんだから。エフォート様にまた来て欲しかった癖に」
「なっ!お前!」
店主は絶句し、女性はまた淡い花びらを思わせる柔らかな笑い声を上げる。
イジスはおや?と首を傾げた。
(この笑い声を知っている気がする)
こんなに美しく、淡い色の花びらを思わせる笑い声を持つ女性なんて、どこで知ったのだろうか?
「ティリア!無駄口叩いてねえでさっさと行け!」
「はいはい。お駄賃はずんでくださいよー」
ティリアと呼ばれた女性は手籠を手にし、イジスの脇を通って店を出ていく。
すれ違い様、イジスに小声で囁いた。
「お客様、ゆっくりしていってくださいね。……森の方にもまた来てください」
一瞬、茶色い目が鮮やかな緑色に光った。
イジスはあっ!と、声を上げかけたが、悪戯に輝く目を見て口を閉ざす。
(花染め屋様、ありがとうございました)
黙って頭を下げて見送り、店主に視線をやる。
店主は面白くなさそうに手を出した。イジスは砂糖菫青酒の瓶を渡す。深い深いため息がこぼれた。
「こんな場末に高級品を……しかも特級じゃねえか。ああ、そんな顔をしなさんな。迷惑じゃねえよ。茶でも淹れてやるから、古魔道具でも見るかそこらの椅子に座ってろ」
つまり、イジスをもてなしてくれるし、長居していいとの事だ。なるほど素直ではない。
「ああ!そうさせてもらうよ!」
イジスは心から笑って頷き、店を出たティリアこと花染め屋にも聞こえるよう、大声で返事をしたのだった。
「え?いや、は?ラリア?なんでいきなり?」
「いきなりじゃ無い。父さんから会頭の座を奪ってから言おうと思ってたけど、ずっと前から決めていた。アタシはイジスが大好き。愛してる。だから結婚して欲しい」
イジスは硬直した。
「ら、ラリアが俺を?」
心臓がうるさい。声が出ない。目を閉じて何とか気を鎮めようとして、ふと暗い考えになる。
(ラリアは、命を救われたから錯覚してるんじゃないか?)
しかし、まるで心を読んだかのように否定される。
「助けてもらった身で守るだなんておかしいけどさ。アタシは、小さい頃からずっとイジスが好きで守りたかった。イジスを守れるよう努力してきた。まだまだ未熟だけど、損はさせない。幸せにすると誓う。なんなら契約書も用意するから……結婚しよう。イジス」
嬉しくて眩暈がした。しかし、華やかで社交的なラリアに、自分は相応しいのか。ラリアの仕事を支えれる誰かの方が、よほどいいんじゃないか。
「俺と一緒になれば、また危ない目にあうかもしれない」
「今更だし、次は倒すから大丈夫」
「なんでそんなに好戦的で自信満々なんだよ。大体……」
(……俺に、そんな価値なんてない)
魔道具や他人の力を借りなければ何もできない。友人の憎しみにすら気づけなかった間抜けだ。
(こんな間抜けにラリアは相応しくない)
口に出そうとして、唐突に花染め屋の緑色の目と柔らかな微笑みが浮かんだ。
『特に人望です。これを築くのは難しいことです。エフォート様だからこそ、ラリアさんのご家族もエフォート様には打ち明け、偏屈な古道具屋は協力し、ジェドさんは助けてくれたのでしょう。少しうらやましいです』
花染め屋、真の魔法使い。彼女はそう言ってくれた。
ラリアの家族は、イジスを信頼してくれている。
古道具屋の主人は、イジスの要望に応えてくれた。
ジェドは、イジスに力を貸してくれた。
そしてラリアは、ずっと好きだったと言ってくれた。
(俺には、俺の価値があるのだろう。ラリアに相応しいかはわからないが……)
「俺もラリアが好きだ。ずっと昔から好きだ。結婚しよう」
「うん!うれし……」
「ヒュー!めでてえなあ!仲良くやれよ!」
「結婚おめでとうー!」
「若い二人に乾杯だー!」
ラリアの喜びの声は、野太い祝福の声にさえぎられた。客も従業員も、固唾を飲んで見守っていたらしい。
「イジスさん!ラリアさん!おめでとうございます!これは店からです!」
馴染みの従業員たちが赤葡萄酒を持って来た。まさかの樽でだ。当たり前だが、飲みきれないので周囲に振る舞うように言う。野太い祝福の声が大きくなる。
