半魔の勇者は第三王子を寵愛する

花房いちご

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蜜月の日々と宴の支度

宴の支度【8】*

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「待ってる間、たくさん準備したんだ……見て……さっきも自分で……」

 ルナルシオンは膝を曲げて脚を開き、自らの手で尻を掴んで持ち上げた。尻も他と同じように肉付きが良くなっている。反面、陰茎と睾丸は少し小さくなっているようだった。しかし、一番変化したのは窄まりだった。
 窄まりは縁がぷっくりと赤く盛り上がり、薄らと縦に割れている。物欲しげにパクパクと開閉し、香油と体液が混じった汁が涎のように垂れていた。まるで、ダガンの剛直を食べさせてくれと言わんばかりだ。
 ダガンは急激な喉の渇きと激しい動悸に襲われた。理性は霧散し、剛直が一気に熱く重くなる。

「……どんな風に触って、喘いだんだ?ルナルシオン……俺に見せてくれ」

 ダガンは命じ、自らの服を脱ぎ捨て膝立ちになり、すでに反り返った自らの剛直を掴む。

「うん……見て……」

ルナルシオンは、ダガンの身体に熱っぽい眼差しを送りながら自慰を始める。細い指が、見せつけるように胸を揉んで乳首を摘む。もう片手の指が二本、窄まりに入って、いや、飲み込まれていく。

「あっ……ダガ……ンッ……!あぁっ!あっ!ひぃいっ!」

 腰をくねらせ悶える様に、ダガンの剛直は限界を迎えた。ダガンは衝動に突き動かされるまま、荒っぽく自分の剛直を扱き、ルナルシオンの身体にかかるように射精した。

「あっ!熱っ!……ぁっ……っ!」

 濃い精液がルナルシオンの白金の髪、恍惚とした顔、滑らかな白い肌を汚す。ダガンは自らの理性の悲鳴を遠くで聞いた。が、無視した。片手でルナルシオンの身体を起こし、頭を掴んで剛直を突きつける。精液まみれの尖った亀頭が柔い頬を擦る。ルナルシオンは躊躇ちゅうちょなく口を開き、たっぷり出してなお芯を残した剛直を咥えた。
 ちゅうちゅうと鈴口が吸い上げられ、赤い舌が亀頭を舐める。再び剛直が育つまであっという間だった。充分に張り詰めた剛直を抜き取り、ルナルシオンの頭を撫でてやる。

「いい子だ……次はどこに欲しい?どこを触られたい?」

 わかりきった問いかけに蠱惑の笑みが溢れる。ルナルシオンは再び脚を開く。芯のない陰茎が揺れて先走りをこぼしたが、ルナルシオンの手はそれを邪魔そうに退かし、窄まりの縁を広げて誘惑した。

「ここ……さみしかった……ダガンの……で……うめて……あんっ!」

 亀頭を窄まりに当てると、ぷっくりした縁が吸い付いた。すっかり性器として育った場所をぐりぐりと擦ってやる。
 ダガンは荒い息を吐きながら問うた。

「何処に、何が欲しい?どうされたい?お前の望みを話せ。ルナルシオン」

「あっ……!やっ……ぁ……んんっ!……はぁ……ダガンの、おっきいの……おしりに……ください……」

「大きい何をだ?尻のどこにどうしたらいい?……どう言うかぐらいは知っているだろう?」

「あっ……!そ、そんな……は、はしたない……!」

 それまでの奔放ほんぽうさが嘘のように恥じらう。ルナルシオンは基本的に上品な言葉しか使わないからだろう。しかしダガンは許さなかった。亀頭で窄まりの縁を抉りながら耳元でささやく。

「俺に教えてくれないのか?ルナルシオン……」

 優しく追い詰める声に悲鳴混じりの声が上がった。

「わ、わたしの、おしりの……あな、に……き、きみの……おっきい……お、おちんちんいれてください……!……ひあああっ!」

 ダガンは一気に腰をすすめ、窄まりを割り開き熱く熟れた肉壁を味わった。最後に繋がった時より、はるかにすんなりと入っていく。
「ひぃっ……!ひあぁっ……!」

 ガクガクと痙攣するルナルシオンをじっくりと見つめながら、逃がさないよう手と手を絡める。縋りつくように握り返されるのに、胸が熱くなる。
 剛直は後もう少しで根元まで入るが、熱い肉壁にしゃぶられて限界が近い。

「ルナルシオン……はぁっ……は……!」

 ダガンは熱い息を吐き、息も絶え絶えに囁いた。

「……いいこだ……すごいな、ルナルシオン……もうこんな……こんなに、みだらな……からだに……おれが……かえた……」

「だって……すきだから……ダガンが」

 金色の目から涙がこぼれる。
 言葉は出てこない。自分の全てを受け入れる存在が愛しくてたまらない。

「さっき……あれに……みられて……やだった。さわられたくない……ダガンだけ……こんなこと……」

 繋いだ手に力が入らなくなった。解放されたルナルシオンの手のひらがダガンの頬を包み、溢れる涙を受け止める。

「だから……なにをしても……だいじょうぶだよ」

 ダガンは泣きながらルナルシオンの身体を強く抱きしめ、剛直を根元まで捻じ込んで射精した。
 ルナルシオンは悲鳴じみた嬌声を上げながら、ダガンの全てを受け入れたのだった。

◆◆◆◆◆

本編最終話まで残り三話です。明日、三回連続更新して完結します。
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