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夢なら覚めて2
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「ここだけの話、私はこの国を出ようと思っているのです。すでにラティハにおいていくつか事業を起こしている。老後の楽しみに取っておくつもりでしたが、いかんせんこの国は女がいないので」
「ラティハ、ですか」
カザカル南港の対岸にある国、ラティハ。この国の広大な領土の一部は海に面している。
古来から海を渡って別の大陸から伝来するものは、すべてラティハから伝わってきた。
「豊かな国です。美しい自然と都市が共存している。海の近くには泥油が湧いています。精製すればとても上質な燃料油になる。私はこの油田をいくつか所有しています」
「そこで取れた油を売っているのですか?」
「ええ。主に他国に輸出しています。ちなみにここへは入ってきていない。カザカルにはこれを上手く扱える技術がない」
「では技術者を呼んで教わっては?」
「いいえ、王妃様」
ジャペルは首を振る。子どもの間違いをよく考えさせようと、穏やかに指摘する親のような仕草だ。
「この国は貧しく、遅れている。けれどそれに甘んじているのです。タリアスもそれでよしとしている。この国の伝統を守るため、あえて世界の世俗と離れた生活様式を保っている」
「けれど、外交は行っているでしょう? ジャペルさまも、ライル様もよく外遊なさっている」
「さすがに何も知らない、取り入れないではすぐに淘汰されてしまいますからね。必要な情報、技能、貿易だけ取り入れて、あとは古来からの生活を守る。我々の世界は、元々この湖の中で完結していたわけですから」
カザカルにとって湖は海に等しいものだ。新しいものは湖を越えてやって来る。人も、物も。生活に欠かせないものとして、この淡水の海はいつもカザカルの民とともにあった。
「そこでです。よろしければ、あなた様も私と一緒にラティハへ参りませんか?」
生き生きと輝く瞳がユノンを捉えた。年長者なのに、少年のような光を湛えている。思わず一瞬見惚れてしまった。
タリアスやライルと似た面影がある彼なので、やはり人柄を好ましいかそうでないかとは別にどきりとさせられる瞬間がある。
「僕が? なぜです? 陛下やライル様は?」
「彼らには知られないよう、こっそりと連れて行ってあげます。私が養ってあげてもいいし、もし自由になりたいなら手助けをしてあげます」
「……ご冗談を」
あり得ない。この国に生まれ、外に出たいと望んだことなど一度もない。王家と国を裏切ることなどできるはずもないのだ。
……ただ、今でないいつかの世で見た美しい青空の景色は、忘れようとしてもなかなか忘れられないけれど。
「なぜ僕を? 城下には懇意にしている少年もおられるでしょう? なんなら他国の姫君も」
「王妃殿下もなかなかの情報通だ。その通り、私は悲しきかな博愛主義者で、愛しい男女は各地に複数いるのです」
またしても額に手を当て、悩ましげに俯いて見せる。
芝居がかっているが、これがこの男が人の懐に入る際の常套手段なのかもしれないとユノンは察した。
こんな風に大袈裟な身振りを見せられれば、呆れで自然と緊張が解けてしまう。
「でもご心配なさらず。性的対象としては女性の方をやや好んでおりますゆえ、私のそばに美しい姫君がおられればあなたには指一本たりとも触れません」
「姫君がおられなければ?」
「さあ、その時はどうでしょう」
俯いたままぎらりとユノンに視線を向け、にっと笑ってみせる。
ユノンは思わずじりじりと後ずさった。
「……はは、冗談ですよ。ユノン殿は守りがお固い。真面目でいらっしゃるところも魅力の一つだ。もうあなたを手篭めにしようとはさすがの私も考えておりませんよ」
王妃殿下、ではなく名前で呼ばれた。
破顔したジャペルの目はもうおかしな光は含んでおらず、ぱっと見には上品な紳士が笑っているだけだ。
ユノンはこっそりと安堵の息をついた。信用しきれるわけではないが、おそらく彼はもう嘘は言っていないような気がする。
「しかしあなたもタリアスとライルばかりで飽きやしないのか? タリアスはまだしも、ライルは何を考えているのかさっぱりわからん。仕事は有能だが、身内の私ですら彼の人となりは理解できない。わかり合えそうにない」
ジャペルは首を捻る。以前、彼とライルの間には信頼や親しみといったものは一切感じられなかった。
確かにこんなジャペルとライルではな、と心の中で納得する。
「ライル様は、お仕事には熱意を持って取り組まれています。それに、本当はお優しい方です」
そう言うと、ジャペルは片眉を上げて怪訝な顔をした。
「……まあ、あなたのことをとても大切にしているということは伝わりましたよ。あの場でね。幼い頃から薄気味の悪い子どもだったが、あそこまで感情を露わにしたところは見たことがない」
「薄気味の悪い……」
