ヤンデレの妹がマジで俺に懐きすぎてだるい。

クロエ マトエ

文字の大きさ
上 下
89 / 91
最終決戦編

夜は明けない

しおりを挟む
玉城が高城の眼前に現れた、シロを倒した
と思ったら今度それを圧倒的に上回る強敵
で、勝つ可能性が限り無く低い。

玉城は威風堂々と高城を睨み付けながらも
笑顔でだが怖さが入り混じったそんな
例えようがない表情をしていた。

「…… 」

玉城はニヤっとして。

「勝てないよお前は」

高城は睨まれながらも、更に睨み返すように。

「いや、もう負けない…… 」

「そんな言葉はな勝者だけが全てなのよ
お前にまだそれを言う権利はないよ」

「あーうるせーな!勝てさえすれば
いいんだろ?ルールは単純だろ?」

「私もルールが単純じゃなきゃ困る
覚えるのが面倒臭いからね」

そして、高城は近づいた、一歩と一歩と
玉城に近づき、先制パンチを決めた。

「先行を取られたか」
と、玉城はあっさりと高城の拳をかわした、
そして、玉城はカウンターの如く回し蹴りを
高城の腰に決め込もうとする。

「……あぶねーな」

高城はギリギリに避ける、ほんの一瞬の
隙間を狙ってコンマ1秒でも見逃せば
直撃してしまう。

「今のよく避けられたね?褒めてあげるよ
高城」

怖い目だな、威圧感しか漂わないほどに。

「上から目線だな随分と」

そして、高城は避けながらもしっかりと
拳を低く構えて、そして腰辺りに一撃を
決める、身体の中の空気が抜けるように。

「弱気か?」

「いや、これでも多少なりは全力なん
だぜ」

「へー」

そしたら、玉城が足を高らかに上げて
首元に向けて回し蹴りをする、そうすると
高城の首元に直撃はするがその流れのままに
玉城の足を手で掴み、そしてそのまま膝に
肘打ちをして骨を折ろうとするが

「遅いんだわスピードが」

あっさりと手から足が離れ、そして反対の
足が高城の顔面に決まり高城は後方にぶっ飛んでしまう。

「あー強いな…… 」

__

__

マルセスの重たい拳が木山の腹を狙い撃ちにする、そして木山は血反吐を吐き散らし
ながらも立ち上がる。

「まだお前は立つんだな」

木山はフラフラになっても、そこにいる
ターゲットのマルセスだけを絶対に殺す
と言う目を向けた、殺意だけは一丁前に。

「勝たないと…… 」

「だからさ、木山お前は俺には勝てないよ
いや、まだもしかしてお兄ちゃん呼びが
いいかな?」

「ふざけろ!お前クソ気持ち悪い声で
お兄ちゃんなんて呼ばれた日には吐き気が
催してしまう」

「まだまだお前の口だけは一丁前だな」

マルセスの顔に殴りを決め込もうとする、
唐突に、だがあっさりとその手首ごと
マルセスは反対に曲げて折ってしまう。

「ああああああああああ」

あまりの痛さに倒れ込んでしまう木山。

「そして、木山はお前は死ぬ」

倒れ込んだ木山にマルセスは顔面を
踏み潰してやろうかの勢いで決めよう
とするが、ギリギリになりながらも
木山は転がりながら避ける。

「小蝿みたいにうぜーなお前は!」

「小蝿でもまだ生きてる空を飛んでる
僕よりもよっぽどいいよ」

「…… 」

マルセスは無言で何回も顔を踏み潰そう
とする、そして木山は右左に曲がりながらも
避ける。

「この戦いも飽きたよ木山ァ!!」

「飽きたもなんもどっちかが死ぬまでは
終わらないんだろ?」

「じゃあ死ねやあああああ」

マルセスは木山の顔面を強く踏み潰そう
とするが、その足を木山は手で抑え、
そのまま前に押すように突き放して

「…… 」

倒れ込んだマルセスに何の躊躇いも無く
膝蹴りを顔面に決め込む。

「あ~痛いな~木山ァ~」

軽々しく言う、痛くもないように。

「マジで何なんだよこの強さは」

「隊長クラスだからな俺は!」

マルセスの足技が木山の肩に決め込もう
とするが、木山は避ける。

「まだ避けれる力があったのか」

「ギリギリあるかな……」

そして、後ろに下がりながら避けた木山は
一瞬だけ愛衣の顔を見た、愛衣の目からは
涙が顎元から流れ落ちていった。

愛衣は行かないでと訴えてかけているよう
にも見えたんだ、だけども僕はそれを
振り切ってしまったんだ。

「マルセス来いこの野郎!!」

突っぱねろ!前に進めこの足!
挫けたら終わりだ、何にもかもが
終わってしまう。

本気を出してもそれ以上の力で打ち砕かれ
てしまう、どうしたら勝てる?
どうすればいい、何をしたら勝てる?
もう、無理なのか、だけど挫けたら終わり
ってのだけは分かる、随分と簡単な話だ。

「イキリ散らかすな!カスがああああ!」

そして、マルセスは木山の方に走っていき
右ストレート左ストレートを交互に決める。

そして、木山は肘を上げてストレートを
受け流しながら、木山もマルセスに
ストレートを決め込む。

お互いがお互いのストレートを肘を立て
ながらもそして避けながらも倒れないように
踏ん張るように木山はねばっていた。


「マルセスーーーーー!!!!!」

「木山ァァァァァァァァ」

そして、互いの拳が互いの頬に決まった
フラフラになりながらも意志だけは曲げない
木山、そして、それを踏み砕こうとする
マルセス。

__

__
 
ガイアナがニヤっと笑い、その木山とマルセスの戦いを見て。

「オワッタカ?」

そして、ガイアナはまた前を向いて
高城と玉城の戦いを見ていた。

「マダマダヨガアケナイネ~」
















しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話

家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。 高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。 全く勝ち目がないこの恋。 潔く諦めることにした。

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...