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ガイアナの過去編
ガイアナって少女
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私はヒーローショーが大好きだ。
ヒーローが怪人を倒し高笑いし、そして
必ず最後は正義は裏切らないだとか勝つ
だとかって言うんだ。
バカじゃないの?
悪が根底に居るから正義が目立ち、好意を
持たれる存在になる、でも悪がもし居ない
世界ならヒーローもただの通行人だ。
そして悪は孤独だ、ヒーローを目立たせる
だけ目立たせて何も得る物など無いのに
ヒーローはそんな悪を圧倒的なまでの攻撃
で打ち砕く、打ち砕かれた悪はただその場
から去り…… 人々に非難されるだけの存在
に変貌してしまう。
だから私は__ヒーローが 大嫌いだ__
今日は、お父さんと一緒に子供向けの
ヒーローショーを見に来てる、私の眼前では
悪と正が戦い、私以外の子供達は必死に正を
応援している。
「我の名は!ライガーZ!!」
ご当地ヒーロー、全国ではまだ無名だが
私が住んでいるこの街では有名だ、そして
子供達はライガーZが大好きで、子供達の
永遠の憧れだ。
「今日という今日は!!ヨドミ団!!
お前達を一人残らずこの!!ライガーの
正義によって打ち砕く!!!」
セリフはいつもワンパターン、打ち砕くとか
正義の名の下に~だとか…… もうハッキリ
言って面白味が無い。
そして、私の大好きな……。
「ライガーZよ フッフッフッフッフッ
お前は誰一人として倒せない故に誰一人
救えない 」
ライガーZの俊敏な動き、バク転し
そして、悪役を見つめる。
「黙れ!!ゼロ!!! お前の言う通りには
決してならない!!!」
私が大好きなヨドミ団 帝王 ゼロ
世界を淀んだ物に変えようとする軍団。
私は思わず声を上げてしまった。
「ゼロ様ァァきゃああああああああ!!」
一概に言えばアイドルヲタクと変わらない
でも、当然にヒーローショーはヒーローを
応援する場であり、この勧善懲悪が正しい
この時代に悪を応援するなどという場違い者
はすぐに爪弾きの対象となる。
「何あの娘 」
「頭オカシイのかしら 」
コソコソと親達が喋り始める。
「どんな育て方したのかしらね 」
「良かったわウチの子があんな風に
育たなくて 」
大人は絶対的な何かを自分の中にある物だと
考えており、そしてそれが恰も全員が全員
そうだと身勝手な理由で決めつけ、そうしろ
と傲慢に教育的指導だとかって言って勝手な
自分の論を見せびらかす。
ゴミだ、お前達大人の指導など、ただの
__独占__だ。
「よし お前たち!! 客席から子を一人
取って来い!!そしてあの正義ヅラした
ライガーに理不尽と言う名の制裁を見せ付け
てやる!!」
そして、ゼロの指示で下っ端の戦闘員は
客席の中に入り、人質になる子を探している。
お願い神様、
私を、私を、あのゼロ様の側に、あの
カッコイイ黒い仮面と牛の角を生やし
目は赤く光り、見る者を惑わす事が出来る
フォルム、全てが煌びやかだ。
そして、神様は私のお願いを聞いたのか
戦闘員は私を捕まえてくれた。
「やめろォォ!!ゼロォォ!!その子は
関係無い、狙うなら私を狙え卑怯者!!」
私はライガーのその言葉にピキッと反応し
言葉を投げ返した。
「何が卑怯者よ!堂々と貴方の前で戦って
るじゃない、それに貴方達みたいに遠くから
攻撃してから登場なんてしないわ!!
ゼロ様は…… ゼロ様わぁぁぁ!!堂々と
下準備も何も無しで貴方達の挑みを受け入れ
てるじゃない!!!それで何が卑怯者よ!!
