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一章 春を告げる黄金
春を告げる黄金 十話
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フィランス侯爵の話はこうだ。
昨日の朝、フィランス侯爵家にバンスが訪問した。
「先触れはありませんでしたが、バンスロット……これは、寄子となったとはいえ実の息子です。中に通しました」
応接室にて二人きりとなり、バンスは思い詰めた様子でフィランス侯爵に聞いた。
家宝である魔道具【慈悲の杖】は無事かと。
「ただ事ではない様子でしたので、すぐに宝物庫を確認しました。結果、【慈悲の杖】が盗まれていることがわかったのです」
宝物庫の扉は魔法らしき力で破られていた。フィランス侯爵は驚き、なぜバンスが知っているのかと聞いた。バンスはここでイジスの名を出した。
「エフォート男爵の親しい女性が雪影女王の被害に遭われたこと、当家に【慈悲の杖】の貸し出しを嘆願することをすすめたが断られたこと、女性は無事に回復したことを説明されました。
『宮廷から支給される魔道具か、【慈悲の杖】でもなければ最上級治癒魔法は使えないはず。友人を疑いたくありませんが、彼は思い詰めていました。それに、彼ならば宝物庫を破るだけの技量があります。全ては、彼に【慈悲の杖】のことを話した自分の責任です』
などと言っていました」
フィランス侯爵は、バンスの話を鵜呑みにせずに疑った。宮廷政治での経験が囁いたのだ。
「息子は何かを偽り企んでいる」
が、あえて泳がせた。下手に追求し、王より賜った家宝を壊されては敵わない。
「これには、あえて今後については任せると告げました。『まずはグラディス王女殿下に報告する』と言い、当家を辞しました」
「ここからは私が話すよ。
プライディアは私に、盗難発覚の経緯と君の素行を報告した。君が休暇をとったのはラリアちゃんを救うためだということとか、君とラリアちゃんとの関係だとか、どれだけ君が思い詰めていたかとか、下町のあやしい店や冒険者と接触してることとかね。
最後に、君の家を捜査すべきだと進言した。私が何も知らないと思ってたんだろうね。ふふふ。間抜けすぎて笑ってしまいそうだったよ」
グラディスはにこやかに嘲り、バンスを見下した。バンスの眼差しが険しさを増す。
「私は、すでにエフォートからラリアちゃんの悲劇を聞いていた。雪影女王に襲われたことも、独自の伝手で魔道具を手に入れるつもりだという事もね。私は快く休暇を許可し、好きにするよう言った。必要なら監視をつけるよう言われたが、断った。君たちを任務以外で縛るのは本意ではないからね」
その通りだ。イジスは頷いた。
「まあ、ある筋からの助言があったから、家の監視はしてたんだ」
「ある筋からの助言?どういうことで……」
思わず疑問が口をついたが、グラディスはにっこり笑った。
この笑顔は「話さないよ。流しなさい」という意味だ。イジスは大人しく口を閉じた。
「二日前の深夜。監視たちが、エフォートの家に侵入しようとした男を捕まえた。男は【慈悲の杖】を持っていた」
「!」
「【慈悲の杖】を、エフォートの家の中に入れるようプライディアから命じられたと吐いた。男には命令をやり遂げたと報告させたよ。
さて、プライディアの狙いはなんなのか。どうすれば丸く収まるかなと考えていた所に、プライディアがのこのこと報告に来たという訳さ。こういうのってなんて言うんだっけ?飛んで火に入る夏の虫?いやあ、実に滑稽だった」
グラディスはバンスを拘束した上で尋問し、フィランス侯爵とカルムルディ侯爵を呼び出し事実確認を行った。
二人の了承を得た上で、最後にイジスを呼び出したのだった。
「私がここに居る理由を話そう。エフォート卿も疑問に思っているだろうからな」
カルムルディ侯爵はイジスの顔を見て言った。声は固く厳しい顔つきだが、目には申し訳なさそうな色がある。もと軍人らしい無骨さがあるが、どことなく人の良さがうかがえた。
数日前、カルムルディ侯爵は大規模な宴を開いた。孫娘が無事に三歳になったことを祝う宴だ。
赤子は死にやすい。フリジア王国では、子供が三歳まで育って初めて誕生と成長を祝う。貴族ともなれば、親しい者たち以外も招く大規模なものとなり、この宴がきっかけで縁談が結ばれることも多い。
カルムルディ侯爵も、孫娘の縁談の布石になるようにと気合いを入れた。中でもカルムルディ侯爵たちが注目していたのは、王弟の一人であるサイラス公爵だった。孫娘と歳の近い男子が三人いる上に、人格者であり領地運営に関しても手堅い。身分については言うまでもない。
なんとか孫娘、引いては自家を気に入ってもらおうと、宴にはさりげなくサイラス公爵の好みを取り入れた。その好みの一つが砂糖菫青酒だ。
「王都中の砂糖菫青酒を買い占めたが、数が明らかに足りない。どうしたものかとバンスロットに相談した所、リュトン商会のラリア殿をすすめられた」
(バンスに家の事情を話すほど親しい仲だったのか)
顔に出ていたのか、カルムルディ侯爵は頷いた。
「もともと、サイラス公爵の好みを教えてくれたのがバンスだ。社交に明るく情報通なので重宝していた。なにより、魔法局での実績がある。……私はお前を信頼していたよ。バンスロット。まさか下らない嫌がらせのために利用されるとは思わなかった」
カルムルディ侯爵は、怒りと悲しみに満ちた眼差しをバンスに向けた。グラディスが後をつづける。
「プライディア曰く、カルムルディ侯爵から伝手を聞かれた時に思いついたそうだ。
『難題をふっかけてラリアを困らせてやろう。いくら大商人を気取っていても非力な女だ。きっと断る。激情家の叔父は怒るだろうし、リュトン商会の悪評も流してやれる』とね」
「愚か者が!」
カルムルディ侯爵は吐き捨てた。
「この時期に砂糖菫青酒を手に入れることが難しいのは理解していた。断られたとて誰が怒るか。ましてやラリア殿を見くびりすぎだ。
バンスが私を利用したことは腹立たしいが、気骨ある商人と縁ができたことは感謝している」
ラリアの評価が高い。こんな状況だが嬉しくて顔がゆるんだ。カルムルディ侯爵に気づかれたらしく、微笑ましげな眼差しを向けられる。
「予想が外れたプライディアは、次の手を打った。ラリアちゃんに同行した冒険者の一人を買収したんだ。怪我でも病気でもいい、ラリア君を傷つけて仕入れを失敗させろってね。そして、買収された冒険者は見回りの手を抜き予想以上の悲劇が起きた。ラリアちゃんは仮死状態になる」
「……何故、そんな事を……?」
イジスは、頼りになる同僚であり、友だと思っていた存在を見つめた。
確かに、ラリアの件についてはバンスの関与を疑ってはいた。だが、ここまでしていたとは完全に予想外だった。
(バンスはラリアを殺したいほど憎んでいたのか?そこまでの関わりはなかったはずだが?)
「……」
バンスはギラギラした目でイジスをにらむ。拘束の魔道具は口もふさいでいるので話せない。代わりにグラディスが答えた。
「理由は君だよ。イジス・エフォート」
昨日の朝、フィランス侯爵家にバンスが訪問した。
「先触れはありませんでしたが、バンスロット……これは、寄子となったとはいえ実の息子です。中に通しました」
応接室にて二人きりとなり、バンスは思い詰めた様子でフィランス侯爵に聞いた。
家宝である魔道具【慈悲の杖】は無事かと。
「ただ事ではない様子でしたので、すぐに宝物庫を確認しました。結果、【慈悲の杖】が盗まれていることがわかったのです」
宝物庫の扉は魔法らしき力で破られていた。フィランス侯爵は驚き、なぜバンスが知っているのかと聞いた。バンスはここでイジスの名を出した。
「エフォート男爵の親しい女性が雪影女王の被害に遭われたこと、当家に【慈悲の杖】の貸し出しを嘆願することをすすめたが断られたこと、女性は無事に回復したことを説明されました。
『宮廷から支給される魔道具か、【慈悲の杖】でもなければ最上級治癒魔法は使えないはず。友人を疑いたくありませんが、彼は思い詰めていました。それに、彼ならば宝物庫を破るだけの技量があります。全ては、彼に【慈悲の杖】のことを話した自分の責任です』
などと言っていました」
フィランス侯爵は、バンスの話を鵜呑みにせずに疑った。宮廷政治での経験が囁いたのだ。
「息子は何かを偽り企んでいる」
が、あえて泳がせた。下手に追求し、王より賜った家宝を壊されては敵わない。
「これには、あえて今後については任せると告げました。『まずはグラディス王女殿下に報告する』と言い、当家を辞しました」
「ここからは私が話すよ。
プライディアは私に、盗難発覚の経緯と君の素行を報告した。君が休暇をとったのはラリアちゃんを救うためだということとか、君とラリアちゃんとの関係だとか、どれだけ君が思い詰めていたかとか、下町のあやしい店や冒険者と接触してることとかね。
最後に、君の家を捜査すべきだと進言した。私が何も知らないと思ってたんだろうね。ふふふ。間抜けすぎて笑ってしまいそうだったよ」
グラディスはにこやかに嘲り、バンスを見下した。バンスの眼差しが険しさを増す。
「私は、すでにエフォートからラリアちゃんの悲劇を聞いていた。雪影女王に襲われたことも、独自の伝手で魔道具を手に入れるつもりだという事もね。私は快く休暇を許可し、好きにするよう言った。必要なら監視をつけるよう言われたが、断った。君たちを任務以外で縛るのは本意ではないからね」
その通りだ。イジスは頷いた。
「まあ、ある筋からの助言があったから、家の監視はしてたんだ」
「ある筋からの助言?どういうことで……」
思わず疑問が口をついたが、グラディスはにっこり笑った。
この笑顔は「話さないよ。流しなさい」という意味だ。イジスは大人しく口を閉じた。
「二日前の深夜。監視たちが、エフォートの家に侵入しようとした男を捕まえた。男は【慈悲の杖】を持っていた」
「!」
「【慈悲の杖】を、エフォートの家の中に入れるようプライディアから命じられたと吐いた。男には命令をやり遂げたと報告させたよ。
さて、プライディアの狙いはなんなのか。どうすれば丸く収まるかなと考えていた所に、プライディアがのこのこと報告に来たという訳さ。こういうのってなんて言うんだっけ?飛んで火に入る夏の虫?いやあ、実に滑稽だった」
グラディスはバンスを拘束した上で尋問し、フィランス侯爵とカルムルディ侯爵を呼び出し事実確認を行った。
二人の了承を得た上で、最後にイジスを呼び出したのだった。
「私がここに居る理由を話そう。エフォート卿も疑問に思っているだろうからな」
カルムルディ侯爵はイジスの顔を見て言った。声は固く厳しい顔つきだが、目には申し訳なさそうな色がある。もと軍人らしい無骨さがあるが、どことなく人の良さがうかがえた。
数日前、カルムルディ侯爵は大規模な宴を開いた。孫娘が無事に三歳になったことを祝う宴だ。
赤子は死にやすい。フリジア王国では、子供が三歳まで育って初めて誕生と成長を祝う。貴族ともなれば、親しい者たち以外も招く大規模なものとなり、この宴がきっかけで縁談が結ばれることも多い。
カルムルディ侯爵も、孫娘の縁談の布石になるようにと気合いを入れた。中でもカルムルディ侯爵たちが注目していたのは、王弟の一人であるサイラス公爵だった。孫娘と歳の近い男子が三人いる上に、人格者であり領地運営に関しても手堅い。身分については言うまでもない。
なんとか孫娘、引いては自家を気に入ってもらおうと、宴にはさりげなくサイラス公爵の好みを取り入れた。その好みの一つが砂糖菫青酒だ。
「王都中の砂糖菫青酒を買い占めたが、数が明らかに足りない。どうしたものかとバンスロットに相談した所、リュトン商会のラリア殿をすすめられた」
(バンスに家の事情を話すほど親しい仲だったのか)
顔に出ていたのか、カルムルディ侯爵は頷いた。
「もともと、サイラス公爵の好みを教えてくれたのがバンスだ。社交に明るく情報通なので重宝していた。なにより、魔法局での実績がある。……私はお前を信頼していたよ。バンスロット。まさか下らない嫌がらせのために利用されるとは思わなかった」
カルムルディ侯爵は、怒りと悲しみに満ちた眼差しをバンスに向けた。グラディスが後をつづける。
「プライディア曰く、カルムルディ侯爵から伝手を聞かれた時に思いついたそうだ。
『難題をふっかけてラリアを困らせてやろう。いくら大商人を気取っていても非力な女だ。きっと断る。激情家の叔父は怒るだろうし、リュトン商会の悪評も流してやれる』とね」
「愚か者が!」
カルムルディ侯爵は吐き捨てた。
「この時期に砂糖菫青酒を手に入れることが難しいのは理解していた。断られたとて誰が怒るか。ましてやラリア殿を見くびりすぎだ。
バンスが私を利用したことは腹立たしいが、気骨ある商人と縁ができたことは感謝している」
ラリアの評価が高い。こんな状況だが嬉しくて顔がゆるんだ。カルムルディ侯爵に気づかれたらしく、微笑ましげな眼差しを向けられる。
「予想が外れたプライディアは、次の手を打った。ラリアちゃんに同行した冒険者の一人を買収したんだ。怪我でも病気でもいい、ラリア君を傷つけて仕入れを失敗させろってね。そして、買収された冒険者は見回りの手を抜き予想以上の悲劇が起きた。ラリアちゃんは仮死状態になる」
「……何故、そんな事を……?」
イジスは、頼りになる同僚であり、友だと思っていた存在を見つめた。
確かに、ラリアの件についてはバンスの関与を疑ってはいた。だが、ここまでしていたとは完全に予想外だった。
(バンスはラリアを殺したいほど憎んでいたのか?そこまでの関わりはなかったはずだが?)
「……」
バンスはギラギラした目でイジスをにらむ。拘束の魔道具は口もふさいでいるので話せない。代わりにグラディスが答えた。
「理由は君だよ。イジス・エフォート」
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