93 / 200
93、閑話 -喝破2-
しおりを挟む
俺は頬杖をついて2杯目の樽杯を手に取る。
「でも、少しでも隙見せたら貰って行こうって決めてるけどね」
「え⁈ なにそれ⁇ 逆臣発言聞いちゃった⁈」
さも楽しそうに外相が囃す。
「正直ティア様の立場って相当危ういんだよね。そりゃそうだよ、たかだか『地の民の姫』で後ろ盾は実質ご寵愛のみ。それが原因で女を敵に回し兼ねない。更にそれに加えてティア様の主張そのものがこれまた敵を作り易いんだよ」
「ま、世の理よね、『真っ当なもの程潰される』ってか?」
「そ。だからこそ、寵愛する御本人にキッチリ守ってもらわないとね」
外相が2杯目の葡萄酒を呷る。
「女一人守れない様な甲斐性なしに何も惚れた女譲ってやる気はないからね。その時は逆臣とでも何とでも言えばいいよ」
「トコロが‼︎その甲斐性があるから、これまたタチが悪いのよね~~。残念でした」
「そうなんだよね、いや、まぁその方がいいんだけどね」
「まぁ、なんだかんだ言って私達のご主人様だもの」
「ホントに」
「まぁでもそもそもがさ? アナバス様も悪いのよ。今までの素行が悪過ぎる。
あんたと違って女に対するフォローなんて全くないもんね、鬼畜の所業よ、あれは。アガターシェ撒いちゃうくらいには恨むってもんよ。
今まで誰一人として特別扱いしなかったから保ってた均衡だった訳でしょ?
もう少しこう……上手くは出来なかったのかしらね?」
「そこはさっきの言葉をそのままお返しするよ。わかってないね」
「へぇ~~?聞かせてみせなさいよ」
「アナバス様が妾妃様方にフォローしなかったのは、彼女達が愛してるのが「国王」だからだよ」
「て、言うと?」
「だって王は奉仕されて当然でしょう? 彼女達は王の子供を産む為にそこにいる訳だから。お渡りがあってそれで互いの役割は成立してる。その代わりに王は民に対して責任を果たす。それでいいでしょ? だって王は全ての民の物だからね。俺の女遊びとは根本的に違うよ。」
俺は葡萄酒で唇を潤す。
「ティア様と妾妃様方との大きな違いは、『王族の苦悩』を理解してるか、してないか、なんだよね。
ティア様はアナバス様が『王である事』を誰よりも理解したその上で、『人間としての苦悩』も理解してるんだと思うよ。
ティア様はやっぱり『王女』なんだよ。
王として接されるなら、民と対峙すれば良い。でもティア様は人として接してくる。
そりゃ人として愛おしくもなるでしょ。そんな人初めてだろうしさ。
まぁ、何が凄いって、これらの事をティア様が無意識でやってる所だね」
外相は頬杖をついて俺に向き直る。
「それってさ? あんたも同じ理由でティア様に惹かれたって事でしょ?」
「ん~~……まぁ、そうだね」
「名家に産まれるってそんなに煩わしいもん?」
「そりゃもう‼︎ 爺婆共がどうだとか関係ねぇっての!」
「ごめん、言ってる事はわかったけど、理解は出来ないわ。それが惚れる理由になるなんてホントわかんない。
所詮私は地方官吏の娘だからねぇ。家も何もないもの。結婚せっつかれる事もないし」
はたと思いついた様に外相が人差し指を立てる。
「あ! 結婚って言えばさ? あの御家騒動まだ続いてんの? 結婚して家継ぐとかなんとか」
「ああ~~~~……あれ? 続いてるよぉ~~……? 何で三男坊が家継がなきゃなんねぇんだっての‼︎」
外相は満面の笑顔だ。この話題は楽しくて仕方ないらしい。
「勝手気儘な三男坊なんかになーーーーんも期待なんかしてなかっただろうに、中将で宰相なんて大出世だもの。そりゃ掌も返すってなもんよ。あんたの母上、現金ね~~。超下品」
「だろ? そりゃ長兄殿は大佐だけども俺より堅実で良い仕事するよ? 俺の仕事なんてギリギリ帳尻合わせの連続だよ?