謝んなさい!!!」
必死の訴え、辺りは沈黙と化した、そして
ゼロはライガーに続けるようにと頷いて
サインをした。
「フッフッフッ、ならその正義とやらで
このゼロを倒してみろ」
と、ゼロが人質を解放した瞬間、小さい頃の
ガイアナは納得しなかった。
「そこで私を解放するから……いつもライガーに倒されちゃうんでしょ!!同じ失敗を
何度繰り返すのよ!!」
ゼロも困惑していた。
そして、ゼロはガイアナに耳打ちをした。
「ありがとうねお嬢ちゃん 」
そう言うと、係員がガイアナを抱き抱え
元の席へと戻した。
そして、ガイアナは喜びを隠し切れずに
興奮していた。
「今日は…… 今日は!!絶対にゼロ様が
勝つ!!」
だが、期待は大外れ。
やはりヒーローショーと言う物は必ずしも
ヒーローが悪を倒すと言うのが筋道であり
それが絶対的なシナリオである。
「ゼロよ!! この我ライガーの最終奥義
ライガー光線!!!」
舞台はフラッシュに包まれ、ゼロはその
フラッシュの中、綺麗に幕の中に消え、
そして。
「子供達よ!!安心するがいい!!
ヨドミ団の帝王ゼロは我の正義の光線により
打ち砕かれた!!これからは平和な日々が
待っているだろう!!!」
何でよ…… ゼロ様、さっきありがとうって
言ったじゃん、勝利するんじゃなかったの?
これじゃあ…… ゼロ様が可哀想。
その瞬間、舞台の後ろの方にある
バックモニターからゼロが映し出され。
「あの程度でこのヨドミ団帝王のゼロを
倒せたと観衆の前で公言したのか?フッフッ
フッフッフッハッハッハッハ!!嘆かわしい
まぁ、次を見てろ」
そう言うと、バックモニターの映像は消え。
やはり、ゼロ様は最強だ。
「おのれっ!ゼロ!!お前の思い通りには
絶対にさせないっ!!!」
と、言うとヒーローショーは終わった。
そして、ヒーローショーを見ていたお客さんは次々に退場していった。
「ゼロ様素敵!!!」
ガイアナは一人盛り上がっていた。
私は、悪役が大好きだ、ゼロ様が大好きだ。
だって、悪が居なければ絶対に、
ヒーローショーなどと言う舞台は完成しない
悪役が居ない世界など退屈な世界と同じ。
「……ゼロ様また会いに行きますね」
ヒーローが怪人を倒し高笑いし、そして
必ず最後は正義は裏切らないだとか勝つ
だとかって言うんだ。
バカじゃないの?
悪が根底に居るから正義が目立ち、好意を
持たれる存在になる、でも悪がもし居ない
世界ならヒーローもただの通行人だ。
そして悪は孤独だ、ヒーローを目立たせる
だけ目立たせて何も得る物など無いのに
ヒーローはそんな悪を圧倒的なまでの攻撃
で打ち砕く、打ち砕かれた悪はただその場
から去り…… 人々に非難されるだけの存在
に変貌してしまう。
だから私は__ヒーローが 大嫌いだ__
今日は、お父さんと一緒に子供向けの
ヒーローショーを見に来てる、私の眼前では
悪と正が戦い、私以外の子供達は必死に正を
応援している。
「我の名は!ライガーZ!!」
ご当地ヒーロー、全国ではまだ無名だが
私が住んでいるこの街では有名だ、そして
子供達はライガーZが大好きで、子供達の
永遠の憧れだ。
「今日という今日は!!ヨドミ団!!
