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アサとリアの過去編

あたたかいね

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ライ アーガイル 年齢は35歳
趣味は色々とあるみたいで、仕事は裏関係
で、だけど…… ライさんは私達姉妹の為に
寝ずに頑張ってくれた……。

「お前らな…… 世間様にお礼が言えないのを
お前らの生まれた故郷のせいなんかにするな
よ…… お前らと同じ貧民街で育って、悪に
なった奴らもいるがな…… 良いやつもいる
世間に否定されていたぶんを必死に抗って
肯定してやろうとしている奴もいるんだ 」

ライさんは色々な事を教えてくれたよね
生きる強さとか、悲しさとか、楽しさも……
全部ライさんのお陰

「私は絶対に信用しない、この男だって
絶対私を見捨てる 」

「そうかな? 」

「リアは信用すんのかよ…… いままで
されてきた事 忘れたのかよ!! 」

お姉ちゃんは、嫌でも信用しなかった
いままでのこともあるし、また裏切られた
時の絶望をもう味わいたく無いんだよね

「うん…… 信じてる……  」

「なんで、そんな簡単に信用出来るんだよ
リア!! 大人は皆んな私達の事を…… 」

そう、私達は憎まれる存在、私達は要らない
いない方が世のため、人のため…… そう
言われ続けた

「お姉ちゃん…… 感じなかった? あの人
の怒りには愛情があったんだよ 」

「リア私達には愛情なんてわからないよ 」

「わかるよ…… だって優しかったんだもん
私は信じる あの人を 」 

そう、リアは言うと、真っ直ぐにライね
所へ向かって行った

「リア ダメ…… また私達 裏切られちゃう
またボロ雑巾見たいに捨てられる 」

「お姉ちゃん ボロ雑巾だって、使えば
何回でも使えるし、縫い直せばまた綺麗に
なるんだよ!! 」

「縫い直せる?私達みたいな貧民街
の子でも…… 」

お姉ちゃん信じてもいいんだよ?
この人はいままでの人達とは違うんだから

「うん!! 」

そして、リアはライに名前を聞いた


「あーの お名前は? 」

「ライ アーガイル だ!! 」

「素敵です 」

「そうか? 」

ライさんはいつも笑ってた、どんな時も
そして、ライさんはアサを抱っこした

「ちょっと…… なにすんの!! 」

「抱っこだよ!! 」

「バカッ…… やめなさい 」

「バカだと!! お仕置きだ 」

やっぱり…… 殴られる……と思った瞬間

「お仕置きとして、俺と一緒に暮らせ
お前らの親は俺だ!! アサとリア!! 」

え? ウソ!? 
ライさんの顔はニッコリと笑っていた

ねぇお姉ちゃん ライさんと一緒なら
いままでの辛かった事全部忘れられそう
じゃない? 私はそんな気がする

「うん!! 」

「…… 」

そう言うと、ライは二人の手を握り
一緒に歩いて行った

「おれんちにこい!! 」 

あたたかいね…… お姉ちゃん……。

私は涙を流し、うんと頷いた、そして
歩いて、歩いて、私達はこのいまの生きる
と言う素晴らしい時間を満喫する事にした

家に着き、ライは家の中を少し掃除した

「ちょっと待ってろ 」

そして、ライは掃除したあと、私達を
リビングに案内する

「ライ おじさん の 家 大きいね 」

「おじさんと呼ぶな! おれはまだ30代だ」

「おじさんじゃん 」


ねぇ?リア貴方はきっと…… 後悔する
そして、思うの…… もう誰も信用しないと
このライとかって男も私達を売春宿にでも
売るんだ…… そしたら金になる、儲けに
なる。

「あーそうだ! なら ライと呼べ 」

「まさかの呼び捨て 」

「いいよ!呼び捨てで 」

ライはニッコリと笑い、リアの頭を撫でる
そうすると、リアの後ろで悲しそうに立っ
てるアサをライは抱き締めた

「元気かー!! 元気さえあれば、人は
どうとでもなる!!まずは元気が一番 」

「…… やめて 痛い 」

信用出来ない、いままで裏切られ続けた
そんな…… すぐになんてのは無理だよな
氷は徐々に溶かしていって方が美味いからな
アサと言う彼女も心を溶かしていけば……
きっと、いまの時間って奴を楽しめるはず。

そして、ライはアサの耳元で

「いまは信用しなくていい……これからを
楽しく見ててくれ 」

何をいってんの…… 楽しい?これから?
私達は未来を嫌ってた、どうせ生きていても
苦しいだけなんだから……。

「…… 」

ライはアサから一旦離れ、キッチンの方へ
向かった

「まぁ…… 美味いモン食えば なんとか
なるべ!! 」

落胆すぎる思考、下劣で忌々しい
こんな奴の何処を信用しろって言うの?
リアも馬鹿……。

「やったー!! 」

「何が食いたい? 」

そう言うと、リアは悲しそうな表情をして

「ごめんなさい…… わかんないです 」

「なにがだ? 」

「料理とか、私達はいつも、物盗りばかり
してたから…… 全然わかんなくて 」

嘘だろ…… こんな小さな子どもが料理の
一つ分からないなんて…… おかしい、普通
の小さな子どもならハンバーグの一つでも
言うのに……。

そう、思うとライは心が痛くなり、涙を
ボロボロと流した

「ぅぅ…… ぁぁ わかった 美味い料理
作るからぁぁ…… そこにいろ 」

二人は沈黙と化した

「…… 」

「…… 」
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