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PART3 初めての夜 -2
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バスルームと洗面所に案内される。洗面所は一般的によく見るそれの二倍くらい広い。設置されている明らかに新品の洗濯機が小さく見える。
洗面所を見るとバスルームも見せられる。
さすが石油王。全部白色のシンプルなデザインだけど明らかに値段は高そうなバスルームだ。
シャンプーもソープも海外ブランドのものじゃないか。
「あの…やっぱり帰ります」
「入らないのですか?」
「いや、眩しすぎて入れないです」
「へ?」
オーガストさんの視線がなんだか痛い。ただ風呂入って寝泊まりするだけじゃない気配のは確かだ。
オーガストさんの眼が正直過ぎて逆に悲しくなる。
初めて出会って間もない相手と…いや俺そもそも恋愛したことすらないし風俗だって行かないし…やっぱりセックスするのか??
ちょっと怖いけど…直接訊くしかない。
「オーガストさん…」
「なんですか?」
「ムード壊す感じで悪いのですが…」
「?」
「…オーガストさんは、俺とセックスしたいんですか?」
訊いてしまった。すごい空気の読めない発言なのは確かだ。
だって映画とかでこんなこと言わないだろ?
ノリやテンションでセックスするシーンしか見たことないぞ…
「ナナミ、」
オーガストさんは真剣な顔になる。
「ありがとうございます!!」
「へ?」
オーガストさん、真剣な顔して…少し微笑んだ。
「私、今夜はナナミを抱きません。ただ泊めたいだけなんです」
「え…ほんとですか?」
「一目惚れとは言え、最初の夜にいきなり抱くのはマナー違反ですよ」
この石油王、めちゃくちゃ紳士じゃないか…なのに俺は…
「今日はこの部屋をただ見せたかっただけです。何もしませんから」
「は、はい…」
「もしかして、抱いてもよかったのですか?」
「違います違います!!」
オーガストさん、本気で俺を想ってくれてるんだ…思ってた以上に大人だ。
※
「では、お休みなさい」
「お、お休みなさい…」
お風呂から上がると、早速寝室のベッドに眠る。キングサイズよりでかいんじゃないと思うベッドに横になる。横になってみたら見た目よりでかい。隣に横になるオーガストさんとの距離があるくらいに。
「……あの、オーガストさん」
「はい?」
横で寝転がるオーガストさんに背を向けて、俺は訪ねてみる。
「……なんで俺を選んだんですか?」
「ナナミが可愛かったからじゃ駄目ですか?」
「駄目じゃないですけど、あまりにも展開が早くてついていけないんです……」
オーガストさん、強引なのか紳士なのか全くわからないな……俺、騙されてないよな??
もんもんと考えていたら……眠れないなんてこともなく俺はいつの間にか眠っていた。
だってベッドが見た目以上にふかふかだから……
※
「んんん……」
「」
俺は何かに圧迫される感覚で目が醒めた。
あれ?? 俺は何故、いやどこで寝ていたんだ??
「!?」
誰かに俺は抱き付かれている。
オーガストさんだ。
昨日オーガストさんとは文字通り普通に寝て……
「んああ……」
オーガストさんは目を醒ました。
洗面所を見るとバスルームも見せられる。
さすが石油王。全部白色のシンプルなデザインだけど明らかに値段は高そうなバスルームだ。
シャンプーもソープも海外ブランドのものじゃないか。
「あの…やっぱり帰ります」
「入らないのですか?」
「いや、眩しすぎて入れないです」
「へ?」
オーガストさんの視線がなんだか痛い。ただ風呂入って寝泊まりするだけじゃない気配のは確かだ。
オーガストさんの眼が正直過ぎて逆に悲しくなる。
初めて出会って間もない相手と…いや俺そもそも恋愛したことすらないし風俗だって行かないし…やっぱりセックスするのか??
ちょっと怖いけど…直接訊くしかない。
「オーガストさん…」
「なんですか?」
「ムード壊す感じで悪いのですが…」
「?」
「…オーガストさんは、俺とセックスしたいんですか?」
訊いてしまった。すごい空気の読めない発言なのは確かだ。
だって映画とかでこんなこと言わないだろ?
ノリやテンションでセックスするシーンしか見たことないぞ…
「ナナミ、」
オーガストさんは真剣な顔になる。
「ありがとうございます!!」
「へ?」
オーガストさん、真剣な顔して…少し微笑んだ。
「私、今夜はナナミを抱きません。ただ泊めたいだけなんです」
「え…ほんとですか?」
「一目惚れとは言え、最初の夜にいきなり抱くのはマナー違反ですよ」
この石油王、めちゃくちゃ紳士じゃないか…なのに俺は…
「今日はこの部屋をただ見せたかっただけです。何もしませんから」
「は、はい…」
「もしかして、抱いてもよかったのですか?」
「違います違います!!」
オーガストさん、本気で俺を想ってくれてるんだ…思ってた以上に大人だ。
※
「では、お休みなさい」
「お、お休みなさい…」
お風呂から上がると、早速寝室のベッドに眠る。キングサイズよりでかいんじゃないと思うベッドに横になる。横になってみたら見た目よりでかい。隣に横になるオーガストさんとの距離があるくらいに。
「……あの、オーガストさん」
「はい?」
横で寝転がるオーガストさんに背を向けて、俺は訪ねてみる。
「……なんで俺を選んだんですか?」
「ナナミが可愛かったからじゃ駄目ですか?」
「駄目じゃないですけど、あまりにも展開が早くてついていけないんです……」
オーガストさん、強引なのか紳士なのか全くわからないな……俺、騙されてないよな??
もんもんと考えていたら……眠れないなんてこともなく俺はいつの間にか眠っていた。
だってベッドが見た目以上にふかふかだから……
※
「んんん……」
「」
俺は何かに圧迫される感覚で目が醒めた。
あれ?? 俺は何故、いやどこで寝ていたんだ??
「!?」
誰かに俺は抱き付かれている。
オーガストさんだ。
昨日オーガストさんとは文字通り普通に寝て……
「んああ……」
オーガストさんは目を醒ました。
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