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玉城とシロの過去編
突然に……
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涙が流れた、勝手に自分ではもう
会えない人って決め付けてたから……
んん…… 私って本当に誤魔化すの下手だな
だって心は、心は馬鹿正直みたいだから。
ーーーーーーーーーーーー
「玉城ちゃん?? 」
夏祭りの真っ只中、私は人目を気にせず
泣いてしまった、辺りは屋台やら祭囃子
やらで賑わっているのに、私は一人
地べたに座ってしまった。
「玉城大丈夫か?? 」
皆んなが私に近づいて来る、心配気な
顔をして、そして、私は何故か皆んなに
視線を合わせる事が出来なかった。
そして、そんな中、塩谷由奈は驚愕した
そこに居たのは紛れも無いクランクランの
金城だからだ。
そして、今日金城は
この祭りの特別ゲストとして招待されている
金城は焦り気味に
「ごめん、また後で 」
玉城はもう……
玉城はもう……。
時間が経過するのは案外早いもので、
私がここに来てから三時間が経過して
いた。
私が、私で無くなる、それぞれが
祭りを楽しんでいる中、私だけが孤高にも
何故か分からない孤独を感じていた
みんなが目の前に居るのに
何故か、上の空。
「どうしたの?元気ないみたいだけど 」
塩谷が話しかけて来た、そして私は
営業スマイルを向け
「大丈夫、平気だよ 」
そういう風に言うしか出来なかった、
だって、私でも理由がよく分からないから
解明しようとはしてみるけど、駄目、私にも
解析出来ないし、この感じいつもと違う。
祭りの提灯が月明かりと共に光り、辺りは
喜びを上げ、悲しみを忘れ
皆が一丸となって、同じ時間、同じ場所
でそれぞれがそれぞれの楽しみ方で
その日を過ごしていた。
そして、もうすぐフィナーレを飾る
クランクランの登場だ、一斉に辺りは
騒ぎ始め、そこは祭りでは無く、ライブ会場
と化した。
「すごい…… 」
光溢れるステージ、ライトがそれぞれの
役目を果たし、照明は盛り上げには
ピッタリと言うくらいに
歓喜一択だった。
「それぞれ~僕等の終わらない
hey hey!! パーティーナイト♪ 」
「シン様 愛してる~きゃあああああ 」
私の眼前には、歌って踊る金城君の姿が
映っていた、それ以外は何も見えない、
何も聞こえない。
ただ、そこに立ってるのは私の知らない
世界で活躍している金城と言う男、それに
魅了されるように、そこに居る祭り客は
ライブと一体化した。
「夜の街に~出掛けよう~今宵は
僕等の終わらない!hey!hey! パーティー
ナイト~♪ 」
「シン様~ きゃああああああ 」
私も一体化した。
そして、全員がアイドル好きとは限らない
そこに居た仲間達は、皆帰って行った。
「今日は来てくれて、ありがとう 」
私はふと、我に返った。
「今日はこれで終わり! またね! 」
そして、ライブが終わり
金城君は、私に近づいた。
「玉城ちゃん俺のライブどうだった? 」
間が空く、空き続ける、早く話したいのに
上手く口が動かない。
「よ…… よかった……よ 」
駄目、全然言えない
頭の中ではスムーズに言えるのに
こうして、目の前に立たれると、頭の中が
真っ白になる。
さっきまであんなに、シン様、シン様って
叫んでたのに、場の盛り上がりってのは
すごいな、一時的な物なのに
全てを忘れられる。
「玉城ちゃんに褒められるなら、今日の
ライブ大成功だね 」
どうする、どうする、伝える?
え?何?
答え?
わかってる?
わかってる……?
「素敵な人と巡り合いますように 」
ふと、中学校入学式の日の事を思い出した
私、素敵な人と巡り合いたかった、だけど
私は中学でイジメに合って、その夢は
潰されてしまった。
私の人生って山ばかりだな。
「玉城ちゃんどうしたの? 」
私、本当にどうしちゃったのだろう。
やだ、なんかおかしい、私は何にも
わかんなくて、この場所にいると、
胸が苦しい、だから、私は逃げた、走った
側から見たら変な女に見えるかも
しれないけど、なんなのこの気持ち。
いままでとは違う感情、心。
玉城は金城の眼前から消えようと
走った、その時、金城も走り、私のポケット
になにかをいれた、でも、私はそんな事
気にもしないで無我夢中に走った、
盲目、何も見えない、そんな中、ただ
見えるのは街灯の明かりのみ。
「はぁ…… はぁ…… 」
走って息切れしたのか、玉城は
少し行った場所で、止まり
呼吸を整えた。
「玉城 」
誰か呼ぶ声が聞こえた、そして眼前を
見ると、そこには誠が立っていた。
「誠君……? 」
見ると、誠は怒っていたと言うか
不安気な表情をしていた。
薄っすら照らす、夜の街灯、その下に
誠は腕を組み立っていた、そして
玉城は静かに呼吸を整えた。
「お前、金城の事好きなのか? 」
「好きと言うか、ファンかな……? 」
クランクランの金城シンは、国民的アイドル
それをわかっていないかの発言
まるで、私が金城を異性として、恋愛
として見ているかのような発言。
「嘘つくなよ…… 」
「え? 」
「嘘をつくなって言ってんだよ 」
誠君は何が言いたいの?
私が、仮に金城君を恋愛として見てたら
何が悪いの?
何をイラつかせる事になるの?
