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中級冒険者

魔道具プレゼンテーション

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 まずは、通路用魔石電灯だ。

 「明るさを重視して、下半分の半円状のガラスカップに光魔法付与した魔石を入れます。魔石は前回見て頂いたのと同じで、触ると明るくなり再び触ると暗くなるスイッチ式です。」

 番頭のフランチェスカさんは、またしてもメモを懸命に取っている。

 「ガラスカップに入れた事により、高級感が増しましたね!素晴らしい出来です。」

 ルイーダさんは、満足そうにスイッチのオンオフを確かめている。

 「それでは、次です。」

 「こちらは、室内用魔石電灯として考えました。全体をガラスケースで覆います。ガラスケースの中にスイッチ式魔石を入れます。」

 スイッチを押し灯りを点けてみた。

 「灯りがガラスケースを通って光るため、幻想的な光が室内を照らします。」

 「ガラスケースに模様を入れて、さらに高級感を醸し出したかったけど、僕のガラス加工の技術では、まだ難しくこの形状にしました。」

 [ガラスケースに模様…高級感…]とフランチェスカさんがメモに書き殴っている。

 「確かに幻想的ですね!素晴らしい!」

 「それでは、次です。」

 浴室に案内した。

 「木製でも商品として大丈夫だと言われてたんですが、銅製品にする事で、より防水性、防食性が向上すると教えてもらい、銅製品でお風呂装置を作製しました。」

 「スイッチ式でお湯が出る、止まる、は木製の時と同じ構造です。」

 「これは絶対売れる!作れば作るほど売る自信があります!」

 ルイーダさんが興奮している。

 「今度はルイーダさんの好きなサウナです。」

 「ほうほう!」

 「サウナも木製の時と同じ構造なのですが、火魔法付与した魔石を入れる容れ物を銅製品にしました。防水性、防食性の向上のためです。」

 「お風呂装置とサウナ装置は是非我が家にも、設置させて欲しいです。」

 ルイーダさんが、それとなくアピールしてくる。

 「次は洗濯魔道具です。」

 「これも銅製品で箱を作り直しました。さらに銅製パイプの排水管を、屋外の排水管と繋げて衛生的に排水出来るようにしました。」

 「最後に台所です。」

 「この真鍮製の台所シンクは、工事に来てくれた大工さんに頼んだ物です。貴族などには浸透していると言われてた水道を、使いやすいようにしました。」 

 「水道蛇口にスイッチ式水魔石を組み込んでいます。シンクに溜まった水は、洗濯魔道具の時と同じく銅製排水管を通り、排水出来るようにしました。」

 「全て売れます。売ってみせます!」

 ルイーダさんの目にやる気がみなぎっている。

 「実はくにどん様との出会いまで、我がルイーダ商会は、右下がりに売り上げが下がっていたんです。[ポーション類]だけでも、V字回復できる商材と思っていた所に、魔法付与した魔石の可能性。さらに実際に売れる商品化までして頂いたら、あとは私共の腕の見せ所です。」

 「ガラス製品や銅製品の作製は、くにどん様を煩わせなくても、鍛冶屋で出来そうですね!全てくにどん様に煩わせる訳にはいけませんし。」

 「もちろん商品を作製する度に、くにどん様に著作料をお支払い致します。魔石に魔法を付与する事はくにどん様にお頼みするしかございませんが……これならばくにどん様の御手間を極力かけないで出来そうですけど、いかがでしょうか?」

 「僕の手間を減らしてくれる事は有り難いです。それでお願いします。」

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