83 / 96
第四章ガードマン、オークの花嫁になる
ガードマン、オークの花嫁になる【22】*
しおりを挟む
温かい。気持ちいい。安心できる温もりと匂いに包まれている。心が安らぎ、意識が浮上していった。
あれ?なにか音がする。空気もあったかい。聞こえるのは水音?石鹸っぽい良い匂いもする。
「ん……?ここは?」
「ミツバ?気づいたか?」
「あ……ザック?」
振り返ると涙目のザックと目が合った。また膝の上に乗せられているらしい。お互い全裸だ。
というか……。
「ここって、お風呂?入れてくれたの?」
僕らは大きな湯船に浸かっていた。通りであたたかくて気持ちいいはずだ。
「……君の身体は洗浄する必要があったからな」
その言葉に何があったのか思い出した。
「あ……あぁ……」
衝動的に体が動く。僕はザックに抱きついた。湯が跳ねて大きな音が響く。
「すまない!軽率だった。嫌なことを思い出させた」
悲しみの混じる低い声。ただそれを聞いただけなのに、恐怖で強張った身体が柔らかく解れていく。
「ううん。怖かったけど大丈夫」
それから僕は、事の顛末を教えてもらった。
ザックは見回り後、あの触手の本体【深淵の主】が家の前にいるのを発見した。急いで倒して家の中に入り、僕が触手に犯されかけているのを助け、治療と洗浄をしてくれたそうだ。
確かに唇の傷もふさがってるし、あの粘液による発情も治っている。
「ザック……ありがとう」
「いいや。怖い目に合わせてしまった。まさか深淵の主が出てくるとは……あの【真実の窓】でも幻影は見破れなかっただろう?良くあそこまで防げたな」
「えへへ。こう見えてガードマンだし……この家はザックが大切にしているから、守りたかったんだ」
「ミツバ……!」
ザックの暗い緑色の目から涙があふれた。ギュッと抱きしめられて幸せな気持ちに……あとその、ちょっと、その。
ああ、さっきまで治ってたのに堪え性がなくて恥ずかしい。こんな時に言うことじゃない。
でも、我慢できない。
欲望が羞恥と理性をねじ伏せ、僕の唇を動かした。
「ザック……したい」
「したい?何をだ?」
キョトンとした顔が可愛い。それはともかく、はっきり言わないと伝わらないみたいだ。わかりやすくザックが使ってた言葉で告げる。
「ザックとまぐわいたい」
「え?……っ!」
湯が跳ねる。僕はお湯の中に手を入れて、ザックのモノを握った。勃ってないのに大きくて長い。本当に御立派。
今すぐ欲しい。
「ザックは今日もしたがってたし、綺麗に洗ってくれたし……駄目かな?」
「ま、待て、ミツバ。今日は身体を休めた方が……」
「うん。でも、お腹の奥がむずむずして切ない。それに」
伸び上がってザックの唇を舐めた。触手につけられた傷が痛い。治療してくれたお陰で傷はふさがってるけど、ヒリヒリする。触手の牙の感触を思い出してしまう。
それが嫌で仕方ない。
「……あの触手に触られた場所をザックで上書きしたいから……僕とまぐわって」
「……わかった」
ザックの唇が開く。あたたかくて分厚い舌が、優しく僕の傷を舐めてくれた。
◆◆◆◆◆
お風呂場だとやり難いから寝室に移動した。ベッドに押し倒されて絡み合ってる。
「ここも触られた。胸の……んっ……そう、そこ……あっ……」
ザックの手と舌が、僕の身体を撫でて舐めて癒す。
「あっ!乳首は、触られてな……あんっ!甘噛みされるの気持ちいい!」
すっかり胸で感じるようになった僕は、どんどん乱れていった。ザックの指に乳首を摘まれて、快楽に溶けながら笑った。
触手じゃない。ザックが僕を気持ちよくしてくれている。
「ん……ふぁ……ぁ……」
舌を絡める深くて甘いキス。触手の味の記憶が消えていく。どんどん自分の身体が熟れて、発情していく。
ザックが好きな気持ちがそうさせる。
ポロっと流れた涙を、ザックの指がすくってくれた。目元にキスされて艶々の牙が当たる。
この牙も好きだなあ。絶対に僕を傷つけない。いや、プレイの内容次第ではやぶさかではありませんが……。
「ふふっ」
「ミツバ?」
「なんだか幸せで嬉しいんだ。ザックとこうしているのが……」
「俺もだ」
とろんと甘い眼差しを交わし合う。ザックの固いモノが脚に当たって、ますます幸せな気分になって。
あぁ、そうだ。
「ザックのしゃぶりたい」
「なっ?!み、ミツバ?」
「口の中、あの気持ち悪い触手に突っ込まれた。ザックのおちんちんで上書きしたい。……駄目?」
わざと舌をべろっと出して口の端を上げる。息を呑む音と、脚に当たったモノがさらに固く膨らんだのがわかった。
「座って。その方がやりやすそう」
あれ?なにか音がする。空気もあったかい。聞こえるのは水音?石鹸っぽい良い匂いもする。
「ん……?ここは?」
「ミツバ?気づいたか?」
「あ……ザック?」
振り返ると涙目のザックと目が合った。また膝の上に乗せられているらしい。お互い全裸だ。