ライルの考えは読めないけれど、ユノンはそんな風には感じなかった。
少年の日のタリアスが振り撒いていた幸せな明るい雰囲気が脳裏によぎる。
きっとタリアスは常に周りを人々に囲まれ、期待を背負って育ってきたはずだ。それと対照的に、弟のライルはどんな子ども時代を送っていたのか。
放っておけばすぐに湖畔へ行きたがり、部屋に閉じ込めても湖を見つめ続ける。勉強は優秀だが、誰とも最低限の言葉しか交わさない。
きっと孤独だったろう。性格だって捻くれるはずだ。
幼いライルの心細げな横顔を想像しながら、思い出されるのは初めて身体を繋げた日の彼の言葉。
――ユノン・オルトアは、俺の妻――。
おこがましいことだが、まるで自分自身に言い聞かせるような、心からの安堵を含む声色だったように思う。
「人の好みや私生活をどうこう言う筋合いはありませんがね。人生は一度きりだし、色々楽しみたいとは思いませんか?」
ジャペルはふん、と鼻で笑うと手すりから身体を離した。
再び心の中をライルに占められてしまい、ユノンは上の空で「はぁ……」と曖昧に呟く。
「まあその気になったらいつでも声を掛けてくださいよ。明後日の浄逸の儀を見て気が変わるかもしれないし」
「浄逸の儀? なぜですか?」
「それはお楽しみにしておきましょう。タリアスにもあなたには教えるなと口止めをされております」
人差し指をユノンの唇に当て、ジャペルがにこりと微笑んだ。
ユノンは驚いて後ずさる。
「今年はあなたがおられるおかげで、私は出席しなくとも済むようだ。感謝申し上げますよ。あの儀式は興味深いが、私は毎年見たいとは思えませんからね」
意味深げに口元を歪め、ジャペルは去ろうと踵を返す。ユノンは彼の横に並んだ。
「気になります。兄……ユーティスも教えてくれません。教えてはくださいませんか」
教えてもらおうと縋ってみたが、ジャペルは穏やかに首を振った。
「タリアスもライルも付いているのですから、心配は無用でしょう。ベルネラも同行するはずです」
これ以上何を話す気もないようだ。気になる話題を振っておいて、これはずるい。
「ジャペル様、もう皆様お揃いですよ」
早足でコツコツ歩く音が近づいてくる。これは知っている。かなり急いでいる時のタリアスの側近の足音だ。
鋭い眼差しのベルネラがジャペルめがけて一目散にやって来た。肩の辺りでぱつんと切り揃えられた髪が彼の几帳面さを表しているようだ。
傍のユノンに気づくと一瞬表情を和らげ頭を下げ、ユノンも咄嗟に会釈を返してしまった。
ジャペルはやれやれといった風に肩を竦めた。
「皆様あなた様をお待ちです」
「そうか。では仕方ない。行くとしよう」
ベルネラに引っ張られるようにして歩きながら、ジャペルは茫然と見送るユノンに軽く手を振った。
「ラティハ、ですか」
カザカル南港の対岸にある国、ラティハ。この国の広大な領土の一部は海に面している。
古来から海を渡って別の大陸から伝来するものは、すべてラティハから伝わってきた。
「豊かな国です。美しい自然と都市が共存している。海の近くには泥油が湧いています。精製すればとても上質な燃料油になる。私はこの油田をいくつか所有しています」
「そこで取れた油を売っているのですか?」
「ええ。主に他国に輸出しています。ちなみにここへは入ってきていない。カザカルにはこれを上手く扱える技術がない」
「では技術者を呼んで教わっては?」
「いいえ、王妃様」
ジャペルは首を振る。子どもの間違いをよく考えさせようと、穏やかに指摘する親のような仕草だ。
「この国は貧しく、遅れている。けれどそれに甘んじているのです。タリアスもそれでよしとしている。この国の伝統を守るため、あえて世界の世俗と離れた生活様式を保っている」
「けれど、外交は行っているでしょう? ジャペルさまも、ライル様もよく外遊なさっている」
「さすがに何も知らない、取り入れないではすぐに淘汰されてしまいますからね。必要な情報、技能、貿易だけ取り入れて、あとは古来からの生活を守る。我々の世界は、元々この湖の中で完結していたわけですから」
カザカルにとって湖は海に等しいものだ。新しいものは湖を越えてやって来る。人も、物も。生活に欠かせないものとして、この淡水の海はいつもカザカルの民とともにあった。
「そこでです。よろしければ、あなた様も私と一緒にラティハへ参りませんか?」
生き生きと輝く瞳がユノンを捉えた。年長者なのに、少年のような光を湛えている。思わず一瞬見惚れてしまった。
タリアスやライルと似た面影がある彼なので、やはり人柄を好ましいかそうでないかとは別にどきりとさせられる瞬間がある。
「僕が? なぜです? 陛下やライル様は?」
「彼らには知られないよう、こっそりと連れて行ってあげます。私が養ってあげてもいいし、もし自由になりたいなら手助けをしてあげます」
「……ご冗談を」
あり得ない。この国に生まれ、外に出たいと望んだことなど一度もない。王家と国を裏切ることなどできるはずもないのだ。