「仮にもし、そうだとして 誠君に
なんか関係あるの? 」
そう、関係ない。
誠は唇を引き締め、視線を合わせ
一呼吸し。
「玉城の事が、俺は好きだ 友達だとか
そんな理由じゃなくて、一緒に居たい
って意味だ!! 」
会えない人って決め付けてたから……
んん…… 私って本当に誤魔化すの下手だな
だって心は、心は馬鹿正直みたいだから。
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「玉城ちゃん?? 」
夏祭りの真っ只中、私は人目を気にせず
泣いてしまった、辺りは屋台やら祭囃子
やらで賑わっているのに、私は一人
地べたに座ってしまった。
「玉城大丈夫か?? 」
皆んなが私に近づいて来る、心配気な
顔をして、そして、私は何故か皆んなに
視線を合わせる事が出来なかった。
そして、そんな中、塩谷由奈は驚愕した
そこに居たのは紛れも無いクランクランの
金城だからだ。
そして、今日金城は
この祭りの特別ゲストとして招待されている
金城は焦り気味に
「ごめん、また後で 」
玉城はもう……
玉城はもう……。
時間が経過するのは案外早いもので、
私がここに来てから三時間が経過して
いた。
私が、私で無くなる、それぞれが
祭りを楽しんでいる中、私だけが孤高にも
何故か分からない孤独を感じていた
みんなが目の前に居るのに
何故か、上の空。
「どうしたの?元気ないみたいだけど 」
塩谷が話しかけて来た、そして私は
営業スマイルを向け
「大丈夫、平気だよ 」
そういう風に言うしか出来なかった、
だって、私でも理由がよく分からないから
解明しようとはしてみるけど、駄目、私にも
解析出来ないし、この感じいつもと違う。
祭りの提灯が月明かりと共に光り、辺りは
喜びを上げ、悲しみを忘れ
皆が一丸となって、同じ時間、同じ場所
でそれぞれがそれぞれの楽しみ方で
その日を過ごしていた。
そして、もうすぐフィナーレを飾る
クランクランの登場だ、一斉に辺りは
騒ぎ始め、そこは祭りでは無く、ライブ会場
と化した。
「すごい…… 」
光溢れるステージ、ライトがそれぞれの
役目を果たし、照明は盛り上げには
ピッタリと言うくらいに
歓喜一択だった。
「それぞれ~僕等の終わらない
hey hey!! パーティーナイト♪ 」
「シン様 愛してる~きゃあああああ 」
私の眼前には、歌って踊る金城君の姿が
映っていた、それ以外は何も見えない、
何も聞こえない。
ただ、そこに立ってるのは私の知らない
世界で活躍している金城と言う男、それに
魅了されるように、そこに居る祭り客は
ライブと一体化した。
「夜の街に~出掛けよう~今宵は
僕等の終わらない!hey!hey! パーティー
ナイト~♪ 」
「シン様~ きゃああああああ 」
私も一体化した。
そして、全員がアイドル好きとは限らない
そこに居た仲間達は、皆帰って行った。
「今日は来てくれて、ありがとう 」
私はふと、我に返った。
「今日はこれで終わり! またね! 」
そして、ライブが終わり
金城君は、私に近づいた。
「玉城ちゃん俺のライブどうだった? 」
間が空く、空き続ける、早く話したいのに
上手く口が動かない。
「よ…… よかった……よ 」
駄目、全然言えない
頭の中ではスムーズに言えるのに
こうして、目の前に立たれると、頭の中が
真っ白になる。
さっきまであんなに、シン様、シン様って
叫んでたのに、場の盛り上がりってのは
すごいな、一時的な物なのに
全てを忘れられる。
「玉城ちゃんに褒められるなら、今日の
ライブ大成功だね 」
どうする、どうする、伝える?
え?何?
答え?
わかってる?
わかってる……?
「素敵な人と巡り合いますように 」
ふと、中学校入学式の日の事を思い出した
私、素敵な人と巡り合いたかった、だけど
私は中学でイジメに合って、その夢は
潰されてしまった。
私の人生って山ばかりだな。
「玉城ちゃんどうしたの? 」
私、本当にどうしちゃったのだろう。
やだ、なんかおかしい、私は何にも
わかんなくて、この場所にいると、
胸が苦しい、だから、私は逃げた、走った
側から見たら変な女に見えるかも
しれないけど、なんなのこの気持ち。
いままでとは違う感情、心。
玉城は金城の眼前から消えようと
走った、その時、金城も走り、私のポケット
になにかをいれた、でも、私はそんな事
気にもしないで無我夢中に走った、
盲目、何も見えない、そんな中、ただ
見えるのは街灯の明かりのみ。
「はぁ…… はぁ…… 」
走って息切れしたのか、玉城は
少し行った場所で、止まり
呼吸を整えた。
「玉城 」
誰か呼ぶ声が聞こえた、そして眼前を
見ると、そこには誠が立っていた。
「誠君……? 」
見ると、誠は怒っていたと言うか
不安気な表情をしていた。
薄っすら照らす、夜の街灯、その下に
誠は腕を組み立っていた、そして
玉城は静かに呼吸を整えた。
「お前、金城の事好きなのか? 」
「好きと言うか、ファンかな……? 」
クランクランの金城シンは、国民的アイドル
それをわかっていないかの発言
まるで、私が金城を異性として、恋愛
として見ているかのような発言。
「嘘つくなよ…… 」
「え? 」
「嘘をつくなって言ってんだよ 」
誠君は何が言いたいの?
私が、仮に金城君を恋愛として見てたら
何が悪いの?
何をイラつかせる事になるの?
「仮にもし、そうだとして 誠君に
なんか関係あるの? 」
そう、関係ない。
誠は唇を引き締め、視線を合わせ
一呼吸し。
「玉城の事が、俺は好きだ 友達だとか
そんな理由じゃなくて、一緒に居たい
って意味だ!! 」
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