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中級冒険者
ドラゴン装備
しおりを挟むようやく料理が出来たようだ。
山盛りの揚げたての唐揚げが到着した。ブタイノシシの丸焼きも出来たようだ。辺り一面に良い匂いがしている。
ウィーヴィルは、唐揚げを載せた皿ごと咥え、皿を上に持ち上げ、皿の上に載った唐揚げを一気に流し込む。
ムフゥムフゥ!と鼻息荒く、唐揚げを味わっている。
ブタイノシシの丸焼きは、骨ごと噛みつき、バキバキと骨を砕きながら、ペロリと平らげた。
唐揚げと丸焼きを、食べたウィーヴィルは、満足そうに前脚を畳み伏せてまどろんでいる。
クロードは、さっきまで[ドラゴンの呪い]により魔力酔いしていたのが、嘘のように鍛治作業に没頭している。
ドラゴンの鱗は畳1畳ぐらいの大きさがあったため、盾のほかに胸当ても作ってくれるようだ。
僕とウィーヴィルは、鍛治作業を眺めながら、まどろんでいた。
「ドラゴン素材は硬くて腕がパンパンに腫れたよ。」とクロードが腫れた腕を見せてきた。
僕は回復魔法をかけてやると、クロードは再び鍛治作業に取り掛かった。
「よおし、完成だ!」
クロードがドラゴン装備の完成を宣言した!
【ドラゴンの剣:攻撃力➕120】
ドラゴンの牙から作製された、両刃の片手剣
【ドラゴンの盾:防御力➕38】
ドラゴンの鱗から作製された、前腕に着ける小盾
【ドラゴンの胸当て:防御力➕42】
ドラゴンの鱗から作製された、胸当て
素晴らしい出来具合だ!
ドラゴンの剣は、強度も高く刃の色は白く輝いてみえる。
盾と胸当ては、ウィーヴィルと同じ黒色である。軽いのに、非常に強度がある。
[戦闘評価]に充分戦力となる装備が出来た。
クロードも、黒竜ウィーヴィルから魔力を注いで貰ったが、自分の手で装備を作る事ができ満足しているようだ。
『ほう!魔力が低き者としては、なかなかの出来じゃの。どうじゃ使い心地は?』
「素晴らしい出来上がりだよ!」
これで戦闘評価には、なんの心配もない。
『おい!くにどんよ!これで我はもうココに居る必要はないの?』
「ウィーヴィル監視してくれて、ありがとう。どこかに行くの?ダンジョンに戻る?」
『そうじゃの!せっかく青き空の下に出たのじゃ!しばらく陽の光を満喫するかの!』
『しばらく空を飛んでなかったのう!おい!くにどんよ!乗せてやろうか?』
黒竜ウィーヴィルは、前脚を曲げ僕が乗りやすいように、身体を曲げてくれている。
『我の気が変わらんうちに早く乗れ!』
僕は、ウィーヴィルの首の後ろに乗り、突起物を持った。
『いいか?行くぞ!』
鍛冶場の破れた屋根をさらに突き破り、外に出た。
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