うちはさ、ヴィスト家の中でも武門色が強くてねぇ~~。陰では色々言われてる訳だ。
俺が宰相になった事で狂喜乱舞だよ。母上殿は一番欲しかった肩書きを手に入れたって訳だ。
挙句、陛下に御子がいないから、変な野心抱いちゃってるし。俺の継承権なんか一体何番目だよってくらい遠いっての‼︎
そもそも俺はアナバス様が王じゃなきゃさっさと全部やめて出奔するわ」
外相はカラカラと笑い出す。
「あんたの母上、あんたが宰相になった理由、ジャンケンで負けて嫌々だって知ったら卒倒するんじゃない⁈」
「いや……寧ろ誰か伝えて下さいって感じだよ……
それ以来長兄殿はよそよそしいしさぁ~~……。あの人真面目だからなぁ。きっとクソ真面目に色んな事考えてんだろうなぁ~~……。
家なんてもん束ねるのは長兄殿の方がよっぽど向いてるっての」
「確かにあんたに御当主様なんて向いてないわね。私だったらあんたは除外だわ。でも長兄さん、そんな塩梅だったら仕事やりにくいんじゃない?」
「やりにくいなんてもんじゃないよ。そりゃ俺今は宰相職がほぼメインだから?
直に長兄殿に指示する事なんかないからさ、いいケド。」
俺は頬杖ついてチーズを口に運ぶ。
2杯目の樽杯はもう半分もない。
「たまーーーーに外殿で会うとさ、頭とか下げられちゃって尊称で敬語だよ?どんだけ微妙な気分になるか……。次兄も似た様なもんだしさ……」
「やっぱりそうなんだぁ~~。私、兄姉居なくてホントよかった」
外相も半分もない葡萄酒を呷った。
「ホント……職場に兄弟いるなんて最悪だよ。これこそあの家に産まれて損した事の一つだよ。
たまに暇貰って帰ったら見合い相手が見つかっただの何だのってさぁ~~。もういいってのっ‼︎」
「…………それで、家に帰るのも居館にいてアナバス様に呼びつけられるのも嫌で、娼館行って女漁ってるって訳ね」
話の雲行きが怪しい。
これは話が逆戻ってしまう流れだ……。
「挙句、女の子丸々買い上げて他の客取らせないんでしょ? 娼婦って商売してる娘にとって、それがどんだけ残酷な事かあんたわかってんの?」
俺は外相から目を逸らす。
「……はい……」
俺は溜息をつく。天井を仰いで呟く。
「勝手だって、わかってる。でも……絶対嫌なんだよ、俺以外の誰かに触れられるのは。
俺と別れる時自由にしてあげるから、その代わり苦界にいる間くらいは、俺にだけ縛られて欲しいんだ。身も心も」
「自分は他の女に惚れてる癖に娼婦には俺に惚れろですって?
ホント勝手もいいトコね。あんたフォロー間違えたら刺されても文句言えないわよ?」
「わかってるよ。だからその覚悟はしてるってば」
「ああ! 女の子達が『宰相に騙された会』とか作らないかなぁ~~? 面白い事になるわよぉ~~」
「残念でしたぁ。そんな事考える女選びませ~~ん」
「そうなのよ! あんたのその『人を見る目』! それだけは確かなのよ‼︎ あーーーー! つまんない!」
「……そんなにトラブルが起きて欲しいデスか?」
「まぁ? 起きたら面白いけど、弱味握れてて、こうやってたまに酒飲ませてくれる宰相様が失脚したら面倒だから、起きなくてもいいわ」
「……さり気無く褒めてくれてるのはなんとな~~くわかったよ……。ありがとう」
「おじさん! 葡萄酒!」
まだ呑むのかよ……と思いつつ、俺も便乗する。
宴も酣、外相のいつ差し込まれるかわからない説教を聞く催し物はまだまだ続く……。
「でも、少しでも隙見せたら貰って行こうって決めてるけどね」
「え⁈ なにそれ⁇ 逆臣発言聞いちゃった⁈」
さも楽しそうに外相が囃す。
「正直ティア様の立場って相当危ういんだよね。そりゃそうだよ、たかだか『地の民の姫』で後ろ盾は実質ご寵愛のみ。それが原因で女を敵に回し兼ねない。更にそれに加えてティア様の主張そのものがこれまた敵を作り易いんだよ」
「ま、世の理よね、『真っ当なもの程潰される』ってか?」
「そ。だからこそ、寵愛する御本人にキッチリ守ってもらわないとね」
外相が2杯目の葡萄酒を呷る。
「女一人守れない様な甲斐性なしに何も惚れた女譲ってやる気はないからね。その時は逆臣とでも何とでも言えばいいよ」
「トコロが‼︎その甲斐性があるから、これまたタチが悪いのよね~~。残念でした」
「そうなんだよね、いや、まぁその方がいいんだけどね」
「まぁ、なんだかんだ言って私達のご主人様だもの」
「ホントに」
「まぁでもそもそもがさ? アナバス様も悪いのよ。今までの素行が悪過ぎる。
あんたと違って女に対するフォローなんて全くないもんね、鬼畜の所業よ、あれは。アガターシェ撒いちゃうくらいには恨むってもんよ。
今まで誰一人として特別扱いしなかったから保ってた均衡だった訳でしょ?
