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逆襲

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 『うぉぉぉぉー』

 地響きと共に我が軍の勢いが増した。

 次々と敵軍を倒していく。

 余裕が出た私は、ナカサキ守護大臣の姿が見えた所にバズーカを数発撃ち込んだ。

 敵軍の突撃が止まり、土煙りが巻き上がっていた周囲が見渡せるようになってきた。

 我が軍の完全勝利である。

 敵軍の偵察に出た部隊から伝令が来ている。

 『敵軍アルテニア皇国守護大臣確保でございます。守護大臣確保しております。』

 我が軍の兵士達は、支給していた手錠で倒れている敵軍兵士を次々に後ろ手に拘束している。あまりの敵軍の多さに、支給していた手錠だけでは足らずに、追加で作製する事になっていた。

 ナカサキ守護大臣も手錠で後ろ手に拘束されている。抗麻痺ポーションを取り出して、大臣の頭からポタポタとかけた。

 『うーん………』

 目覚めたようだが、意識ははっきりとしていないようだ。

 「ナカサキ守護大臣お久しぶりです。目が覚めましたか?」

 『お…お前……!?誰か?誰かおらんのか?』

 大臣は、味方を呼んでいるようだが、あいにく周りのアルテニア軍は全員倒れている。

 『久しいのう。ユリナ……我が国は敵意はなかったんだぞ。手紙を見ただろう?まずはコレを外してくれないか?』

 私は大臣の言った言葉には何の反応もせずに話し掛けた。

 「大臣。大義もなしにルーミハイム王国に宣戦布告をして攻め込んできた責任を取って頂きます。さらに今後アルテニア皇国は、一切ルーミハイム王国に攻め込まないという不可侵条約の締結。さらに捕虜にしている貴方達の兵士を解放する代償に賠償金を支払って頂きたい。捕虜にしているアルテニア兵士は十万人以上存在しています。いかがですか?」
 
 『なんだと!?厚かましい事をぬけぬけと申しおって!捕虜にした兵士の代わりに金を払えだと!?捕虜になるような能無しの兵士などに用は無いわ!煮たり焼いたり好きにすればいい!』

 「大臣、今の言葉しかと録音させて貰いました。この機械は、話した言葉をそのまま記録出来る魔道具なんですよ!アルテニアの兵士達に聞かせようかと思っています。」

 ナカサキ守護大臣の顔から血の気が引いていった。

 上官に裏切られた、部下である兵士達は、如何許りいかばかりな心境であろう。

 『ほら、今のは言葉のアヤじゃ。ほれユリナさん、まずは私の拘束を外してくれないか?」

 



 ロドリゲス将軍とナカサキ守護大臣の処遇について相談する事となった。

 ルーミハイム王国に連行するか、アルテニア皇国の王都に連れて行くかである。

 
 
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