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番外編:メテオ小劇場

その一 ケータイ事情

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 「小空シアコンちゃんの電子端末ケータイ、チョーカーなんだね」
「真幌くんと美翔のは古いタイプね」
小空は美翔と真幌の電子端末を見る。美翔のはPHS、真幌のはガラパゴスタイプと二人ともかつて出回った電話器の形をしている。
「まあ基本電話やからな。マスターにこれにしなって渡されたんもこれやで」
美翔は電子端末の上に空中ディスプレイを浮かべる。
「あんた達これディスプレイとケータイの画面どっち見てるの? 内容どっちも同じじゃない?」
「あ! あんま見るやな」
小空は美翔の電子端末の画面と空中ディスプレイを見比べる。
「てかお前写真とかはどうしてんねん。チョーカーのヤツは撮れへんやろ?」
美翔は空中ディスプレイを消す。
「ああ、こっちで撮ったりSNSに上げたりしてる」
小空はもうひとつ電子端末を出す。ボタンは無く小さな液晶がある、スマートフォンタイプだ。
「……お前それも電話ちゃうか?」
「うん、二台持ち。今時普通よ」
(あてがもらった連絡先はチョーカーとスマホどっちのんや??)
柊のケータイは形も種類も豊富。
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