お前達を一人残らずこの!!ライガーの
正義によって打ち砕く!!!」
セリフはいつもワンパターン、打ち砕くとか
正義の名の下に~だとか…… もうハッキリ
言って面白味が無い。
そして、私の大好きな……。
「ライガーZよ フッフッフッフッフッ
お前は誰一人として倒せない故に誰一人
救えない 」
ライガーZの俊敏な動き、バク転し
そして、悪役を見つめる。
「黙れ!!ゼロ!!! お前の言う通りには
決してならない!!!」
私が大好きなヨドミ団 帝王 ゼロ
世界を淀んだ物に変えようとする軍団。
私は思わず声を上げてしまった。
「ゼロ様ァァきゃああああああああ!!」
一概に言えばアイドルヲタクと変わらない
でも、当然にヒーローショーはヒーローを
応援する場であり、この勧善懲悪が正しい
この時代に悪を応援するなどという場違い者
はすぐに爪弾きの対象となる。
「何あの娘 」
「頭オカシイのかしら 」
コソコソと親達が喋り始める。
「どんな育て方したのかしらね 」
「良かったわウチの子があんな風に
育たなくて 」
大人は絶対的な何かを自分の中にある物だと
考えており、そしてそれが恰も全員が全員
そうだと身勝手な理由で決めつけ、そうしろ
と傲慢に教育的指導だとかって言って勝手な
自分の論を見せびらかす。
ゴミだ、お前達大人の指導など、ただの
__独占__だ。
「よし お前たち!! 客席から子を一人
取って来い!!そしてあの正義ヅラした
ライガーに理不尽と言う名の制裁を見せ付け
てやる!!」
そして、ゼロの指示で下っ端の戦闘員は
客席の中に入り、人質になる子を探している。
お願い神様、
私を、私を、あのゼロ様の側に、あの
カッコイイ黒い仮面と牛の角を生やし
目は赤く光り、見る者を惑わす事が出来る
フォルム、全てが煌びやかだ。
そして、神様は私のお願いを聞いたのか
戦闘員は私を捕まえてくれた。
「やめろォォ!!ゼロォォ!!その子は
関係無い、狙うなら私を狙え卑怯者!!」
私はライガーのその言葉にピキッと反応し
言葉を投げ返した。
「何が卑怯者よ!堂々と貴方の前で戦って
るじゃない、それに貴方達みたいに遠くから
攻撃してから登場なんてしないわ!!
ゼロ様は…… ゼロ様わぁぁぁ!!堂々と
下準備も何も無しで貴方達の挑みを受け入れ
てるじゃない!!!それで何が卑怯者よ!!
謝んなさい!!!」
必死の訴え、辺りは沈黙と化した、そして
ゼロはライガーに続けるようにと頷いて
サインをした。
「フッフッフッ、ならその正義とやらで
このゼロを倒してみろ」
と、ゼロが人質を解放した瞬間、小さい頃の
ガイアナは納得しなかった。
「そこで私を解放するから……いつもライガーに倒されちゃうんでしょ!!同じ失敗を
何度繰り返すのよ!!」
ゼロも困惑していた。
そして、ゼロはガイアナに耳打ちをした。
「ありがとうねお嬢ちゃん 」
そう言うと、係員がガイアナを抱き抱え
元の席へと戻した。
そして、ガイアナは喜びを隠し切れずに
興奮していた。
「今日は…… 今日は!!絶対にゼロ様が
勝つ!!」
だが、期待は大外れ。
やはりヒーローショーと言う物は必ずしも
ヒーローが悪を倒すと言うのが筋道であり
それが絶対的なシナリオである。
「ゼロよ!! この我ライガーの最終奥義
ライガー光線!!!」
舞台はフラッシュに包まれ、ゼロはその
フラッシュの中、綺麗に幕の中に消え、
そして。
「子供達よ!!安心するがいい!!
ヨドミ団の帝王ゼロは我の正義の光線により
打ち砕かれた!!これからは平和な日々が
待っているだろう!!!」
何でよ…… ゼロ様、さっきありがとうって
言ったじゃん、勝利するんじゃなかったの?
これじゃあ…… ゼロ様が可哀想。
その瞬間、舞台の後ろの方にある
バックモニターからゼロが映し出され。
「あの程度でこのヨドミ団帝王のゼロを
倒せたと観衆の前で公言したのか?フッフッ
フッフッフッハッハッハッハ!!嘆かわしい
まぁ、次を見てろ」
そう言うと、バックモニターの映像は消え。
やはり、ゼロ様は最強だ。
「おのれっ!ゼロ!!お前の思い通りには
絶対にさせないっ!!!」
と、言うとヒーローショーは終わった。
そして、ヒーローショーを見ていたお客さんは次々に退場していった。
「ゼロ様素敵!!!」
ガイアナは一人盛り上がっていた。
私は、悪役が大好きだ、ゼロ様が大好きだ。
だって、悪が居なければ絶対に、
ヒーローショーなどと言う舞台は完成しない
悪役が居ない世界など退屈な世界と同じ。
「……ゼロ様また会いに行きますね」
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