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もう一つの物語編
願うならもう一度あの頃に
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足枷、ロープ。
「さっさっと吐けよ 」
「俺が、親友を売るわけねぇだろバーカ 」
強気な態度を取るしかない、泣き叫んだ
って助かる保証など何処にも無いのだから
だったら、最後の最後まで死ぬ気でいよう。
見渡せば、淀み切った空気
廃工場、錆びた匂いが鼻につく。
「すごい度胸だな、その度胸か、虚勢かは
知らないがゴミ程度の度胸ならそんなのは
ただの弱さを晒してるのと同じだ 」
度胸を張っていたい
それは誰しもの心に小さく宿っているの
だろう。
「お兄ちゃんいまの電話なんだったの? 」
「わかんね 」
さっきの電話は確かに、司からの電話
だった、なのに聞こえてくるのは何かの
叫び声。
「お兄ちゃん怖い 」
いつも怖がらせてばかりだ、こんなの
本当に、僕自身が兄と呼べれる存在になって
いるのだろうか?
不安は募るばかりだ。
「大丈夫だよ…… 必ず僕が守ってやるから
な!! 」
どの口が言ってんだ?
きもち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い
気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い。
「本当? 」
小さなその身体は、あまりにも愛らしく
そっと押してしまったなら、きっと雪と
同等に柔らかく溶けてしまうのだろう。
「あぁ …… 」
あの時、愛衣を助けて居たなら
今以上に素晴らしい関係になれていたの
か? それは分からない。
「本当に強情な方だ、どうしても
吐かないのですか? ? 」
「俺は友達は、死んでも売らねえええ! 」
「威勢だけは買いますよ 」
司は必死に売らないと言っている、だが
人間自分の為に犠牲になる存在など
いるのだろうか、そして、ある言葉がある。
本当の地獄とは
他人の事である。
「だからよ~ さっさっと吐いて
楽になってよ~ 」
吐けば楽だ、だが司はそんな犠牲の
上で生きている人生など御免だ。
もし、願いが叶うなら、あんだけ
笑い合ってたあの日々に戻りたい。
「腕を切ろうが!!肉を削ろうが
俺は絶対に!!!!親友は売らねェ!!」
血反吐を吐きながら訴える司
それを見つめる
「お望み通りにだるまにしてあげるよ 」
こいつら、もしかして、
G連合か……意識が朦朧としてきた、
多分そうだ、こんな残忍な殺し方、そして
腕にはGの刺青、あぁ間違いねぇな。
「きっと、きっと、お前だけは
守るからな 木山 」
チェンソーの音が廃工場内に響く。
大丈夫、俺はお前のせいで
死んだんじゃない、俺は俺が殺したんだ
だから、不安になんなよ、木山
お前には妹が居るんだからな。
「やっぱり司なのか…… 」
木山は電話を掛け直すが、繋がらない
何度も何度もかけたが繋がらない。
木山、お前ともっと遊びたかった
お前の妹と、俺の彼女でダブルデート
でもしたかったな。
色々と駆け巡る脳内に、そして
チェンソーが自分の腕に向けられた。
「やれるモンなら、やってみろ!! 」
「素敵な度胸です!お見事! 」
チェンソーを振り下ろした、そして
腕とは案外脆く、柔らかい、そして
骨が削れて行く、その痛みは尋常では
無いのだろう。
「うっううううああああああああああああ
ああああああああああ 」
どうした?
司、何で電話に出ない、僕が電話しなくても
いつも電話に出る癖に。
「叫び声が脳にまで響いてくるこの
感じ、まさに、まさに!!これはああああ
ああああ! アッ! アッ! 快感!!」
見るも無残な姿へと変わって行く。
木山、悪りぃ
彼女が寂しがってる、もう逝くわ
じゃあな。
そう頭に思うと、司は死んだ。
片腕が切り落とされる手前で。
「おやおや、もう死んじゃいました?
あららご愁傷様デス 」
そして、司の死体は、その後チェンソー
でバラバラにした後、近隣住民から
異臭すると言う事を受け、警察は篠原司
の死体を発見した。
「お兄ちゃんお腹すいた 」
そう呼ぶ愛衣、だが兄は返事しない
そして、兄は何故がテレビを見て泣いていた
「バラバラで発見された遺体、名前は
篠原司さん 年齢は不明です、警察関係者
は引き続き事件を捜索するそうです」
涙が溢れた、砂漠にでも行けば
この涙は枯れてくれるのだろうか。
「司……ぅぅ、司ぅぅ…… 」
「すいません!今入りました!
腕にはGの刺青が入っていたと言う事が
わかりました 」
G? G連合?
あいつらか司を地獄に突き落としたのは。
司、頑張ったな、辛かったな。
そして、報道の嵐は止まらなかった、
後の話になるが、司の彼女さんも
バラバラ死体として廃工場の中の一室に
隠されていた。
カップルが猟奇殺人にあった、と言う。
だが、犯人は捕まらなかった。
そして、司が亡くなってから
一年の月日が経過した。
僕は、今司の墓の前にいる。
もしも、願いが叶うなら、
司と一緒に遊んでいたあの頃に
戻りたい。
「さっさっと吐けよ 」
「俺が、親友を売るわけねぇだろバーカ 」
強気な態度を取るしかない、泣き叫んだ
って助かる保証など何処にも無いのだから
だったら、最後の最後まで死ぬ気でいよう。
見渡せば、淀み切った空気
廃工場、錆びた匂いが鼻につく。
「すごい度胸だな、その度胸か、虚勢かは
知らないがゴミ程度の度胸ならそんなのは
ただの弱さを晒してるのと同じだ 」
度胸を張っていたい
それは誰しもの心に小さく宿っているの
だろう。
「お兄ちゃんいまの電話なんだったの? 」
「わかんね 」
さっきの電話は確かに、司からの電話
だった、なのに聞こえてくるのは何かの
叫び声。
「お兄ちゃん怖い 」
いつも怖がらせてばかりだ、こんなの
本当に、僕自身が兄と呼べれる存在になって
いるのだろうか?
不安は募るばかりだ。
「大丈夫だよ…… 必ず僕が守ってやるから
な!! 」
どの口が言ってんだ?
きもち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い
気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い。
「本当? 」
小さなその身体は、あまりにも愛らしく
そっと押してしまったなら、きっと雪と
同等に柔らかく溶けてしまうのだろう。
「あぁ …… 」
あの時、愛衣を助けて居たなら
今以上に素晴らしい関係になれていたの
か? それは分からない。
「本当に強情な方だ、どうしても
吐かないのですか? ? 」
「俺は友達は、死んでも売らねえええ! 」
「威勢だけは買いますよ 」
司は必死に売らないと言っている、だが
人間自分の為に犠牲になる存在など
いるのだろうか、そして、ある言葉がある。
本当の地獄とは
他人の事である。
「だからよ~ さっさっと吐いて
楽になってよ~ 」
吐けば楽だ、だが司はそんな犠牲の
上で生きている人生など御免だ。
もし、願いが叶うなら、あんだけ
笑い合ってたあの日々に戻りたい。
「腕を切ろうが!!肉を削ろうが
俺は絶対に!!!!親友は売らねェ!!」
血反吐を吐きながら訴える司
それを見つめる
「お望み通りにだるまにしてあげるよ 」
こいつら、もしかして、
G連合か……意識が朦朧としてきた、
多分そうだ、こんな残忍な殺し方、そして
腕にはGの刺青、あぁ間違いねぇな。
「きっと、きっと、お前だけは
守るからな 木山 」
チェンソーの音が廃工場内に響く。
大丈夫、俺はお前のせいで
死んだんじゃない、俺は俺が殺したんだ
だから、不安になんなよ、木山
お前には妹が居るんだからな。
「やっぱり司なのか…… 」
木山は電話を掛け直すが、繋がらない
何度も何度もかけたが繋がらない。
木山、お前ともっと遊びたかった
お前の妹と、俺の彼女でダブルデート
でもしたかったな。
色々と駆け巡る脳内に、そして
チェンソーが自分の腕に向けられた。
「やれるモンなら、やってみろ!! 」
「素敵な度胸です!お見事! 」
チェンソーを振り下ろした、そして
腕とは案外脆く、柔らかい、そして
骨が削れて行く、その痛みは尋常では
無いのだろう。
「うっううううああああああああああああ
ああああああああああ 」
どうした?
司、何で電話に出ない、僕が電話しなくても
いつも電話に出る癖に。
「叫び声が脳にまで響いてくるこの
感じ、まさに、まさに!!これはああああ
ああああ! アッ! アッ! 快感!!」
見るも無残な姿へと変わって行く。
木山、悪りぃ
彼女が寂しがってる、もう逝くわ
じゃあな。
そう頭に思うと、司は死んだ。
片腕が切り落とされる手前で。
「おやおや、もう死んじゃいました?
あららご愁傷様デス 」
そして、司の死体は、その後チェンソー
でバラバラにした後、近隣住民から
異臭すると言う事を受け、警察は篠原司
の死体を発見した。
「お兄ちゃんお腹すいた 」
そう呼ぶ愛衣、だが兄は返事しない
そして、兄は何故がテレビを見て泣いていた
「バラバラで発見された遺体、名前は
篠原司さん 年齢は不明です、警察関係者
は引き続き事件を捜索するそうです」
涙が溢れた、砂漠にでも行けば
この涙は枯れてくれるのだろうか。
「司……ぅぅ、司ぅぅ…… 」
「すいません!今入りました!
腕にはGの刺青が入っていたと言う事が
わかりました 」
G? G連合?
あいつらか司を地獄に突き落としたのは。
司、頑張ったな、辛かったな。
そして、報道の嵐は止まらなかった、
後の話になるが、司の彼女さんも
バラバラ死体として廃工場の中の一室に
隠されていた。
カップルが猟奇殺人にあった、と言う。
だが、犯人は捕まらなかった。
そして、司が亡くなってから
一年の月日が経過した。
僕は、今司の墓の前にいる。
もしも、願いが叶うなら、
司と一緒に遊んでいたあの頃に
戻りたい。
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