その中には、聞き慣れた声もあった。
「イジス!ラリア!おめでとう!やっとくっついたんだね!ずっと見守ってたよー!」
二人の幼馴染であり、イジスの冒険に付き合ってくれたジェドだ。偶然居合わせたのだろう。イジスとラリアを揶揄いつつも祝福してくれた。
「ジェド!ありがとう!結婚式には来てくれよ!」
「もちろんだよ!お祝いは期待してて!」
「よーし!めでてえ席だ!歌うぞ!」
「おう!明るい奴だな!今日は喉が枯れるまで歌うぞ!」
「歌だけじゃ盛り上がりに欠けるぜ!だれか楽師を呼んで来い!」
「てめえが行けよ!」
あっという間に、【戦士の胃袋亭】はイジスとラリアの結婚の前祝い会場と化した。しかも騒ぎを聞きつけたのか、どんどん人数が増えていく。
「あーあ。もっとムードのあるプロポーズをするはずだったのに。うるさいったらありゃしない」
ラリアは悪態をつきつつも、これ以上ないくらい幸せな笑顔だ。
(きっと、俺も似たような顔をしている)
「俺は皆に祝ってもらえて幸せだ。ラリアがここでプロポーズしてくれてよかった」
「ふふ。なら良いよ」
イジスは最愛の人と微笑みあい、幸福を噛み締めたのだった。
◆◆◆◆◆
「はあ……そりゃお幸せでよかったな」
相変わらず、【古道具の迷宮】の、店主は態度が悪い。気のない返事にイジスは苦笑いだ。
ラリアのプロポーズから十日後、イジスは【古道具の迷宮】に居た。ラリアが回復したことの報告と、あらためてお礼をするためだ。
【黄金の慈悲】と、花染め屋の件だけではない。グラディスにイジスの家を監視するよう言ったのは、この店主だと確信している。
あの監視がなければ、バンスの企みが成功していたかもしれない。
(ほとんど根拠のない勘だが、きっとこの人はグラディス殿下と通じている)
店の奥に大量の魔道具があるのも、グラディスの指示ではないだろうか?その場合、理由が知りたいが、あの飄々とした上司も、この気難しい店主も答えないだろう。
今回の事件は、安易に口に出来ないことが多すぎる。直接聞けない、言えないのがもどかしい。せめて感謝の想いだけは真っ直ぐ伝えたくて、ラリアに持たされた砂糖菫青酒を差し出した。
「本当に世話になった。感謝している。これは今回の礼だ」
店主は眼鏡の奥の目を盛大にしかめた。
「あんた、【黄金の慈悲】のお代はばっちりもらってるんだ。それ以上はいらねえよ。そもそもエフォート男爵ともあろう宮廷魔法使い様が、こんな場末の古道具屋に来るなよ。また疑われたり嵌められたりしてえのか。しかも結婚したんだろ?もう少し貴族らしく落ち着きをだな……」
「すまない。迷惑だったろうか?私は本当に感謝している。ただそれを表したかったんだ。それに、ここには興味深い古魔道具があるし、貴方と話すのは楽しい。これからも通いたいのだが……」
「いや、迷惑とまでは言ってねえよ。本当あんた真面目というか馬鹿正直だな」
店主の言葉尻が弱々しくなる。イジスが「なにか困らせただろうか?」と考えていると、店の奥から笑い声がした。
淡い色の花びらを思わせる笑い声だ。
「うふふ。ご安心ください。おじさ……店主は、お客様が優しい方なので心配してるだけです」
若い女性が、奥からひょっこりと顔を出した。
この辺りに多い淡い茶色の髪と目をしている。着ている服も、ありきたりの町娘らしいものだ。しかし顔立ちと所作は整っていて品があり、目を引いた。少女の軽やかさと妙齢の女性の落ち着きが矛盾なく同居している。
店主は女性をにらみつけた。
「うるさい。適当なことを言うな」
「素直じゃないんだから。エフォート様にまた来て欲しかった癖に」
「なっ!お前!」
店主は絶句し、女性はまた淡い花びらを思わせる柔らかな笑い声を上げる。
イジスはおや?と首を傾げた。
(この笑い声を知っている気がする)
こんなに美しく、淡い色の花びらを思わせる笑い声を持つ女性なんて、どこで知ったのだろうか?