……ただ、今でないいつかの世で見た美しい青空の景色は、忘れようとしてもなかなか忘れられないけれど。
「なぜ僕を? 城下には懇意にしている少年もおられるでしょう? なんなら他国の姫君も」
「王妃殿下もなかなかの情報通だ。その通り、私は悲しきかな博愛主義者で、愛しい男女は各地に複数いるのです」
またしても額に手を当て、悩ましげに俯いて見せる。
芝居がかっているが、これがこの男が人の懐に入る際の常套手段なのかもしれないとユノンは察した。
こんな風に大袈裟な身振りを見せられれば、呆れで自然と緊張が解けてしまう。
「でもご心配なさらず。性的対象としては女性の方をやや好んでおりますゆえ、私のそばに美しい姫君がおられればあなたには指一本たりとも触れません」
「姫君がおられなければ?」
「さあ、その時はどうでしょう」
俯いたままぎらりとユノンに視線を向け、にっと笑ってみせる。
ユノンは思わずじりじりと後ずさった。
「……はは、冗談ですよ。ユノン殿は守りがお固い。真面目でいらっしゃるところも魅力の一つだ。もうあなたを手篭めにしようとはさすがの私も考えておりませんよ」
王妃殿下、ではなく名前で呼ばれた。
破顔したジャペルの目はもうおかしな光は含んでおらず、ぱっと見には上品な紳士が笑っているだけだ。
ユノンはこっそりと安堵の息をついた。信用しきれるわけではないが、おそらく彼はもう嘘は言っていないような気がする。
「しかしあなたもタリアスとライルばかりで飽きやしないのか? タリアスはまだしも、ライルは何を考えているのかさっぱりわからん。仕事は有能だが、身内の私ですら彼の人となりは理解できない。わかり合えそうにない」
ジャペルは首を捻る。以前、彼とライルの間には信頼や親しみといったものは一切感じられなかった。
確かにこんなジャペルとライルではな、と心の中で納得する。
「ライル様は、お仕事には熱意を持って取り組まれています。それに、本当はお優しい方です」
そう言うと、ジャペルは片眉を上げて怪訝な顔をした。
「……まあ、あなたのことをとても大切にしているということは伝わりましたよ。あの場でね。幼い頃から薄気味の悪い子どもだったが、あそこまで感情を露わにしたところは見たことがない」
「薄気味の悪い……」
ライルの考えは読めないけれど、ユノンはそんな風には感じなかった。
少年の日のタリアスが振り撒いていた幸せな明るい雰囲気が脳裏によぎる。
きっとタリアスは常に周りを人々に囲まれ、期待を背負って育ってきたはずだ。それと対照的に、弟のライルはどんな子ども時代を送っていたのか。
放っておけばすぐに湖畔へ行きたがり、部屋に閉じ込めても湖を見つめ続ける。勉強は優秀だが、誰とも最低限の言葉しか交わさない。
きっと孤独だったろう。性格だって捻くれるはずだ。
幼いライルの心細げな横顔を想像しながら、思い出されるのは初めて身体を繋げた日の彼の言葉。
――ユノン・オルトアは、俺の妻――。
おこがましいことだが、まるで自分自身に言い聞かせるような、心からの安堵を含む声色だったように思う。
「人の好みや私生活をどうこう言う筋合いはありませんがね。人生は一度きりだし、色々楽しみたいとは思いませんか?」
ジャペルはふん、と鼻で笑うと手すりから身体を離した。
再び心の中をライルに占められてしまい、ユノンは上の空で「はぁ……」と曖昧に呟く。
「まあその気になったらいつでも声を掛けてくださいよ。明後日の浄逸の儀を見て気が変わるかもしれないし」
「浄逸の儀? なぜですか?」
「それはお楽しみにしておきましょう。タリアスにもあなたには教えるなと口止めをされております」
人差し指をユノンの唇に当て、ジャペルがにこりと微笑んだ。
ユノンは驚いて後ずさる。
「今年はあなたがおられるおかげで、私は出席しなくとも済むようだ。感謝申し上げますよ。あの儀式は興味深いが、私は毎年見たいとは思えませんからね」
意味深げに口元を歪め、ジャペルは去ろうと踵を返す。ユノンは彼の横に並んだ。
「気になります。兄……ユーティスも教えてくれません。教えてはくださいませんか」
教えてもらおうと縋ってみたが、ジャペルは穏やかに首を振った。
「タリアスもライルも付いているのですから、心配は無用でしょう。ベルネラも同行するはずです」
これ以上何を話す気もないようだ。気になる話題を振っておいて、これはずるい。
「ジャペル様、もう皆様お揃いですよ」
早足でコツコツ歩く音が近づいてくる。これは知っている。かなり急いでいる時のタリアスの側近の足音だ。
鋭い眼差しのベルネラがジャペルめがけて一目散にやって来た。肩の辺りでぱつんと切り揃えられた髪が彼の几帳面さを表しているようだ。
傍のユノンに気づくと一瞬表情を和らげ頭を下げ、ユノンも咄嗟に会釈を返してしまった。
ジャペルはやれやれといった風に肩を竦めた。
「皆様あなた様をお待ちです」
「そうか。では仕方ない。行くとしよう」
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