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蜜月の日々と宴の支度
宴の支度【5】*
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ルナルシオンは護衛騎士に目配せし、立ち上がった。意を汲んだ護衛騎士がカタストロを入り口から下がらせる。
「ええい!離せ下郎が!」
ルナルシオンは足早に東屋から出た。一刻も早くバルドレッドとスカイレッドに報告し、ギリク王国へ抗議文を送らねばならない。
「ルナルシオン殿下!殿下はなにか思い違いをされています!私は聖女クレメンディーナの末裔にしてギリク王国が王弟!私こそが貴方様に相応しいのは自明ではございませんか!それに私は!十年前のあの日からずっと貴方を想っていたのですよ!」
ルナルシオンは無視し、去った。
その後すぐ、ルナルシオンはバルドレッドとスカイレッドに報告した。
「あのクソガキ!ぶっ飛ばしてやる!そのままギリクにカチコミじゃ……ぶべあっ!」
バルドレッドは怒りのままカタストロを殴りに行こうとしたが、スカイレッドの足払いでぶっ飛んで壁に埋まった。
「陛下、お気持ちはわかりますが、一人で突っ走ってはなりません。何度も諫言されているでしょう」
第一王子スカイレッド・ローゼラント。歳は二十六歳、白金の髪と緑色の目を持つ柔和な顔立ちの王太子だ。彼は眉を下げ、ルナルシオンの手にそっと触れた。あたたかさにホッとする。この四歳上の兄を、ルナルシオンは心から信頼し敬愛している。
「ルナルシオンには苦労をかけたね。後は私に任せて欲しい」
ルナルシオンは頷き、月花離宮に帰った。
執事たちはあたたかく迎えてくれる。癒されたが、同時にダガンが居ない事実を突きつけられる思いだった。夕食も食べずに寝室に篭った。心はもちろん、身体が切なくて仕方なかったのだ。
日々、ダガンへの飢餓感は抱いていた。身を慰めない日の方が少ないほどだ。しかし、今夜の衝動の激しさは筆舌に尽くし難かった。
「ダガン……早く帰って来て……」
ルナルシオンは服を脱ぎ、首飾りだけを身につけた状態でベッドに身を横たえた。衝動のまま我が身を愛撫する。飢えた肌は、少し指で触れただけで汗ばんで快感を拾った。魔術ランプの薄明かりの中、白い身体が艶かしく浮かぶ。
「あっ……ダガン……!」
片手で乳首を摘み、もう片手で陰茎を扱いた。乳首からは痺れるような快感が走るが、陰茎の反応は鈍い。どんなに扱いても甘勃ちのまま育たなかった。ダガンと最後に抱き合った夜から日増しに反応が鈍くなっている。たっぷり注がれた精液のためだろう。
代わりに、窄まりがひどく疼く。
「やっぱり……こっちじゃなきゃ……」
指に香油をたっぷりまとわせ、ダガンがそうしたように自分の尻を揉む。窄まりが物欲しそうにヒクつき、肉壁が期待でうごめく。
「んっ……きもちぃ……」
片手で乳首をいじり、陰茎をシーツに擦りつけつつ窄まりに指を入れる。ダガンより一回り細い指が二本、あっさりと入っていく。ルナルシオンは愛しい夫の指を思い浮かべ、動かした。
「あぁっ!好きっ!ダガン好き……っ!」
狂おしい快感が生まれる場所を抉る。瞬間、頭の中が白くなった。意識はそのまま、射精のない快楽の波にさらわれていく。ルナルシオンはしばし、荒い息を吐きながら快楽の波に浸っていた。
突然、声がかけられるまで。
「なんと淫らな……」
声の主はカタストロだった。ベッドの上に乗り上げ、血走った目でルナルシオンを凝視している。
「ええい!離せ下郎が!」
ルナルシオンは足早に東屋から出た。一刻も早くバルドレッドとスカイレッドに報告し、ギリク王国へ抗議文を送らねばならない。
「ルナルシオン殿下!殿下はなにか思い違いをされています!私は聖女クレメンディーナの末裔にしてギリク王国が王弟!私こそが貴方様に相応しいのは自明ではございませんか!それに私は!十年前のあの日からずっと貴方を想っていたのですよ!」
ルナルシオンは無視し、去った。
その後すぐ、ルナルシオンはバルドレッドとスカイレッドに報告した。
「あのクソガキ!ぶっ飛ばしてやる!そのままギリクにカチコミじゃ……ぶべあっ!」
バルドレッドは怒りのままカタストロを殴りに行こうとしたが、スカイレッドの足払いでぶっ飛んで壁に埋まった。
「陛下、お気持ちはわかりますが、一人で突っ走ってはなりません。何度も諫言されているでしょう」
第一王子スカイレッド・ローゼラント。歳は二十六歳、白金の髪と緑色の目を持つ柔和な顔立ちの王太子だ。彼は眉を下げ、ルナルシオンの手にそっと触れた。あたたかさにホッとする。この四歳上の兄を、ルナルシオンは心から信頼し敬愛している。
「ルナルシオンには苦労をかけたね。後は私に任せて欲しい」
ルナルシオンは頷き、月花離宮に帰った。
執事たちはあたたかく迎えてくれる。癒されたが、同時にダガンが居ない事実を突きつけられる思いだった。夕食も食べずに寝室に篭った。心はもちろん、身体が切なくて仕方なかったのだ。
日々、ダガンへの飢餓感は抱いていた。身を慰めない日の方が少ないほどだ。しかし、今夜の衝動の激しさは筆舌に尽くし難かった。
「ダガン……早く帰って来て……」
ルナルシオンは服を脱ぎ、首飾りだけを身につけた状態でベッドに身を横たえた。衝動のまま我が身を愛撫する。飢えた肌は、少し指で触れただけで汗ばんで快感を拾った。魔術ランプの薄明かりの中、白い身体が艶かしく浮かぶ。
「あっ……ダガン……!」
片手で乳首を摘み、もう片手で陰茎を扱いた。乳首からは痺れるような快感が走るが、陰茎の反応は鈍い。どんなに扱いても甘勃ちのまま育たなかった。ダガンと最後に抱き合った夜から日増しに反応が鈍くなっている。たっぷり注がれた精液のためだろう。
代わりに、窄まりがひどく疼く。
「やっぱり……こっちじゃなきゃ……」
指に香油をたっぷりまとわせ、ダガンがそうしたように自分の尻を揉む。窄まりが物欲しそうにヒクつき、肉壁が期待でうごめく。
「んっ……きもちぃ……」
片手で乳首をいじり、陰茎をシーツに擦りつけつつ窄まりに指を入れる。ダガンより一回り細い指が二本、あっさりと入っていく。ルナルシオンは愛しい夫の指を思い浮かべ、動かした。
「あぁっ!好きっ!ダガン好き……っ!」
狂おしい快感が生まれる場所を抉る。瞬間、頭の中が白くなった。意識はそのまま、射精のない快楽の波にさらわれていく。ルナルシオンはしばし、荒い息を吐きながら快楽の波に浸っていた。
突然、声がかけられるまで。
「なんと淫らな……」
声の主はカタストロだった。ベッドの上に乗り上げ、血走った目でルナルシオンを凝視している。
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