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 「そうね。私も思っていたわ。先ほども言ったように、1日の私との面会制限人数を設ける。面会希望者は私にしてもらいたい事を詳しく記載すること。でどうかしら?」

 「僭越せんえつながら、意見を言わせて頂きますと、サラ様への面会制限人数は必要ですが、制限人数を超え、面会出来なかった方々への対応を如何しましょう?」

 「そうねぇ……超えた人々を次の日に回すと言っても、次の日にはまた新しい希望者が来られますよね?」

 「抽選制にするとか……んーそうすると、権利を転売したり、命の危険があり優先的に治療した方がいい方が順番が取れない場合がありますね……」

 「しかし抽選制が一番公平に出来ますかね?」

 「そうですね。明日は待っている順番に抽選をする方がいいですね。後々のためにもっと公平で効率的な方法を検討しましょう。」

 「分かったわ!じゃあそれで手配をお願いします!」

 「了解致しました。あとは面会希望者が面会内容を記載する事は、効率が向上しそうで良いかと思います。記載して頂く書式は私共の方で1度作成して参ります。」

 本日のトラブルを教訓にして、より良い運営が出来るように考えた。


 ◇ ◇ ◇ ◇


 それから数日は、大きな混乱もなく、数多くの聖スベリア会に訪れる人々の問題を解決していった。治療費や占い費、祈り費は元々聖スベリア会で規定されていた料金を徴収しており、庶民には決して安い費用ではなかった。

 庶民でも支払いやすい金額にと意見を出したが、安売りすると、さらに訪れる人々が増えてしまう。そのため規定されている料金を徴収していたのだ。

 そんな人々が順番を並んで待っている中に、聖スベリア会の玄関に豪華な馬車が停まった。

 「庶民どもが……退け退け!邪魔くさいのう!」

 馬車から降りてきたのは、アルフォンス公爵だ。

 順番を待つ人々を押し退け、館の中に勝手に入って来て執務室に向かっている。

 警備係のトニーがアルフォンス公爵の侵入を阻もうとしている。

 「公爵様、聖女様は只今執務中でございます。入室は御遠慮下さい。」

 「ほう?なかなか職務に忠実な奴だな!私が誰か分かってものを言ってるのか?お前はクビだ!今すぐこの館から出て行け!」

 「私は聖女様の安全を守る事が任務です。そんな横暴には従えません。入室をしばらくお待ちください。」

 警備係のトニーは毅然とした態度をとっている。

 順番を待っている人々も口々に声を上げる。

 「みんな待ってるんだ。お前がいくら偉いか知らないが、みんなと同じようにしろよ!」

 「そうだそうだ!!」

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