もう少しこう……上手くは出来なかったのかしらね?」
「そこはさっきの言葉をそのままお返しするよ。わかってないね」
「へぇ~~?聞かせてみせなさいよ」
「アナバス様が妾妃様方にフォローしなかったのは、彼女達が愛してるのが「国王」だからだよ」
「て、言うと?」
「だって王は奉仕されて当然でしょう? 彼女達は王の子供を産む為にそこにいる訳だから。お渡りがあってそれで互いの役割は成立してる。その代わりに王は民に対して責任を果たす。それでいいでしょ? だって王は全ての民の物だからね。俺の女遊びとは根本的に違うよ。」
俺は葡萄酒で唇を潤す。
「ティア様と妾妃様方との大きな違いは、『王族の苦悩』を理解してるか、してないか、なんだよね。
ティア様はアナバス様が『王である事』を誰よりも理解したその上で、『人間としての苦悩』も理解してるんだと思うよ。
ティア様はやっぱり『王女』なんだよ。
王として接されるなら、民と対峙すれば良い。でもティア様は人として接してくる。
そりゃ人として愛おしくもなるでしょ。そんな人初めてだろうしさ。
まぁ、何が凄いって、これらの事をティア様が無意識でやってる所だね」
外相は頬杖をついて俺に向き直る。
「それってさ? あんたも同じ理由でティア様に惹かれたって事でしょ?」
「ん~~……まぁ、そうだね」
「名家に産まれるってそんなに煩わしいもん?」
「そりゃもう‼︎ 爺婆共がどうだとか関係ねぇっての!」
「ごめん、言ってる事はわかったけど、理解は出来ないわ。それが惚れる理由になるなんてホントわかんない。
所詮私は地方官吏の娘だからねぇ。家も何もないもの。結婚せっつかれる事もないし」
はたと思いついた様に外相が人差し指を立てる。
「あ! 結婚って言えばさ? あの御家騒動まだ続いてんの? 結婚して家継ぐとかなんとか」
「ああ~~~~……あれ? 続いてるよぉ~~……? 何で三男坊が家継がなきゃなんねぇんだっての‼︎」
外相は満面の笑顔だ。この話題は楽しくて仕方ないらしい。
「勝手気儘な三男坊なんかになーーーーんも期待なんかしてなかっただろうに、中将で宰相なんて大出世だもの。そりゃ掌も返すってなもんよ。あんたの母上、現金ね~~。超下品」
「だろ? そりゃ長兄殿は大佐だけども俺より堅実で良い仕事するよ? 俺の仕事なんてギリギリ帳尻合わせの連続だよ?
うちはさ、ヴィスト家の中でも武門色が強くてねぇ~~。陰では色々言われてる訳だ。
俺が宰相になった事で狂喜乱舞だよ。母上殿は一番欲しかった肩書きを手に入れたって訳だ。
挙句、陛下に御子がいないから、変な野心抱いちゃってるし。俺の継承権なんか一体何番目だよってくらい遠いっての‼︎
そもそも俺はアナバス様が王じゃなきゃさっさと全部やめて出奔するわ」
外相はカラカラと笑い出す。
「あんたの母上、あんたが宰相になった理由、ジャンケンで負けて嫌々だって知ったら卒倒するんじゃない⁈」
「いや……寧ろ誰か伝えて下さいって感じだよ……
それ以来長兄殿はよそよそしいしさぁ~~……。あの人真面目だからなぁ。きっとクソ真面目に色んな事考えてんだろうなぁ~~……。
家なんてもん束ねるのは長兄殿の方がよっぽど向いてるっての」
「確かにあんたに御当主様なんて向いてないわね。私だったらあんたは除外だわ。でも長兄さん、そんな塩梅だったら仕事やりにくいんじゃない?」
「やりにくいなんてもんじゃないよ。そりゃ俺今は宰相職がほぼメインだから?