というか……。
「ここって、お風呂?入れてくれたの?」
僕らは大きな湯船に浸かっていた。通りであたたかくて気持ちいいはずだ。
「……君の身体は洗浄する必要があったからな」
その言葉に何があったのか思い出した。
「あ……あぁ……」
衝動的に体が動く。僕はザックに抱きついた。湯が跳ねて大きな音が響く。
「すまない!軽率だった。嫌なことを思い出させた」
悲しみの混じる低い声。ただそれを聞いただけなのに、恐怖で強張った身体が柔らかく解れていく。
「ううん。怖かったけど大丈夫」
それから僕は、事の顛末を教えてもらった。
ザックは見回り後、あの触手の本体【深淵の主】が家の前にいるのを発見した。急いで倒して家の中に入り、僕が触手に犯されかけているのを助け、治療と洗浄をしてくれたそうだ。
確かに唇の傷もふさがってるし、あの粘液による発情も治っている。
「ザック……ありがとう」
「いいや。怖い目に合わせてしまった。まさか深淵の主が出てくるとは……あの【真実の窓】でも幻影は見破れなかっただろう?良くあそこまで防げたな」
「えへへ。こう見えてガードマンだし……この家はザックが大切にしているから、守りたかったんだ」
「ミツバ……!」
ザックの暗い緑色の目から涙があふれた。ギュッと抱きしめられて幸せな気持ちに……あとその、ちょっと、その。
ああ、さっきまで治ってたのに堪え性がなくて恥ずかしい。こんな時に言うことじゃない。
でも、我慢できない。
欲望が羞恥と理性をねじ伏せ、僕の唇を動かした。
「ザック……したい」
「したい?何をだ?」
キョトンとした顔が可愛い。それはともかく、はっきり言わないと伝わらないみたいだ。わかりやすくザックが使ってた言葉で告げる。
「ザックとまぐわいたい」
「え?……っ!」
湯が跳ねる。僕はお湯の中に手を入れて、ザックのモノを握った。勃ってないのに大きくて長い。本当に御立派。
今すぐ欲しい。
「ザックは今日もしたがってたし、綺麗に洗ってくれたし……駄目かな?」
「ま、待て、ミツバ。今日は身体を休めた方が……」
「うん。でも、お腹の奥がむずむずして切ない。それに」
伸び上がってザックの唇を舐めた。触手につけられた傷が痛い。治療してくれたお陰で傷はふさがってるけど、ヒリヒリする。触手の牙の感触を思い出してしまう。
それが嫌で仕方ない。
「……あの触手に触られた場所をザックで上書きしたいから……僕とまぐわって」
「……わかった」
ザックの唇が開く。あたたかくて分厚い舌が、優しく僕の傷を舐めてくれた。
◆◆◆◆◆
お風呂場だとやり難いから寝室に移動した。ベッドに押し倒されて絡み合ってる。
「ここも触られた。胸の……んっ……そう、そこ……あっ……」
ザックの手と舌が、僕の身体を撫でて舐めて癒す。
「あっ!乳首は、触られてな……あんっ!甘噛みされるの気持ちいい!」
すっかり胸で感じるようになった僕は、どんどん乱れていった。ザックの指に乳首を摘まれて、快楽に溶けながら笑った。
触手じゃない。ザックが僕を気持ちよくしてくれている。
「ん……ふぁ……ぁ……」
舌を絡める深くて甘いキス。触手の味の記憶が消えていく。どんどん自分の身体が熟れて、発情していく。
ザックが好きな気持ちがそうさせる。
ポロっと流れた涙を、ザックの指がすくってくれた。目元にキスされて艶々の牙が当たる。
この牙も好きだなあ。絶対に僕を傷つけない。いや、プレイの内容次第ではやぶさかではありませんが……。
「ふふっ」
「ミツバ?」
「なんだか幸せで嬉しいんだ。ザックとこうしているのが……」
「俺もだ」
とろんと甘い眼差しを交わし合う。ザックの固いモノが脚に当たって、ますます幸せな気分になって。
あぁ、そうだ。
「ザックのしゃぶりたい」
「なっ?!み、ミツバ?」
「口の中、あの気持ち悪い触手に突っ込まれた。ザックのおちんちんで上書きしたい。……駄目?」
わざと舌をべろっと出して口の端を上げる。息を呑む音と、脚に当たったモノがさらに固く膨らんだのがわかった。
「座って。その方がやりやすそう」
111
お気に入りに追加
319
あなたにおすすめの小説

飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い

神官、触手育成の神託を受ける
彩月野生
BL
神官ルネリクスはある時、神託を受け、密かに触手と交わり快楽を貪るようになるが、傭兵上がりの屈強な将軍アロルフに見つかり、弱味を握られてしまい、彼と肉体関係を持つようになり、苦悩と悦楽の日々を過ごすようになる。
(誤字脱字報告不要)


性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)



ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる