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テレビカメラに向かい、ペコリと会釈をする。
「それではダンジョンマン、さらに本田さんの御活躍を簡単にですが、VTRにまとめてあります。ご覧下さい。」
短いVTR動画が流れ、終わるとインタビューが始まった。
「お二人とも凄い御活躍ですね。お二人は元々、同じ職場の同僚だったとか?」
「僕は今でも勤めています。笹川さんは、職業冒険者として……おっとダンジョンマンでしたね……」
にこやかな話題を交わし、今後のエネルギー資源としての魔石の話になっていった。
「なるほど……ダンジョン協会として安定した魔石の供給を果たしたいと……」
「すいません!ちょっといいですか?」
アナウンサーの話を僕は遮った。
「魔石を集める為に、魔物を大量発生させ、ダンジョン外への危険を伴う施策を行ったと?それは岡部さん貴方一人の考えですか?」
アナウンサーはあたふたしている。
「本田さん……その件については、本田さんの活躍で何事もなく収まったと認識しています。後日またその件については……」
岡部はうやむやにしようとしている。
「今日、なぜ僕がテレビ取材に応じたか?さらになぜダンジョン内での撮影を希望したか?それはこれにあります。」
僕は手に握られたシリコダマを見せた。
「これは何か?僕には冒険者として様々な特殊スキルがあります。それはモンスターパレードを制圧した様子が撮影されていたので、皆さんご存知かと思います。その中でも僕が所有している希少なアイテムをお見せします。それがこれ!シリコダマという物です!!」
テレビショッピングの様に、商品をゆっくりと掲げてテレビカメラが映しやすい様にする。
「これは持っていると、他人の本心が分かるという品物です。」
「ええ!!」
いいぞ!笹川!仕込みの客の様ないい反応だ。一転、岡部は無言だ。
「今、ダンジョンマンが考えている事。それはそんな物あるの?心が読めたら、女の子引っ掛け放題じゃん!です。」
笹川は顔の前で両手を横に振る。
「うわ!やめて下さいよ!そんな事考えてないですよ!」
「ではアナウンサーさんの考えている事。ちゃんと僕の進行通りに進めろよ、おっさん!です。」
「え……!?いえいえ……そんな事……」
アナウンサーは慌てている。
「そんな凄いアイテムを一体何に使われるのですか?」
アナウンサーは質問する。
「いい質問です。それはここに居るダンジョン協会の岡部さんの不正・汚職を暴く為です!」
僕は突如起立して岡部に人差し指を指す!
「それではダンジョンマン、さらに本田さんの御活躍を簡単にですが、VTRにまとめてあります。ご覧下さい。」
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「お二人とも凄い御活躍ですね。お二人は元々、同じ職場の同僚だったとか?」
「僕は今でも勤めています。笹川さんは、職業冒険者として……おっとダンジョンマンでしたね……」
にこやかな話題を交わし、今後のエネルギー資源としての魔石の話になっていった。
「なるほど……ダンジョン協会として安定した魔石の供給を果たしたいと……」
「すいません!ちょっといいですか?」
アナウンサーの話を僕は遮った。
「魔石を集める為に、魔物を大量発生させ、ダンジョン外への危険を伴う施策を行ったと?それは岡部さん貴方一人の考えですか?」
アナウンサーはあたふたしている。
「本田さん……その件については、本田さんの活躍で何事もなく収まったと認識しています。後日またその件については……」
岡部はうやむやにしようとしている。
「今日、なぜ僕がテレビ取材に応じたか?さらになぜダンジョン内での撮影を希望したか?それはこれにあります。」
僕は手に握られたシリコダマを見せた。
「これは何か?僕には冒険者として様々な特殊スキルがあります。それはモンスターパレードを制圧した様子が撮影されていたので、皆さんご存知かと思います。その中でも僕が所有している希少なアイテムをお見せします。それがこれ!シリコダマという物です!!」
テレビショッピングの様に、商品をゆっくりと掲げてテレビカメラが映しやすい様にする。
「これは持っていると、他人の本心が分かるという品物です。」
「ええ!!」
いいぞ!笹川!仕込みの客の様ないい反応だ。一転、岡部は無言だ。
「今、ダンジョンマンが考えている事。それはそんな物あるの?心が読めたら、女の子引っ掛け放題じゃん!です。」
笹川は顔の前で両手を横に振る。
「うわ!やめて下さいよ!そんな事考えてないですよ!」
「ではアナウンサーさんの考えている事。ちゃんと僕の進行通りに進めろよ、おっさん!です。」
「え……!?いえいえ……そんな事……」
アナウンサーは慌てている。
「そんな凄いアイテムを一体何に使われるのですか?」
アナウンサーは質問する。
「いい質問です。それはここに居るダンジョン協会の岡部さんの不正・汚職を暴く為です!」
僕は突如起立して岡部に人差し指を指す!
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