直に長兄殿に指示する事なんかないからさ、いいケド。」
俺は頬杖ついてチーズを口に運ぶ。
2杯目の樽杯はもう半分もない。
「たまーーーーに外殿で会うとさ、頭とか下げられちゃって尊称で敬語だよ?どんだけ微妙な気分になるか……。次兄も似た様なもんだしさ……」
「やっぱりそうなんだぁ~~。私、兄姉居なくてホントよかった」
外相も半分もない葡萄酒を呷った。
「ホント……職場に兄弟いるなんて最悪だよ。これこそあの家に産まれて損した事の一つだよ。
たまに暇貰って帰ったら見合い相手が見つかっただの何だのってさぁ~~。もういいってのっ‼︎」
「…………それで、家に帰るのも居館にいてアナバス様に呼びつけられるのも嫌で、娼館行って女漁ってるって訳ね」
話の雲行きが怪しい。
これは話が逆戻ってしまう流れだ……。
「挙句、女の子丸々買い上げて他の客取らせないんでしょ? 娼婦って商売してる娘にとって、それがどんだけ残酷な事かあんたわかってんの?」
俺は外相から目を逸らす。
「……はい……」
俺は溜息をつく。天井を仰いで呟く。
「勝手だって、わかってる。でも……絶対嫌なんだよ、俺以外の誰かに触れられるのは。
俺と別れる時自由にしてあげるから、その代わり苦界にいる間くらいは、俺にだけ縛られて欲しいんだ。身も心も」
「自分は他の女に惚れてる癖に娼婦には俺に惚れろですって?
ホント勝手もいいトコね。あんたフォロー間違えたら刺されても文句言えないわよ?」
「わかってるよ。だからその覚悟はしてるってば」
「ああ! 女の子達が『宰相に騙された会』とか作らないかなぁ~~? 面白い事になるわよぉ~~」
「残念でしたぁ。そんな事考える女選びませ~~ん」
「そうなのよ! あんたのその『人を見る目』! それだけは確かなのよ‼︎ あーーーー! つまんない!」
「……そんなにトラブルが起きて欲しいデスか?」
「まぁ? 起きたら面白いけど、弱味握れてて、こうやってたまに酒飲ませてくれる宰相様が失脚したら面倒だから、起きなくてもいいわ」
「……さり気無く褒めてくれてるのはなんとな~~くわかったよ……。ありがとう」
「おじさん! 葡萄酒!」
まだ呑むのかよ……と思いつつ、俺も便乗する。
宴も酣、外相のいつ差し込まれるかわからない説教を聞く催し物はまだまだ続く……。
0
お気に入りに追加
121
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
脅迫して意中の相手と一夜を共にしたところ、逆にとっ捕まった挙げ句に逃げられなくなりました。
石河 翠
恋愛
失恋した女騎士のミリセントは、不眠症に陥っていた。
ある日彼女は、お気に入りの毛布によく似た大型犬を見かけ、偶然隠れ家的酒場を発見する。お目当てのわんこには出会えないものの、話の合う店長との時間は、彼女の心を少しずつ癒していく。
そんなある日、ミリセントは酒場からの帰り道、元カレから復縁を求められる。きっぱりと断るものの、引き下がらない元カレ。大好きな店長さんを巻き込むわけにはいかないと、ミリセントは覚悟を決める。実は店長さんにはとある秘密があって……。
真っ直ぐでちょっと思い込みの激しいヒロインと、わんこ系と見せかけて実は用意周到で腹黒なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真のID:4274932)をお借りしております。
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!

異世界で王城生活~陛下の隣で~
遥
恋愛
女子大生の友梨香はキャンピングカーで一人旅の途中にトラックと衝突して、谷底へ転落し死亡した。けれど、気が付けば異世界に車ごと飛ばされ王城に落ちていた。神様の計らいでキャンピングカーの内部は電気も食料も永久に賄えるられる事になった。
グランティア王国の人達は異世界人の友梨香を客人として迎え入れてくれて。なぜか保護者となった国陛下シリウスはやたらと構ってくる。一度死んだ命だもん、これからは楽しく生きさせて頂きます!
※キャンピングカー、魔石効果などなどご都合主義です。
※のんびり更新。他サイトにも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる