ぽっちゃりおっさん異世界ひとり旅〜目指せSランク冒険者〜

中級冒険者

リフォーム

　受付嬢に聞いた宿屋へ向かう。

　【探索】のレベルがカンストした事で、街の中でも、目的地を念じれば、マップに出てくるので迷う事がなくなり便利になっていた。

　宿屋へと歩きながら、【探索】を使えば、ダンジョン内を歩き回らなくても、ダンジョンマップ作成が出来るんじゃないかと、ズルイ事を思い付いた。生活が落ち着いて、ダンジョン探索をする時に試してみようと思った。

　しばらくすると宿屋に着いた。

　受付嬢にオススメしてもらった［王都の星亭］だ。予想していたより、高級な宿屋だった。

　今日は疲れたので、早く寝たい。美味しい夜食を食べ、満腹になった僕は床についた。

　翌朝、ずいぶんとゆっくり寝た僕は、身支度を整えると工房兼御屋敷を見に行った。

　工房では、大工さんによるリフォームが行われていた。

　「おはようございます。朝早くからご苦労様です。」

　「おはようさん！にいちゃんがここの家主かい？すげーもんだな？え？」

　「にいちゃん、棚ぐらいしかリフォームの発注来てなかったけどいいのかい？」

　「普通な！鍛冶屋なら、鍛冶場や打ち台。木工細工するなら、作業台なんか必要だぜ？」

　鍛冶屋？木工細工？僕の発想にはなかった。

　「今からでも、鍛冶屋や木工細工が出来るようにリフォーム出来ますか？」

　「出来るけどよ！今日中は無理だな。鍛冶場が明後日にはなるな。どうするにいちゃん？」

　「是非お願いします。他にもこうした方がいいあれば教えてください。」

　「いやいや、俺っちは頭悪いから難しい事は分かんねーよ！まあ鍛冶場と木工場はリフォームしとくぜ！番頭さんにも伝えるからな！」

　「助かりました。ありがとうございました。」

　見学に来てみて良かった！

　せっかくの工房の可能性を広げておきたい。

　僕には、鍛冶屋スキルや木工スキルはまだないが、生産スキルは、努力によって得る事が出来るので、いずれ使えるかもしれない。

　寝室は、フカフカのベッドと、冷蔵庫が用意されていた。

　もうここで寝れそうだが、食事やトイレなどまだ宿屋の方が便利がいいなと思った。

　トイレを見てみる。

　異世界では、水洗トイレはなく、汲み取り式トイレが主流であった。

　洋式便器などはなく木の板を跨またいでしゃがみ、一応使用出来るようだ。

　洋式便器が欲しいなと考えた。

　お風呂も見てみる。

　タイル張りの浴槽は綺麗に掃除されているが、浴槽に水を張るのが大変だ。

　水が出る魔道具と、水を温める魔道具があれば、暖かいお湯を浴槽に張る事が出来そうかな？

　通路にはランタンが並べられている。夜間の暗い時は灯りはランタンみたいだ。これも光魔法の魔道具があれば、部屋が明るくなるな。