アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん

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 「うーん……地上まで同行ですか……報酬を頂けるなら、皆さんの怪我を治しますが?」

 「え……!?今なんと?」

 「いえ……報酬を貰えるなら、皆さんを治療しますと……」

 「治療!?失礼ですが、お医者様で?」

 「いえ。医者ではないんですが、そういうスキルがありまして……そうですね……1ヶ所1万円で治療しませんか?治療出来なければ、お金は要りませんので。」

 僕の言葉が怪しかったのか、レベル8の男は僕の身体の隅々まで値踏みする様に見ている。

 「助けて頂いて失礼ですが、簡単には信じられません……私の脚を治療出来ますか?もし痛みが引けば、治療費をお支払い致しますので。」

 「分かりました。では早速!」

 男の引き摺っていた脚に僕は手を翳す。

 「ヒール!」

 正確には肩掛けバックアイテムボックスに収納しているヒールの魔法を取り出したのだが……

 「あ!?ああ……!!??」

 男は脚の痛みが減っているのか、声にならない声をあげる。

 「さぁ、どうですか?動いてみて下さい。」

 男は左股関節を曲げ伸ばししている。痛みがないのだろう。膝の曲げ伸ばしを試み、足首も上下に動かす。
 すくっと身体を起こしたかと思えば、立ってその場で駆け足を行い、飛び跳ねている。

 「凄い!?痛みが引いただけじゃない。どうにもない!完全に治った!?奇跡だ!?何をしたんです?」

 疑っていた先程とは、手のひらを返した様に、僕の治療を要求してきた。

 「必ず治療費をお支払い致しますので、他の怪我もお願いします。彼等の怪我もお願い出来ますか?」
 レベル8の男は自分だけでなく、引率していた低レベルの男達の治療も頼んできた。

 「もちろんです。順番に治療しますよ。」

 ひと通り治療を終えると、男達は自己紹介を始めた。

 「私は岩城と申します。このまま地上まで同行して頂ければ、私の仲間が居ますので、すぐに報酬や御礼をお支払い出来ます。」

 「うーん……せっかく休みを取ってダンジョンに来たんです。今日はなるべく時間の無駄なく魔石を集めたいんですよね?」

 「そうですか……しかし今あいにく手持ちに現金が無く……」

 「そうですね……僕はまだこのままダンジョンに潜ってますが、夜になれば転移石を使って地上に戻ります。その頃にダンジョン入り口まで報酬を持って来て貰う事は出来ませんか?」
 命を助けた上に、治療までしてあげたのである。僕が彼等に合わせるのでは無く、君達が僕の都合に合わせるのがではないのかね?ん?どうなんだい?僕は命の恩人様であられるぞ!?図が高い!控えおろう!
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