33 / 85
新たなスタート
7
しおりを挟む
「はい、頑張ります」
ジルが答えている後ろでサブとシーナは飛び跳ねて喜んでいる。
「じゃあ、僕はポーションの材料を仕入れに行かないと、あとは頼んだよ。また明日!」
僕は日が落ちる前に急いで薬草、毒消し草、ガラス石などを採取した。今日中に明日の在庫を作製しておかないと……
夜ご飯を食べる間も無く、ポーション製造を行っていた。
「ケイタ様居ますか?」
店舗の外から声がする。出てみるとジルだ。
「お母さんがケイタ様に持って行くようにって。大したものじゃないけどお口に合えばどうぞって。」
バスケットの中には、暖かい食事が入っていた。なんて気が効く女性だろう。
「マリさんに喜んでたと伝えてくれ。ジルもわざわざありがとう。まだ食べてないんだろ?早く帰って腹一杯お母さんの料理を食べるんだよ。」
マリさんの手料理の癒された僕は、やる気が出て、残りのポーション製造を終えた。
翌日、開店記念の半額サービスを終えたが、効果が評判を呼んでようで、なかなかの客入りであった。
初日までの客入りではなかったので、接客、販売はマリ一家に任せて心許なくなった在庫を製造しておく事にした。
店舗横の工房に、僕が居ない時でも、在庫を回せるようにある程度の個数を用意しておく。その他は出来るだけ多く製造してアイテムボックスに収納しておく事にした。
数日間、順調に商売も繁盛し、在庫管理も上手くいっている。
「ケイタ様、現在売り上げ数は帳簿につけていますが、材料代などの経費を計上してませんが、いいのですか?」
マリさんは、経理に詳しいのか?
「材料も僕が採取してるから、タダなんですよね……容れ物も僕が作ってますし……」
「そうですか……それだと支払う税が多くなりますね……貢献度は上がると思いますが。」
「マリさん達の給料は経費になりますよね?」
「はい、人件費は経費になります。」
「それなら、他の店の準備もあるからまだ従業員を増やしたいですね。どなたかいい知り合いは居ませんか?」
「……私が今住んでいるところは治安が悪く周りに胸を張って紹介出来るような方はいません……問題を起こす様な方はケイタ様も望んでないと思いますので……」
そういえば、マリさんの家に以前行った時は、スラム街の中のバラック小屋だった。たしかにあの辺りでは、なかなか良い人材はいないだろう。むしろマリさん一家が特別だったのだ。
「マリさん。安全な所に引っ越しますか?例えばこの店舗の裏の僕の住居の横に。」
ジルが答えている後ろでサブとシーナは飛び跳ねて喜んでいる。
「じゃあ、僕はポーションの材料を仕入れに行かないと、あとは頼んだよ。また明日!」
僕は日が落ちる前に急いで薬草、毒消し草、ガラス石などを採取した。今日中に明日の在庫を作製しておかないと……
夜ご飯を食べる間も無く、ポーション製造を行っていた。
「ケイタ様居ますか?」
店舗の外から声がする。出てみるとジルだ。
「お母さんがケイタ様に持って行くようにって。大したものじゃないけどお口に合えばどうぞって。」
バスケットの中には、暖かい食事が入っていた。なんて気が効く女性だろう。
「マリさんに喜んでたと伝えてくれ。ジルもわざわざありがとう。まだ食べてないんだろ?早く帰って腹一杯お母さんの料理を食べるんだよ。」
マリさんの手料理の癒された僕は、やる気が出て、残りのポーション製造を終えた。
翌日、開店記念の半額サービスを終えたが、効果が評判を呼んでようで、なかなかの客入りであった。
初日までの客入りではなかったので、接客、販売はマリ一家に任せて心許なくなった在庫を製造しておく事にした。
店舗横の工房に、僕が居ない時でも、在庫を回せるようにある程度の個数を用意しておく。その他は出来るだけ多く製造してアイテムボックスに収納しておく事にした。
数日間、順調に商売も繁盛し、在庫管理も上手くいっている。
「ケイタ様、現在売り上げ数は帳簿につけていますが、材料代などの経費を計上してませんが、いいのですか?」
マリさんは、経理に詳しいのか?
「材料も僕が採取してるから、タダなんですよね……容れ物も僕が作ってますし……」
「そうですか……それだと支払う税が多くなりますね……貢献度は上がると思いますが。」
「マリさん達の給料は経費になりますよね?」
「はい、人件費は経費になります。」
「それなら、他の店の準備もあるからまだ従業員を増やしたいですね。どなたかいい知り合いは居ませんか?」
「……私が今住んでいるところは治安が悪く周りに胸を張って紹介出来るような方はいません……問題を起こす様な方はケイタ様も望んでないと思いますので……」
そういえば、マリさんの家に以前行った時は、スラム街の中のバラック小屋だった。たしかにあの辺りでは、なかなか良い人材はいないだろう。むしろマリさん一家が特別だったのだ。
「マリさん。安全な所に引っ越しますか?例えばこの店舗の裏の僕の住居の横に。」
0
お気に入りに追加
274
あなたにおすすめの小説
ぽっちゃりおっさん異世界ひとり旅〜目指せSランク冒険者〜
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
酒好きなぽっちゃりおっさん。
魔物が跋扈する異世界で転生する。
頭で思い浮かべた事を具現化する魔法《創造魔法》の加護を貰う。
《創造魔法》を駆使して異世界でSランク冒険者を目指す物語。
※以前完結した作品を修正、加筆しております。
完結した内容を変更して、続編を連載する予定です。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
ギャルゲーの悪役子息に転生しましたが、主人公の邪魔をする気はないです。 それよりも領地に引きこもってのんびり魔道具開発を行いたいです。
みゅう
ファンタジー
ギャルゲーオタクな友達がはまってたゲームの極悪非道な悪役子息に転生した主人公 宮野涼。
転生した涼は主人公(ヒーロー)をいじめれるようなメンタルなどない。
焦った涼が見つけた趣味は魔道具開発?!
これは超マイペースな涼が最高級の暮らしを送るため魔道具開発にいそしむ話である。
転生したらチートすぎて逆に怖い
至宝里清
ファンタジー
前世は苦労性のお姉ちゃん
愛されることを望んでいた…
神様のミスで刺されて転生!
運命の番と出会って…?
貰った能力は努力次第でスーパーチート!
番と幸せになるために無双します!
溺愛する家族もだいすき!
恋愛です!
無事1章完結しました!
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
悪役令嬢と弟が相思相愛だったのでお邪魔虫は退場します!どうか末永くお幸せに!
ユウ
ファンタジー
乙女ゲームの王子に転生してしまったが断罪イベント三秒前。
婚約者を蔑ろにして酷い仕打ちをした最低王子に転生したと気づいたのですべての罪を被る事を決意したフィルベルトは公の前で。
「本日を持って私は廃嫡する!王座は弟に譲り、婚約者のマリアンナとは婚約解消とする!」
「「「は?」」」
「これまでの不始末の全ては私にある。責任を取って罪を償う…全て悪いのはこの私だ」
前代未聞の出来事。
王太子殿下自ら廃嫡を宣言し婚約者への謝罪をした後にフィルベルトは廃嫡となった。
これでハッピーエンド。
一代限りの辺境伯爵の地位を許され、二人の幸福を願ったのだった。
その潔さにフィルベルトはたちまち平民の心を掴んでしまった。
対する悪役令嬢と第二王子には不測の事態が起きてしまい、外交問題を起こしてしまうのだったが…。
タイトル変更しました。
闇の錬金術師と三毛猫 ~全種類のポーションが製造可能になったので猫と共にお店でスローライフします~
桜井正宗
ファンタジー
Cランクの平凡な錬金術師・カイリは、宮廷錬金術師に憧れていた。
技術を磨くために大手ギルドに所属。
半年経つとギルドマスターから追放を言い渡された。
理由は、ポーションがまずくて回復力がないからだった。
孤独になったカイリは絶望の中で三毛猫・ヴァルハラと出会う。人語を話す不思議な猫だった。力を与えられ闇の錬金術師に生まれ変わった。
全種類のポーションが製造可能になってしまったのだ。
その力を活かしてお店を開くと、最高のポーションだと国中に広まった。ポーションは飛ぶように売れ、いつの間にかお金持ちに……!
その噂を聞きつけた元ギルドも、もう一度やり直さないかとやって来るが――もう遅かった。
カイリは様々なポーションを製造して成り上がっていくのだった。
三毛猫と共に人生の勝ち組へ...!
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる