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中級冒険者
ドワーフとエルフ
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ドワーフにエルフ!?
それにエルフはドラゴン族と敵対していたって?
「エルフ族がドラゴン族と敵対しているってどうして?」
ドラゴン族は何千年も寿命がある長命の種族だ。
その昔、その長命の秘訣を探ろうとドラゴン族の元に、若きエルフ族が教えを請いに来たことがあった。
エルフ族は人族と同じ程度しか、寿命がない種族であったのだ。
ドラゴン族と交わる事で、エルフ族が寿命を伸ばせる事に気付いた。
エルフ族は元々、魔法が得意な種族であったが、ドラゴンと交わる事で、魔力も強力になったのだ。
しばらくは、ドラゴン族に教えを請うエルフ族という間柄で仲が良かったのだ。
しかし数人のエルフがその蜜月の間柄を壊したのだ。
多産ではない、ドラゴンと交わるために、ドラゴンの卵を盗み出し、数人のエルフでドラゴンを独占しようとしたのだ。
それに気付いたドラゴン族は同胞を救おうとエルフの国に乗り込み、卵を盗み出した犯人を八つ裂きにしようとした。
エルフが圧倒的に悪いのだが、ドラゴンは、その過程でエルフの子供達を殺めてしまった。
子供を殺されたエルフは逆上してドラゴンに反撃を行なった。
こうなるともう止まらない。
お互い命のやり取りが行われるようになってしまった。
ドラゴンの吐く炎で森は燃え上がり、エルフの森はこの世から消えてしまった。
ドラゴンの命もエルフ達に取られ、血で血を争う戦いが、何百年も続いたのであった。
それが世に言う《火の戦い》である。
僕は黒竜ウィーヴィルが語ってくれた話を夢中になって聞いていた。
「それじゃエルフの国とドラゴンの国があるんだね?ドワーフの国も!」
『エルフの国は燃えた後はどこにあるか我も知らんのじゃ。ドラゴンの国は、古く偉大な[アルテノン]にあるぞ。ドワーフの国は、[トルコス]にあるカッパドキアの地下が有名じゃの。』
思わぬ冒険譚に僕の胸は高まった。
いつかドラゴンの国、エルフの国、ドワーフの国も冒険してみたいと僕は思った。
「世界は広いんだなぁ……」
まずは自分に出来る事をしていこう。
[ナホリ]から、ギルマスが到着して、明日[戦闘評価]が開催される事となっていた。
翌朝充分に休息を取った僕は、ギルドに向かった。
受付に[戦闘評価]の予約を伝えると地下の訓練場に行くように、告げられた。訓練場ではすでに見た事がある人が待っていた。
「お久しぶりです!今日はわざわざありがとうございます。」
筋骨隆々の[ナホリ]のギルマスだ。
「おう!くにどん君元気にしてたか?もうAランク冒険者か!早いもんだな。」
「今日の結果次第ですよ。勝たないといけないんですかね?」
「いや、負けてもいい勝負をすれば認められる筈だ。戦闘能力を示すのが目的だからね。」
「お揃いですな!お待たせ致しました。くにどん君は初めてだったかな?噂はよく聞いているから顔見知りの気がするけど。[ローマン]のギルドマスターのマルコです。」
それにエルフはドラゴン族と敵対していたって?
「エルフ族がドラゴン族と敵対しているってどうして?」
ドラゴン族は何千年も寿命がある長命の種族だ。
その昔、その長命の秘訣を探ろうとドラゴン族の元に、若きエルフ族が教えを請いに来たことがあった。
エルフ族は人族と同じ程度しか、寿命がない種族であったのだ。
ドラゴン族と交わる事で、エルフ族が寿命を伸ばせる事に気付いた。
エルフ族は元々、魔法が得意な種族であったが、ドラゴンと交わる事で、魔力も強力になったのだ。
しばらくは、ドラゴン族に教えを請うエルフ族という間柄で仲が良かったのだ。
しかし数人のエルフがその蜜月の間柄を壊したのだ。
多産ではない、ドラゴンと交わるために、ドラゴンの卵を盗み出し、数人のエルフでドラゴンを独占しようとしたのだ。
それに気付いたドラゴン族は同胞を救おうとエルフの国に乗り込み、卵を盗み出した犯人を八つ裂きにしようとした。
エルフが圧倒的に悪いのだが、ドラゴンは、その過程でエルフの子供達を殺めてしまった。
子供を殺されたエルフは逆上してドラゴンに反撃を行なった。
こうなるともう止まらない。
お互い命のやり取りが行われるようになってしまった。
ドラゴンの吐く炎で森は燃え上がり、エルフの森はこの世から消えてしまった。
ドラゴンの命もエルフ達に取られ、血で血を争う戦いが、何百年も続いたのであった。
それが世に言う《火の戦い》である。
僕は黒竜ウィーヴィルが語ってくれた話を夢中になって聞いていた。
「それじゃエルフの国とドラゴンの国があるんだね?ドワーフの国も!」
『エルフの国は燃えた後はどこにあるか我も知らんのじゃ。ドラゴンの国は、古く偉大な[アルテノン]にあるぞ。ドワーフの国は、[トルコス]にあるカッパドキアの地下が有名じゃの。』
思わぬ冒険譚に僕の胸は高まった。
いつかドラゴンの国、エルフの国、ドワーフの国も冒険してみたいと僕は思った。
「世界は広いんだなぁ……」
まずは自分に出来る事をしていこう。
[ナホリ]から、ギルマスが到着して、明日[戦闘評価]が開催される事となっていた。
翌朝充分に休息を取った僕は、ギルドに向かった。
受付に[戦闘評価]の予約を伝えると地下の訓練場に行くように、告げられた。訓練場ではすでに見た事がある人が待っていた。
「お久しぶりです!今日はわざわざありがとうございます。」
筋骨隆々の[ナホリ]のギルマスだ。
「おう!くにどん君元気にしてたか?もうAランク冒険者か!早いもんだな。」
「今日の結果次第ですよ。勝たないといけないんですかね?」
「いや、負けてもいい勝負をすれば認められる筈だ。戦闘能力を示すのが目的だからね。」
「お揃いですな!お待たせ致しました。くにどん君は初めてだったかな?噂はよく聞いているから顔見知りの気がするけど。[ローマン]のギルドマスターのマルコです。」
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