ヤンデレの妹がマジで俺に懐きすぎてだるい。

クロエ マトエ

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ガイアナの過去編

手が滑る

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ヒーローショーが終わると、舞台役者さん
含め、ヒーロー役や悪役などをしていた
人達との飲み会が始まった。

そして、ガイアナの眼前に居るのは
先程のヒーローショーの主人公のライガーZ
とシナイザーが、私の前に座っていた。

そして、ライガーZの役の人は、
正義のヒーローとは思えない程、酒癖や
女癖が悪く、いつも私を見て口説こうと
して来る。

「ガイアナちゃんさぁ~聴いたんだけどさ
自分から進んで悪役になったらしいじゃん
オーディションをしてた面接官の人も~
ビックリしたらしいよ~ なんで?」

私は、皆が言うには悪役にはならない
タイプの顔らしい、ライガーZと一緒に
戦うピンク的な立ち位置だったり、それか
毎回悪役に捕まるヒロインだったりと役柄
多く選べる中悪役の方に行ったのが皆が
不思議なくらいだと言う。

「私は小さい頃から、今までずっと~
ゼロ様が好きなんです……そして私の
憧れなんです!!」

そうすると、隣に居たシナイザー役の人も
同じくらいに女と酒に悪いと言う、なんか
昔はモデルとかやってたみたいだけど……
酒の席で女子高生を殴り倒したらしく、
そして、モデルの事務所は解雇になり
今ではここに至ると言う。

そして、シナイザー役の人が口を開き。

「ガイアナちゃん、やっはり可笑しいよ~
君みたいな可愛い子がさ~ 悪役志願
だなんて~ なんか誰かに弱みでも握られ
てるの?例えば黒田さんとかに」

私は、思わず
大きな声が出てしまう。

「黒田さんは!!そんな人なんかじゃあ
ありません!!!!」

そして、シナイザー役の人はガイアナ
の焦り具合と声の大きさに驚き、別の思考に
至った。

「ガイアナちゃん~もしかして黒田さん
の事好きなの?」

黒田さんは、私の憧れのゼロ様の役を
演じている人で、私が小さな頃から黒田さん
は1本でゼロ様だけを演じている大ベテラン
そして私の_永遠の憧れ_

「違ッ……/// 違いますっ!///」

ガイアナは顔を赤らめる。

「ガイアナちゃんって、ハーフ?」

「一応…… 」

「え?どこなの?」

ほぼ、純日本みたいなモンなんだよな……
海外の言葉とかわからないし、ただただ
親がイタリアってだけで、まぁ一応イタリア
の病院で生まれたけどすぐに1歳になる頃には
もう日本に居たしなぁ、困ったな、絶対に
イタリアって言ったら、なんか喋ってって
言われそうだしな。

「わかんないです」

「え?なんで」

「すぐに日本に来ちゃったからです」

「残念~」

そして、飲みも進み、2人は何故か私だけに
酒を飲め飲めと進めて来る。

もう駄目…… 頭が舌が回らない、
上手く歩けない。

その様子を見た二人は、ガイアナに喋りかけ

「大丈夫~?ガイアナちゃん?」

やばい、目がグルグル回って。

「ガイアナちゃん家どこ~?」

と、二人がガイアナに触れようとした
その時でした、後ろの方で飲んでいた
黒田さんが席を立った。

「お~!ガイアナの奴もう酔ったのか
相変わらず酒弱いな」

黒田は立ち上がると、ガイアナをおぶった。

そしたら、それを見て気に食わないのか
酒癖の悪いライガー役の人が黒田の胸ぐらを
掴み。

「おい!ガイアナ連れて何をしようって
んだ?あ?」

黒田は、ガイアナを一旦おろし、
ライガー役の人を背負い投げした。

そして、倒れたライガー役の人に
黒田は口を開き。

「ごめんなぁ~手が滑ってよ~ 」

そしたらライガーは。

「手が滑った~だぁ~?そんな事ある訳
ねぇーだろうがあああああ」

ライガー役の人の酒癖の悪さは、ここに居る
スタッフの人なら全員が知っていて
そして、その度に居酒屋を追い出されたりと
苦痛な思いをしている。

「ごめんなぁ~本当に滑ったんだって~
手汗が酷くてな~」

「あ?なんだその言い訳?お前さぁ~
悪役の分際で俺に楯突いた事どうなるかぁ~
分かってんのかぁ?」

黒田は完全に落ち込んでいた。

何故だ若者よ、お前は役だろうと
テレビに出てる正義の戦隊と同じ景色が
見れたんじゃあないのか?

なのにお前は何故……その誇りを持てない?
小さな頃誰もが正義のヒーローを見て憧れて
育った、そして、そんな憧れになれたんだ、
それなのに何故不幸を巻き散らす?

「失望させないで…… くれ 頼む 」

黒田は土下座をした、そして周りに居る
スタッフも黒田の土下座を止めようとした。

「黒田さん勘弁してください」

「黒田さんが謝る必要性なんて全く無い
ですよ!!」

そして、ライガーの役の隣に居た
シナイザー役の人が急に立ち上がり
水を土下座している黒田の頭にぶっ掛けた。

「あれれ~こんなところにゴミ箱が
あったわ~」

そして、徐々に意識がハッキリとした
ガイアナは衝撃的な光景を目にした。

自分の_永遠の憧れ_の人がただの最近
入ったばっかりな若者に土下座をし、
挙げ句の果てには水までぶっ掛けられて
いるのだから。

ガイアナはブチギレた、そしてライガー役の
人を物凄い速さで殴ろうとしたその時、
黒田が前に出てそれを顔で防いだ。

「黒……田……さんぅぅ」

「ガイアナ…… 」

黒田はガイアナの頭を撫で

「ありがとうな…… 俺の為に」

そして、ガイアナはその言葉に泣く事しか
出来なかった。

「ぅぅ…… ぅぅ」


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