「ティリア!無駄口叩いてねえでさっさと行け!」
「はいはい。お駄賃はずんでくださいよー」
ティリアと呼ばれた女性は手籠を手にし、イジスの脇を通って店を出ていく。
すれ違い様、イジスに小声で囁いた。
「お客様、ゆっくりしていってくださいね。……森の方にもまた来てください」
一瞬、茶色い目が鮮やかな緑色に光った。
イジスはあっ!と、声を上げかけたが、悪戯に輝く目を見て口を閉ざす。
(花染め屋様、ありがとうございました)
黙って頭を下げて見送り、店主に視線をやる。
店主は面白くなさそうに手を出した。イジスは砂糖菫青酒の瓶を渡す。深い深いため息がこぼれた。
「こんな場末に高級品を……しかも特級じゃねえか。ああ、そんな顔をしなさんな。迷惑じゃねえよ。茶でも淹れてやるから、古魔道具でも見るかそこらの椅子に座ってろ」
つまり、イジスをもてなしてくれるし、長居していいとの事だ。なるほど素直ではない。
「ああ!そうさせてもらうよ!」
イジスは心から笑って頷き、店を出たティリアこと花染め屋にも聞こえるよう、大声で返事をしたのだった。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
貴方様の後悔など知りません。探さないで下さいませ。
ましろ
恋愛
「致しかねます」
「な!?」
「何故強姦魔の被害者探しを?見つけて如何なさるのです」
「勿論謝罪を!」
「それは貴方様の自己満足に過ぎませんよ」
今まで順風満帆だった侯爵令息オーガストはある罪を犯した。
ある令嬢に恋をし、失恋した翌朝。目覚めるとあからさまな事後の後。あれは夢ではなかったのか?
白い体、胸元のホクロ。暗めな髪色。『違います、お許し下さい』涙ながらに抵抗する声。覚えているのはそれだけ。だが……血痕あり。
私は誰を抱いたのだ?
泥酔して罪を犯した男と、それに巻き込まれる人々と、その恋の行方。
★以前、無理矢理ネタを考えた時の別案。
幸せな始まりでは無いので苦手な方はそっ閉じでお願いします。
いつでもご都合主義。ゆるふわ設定です。箸休め程度にお楽しみ頂けると幸いです。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
夫の不貞現場を目撃してしまいました
秋月乃衣
恋愛
伯爵夫人ミレーユは、夫との間に子供が授からないまま、閨を共にしなくなって一年。
何故か夫から閨を拒否されてしまっているが、理由が分からない。
そんな時に夜会中の庭園で、夫と未亡人のマデリーンが、情事に耽っている場面を目撃してしまう。
なろう様でも掲載しております。
婚約者は、今月もお茶会に来ないらしい。
白雪なこ
恋愛
婚約時に両家で決めた、毎月1回の婚約者同士の交流を深める為のお茶会。だけど、私の婚約者は「彼が認めるお茶会日和」にしかやってこない。そして、数ヶ月に一度、参加したかと思えば、無言。短時間で帰り、手紙を置いていく。そんな彼を……許せる?
*6/21続編公開。「幼馴染の王女殿下は私の元婚約者に激おこだったらしい。次期女王を舐めんなよ!ですって。」
*外部サイトにも掲載しています。(1日だけですが総合日間1位)
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる